真夜の王子様 作:真夜正ヒロイン絶対勝利宣言!
「ん……朝……」
青森県山中にある四葉本家の屋敷。当主たる真夜は自室のベッドで目を覚ます。
窓ガラスからの朝の強い日差しが、先ほどまでの夢と重なり笑みをこぼす。
「……王子様……」
─きっとまた会える。
もう30年以上も昔の話。真夜は崑崙方院。東アジアに存在していた魔法研究組織によって拉致され、非道な実験の材料にされようとしていた。
それを助けたのが“王子様”名前は最後までわからなかったのを真夜はこの30余年ずっと後悔してる。覚えているのは白銀の髪と澄んだ青と吸い込まれそうな紫のオッドアイの容姿が整った、まさに王子様と言える容姿の少年。
最後に渡されたのは、なんの変哲もない銀のネックレス。10代の少年少女がオシャレでするような決して高くもない代物を真夜は助けてもらったあの日から毎日お守り代わりに肌身離さずつけている。身につけていると、安心すると同時に、経過した時間の切なさが真夜の胸に沁みる。
─きっとまた会える。
その時に会えたら思いを伝えようと身だしなみも気を配った。いつ王子様が迎えに来ても良いように……そんなひと昔前の王道少女漫画のヒロインのような心情に、高鳴りそうになった胸を抑えた。
「王子様……私。このままじゃお婆さんになってしまうわ……」
─きっとまた会える。
その瞬間を待ち侘びて真夜はネックレスをそっと撫でた。
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「真夜……元気にしてるかな」
銀髪の少年。十神織葉は“少し前に出会った少女”を思い出していた。
織葉には他人と隔絶した神のような権能がある。それの副産物として30年以上も昔の真夜と出会った。
「ってもう30年以上経ってるのか……俺から会いに行くのも……」
─きっとまた会える
そんなことを言ってしまった手前。会わないわけにはいかない。でも手がかりがない。
「仕方ない……“読むか”」
─
そっと虚空をなぞると一冊の本が手元に現れる。
少年はこの権能を使うのはあまり気が進まない。何故なら
「……そうか……うん…四葉…司波達也、深雪兄妹……場合によっては俺でも危ないか……すごいな魔法って……」
少年の全権能をもってすれば世界を意のままに作り変えることも可能だが、少年自身そこまでの欲はない。平穏に過ごせればそれでいいのだ。
「さて……どうやって会おうか……馬鹿正直に真夜は知り合いって言えば通る…わけないな……とにかく、見つけて貰うことを祈るか……幸い。学校は同じみたいだしな」
と、織葉はウォークインクローゼットに視線を流した先には白と緑の制服がかけられていた。
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スマホで書いてると文字数進まないんだよなぁ。なんでだろ