存在しない男   作:いん22222

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この話書く前に自動小銃とアサルトライフルの違いが単なる日本語と英語の違いかと思ったらアサルトライフルがフルオート射撃に重き置いたものと見てえ?となりました。自動小銃は弾が次自動的に装填されるものと。

 まぁそんなの関係ねぇ、Assault Rifle(突撃銃)だか自動小銃だかの名称の違い、本小説では自動小銃とさせてもらいます。


力 is Power戦闘 少し怒りを添えて

 「あーテステス、お兄ちゃん聞こえる?」

 

 リンの声がアキラの脳内に、ネームドのヘッドセットのハウジングから聞こえる。現在イアス(アキラ)とネームドのいる場所は零号ホロウ内部防衛軍前方作戦基地(FOB)。ゲートを通り十人以上の軍人や調査員、研究員などが駐留しておりここから零号ホロウの探索とつながるわけだが───

 

 

───頭が痛い

 

 

 ネームドが眉間に皺を寄せ顔を歪めている。それに加えこの、ネームドにとってホロウだとどこでも異臭がするがここはそれ以上だ。

 

 ここに入ってから、いやこのホロウの景色を見てからだろうか。酷い頭痛がネームドを襲っている。スナイパーベールを頭に被っているためその様子を見られてはいないがバレたら撤退しかなくなるのは目に見えている。

 

 「そうそう、それとホロウ調査協会の人が監督につくからね。これで試験に受かれば晴れて公式認定の零号ホロウ【調査ライセンス】が取れるよ。」

 

 

───もう取ったはずじゃないのか

 

 

 カーゴズボンの下ポケットにねじ込んでいた調査ライセンスを取り出しもう一度見る。文字は見えないが受付にはこれが調査ライセンスであると言われた。震えた声をしており聞こえづらかったが。

 

 イアス(アキラ)へと調査ライセンスのはずの物を見せ翻訳を頼んだ。文字が読めないためこうするしかない。何が問題かとイアス(アキラ)がしばらく見るがネームドの意図を察したのかようやく気づいた。

 

 「調査ライセンスと書いてあるけどこれは仮免さ。」

 

 は?ともう一度、スナイパーベールの先布を少しめくり上げよく見る。そこには小さい文字で何か書かれていた。おそらくこの文字が仮免と書いてあるのだろう。

 

 なぜこんなにも読みづらく書いているのだろう。あと英語で書いてほしいと思っていれば後ろからイアス(アキラ)とネームドに近づく足音が聞こえた。

 

 振り向けばアキラよりも少し濃いだろうか、暗めの銀髪色で調査協会の調査服を着た女が黄色のなんらかの機器を手に持ちながら来ている。今回独立調査員チームの監督(監視)をする協会の人間だろう。

 

 「私が今回、責任を持って同行させていただく協会の調査員です。いわゆる試験官だと思って行くれれば構いません。」

 

 見た目の所謂”お姉さん系”とは思ったが違って意外にも若い声をしている。事務的な初めましての挨拶をすれば早速ルールの説明が始まる。

 

 「同行中、規格から逸脱した武器の仕様は禁止。指定されたルートもちゃんと守ってください。まぁこのへんはもう言わずともおわかりかもしれませんが──

 

 ちょっとまった。とネームドが手を挙げ説明を停止を質問する。質問は【規格から逸脱した武器】だ。メモ帳に言葉を書くのではなく負い紐(スリング)がついおりネームドのボディーアーマー前面に吊るされている小銃を指差した。こいつは使っていいのか、と。

 

 「、、、あぁ、【規格から逸脱した武器】について聞いているのですね。あとで言おうを思ったのですが、そちら()は禁止です。」

 

 

───は?

