社会人として働きながらオリジナル小説書いてスマホゲームもして二次創作も書くとなるとさすがに大変ですね。
失踪する気はないですがやっぱり不定期投稿になりそうです。すいません。
でも二次創作楽しい!!!(クソデカボイス)
「·······五匹同時ですか」
事前に仕入れた情報によると、【亜竜鉱蟲】は食した鉱石によって外殻の硬度が変化する。つまり目の前の五体が鉄のような鈍色の体躯をしているのは、この洞窟や洞窟の地下に存在する鉄鉱石を食い続けた結果だろう。
見た目からして硬い。嫌になるほど硬そうだ。
「面白くなってきたな」
エレイナは妙に楽しそうである。
「面白くはないですね」
「そうか?」
「そうです」
会話の最中にも【亜竜鉱蟲】達はその巨体からは想像もできない速度で迫ってきている。
「「《アイスウォール》」」
「《インスタント・スケルトンウォール》」
『累ね』による分厚い氷壁と、死霊術による無数の骨が組み上がって出来た骨壁が出現するが、亜竜級モンスター五体の前では十秒と持たずに両方が破壊される。
「一体ずつならあまり苦戦しないでしょうが、さすがに五体同時は面倒ですね」
「骨が折れるな!」
エレイナはけしかけた【スケルトン・ソルジャー】があっさりと粉砕されながらも笑っている。上手いことを言ったつもりなのだろうか。
「私が引きつけるので、火力をお願いできますか?」
「任された!」
「「《ホワイト・フィールド》」」
《ホワイト・フィールド》。周囲一帯の熱エネルギーを奪って【凍結】させる【白氷術師】最大の攻撃魔法だ。
四糸乃と【ザドキエル】はそれを【亜竜鉱蟲】たちではなく、洞窟の地面と壁を対象に発動させることで地面、壁、天井と周辺の地形が薄く氷に覆われる。
「む?」
「気にしないでください。スキルの発動条件ですので」
「――FormⅡ 【The Freezing Rabbit】」
【ザドキエル】が四糸乃の手から離れ、淡い水色の光を放ちながら宙へ浮かぶ。
白銀の粒子が集まり、その輪郭は瞬く間に膨れ上がった。
可愛らしい兎の面影を残したまま、それは巨躯へと姿を変える。
雪を思わせる純白の毛並み。耳の先から尾に至るまで霜と氷晶が幾重にも連なり、周囲へ白い吐息にも似た冷気を溢れさせていた。
その瞳だけが静かに蒼く輝き、生き物とも、人形ともつかぬ神秘的な光を宿している。
氷結魔兎。四糸乃の装備としての側面が強い第一形態と異なり、四糸乃を背に乗せて走る騎獣としての側面が強い【ザドキエル】の第二形態だ。
四糸乃がその背へ軽やかに飛び乗り、ザドキエルがスタートを切る。
瞬く間に加速し、高速で走る、否、滑る。
【ザドキエル】は足を動かしていないのに速度は維持されており、慣性など存在しないかのように一切減速せず急角度の旋回を行っている。
【亜竜鉱蟲】は五体同時に四糸乃へと襲い掛かるが、
「遅いですね」
「だねぇー」
一人と一体は細い隙間を縫うように抜ける。
そのまま壁を滑り上がり、天井近い高さまで跳躍。
「《アイスバレット》」
放たれたいくつもの氷弾が【亜竜鉱蟲】たちの頭部へ突き刺さる。
一つ一つに込められたMPは少ないためダメージはごく僅かだが、今の攻撃の目的はダメージを与えることではない。【亜竜鉱蟲】たちのヘイトを自分に集めることだ。
ギィィィィ!!
目論見は成功した。五体全てがエレイナの存在を忘れて四糸乃とザドキエルへと執拗に襲い掛かる。
一人と一体は次々と迫りくる【亜竜鉱蟲】の顎を危なげなく躱し続け、【亜竜鉱蟲】たちがエレイナから見て一直線に集まるように誘導する。
「準備完了だ!3·······2·······1!」
エレイナの手元で渦巻く怨念を見た四糸乃たちが再び壁を滑り上がる。
それこそは【大死霊】の奥義、怨念を破壊エネルギーに変換し、相手に叩きつける【大死霊】最大の攻撃魔法。
「《デッドリーミキサァァァァッ》!」
破壊エネルギーの奔流が【亜竜鉱蟲】五体へ叩き付けられる。
鈍い破砕音と共に、外殻へ無数の亀裂が走る。
ギギギギィィィィッ!!
