こんな駄作を読んでいただきありがとうございます。
私、これから実生活が忙しくなっていくことが予想されますので投稿が滞る可能性があります。すいませんがよろしくお願いします。
では本編です。
第二話 ----誕生----
夜、とある部屋にて
二人の男が眠っている。彼らの名前は真田志郎、古代守という。
部屋は静寂に包まれている。否、包まれていた。
突然真田が苦しそうに唸りだしたのだ。
守が目を覚まし真田に問いかける。
「おい!真田!大丈夫か!」
「苦しい。!!!!!!!何だこれは!」真田が取り乱したように叫ぶ。
「どうしたんだ!まて!今明かりをつける」守が慌てて明かりをつける。
真田のほうを見た守の顔が驚愕に染まる。
「真田・・・なんだそれは。」守が呟く。
「俺が知ると思うのか古代。」真田が言う。
真田の衣服には胸に穴が空き、そこから人の腕が、否、人の腕のようなものが生えていた。
真田が上半身の衣服を脱ぐと彼の胸から確かに人の腕のようなものが生えていた。
「ホラーだな。怪奇現象だ。」守が呟く。
「論理的でないな。しかし、馬鹿馬鹿しいとは言えない状況だ。どうすればいい?」
真田が言う。
「引っ張ってみるか。」守が言う。
守が腕を引っ張ってみると案外簡単に抜けてくる。だんだんと腕のようなものから人と認識できるまで抜け、遂に全部抜けた。
「女の子か?」守が呟く。
守の言う通り、真田の体から出てきたのは10歳ほどの少女だ。黒髪であり日本人のような容姿であった。もちろん見た目はであるが。
「理解できない。何故俺の体から出てくる?」真田が言う。
「とりあえず服を着せよう。このままはまずい。そうして起きたら話を聞けばいいだろう。」守が提案する。
「そうだな。」真田が同意を返し自分の服を着せる。ぶかぶかなのはしょうがない。
「まだ朝まで時間がある。寝よう。」守が言う。
「そうだな。」真田が返し、明かりを消す。少女は真田の隣で寝かすことにした。
しかし真田は寝付くことができない。体から出てきた少女が何者か気になってしまうのだ。
眠れない頭で真田は一つの推論に行き着く。
粒子衝突実験の時に接触した火の玉のせいではないかと。
その推論は真田自身も認めたくはなかった。なんといっても論理的な考えではない。
真田は思考をやめ、目を瞑る。そしていつの間にか眠りに落ちていった。
翌朝、まだ太陽が昇らない時間、真田と守は起床した。守がこれから大学に戻らなくてはならないためだ。
少女はまだ目を覚まさない。
二人だけで朝食をとる。
「真田、すまないな。少女のことはお前に任せるよ。」守が言う。
「大丈夫だ。俺はしばらく休みをもらえたからな。それにもともと俺の問題だしな。」真田が言う。
古代が出ていった数時間後・・・・・・・・。
「ううっ・・・・・・」少女が目を覚まし起き上がる。
「目が覚めたかね。」真田が言い、問う。
「すまないが聞きたいことが多々ある。最初に聞こう、君は何者だ?」
「あ、い、う、え、お。 な、る、ほ、ど。 これが言葉か。」少女は真田の問いに答えることなく呟く。
「これが足、これが手、これが顔・・・・・・・・・」少女は自分の体を確かめるように触っていく。
「私は出てきたのだな。広い世界に!」少女は無表情に、しかし心なしか嬉しそうに言う。
「取り込み中すまないが聞きたいことがあるんだ。君は何者だ?」真田が再び問う。
「私はリナクスだ。」少女が応える。
「リナクス?君の名前か?」真田が問う。
「名前とはお前たちが個体ごとに区別するためにつけるものか?リナクスとは我々の種全体をくくるものだ。
たとえるならリナクスとは、「真田志郎」という個体名を表すものではなく、「ヒト」という「種」全体をくくるものだ。」少女は返す。
「リナクスとは何だ?」真田が問う。
「リナクスとは君たちで言うところの原子の中の微小空間に存在する、ある種の物質のことだ」少女が返す。
「君は人間ではないのか?」真田が問う。
「ああ。私は人間ではない。我々リナクスには広い世界に出ていこうとする性質がある。しかしリナクス単体の力ではそれは難しいのだ。
私は幸運なことに貴方方人間の実験の影響で出てこられたがね。
しかしこの広い世界では我々は存在しているだけでエネルギーを多量に消費してしまうようだ。そこで私は貴方の生体情報をコピーし、人間の肉体を構築することでエネルギーの消費を抑えることにした。この体だと食べるという行為でエネルギーの補給もできるそうだな。」少女が応える。
「何故私の名前を知っている?」真田が問う。
「私は貴方の生体情報をコピーして肉体を構築したといったな。その時に貴方の記憶などもコピーさせてもらったのだ。ん・・・・・?どうやら貴方方人間は自分がいつ何をしたか知られたくないようだ。そうだな、では私は貴方の今までの行動の記憶を消去することにしよう。だが貴方方でいう知恵は残させてもらう。」そう言うと少女は気絶したように倒れた。
真田は驚いて彼女をゆする。
「おい!大丈夫か!」
彼女が起きたのはそれから数十分後だった。
少女が起きた後、真田が少女に言う。
「私は君をこの世界に呼び出してしまった責任がある。私は君を養子にしようと思うがいいか?」
「ああ。私にはここしか居場所がない。養子とはあなたと親子になるということだろう?もともと私は貴方の生体情報をもとに体を構築した。遺伝子的特徴は親子といえるだろう。」少女が返す。
「そうか。お前はまだ名前がないのだろう?個体名は。」真田が問う。
「ああ無い」少女が返す。
「そうか・・・・・・・。よし、お前の名前は今から真田小夜だ。いいか?」真田が問う。
「ああ。私の名前は真田小夜だ。よろしくお願いする。父上。」小夜が返す。
今ここに真田志郎の義娘、真田小夜が誕生した。