 

 

 「規格から逸脱した武器には銃も含まれます。これは独立調査員の資質試験のルールです。ちゃんと本人に実力はあるのかという。そもそも銃というのは弾が発射されればその弾はもう制御不能です。本日他に独立調査員はいませんが怪我を負うリスクがあるため使用禁止です。」

 

 

───なるほど。ただの一般人が軍人並みに銃を扱えるわけない、周りに危険を及ぼす可能性もあるし銃って本人の実力じゃなくね?だから禁止というなんだな。

 

 クソみたいな規則に対しすぐに文句を言いたかったがネームドは喋ることができない。身元特定を避けるためではなく負傷しているため。

 

 武器の禁止ルールなど課すから死人が出て人手不足なのではないだろうかと思ったが、確かに誰かわからない民間人がどれほどの力を持っているのかこいつらは知っているわけではない。

 

 それに時間を食い資質試験を遅らせるのはイアス(アキラ)にとっても迷惑だ。零号ホロウで”やりべきことがある”と言われたのは数時間前の記憶だ。

 

 ネームドは内心小さく中指を立てそのまま説明を聞き続けた。

 

 「まぁ、あなたが資質試験に合格し調査ライセンスを取り実力があると認められたのならその武器()の使用も認められるでしょう。銃弾の補給などももらえるはずですよ、あとその手榴弾も。」

 

 要は力を示せ、だ。

 

 「念を押しておきますよ、零号ホロウが特別とされているのはその規範だけではありません。甘く見て、非常事態に対する心構えを怠ると、痛い目に遭いますからね。なにせ調査協会には【臨時職員】の保険料を負担する義務はないんですから。」

 

 

───責任を負いたくないからだろう。

 

 

 「とはいえ、きちんとしたサポートはしますよ、協会が模僧したレゾブレム(・・・・・)を提供します。レゾブレムの特性を適切に利用してチームメンバーの戦闘能力を上げていきましょうね、これは俗にいう、、、ゲームの強化ポイントのようなものです。それでは試験官として君たちの働きをしっかり評価しますからね。」

 

 そう言われなにかバッチのようなものがイアス(アキラ)へと渡される。装着すれば戦闘能力でも上がるのだろうか。

 

 胡散臭い、とネームドが一瞥し銃火器をバックパックの側面や後面のウェポンキャッチへとかける。四丁もの銃火器がバックパックにかけられ重量が上がった──気がした。ネームドにかかれば些細なことである。最近重さに物足りなさを感じていたどころだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 え?じゃあなんで一話前の【実力テスト&準備】ssでレイと兵士から銃弾と手榴弾もらえてたのかって?そう思っている人もいるだろう。

 

 その時はこの小説著者が”規格から逸脱した武器の使用禁止”の会話パート部分見てなかったんだ。まぁ、レイは研究データ欲しいから現場監督に近い権力使ってこっそり許したのと、兵士がルール知らずに渡してしまったということで許して欲しい。

 

 

 閑話休題(それはともかく)

 

 

 試験官がそもまま基地の奥へと進む。その背中を見送っていれば奥にいたレイから二人が手招きされた。

 

 「準備ができたかい?君たちの活躍を期待しているよ。」

 

 「レイさん、僕たちに話したくてうずうずしたてんじゃないかい?」

 

 アキラが声を小さく、周りに喋るボンプだと気づかれぬように言えばレイが笑う。なにかといいコンビになりそうである。

 

 「そうだ、一つささやかなお礼なんだが、出発前に私から【武装】を一つ選んで持っていけ。その代わりその使用データを私が収集させてもらう。」

 

 歩兵戦闘車(IFV)主力戦車(MBT)か、それとも無反動砲かと冗談混じりに考えれば懐から何かが取り出された。小さく戦闘に役立つとは思えない。

 

 「試験というものには常にリスクが伴う。それは十分承知しているが、、、君のボンプに搭載されている技術は少々、いやかなり興味深い。]

 

 

 レイがかがみイアスを両手に持ち上げる。焦った様子でイアス(アキラ)が吃る。そんな様子は気にせずレイがイアスの眼──の奥を見た。

 

 

 「君の声は先ほどのフレッシュな青春顔したあの青年だね。人間の言語を喋るボンプは少数とはいえ新エリー都には存在している、しかし君は違う。ホロウ内部だというのにリアルタイムでこうして私と話している、、、それはなぜかな?君は何か特別な”装置”でも持っているのかな?」

