愛と正義の名のもとにLCBが神浜にやってくる!   作:ゼロケン

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ヴァルプルギスで大爆死〜。
200連してアナウンサーばっかり〜。
こんなとこで変な運使わんでええねん。


水名区のウワサと魔女の正体、そして魔法少女の侵食について

 水名区でロージャと鶴乃に会ってウワサについての調査をしつつ、スタンプラリーをしたあの日のあとロージャはしばらく鶴乃の父がやっている中華飯店『万々歳』で働いている(何でもまかないが出るし、中々に味がいいらしい…。それを聞いてたやちよは渋い顔をしてたけど)ため、みかづき荘には来ないらしいので私たちは分かれて行動をしていた。

 

 

〈おぉ…!〉

 

 

「今帰りました…ってロージャさん!?どうしてここにいるんですか!?」

 

 

「……。」

 

 

「どうして何も喋らないんですか?もしかして体調がすぐれないとか…?」

 

 

「あ〜違う違う、それは管理人の旦那の能力だよ。こっち風に言うなら固有魔法…的な何かだな。」

 

 

「へぇ、そうなんですね。じゃあ時計さんの能力は自分のいる場所に囚人の皆さんを召喚する…ですか?」

 

 

「まぁ他にもいろいろあるけど今使ってるのはそうだな。他にもこの能力の副次効果で指揮範囲も広がってるらしいぞ。」

 

 

 私はこの日、神浜に転送されてから人格牌がなくて使えなかった不完全な黄金の枝の能力を試しに使ってみた。どうやらこの神浜でも距離が離れていても人格牌がある囚人は呼び出すことができるようだ。

 

 

『ダンテ!人が働いているときにお試し感覚で呼び出さないでください!おかげで運んでた料理ぶちまけちゃったじゃないですか!』

 

 

『も〜!おかげで今日のまかないの天津飯に顔から突っ込んじゃったよ…。おかげでびちゃびちゃ…。』

 

 

〈ご…ごめんね。みんなが仕事中なのつい忘れてたよ…。〉

 

 

「ア・く。」

 

 

「アホくさ…ですか?」

 

 

 そうしてしばらく私たちは能力の確認や情報の整理、ウワサの調査などを行なっていたが一向にイシュメールが掴んだウワサにはたどり着けていなかった。

 

 

「今日も手・なか。」

 

 

「本当にただの噂の可能性もあるのよ。あなた達に見せたうわさファイルだって全てが正しい訳じゃないし。」

 

 

 やちよの言ううわさファイルとは、神浜うわさファイルというものでやちよがこの神浜で流行っているうわさをまとめた本であり、私達がみかづき荘(正確には良秀がやちよの部屋)を物色している時に見つけたものだ。

 中には私達がつける幻想体の管理記録ばりに詳細が乗っているものもあり、逆にほとんど情報がなく名前だけ…というものも会った。今回の水名区のウワサは後者にあたる。

 

 

「でもよ、イシュメールさんの言ってたスタンプラリーの人集め説が否定されてる今はソイツを調べるのが一番手っ取り早いだろ?」

 

 

「確かに、グレゴールさんの言うことがもっともな気もしますね。」

 

 

「それに、どうやらそのウワサもう被害を出し始めてるっぽいですよ?」

 

 

〈!?〉

 

 

「おい、それはどういうことだ?」

 

 

「今日のバイトの帰り、たまたま私が以前お世話になった警官さんに会ったんですよ。で、交番からも遠いしいつもはこんなところまで来ないから何かあったのか聞いたら、何でも最近行方不明者が出てるみたいなんですよね。しかもそのほとんどが水名区の周辺に住んでる人なんです。で、警官の人たちもこれ以上被害を増やすのはマズいとパトロールを強化してるみたいですね。まぁ有効な手がかりは持っていなそうでしたけど…。」

 

 

「…おいいろは、確か魔女っつーのは魔・口で誘い込んで自分の強化に使うんだよな?」

 

 

「えっと、そこまでは分からないですけど…少なくとも魔女の口づけで人を結界に誘い込んだり、自殺に誘導したりすることはあります。」

 

 

「でもよ、今回はウワサなんだろ?前回のかえでさんやレナさんみたいに何かしらに抵触してウワサの被害に遭ってると見る方が正確何じゃないか?」

 

 

〈…、となると今回のウワサの被害に遭ったと思われる人の調査を行うのが良さそうだね。〉

 

 

「ですね、こういうときファウストさんがいればかなり楽できるんですけどね…。」

 

 

「ファ・全・知。だろ?」

 

 

〈まぁ、ワープ列車みたいにいつでも使えるわけじゃなさそうだけどね。〉

 

