私は霊界みたいなところで、バイトしている夢をときどき見る。
平安時代の小野篁(おののたかむら、小野妹子の子孫)という人は、夜は冥府で閻魔大王の裁判の補佐をしていた、という伝説があるが、それにちょっと近いかもしれない。
もっとも私のやっている仕事はそこまで高尚なものではない。
この類の夢を見始めた最初のころは、縁結び・縁切りの神様のところで働いていた。職場は大病院の受付みたいなところで、仕事の内容は来所したお客様(人間)から用件を聞いて、その要件にあった待合場所の一角に案内して、ここで呼ばれるまで待っていてくださいと告げるものだった。
今は、区役所みたいなところでデスクワークや雑用をしていることが多い。上記の神社のところはクビになったのか、それともそっち方面の才能がないのが嫌になって自ら辞めたのかは、よく覚えていない。
さて、その最初のころであるが、夢の終わりに年配の人から「君は経験が浅いから、まだ一人では現世まで帰れないだろうから、送ってあげるよ」と言われて、送ってもらったことが何回かあった。
その人に送ってもらった時の途中のことはあまり覚えていないのだが、一回だけ覚えていて、長い橋(数百mぐらい)を年配の人と一緒に歩いていた。橋の両岸は断崖絶壁になっていて、周囲は暗くてもやがかかっていてよく見えない。対岸も橋の下も暗くてもやがかかっていてよく見えなかった。
その人に「この橋はどこにつながっているのですか?」と聞くと、「もうすぐ見えてくるよ」と言われた。なおも橋の上を進んでいると、だんだんと対岸の世界が見えてきて、名古屋市のJR千種駅の付近の町の風景が見えてきた。私のそのときの住まいから4kmぐらい離れたところであった。
私はその人に「送っていただけるのはありがたいですが、なぜ毎回、送っていただける先が家から少し離れた場所なのですか?、どうせあの世から現世につなぐのだったら、家の前にしてくれたらいいでしょうに」と尋ねると、その人は「どこにでもつなげるわけではなくて、つなげる場所が限られているのだよ。なぜあの場所なのかわかるかい?」と言ってきた。
私ははっと気づいて、「ひょっとして断層があるところですか?(注:JR千種駅は断層にあって、東西の地形の高さが異なる)」と聞くと、「そうだ、よくわかったね」と言われた。
その後、橋を渡り終えると、JR千種駅の北東側の交差点に一人で立っていた。年配の人はいなくなっていた。
さて、家まで歩いて帰るか、、、と考えた瞬間に、家の自室で目を覚ました。
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その後も何回か、同様の帰還の夢をみたが、そのときの「つながれた場所(=アクセスポイントと呼ぶことにする)」を見ていくと、必ずしも断層がある場所とは限らず、例えば単なる崖とか丘陵地帯のてっぺんや尾根とかのこともあった。要は「不連続な地形」という物理的な形を利用して、異なる(連続しない)世界をつないでいるのであろう。ちなみに後日、上記の小野篁(おののたかむら)の居住地跡(京都の東山あたり)に行ってみたのだが、やはり近くに断層が走っていた。そのような目で、他の神社や寺がある場所を見てみると面白いかもしれない。
あと、帰還時のアクセスポイントは毎回異なるところになっているのだが、これは、どうもそのときの日時によってつなげられる場所が限定されるらしい。これに関するルールはまだ解明できていない。
もう一ついうと、地形に加えて交差点というのも重要な要素らしい。これはおそらく、「2つの流れが交わる場所」という象徴的な意味を用いているのだろう。あとは電車やエレベーターが登場することも多いが、これはある世界からある世界へ、ワープするように移動する、という意味があるのだろう。
私もそっち方面に詳しいわけではないが、どうも霊界(といっていいのかどうかもよくわからないが)とこの世をつなぐには、そういう象徴的なモノの存在が必要だということなのだろう。
例えば上記の「JR千種駅の近くの交差点」だと、地形(断層)、交差点、電車という3つの要素がそろっている。あるいは「陰陽師」という安倍晴明を主人公とする小説・マンガでは、平安京の辻(=大通りの交差点)を何個か順番に牛車で通過することによって異なる時空に行く話があったが、これもそういうことを踏まえているのだろう。
こういう規則性を解いていけば、おそらく地震(だいたい断層かプレート境界でおこる。おそらくそこに何かの何か(エネルギー?、あるいは時空の歪みみたいなものか?)がどこかから転送されるのが地震発生なのだろう)の発生時期や場所も解明できるはずである。
今後も、こういうバイトの夢の記録と考察を続けていきたい。