 

 

 イアス(アキラ)の目が右往左往しており目線をずらしている。それではそうですと肯定しているようなものである。

 ネームドがSTOPをかければレイも大人しく地面へと慎重に下ろした。

 

 「別に報告はしないさ、君はきっと、、、私を驚かせるような何かを見せてくれる気がするよ。」

 

 そのまま奥へと進めば何かの装置を持った試験官がいた。イアス(アキラ)達が来たのを目視し試験官は装置を起動させる。ボタンを押せば奥から異音がした。

 何らかの作動音が聴こえ、音の方向を見てみれば裂け目が二つできていた。

 

 「この裂け目へと入った時に試験は開始されます。いいですね?」

 

 了解の意思を[[rb:イアス > アキラ]]とネームドがグッドサインを出す。そうすれば試験官は後ろへとついた。

 

 「ネームド、頑張ろうか。」

 

 

 アキラの声がハウジングから聞こえ、ネームドのそれにグッドサインで返す。

 

 

───当たり前だ。

 

 

 実力を見せつける。銃の使用を認めさせ、自分の要求通りの補給がもらえるまでに評価させてやると心に燃やしコンバットナイフと斧を鞘から取り出せば強く握った。ギチギチと音がなりその音がネームドの闘志と怒りを露わにしている。イアス(アキラ)が裂け目に入ればネームドも続けて入った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 一つ目の裂け目へと入ればなんらかの建物階層へと転送された。

 世紀末の終末世界とはこのことを言うのか。外にはビルやら大型の橋が相変わらず空中を漂っておりズキンとまた頭痛がする。入ってばかりだが、その頭痛にネームドは苛立ちを覚えてきた。

 

 もう一度ポケットに入れていた頭痛薬を飲んでいればさっそく問題①(エーテリアス)が視界に映る。しかしそのエーテリアスは今まで見てきた奴らとは違い色が違う赤色であった。試験官が裂け目から出てきたと同時に飛び出す。

 

 ナイフ(鉛筆)を右手、手斧(ボールペン)を左手に持ち地を這うように急接近すればエーテリアスが上に上がった。体の下には黒寄りの灰色ブーツと黒色のカーゴズボンを着た脚がある。

 

 ネームドが落ちてくるエーテリアス股間部めがけて斧を一気に振りあげれば半身が裂けた(・・・)。手斧にやられた物理的衝撃で裂けられたエーテリアスがイアス(アキラ)と試験官の前に落ちるが立つとはできない。胴体中央まで裂けられた体では立つことなど不可能である。

 

 もがいているエーテリアスを見て引いているイアスと試験官の目にナイフが映る、そのナイフはコア(解答欄)をナイフで刺していた。

 

 ブチ抜かれたエーテリアスが塵となって消滅する。さて次に行こうと思ったがネームドを迎えるはエーテリアス集団。先ほどのように赤い個体もいたが緑の個体もいた。

 

一体目。

 その集団へと突っ込みまずは一体目。鞭のようなのを振ってくるがそれよりも早く斧を振り下ろしコアを攻撃する。

 

二体目

 一度ナイフを鞘にしまう。右手をハンドフリーにすればエーテリアス(ソルデドゥス)が鞭を振り回す。何度か振られ風切り音が流れるがその音が不意に止まった。その原因はネームドである。

 鞭を掴み斧を振り下ろせばエーテリアスの体勢が崩れた。腕を掴まれたまま下にグンッとされたのと同じで一度で”全て”切れなかったことにより体が大いに前傾姿勢となった。

 その状態に仲間から支援が入り[[rb:エーテリアス > フォッソル]]が腕剣を突き立てくるがそれは物理的に振り回されたエーテリアス(ソルデドゥス)により叶わず周りが引き下がる。

 