 

 そうして私たちはそれから行方不明者の捜査を始めた。私たちはこの世界の警察のように被害者の家を訪問したりするのはできなかったけれど、

 

 

「ふむ…、この手・証・現・状からは…」

 

 

「ん〜、まぁ俺だったらこんなこと依頼者がするとしたら絶対とめるな。」

 

 

 セブン協会良秀の捜査、そしてツヴァイ協会グレゴールが実際に何が起こったかを推察することである程度の要領を得ることができた。

 

 

「つまり、被害者は皆夜中にどこかに行って最後に目撃されたのは水名神社付近だから、夜中に水名神社にいけば例のウワサに会えるかもってことですか?」

 

 

「そうですね、確かにいつでもウワサに巻き込まれればそれだけ被害者が増えてそれこそ魔法少女だけじゃなくてフィクサー事務所や12協会…下手したら頭まで動くんじゃ…。」

 

 

「ここは神浜だぞ、イシュメールさん。動くとしても警察だろ?」

 

 

「あ、そうですね。」

 

 

「そうね、今回は私も動くわ。問題はあるかしら?」

 

 

「え?やちよさんも…ですか?」

 

 

「えぇ、少し…用があるのよ、私にもね。」

 

 

「いいんじゃねぇか?おい時・ヅ、ロ・鶴にも行く前に伝えとけよ。」

 

 

〈うん、わかった。〉

 

 

 そうして私たちは深夜の水名神社の調査の為準備を行い、途中ロージャと鶴乃と合流し、水名神社へ向かった。

 

 

「まぁ、当然だけど…。」

 

 

「閉まってますね。」

 

 

「へ・開?」

 

 

「へし開けるですか?」

 

 

「やめておきましょう、ここは魔女の結界じゃないし下手に痕跡を残すと私達が怪しまれるわ。」

 

 

「じゃあどうするんだ?この門、相当でかいが…。」

 

 

「私達はっ、こうすればいいから。」

 

 

 そういうとやちよはひととびで門を飛び越えてしまった。

 

 

「鶴乃、言ったとおり見張りよろしくね。」

 

 

「あいあいさー!ししょーの頼みならしょうがない!このサイキョーの魔法少女由比鶴乃!頑張るよ〜!」

 

 

「鶴乃ちゃん…、少し静かに…。」

 

 

「あわわ…!そうだったね…。」

 

 

〈少し前のドンキホーテを見てるみたいだね。〉

 

 

「だな。」

 

 

「…よし、これで私達も門の内側に行けますよ。すいません、いろはさん。管理人さんを先に門内に入れてもらっていいですか?」

 

 

「え?はい、いいですよ。それじゃあ、よいしょっと。」

 

 

〈え?あわわ…。〉

 

 

 魔法少女になると人とは思えない力を得るとは聞いていたけれどまさかここまでとは…。いろはは私を軽々と持ち上げ門を飛び越えて行った。

 

 

「ふぅ、時計さん、怪我とかありませんか?」

 

 

〈うん、少しもありがとうね。〉

 

 

「言葉は分からないけど…、なんだか時計さんの言いたいことは分かってとても不思議です。」

 

 

そうして私といろはが門を飛び越えて少ししたあと、イシュメールがかけた縄を使って囚人たちが門のなかに入ってきた。

 

 

「チッ、テレビでやってたス・ヒ・着なんてするもんじゃねぇな。足腰がジンジンしやがる。」

 

 

「ダンテ〜、グレッグが今の着地失敗して足捻挫したみたい、時計回してあげて〜。」

 

 

「わりぃな…管理人の旦那…。」

 

 

 そうして小さいトラブルはありながらも私達は深夜の水名神社に入ることに成功した。だがどうやらそれだけでは何か足りないようだ。

 

 

「特に…異常なさそうですね?」

 

 

「マジか…、まさかのハズレか?」

 

 

 私達が何もないと感じ引き上げようか迷っていた時だった。

 

 

〈…!何か来る!皆、警戒して!〉

 

 

「い・や、なんか来るぞ!」

 

 

 そうして私たちは突如現れた霧に包まれていった。

 

 

〈…、ここはウワサの結界?〉

 

 

 次に私が気がついた時には私の周りには誰もおらず、私がただ一人ウワサの結界に取り残されているようにも感じた。

 

 

〈確か、今回のウワサは…〉

 

 

 そこで私は気づいた。今回のウワサは会いたい人に会えるウワサ、つまり記憶喪失の私には会いたい人は居ない(囚人達には会いたいけどきっといつでも会えると私が思っているから現れることはないのだろう)。だから他のみんなはきっとどこかで会いたい人に会っているのかも…。