《看破》で見ればどの個体もHPが半分近く削れている。最もエレイナとの距離が近かった個体に至っては半分以上だ。さすがは上級職の奥義といったところだろう。
【亜竜鉱蟲】たちが自分たちに大ダメージを与えたエレイナに意識を向け、四糸乃たちから気がそれる。
「「《アイシクル・フィスト》」」
氷で形作られたのは、いくつもの巨大な拳。重力に引かれて落下し、 【亜竜鉱蟲】たちの頭部に命中する。
さらにHPが大きく減り、最も弱っていた個体はHPがゼロとなり、その体をポリゴン片へと変える。
「畳みかけますよ」
「心得た!」
「「《アイスランス》」」
「やれ!」
氷槍が《デッドリーミキサー》で生じた亀裂に突き刺さり、生き残っていた【フレッシュゴーレム】や新たに召喚された【スケルトン・ソルジャー】が氷槍を叩きつけ、深くめり込ませる。
「《グラッジ・ブラスト》」
ダメ押しとばかりに怨念を炸裂させる魔法スキルを放ち、これで二体目。
「《グレイシャル・クレイモア》」
落下した巨大な氷剣が頭部から胴体の半ばまでを断ち切り三体目。
「《スパイラル・ストライクゥ》!」
スキルにより螺旋状のエフェクトを纏った【ザドキエル】の突進で四体目。
これで残り一体。
「一体ならワタシのアンデッドだけで十分だな。休んでMPを回復させておけ」
「ありがとうございます」
【イザナミ】から次々とアンデッドモンスターが召喚され、残った【亜竜鉱蟲】へと群がりじわじわとダメージを与えていく。
「それにしても、オマエは手札が多いのだな。他の【白氷術師】では見なかった魔法スキルがいくつもあった。『累ね』をああもポンポンと使っていたのも見るに、【ザドキエル】は魔法補助特化の〈エンブリオ〉なのか?·······あぁ、すまん。気になってつい聞いてしまった。答えなくていい」
「詳細を説明する気はないですが、違うとだけ言っておきます。私の魔法発動を補助する類のスキルは一つもありません」
「なぬ!?」
「【魔術師】ギルドで親切な方に教えてもらいまして。魔力操作の技術と想像力次第で、魔法スキルは割と自由が利くんです」
「·······ふむ、もう一つの上級職は魔術師系統もありかもしれん。現状アンデッドへのバフくらいでしか使っていないMPが余っているし、怨念以外での遠距離攻撃が乏しい」
「火力なら【
「攻略サイトでも『迷ったならコレ!』と挙げられておったなぁ·······ワタシだとアンデッド焼きかねないから却下だが」
「死霊術と併用するなら闇魔法かと。非生物への攻撃力は低いですが、対生物では強いそうです」
「そうさな。雰囲気も合っていそうだし、まずは【】を狙うとするか」
「では街までの帰路は《ダークボール》でも使って―――」
――ズズズズズ
洞窟全体が震える。先程までとは比較にならない振動。
あちこちが軋み、天井からパラパラと砂利や瓦礫が降り注ぐ。
「おっと」
「これはマズいな」
ズドンッ!!!
次の瞬間、地面が爆発した。
岩盤を突き破り、銀白色の巨躯が姿を現す。
【亜竜鉱蟲】を優に超える、全長二十メートルを優に超える巨体。
全身を覆う外殻は磨き上げられたミスリルそのもののように輝いている。
洞窟内へ現れた瞬間、圧倒的な存在感だけで空気が変わった。
ギィィィィィィィィィィィッ!!
咆哮。
衝撃波だけで洞窟が揺れた。
《看破》で闖入者のステータスを確認した二人が思わず真顔になる。
「クエストの内容は【亜竜鉱蟲】しか記載されてなかったはずだがな!」
「亜竜級の群れに続いて純竜級モンスターとの連戦は想定外です」
【ミスリル・ドラグワーム】。【亜竜鉱蟲】の上位種であり、全身が逸話級金属たるミスリルに覆われている純竜級モンスターだ。
純竜級モンスターは上級職六人パーティに匹敵する戦力。二人では勝算は薄いが、相手のホームグラウンドである洞窟で逃げられるのかというと、それも怪しい。
「·······やるしかないか!」
「氷がほぼ残っているのは僥倖です。また私が回避タンクをしますので、メイン火力お願いします」
「おうとも!」
覚悟を決めた二人に対して、【ミスリル・ドラグワーム】がゆっくりとその巨体をもたげた。
〇新形態、新スキル
(╹ x ╹)< FormⅡ 【The Freezing Rabbit】
(╹ x ╹)<要は原作デアラのザドキエル天使形態です。
(╹ x ╹)< なお作中では「騎獣としての側面」といっていますが厳密な分類は特殊装備品です
(╹ x ╹)<要はレイ君のシルバーみたいな感じ
(╹ x ╹)<でも機械ではない(ここ重要)
(╹ x ╹)<そして進化の際に獲得していたスキル《氷雪舞踏》
(╹ x ╹)< ざっくり言うと、氷上か雪上でのみ効果を発揮する《鮫兎無歩》です
(╹ x ╹)< まぁ、《鮫兎無歩》で備わっていた効果が《氷雪舞踏》にはなかったり《鮫兎無歩》にはないが《氷雪舞踏》には備わっている効果もあるんですがね