灰原と七海の世代に、もう一人同級生がいたらというIFです。

たった一言の暴言と、その後悔が少しずつ連鎖して、
七海、夏油、五条、そして後輩たちの未来を変えていきます。

呪術廻戦0までの原作の流れを大きく崩さず、
「もし、ほんの少しだけ誰かの言葉が違っていたら」を描いてみました。本編はかなり崩れます。

夏油傑生存・贖罪ルート寄りの救済IFです。
台詞形式中心で、短くテンポ良く読める構成になっています。

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お前が居て、なんで雄が死んでんだ!?

「任務は悟が引き継いだ」

 

「もうあのひと一人で良くないですか?」

 

---

 

「私がいて何故?――」

 

「クソっ…!」

 

---

 

「……あのとき、悪かった」

 

「お前を責めちまった」

 

「……あれは、仕方のないことです」

 

「…は?」

 

「自分でも、同じことを思っていましたから」

 

「私のミスが、灰原を殺してしまった」

 

「判断できた筈でした」

 

「慣れて、慢心していたのでしょう」

 

「撤退の判断が遅れました」

 

「自分たちが呼ばれたのだから、適性はあると高を括っていた」

 

「私も、灰原も…ッ…、行けると思ってしまった」

 

「……」

 

「ですから」

 

「貴方の言葉は、間違ってはいません」

 

「面倒くせえな、俺って」

 

「……俺も、『いれた』筈なんだ」

 

 

---

 

「……夏油先輩」

 

「どうしたんだい」

 

「雄の時、七海を責めたんです」

 

「本当は、俺もそこに『いれた』筈なのに」

 

「自分の無力さを、七海にぶつけただけだった」

 

「……」

 

「だから」

 

「こんなこと、言うべきじゃないって分かってる」

 

「貴方を責める資格なんて、俺にはない」

 

「それでも――」

 

「だから、今度は貴方に言うよ」

 

(間)

 

「貴方がいれば、雄は死ななかった」

 

「呪霊操術があれば」

 

「何人もの術師が、死なずに済んだ」

 

「……何で、呪詛師になったんですか」

 

 

---

 

「……」

 

「想像以上に、てこずったな」

 

 

---

 

「何でこんなことをするんですか!」

 

「何でって――」

 

「君の呪霊が欲しいからだよ」

 

「同級生さんが言ってました」

 

「貴方だけが、手放しに尊敬できた人だって」

 

「どうして、こんなことするんですか!」

 

「…」

 

「同級生さんは凄い人です!」

 

「半分以上術師をやめて、監督として任務に同行して!」

 

「危ない時は、手遅れになる前に助けてくれる!」

 

「あの人のお陰で、死なずに済んだ人たちが沢山いるんです!」

 

「それも全部、貴方というお手本がいたからって…」

 

「……!」

 

「同級生さんが死物狂いで救った命を!」

 

「お前が全部、呪霊をけしかけて奪うのか!!」

 

 

---

 

「……傑」

 

「遅いじゃないか」

 

 

---

 

「最期くらい、呪いの言葉を吐けよ」

 

「お前がいれば助かる奴が死んだ」

 

「俺だけ強くても駄目なんだよ」

 

「だから――」

 

「悟」

 

「私はね、もう後戻りができないんだ」

 

「だから君に止めてほしい」

 

「じゃあ、俺が呪詛師になったらどうすんだよ」

 

「お前以外に、誰が止めれんだよ」

 

「私には荷が重い――」

 

「彼らが止めてくれるさ」

 

「ふざけんな!!!」

 

「俺ら二人で最強だろ!?」

 

「他の誰でもない、お前が!」

 

「あいつらに縋るなよ!!」

 

「…」

 

「……私達二人で最強、か」

 

「俺は腐ったミカン共を片付けるのに忙しいんだ」

 

「ハハ」

 

「分かったよ」

 

「相変わらず、悟は好き勝手が多い」

 

 

---

 

「そいじゃあ、悠仁君」

 

「僕の親友に預けるから、しっかり強くなってよねっ」

 

「絶対に誰にも言っちゃだめだかんね」

 

「ウス!! 了解です!! よろしくお願いします!!」

 

「私にバッチリ任せ給え」

 

「まずは体術から行こうか」

 

「その後、呪霊との模擬戦だ」

 

「厳しく鍛えていくから、そのつもりでね」

 

---

 

「はえー、そうなんすねー。夏油さんも呪術師やってんスカ?」

 

「私は呪術師ではないんだ」

 

「え!? そうなんすか!? そんな強くてっすか?」

 

「私はこれでも呪詛師でね。今は罪滅ぼしの最中なのさ」

 

「はあ!? 呪詛師!? 何やってんスカ!?」

 

「ハハ、昔百人位虐殺してしまってね」

 

「その代わり悟に、術師の教育や鍛錬と、死なないようにサポートまでさせられているんだ」

 

「死ぬまで罪を改めろ、ってさ」

 

「後、術師じゃない方が動きやすいからね…」

 

「ああ、私の話は良いんだ」

 

「そろそろ休憩は終わりにして鍛錬に戻ろう」

 

「美々子と奈々子、二人を同時に相手してもらうよ」

 

「ウス!」

 

「…君は呪力無しだ。いいね?」

 

「?ウス!!」

 

---

 

(プルルル、プルル――)

 

「悟、伏黒君に付けていた呪霊が祓われた」

 

「場所は〇〇〇〇だ」

 

「おっけい、帰りにお土産持ってくる」

 

「あまり甘い物ばかり買わない様に」

 

「え〜?女の子2人が悲しむよ〜?」

 

「…好きにしたまえ」

 

---

 

「もしもし、同級生君」

 

「今、大丈夫かい?」

 

「〇〇〇〇に行ってもらっていいかい?」

 

 

 


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