 

 

〈申し訳ないけど…、その時が来たらみんなを呼ぶね…。〉

 

 

「何が…、申し訳ないんだ?時・ヅ。」

 

 

 そこにいたのはなんと良秀だった。

 

 

〈良秀!?どうしてここに?良秀も会いたい人に会えなかったの?〉

 

 

「違うさ、会ったよ。だけどニセモンだ。阿頼耶識に中途半端に斬られたからだろうな。俺・大・娘なら知ってるはずの記憶もなけりゃ、顔も姿もぼやけてやがった。あの程度の模倣で俺が会いたい奴になってると思ってんなら癪・触だ。」

 

 

〈…。〉

 

 

 良秀の言葉が正しいのなら、今回のウワサは会いたい人に会えると言って実際は幻覚を見せているだけなんだろう。囚人達にも効果がかなりありそうだけど今回は相手が悪かったみたいだ。良秀の中に良秀の最も会いたい大切な娘…アラヤのことはほとんど残っていないから。

 

 

〈良秀、きっと会えるよ。本物の君の娘に。〉

 

 

「フッ、どうだかな。だけどあのニセモンといるとき、なんでだろうな?阿頼耶識が俺を守るみてぇに独りでに動いたんだよな。」

 

 

〈そっか…。〉

 

 

「っと、こんな話してる場合じゃねぇぞ。あの絵・モどもに見つかる前にとっとと本殿に向かうぞ。あっちにい・や・他・囚がいる。」

 

 

 そうして私たちは急いでみんながいるであろう本殿に向かった。

 

 

「あ、管理人さん、良秀さん。来たんですね。」

 

 

〈イシュメールも自分で幻覚を振り払ったの?〉

 

 

「…、いいえ違います。私は幻覚に正気を取り戻してもらったんですよ。」

 

 

「どういうことだ?」

 

 

「私の幻覚はクィークェグでした。でも私に会った瞬間なんて言ったと思います?ここ、君の、道じゃない。戻れ、今すぐに。…、まさか幻覚でも私が方向を見失ってたら助けをもらうとは思いませんでしたね。」

 

 

〈それは違うんじゃないかな?きっとクィークェグは君がクィークェグならそう言うって信じてたからそういったんじゃない?〉

 

 

 良秀の件を含めてどうやら私たちはこの世界の住人ではないからか囚人自身の記憶から会いたい人が作られている様だった。だからきっとイシュメールが見たクィークェグはイシュメール自身が会いたいと思う理想の姿だったんじゃないだろうか?

 

 

「…、まぁそういうことにしておきますか。ところで周りを見てくださいよ。これ、どう思います?」

 

 

「囚人はく・へして時・回か?」

 

 

〈必要になったら黄金の枝で呼ぶから大丈夫だよ。〉

 

 

「そうか。」

 

 

 そこには行方不明になっていた被害者や一緒に突入したみんなが横になっていた。どうやら幻想の中で会いたい人に会っているようだ。

 

 

「おい、いろは起きろ。チッ、こりゃあそう簡単には起きねぇぞ。」

 

 

 さっきまで阿頼耶識の剣先でいろはを突っついたり、体を揺さぶっていた良秀がそう言っていたし、どうやら外的要因では起きなさそうだ。

 

 

「あれ?私どうして…、ういは…どこにいるの?」

 

 

「いろは!無事か?何があった?」

 

 

「管理人さん、なんだかマズそうですよ。」

 

 

『神を謀ったその罪、万死に値する』

 

 

「良秀!みんなを黄金の枝で集めるから戦闘の準備を!」

 

 

「あぁ!おいいろは、そこにいろ。無茶するなよ。」

 

 

そうして私は黄金の枝の能力で眠っている囚人達と良秀、イシュメールに人格を被せた。

 

 

「!!!」

 

 

「失せろ!」

 

 

どうやら今回はいろはが狙いのようで。ウワサの手下やウワサ本人もいろはを狙っているようだ。

 

 

「グレゴール!ロージャ!いろはを守って!」

 

 

「……。」 「……。」

 

 

 私はいろはに迫っていた絵馬のような手下達をロボトミーEGO:涙で研ぎ澄まされた剣ロージャのレイピアによる刺突、グレゴールのEGO:厳粛な哀悼を利用して減らしていった。

 

 

「ぺっ、自分のことをな!神なんて言う奴は!あの会社でもロクな奴じゃなかったぞ!」

 

 

「じっとしててください!動くと変なところに刺さって痛いですよ!」

 

 

 多い…、あまりにも数が多すぎる。奥歯ボートセンターフィクサーイシュメールがなんとか一人でウワサの手下をさばけているからどうにかロボトミーEGO:赤目・懺悔良秀が馬のような変な形をしたウワサ本人と戦えているがこれ以上来られたらいつまでこの戦線を持たせられるか分からない。

 

 

「良秀さん…、危ない!」

 

 

「いろは!?無茶するなって言っただろ!?俺は平気だあのくらいの攻撃へでもない。だから無茶せず休んどけ…。」

 

 

 いろはのサポートもあって良秀はなんとか先ほどの攻撃を避けることができたが当たっていた場合かなり危なかった。いろはもかなり精神力が危ない…。しかも状態異常で精神力が0以上にならないなんて…。

 

 

「あなた達!無事なのね!?」

 

 

ここで増援が来た。どうやらやちよが幻想から抜け出せた様だ。

 

 

「環さん…!あなたソウルジェムが…。」

 

 

「おい!その濁ったソウルジェムがなんだ!?」

 

 

 幸いやちよがいろはのそばにいてくれるおかげで私はロージャとグレゴールをイシュメールの方に配置して、ウワサの手下の対処ができているからいろはの方を確認することができた。

 

 

〈えっと…、濁ったソウルジェムの数だけターン終了時に精神力が減少!?急がないといろはが侵食するかもしれない!〉

 

 

「くっ!なんで私の攻撃は通じないのよ…!今すぐにでも環さんを何とかしないとなのに…!」

 

 

「おい!時・ヅ!時間を稼ぐ!アレを使うぞ!」

 

 

〈分かった!〉

 

 

 私は良秀の意図を把握して急いでEGOを使用した。

 

 

『さぁ、噛み締めるんだな。』

 

 

 EGO:赤目の効果でウワサの動きが鈍足になった今ならいろはを抱えて逃げることができる。

 

 

「ししょー!大丈夫!?なんだかすごいことになってるよ!?」

 

 

「鶴乃!いいタイミングね!環さんがマズイ状況なの!しかもあのウワサには魔法少女の攻撃が効かない!ダンテたちならいつかは倒せるかもだけどそうなるといろはが手遅れになる!今すぐ撤退よ!」

 

 

「りょーかい!退路を開くよ!」

 

 

〈良秀まずい!今すぐ2人をいろはから離して!〉

 

 

「おい!2人ともいろはから離れろ!」

 

 

「何言ってるのよ!?いろはがまずいのに今離れたら…!」

 

 

「!!!」

 

 

「グハッ!!」

 

 

「ししょー!」

 

 

 ウワサの攻撃がやちよに当たった。そのせいでいろはとやちよとに距離ができてしまった。

 

 

〈良秀!とりあえずやちよを抑えてて!〉

 

 

「よく分からんが分かった!」

 

 

「離しなさい!今いかないと環さんが…。」

 

 

〈侵食が…始まる。〉

 

 

 ずっと不思議だったんだ。魔女を初めてみたとき、まるで幻想体のような彼らを私はねじれと感じ取っていた。仮に魔女がねじれなのならねじれのもとは人間、つまり誰かが変化していることになる。じゃあ誰が?私には思い当たる人物の特徴は一つしかなかった。

 

 

「!!!」

 

 

 きっと答えは目の前で起こっていることそのものなんだろう。それは魔女の正体はねじれた魔法少女で、今いろははそれに近い状態なのだ。

 

 

「!!!……!…!」

 

 

 今気づいたのだがあのウワサはどうやら願いをもとにした力を無効化するようだ。だから私たちの攻撃は効いて、願いで契約した魔法少女の攻撃は効かなかった。そして今魔法少女の力を反転しつつあるいろはからでている謎の幻想体?ねじれ?の攻撃はウワサにとって効果は抜群だろう。

 

 

「いろは!避けろ!」

 

 

 でも最後の悪あがきかな?残った力を振り絞ってあのウワサはいろはに攻撃を行った。普通なら遅くて当たりもしないだろうけど、侵食した直後のいろはには避ける手段はなかった。

 

 

「あ、私は…何を…!?」

 

 

「チッ…、だから自・神は嫌いなんだ。」

 

 

 そこにはいろはを攻撃から庇うために攻撃を受け致命傷を負った良秀が立っていた。




個人的な解釈がたっぷり含まれたラストでした。
良秀はね、なんだかんだ言っても自分といろはを重ねちゃってつい気にかけてたらすごくいいなって思ってます。
ちなみに寝っぱなしのグレゴールとロージャはそれぞれユーリとソーニャが幻覚として出てきます。ほかの被害者は会いたい人に会えて幸せなのに2人は曇ってるね(暗黒微笑)。
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