 グルングルンとされてるエーテリアス、そしてしているネームド。数秒回れば鞭から手を離しい見つめていたエーテリアス数体に投げつけ吹き飛ばす。

 倒れたことで隙が生じてネームドが地面を蹴り一瞬で詰め寄ればナイフと斧で複数のエーテリアスが存分に切り刻まれていった。

 

 後ろから畜エネ型のエーテリアス(サテュロス)が近づき鉄道表記を振り下ろすも弾けるようにネームドが振り返れば手で先端を掴み梃子の原理ですぐに矛先を横に向け手元を蹴り上げ奪う。そのまま体を回転させコアへとそれを全力でぶつけた。

 

 痛みを感じていないのかエーテリアスはすぐに顔を向け治すもネームドは回転の勢いを失うことなくそのまま後ろ蹴りでもう一度打撃を入れる。今度は確実に効いた───効きすぎて外へと吹っ飛んだ。ネームド達のいる建物。そして階層は何階か上でありそれなりの高度である。今頃ペシャンコだ。

 

 仲間の死を嘆くように他残りのエーテリアスが雄叫びをあげる。一体がこちらへと突撃するがそれを待っていたと言わんばかりにネームドが飛びつき腕を掴む。掴めば右脚の膝裏でそれを挟み一気にこちらへと引き寄せる。

 

 ゴキ、と完璧に気持ちいくらいに骨が折れた。エーテリアスにも骨があったのかとネームドは新しく発見する。そのまま地面へとネームドごと倒れさせれば素早く離れエーテリアスの体を後ろから持ち上げる。

 

 これが一時的な物だとはわかっている。それは前の前にいるエーテリアスによって壊れるからだ。

 

 腕を折られた仲間など関係なく腕剣を突き刺してくる。不恰好な姿勢だがこの前に見たエーテルアス図鑑によるとそれが一番効率的な動きだと書かれた。

 本当にそうだろうか、疑いの証拠として腕剣が完全に貫通していない。

 

 腕剣に刺さった重りで攻撃ができなくなった。体ごと後ろに動かし抜こうとしてることで、またしてもできた隙を逃さずネームドが流れるようにコアを一体に、その後ろの二体目に斧を入れた。

 

 殲滅完了(全問正解)。ネームドにとっては造作もなかった。

 

 

───もっといないのか

 

 

 いつしか評価など気にせずもっと敵を欲する。もっと戦いを、もっと高揚感《スリル》を。ネームドにとって戦いは頭痛薬でもあった。零号ホロウに入ってからずっと感じる強い頭痛が和らぐのである。いや無視できるが正しいか。

 

 「すごい戦闘でしたね、、、あなたに銃なんていらないんじゃないですか?」

 

 余裕だったとグッドサインを出せばイアス(アキラ)もグッドサインを出す。親指なんてその小さい腕と手にはないが。

 

 そのまま試験官のルート誘導により道を進んでいけばまた裂け目が見つかる。入れば始まるだろう[[rb:問題 > テスト]]に軽く手を鳴らしナイフと斧を握り直せば入っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「、、、」

 

 苦笑まじりか、焦っているようにも戸惑っているようにボードに置かれた紙の項目へとチェックしている。先ほどからの戦闘を記入欄に書き切れていないのか手を残像が見えるほど素早く動かしている。

 

 その様子を隣でガン見しているネームド。その瞳は戦闘による[[rb:興奮物質 > アドレナリン]]によって広がっており黒目に近くなっている。片膝に手を乗せ砥石でナイフを研ぎながら見ている。スナイパーベールを被っているため見えないがそれが余計怖さを引き立てている。

 

 傍から見れば完全に脅しているようにしか見えないがネームドはちゃんと見た通りのことを書けと言っており誇張した事を書けとは伝えていないはずだ。

 

 その記入欄には【身体でエーテリアスのコアを踏み潰した、腹部やコアを凹ませた。四肢をすべて切断しコアを両断した。大型自然発生エーテル岩石を破壊しその瓦礫で集団から逃げ切った、機転を効かせた頭脳あり。激化エーテル結晶に石を投げつけ爆破し集団を粉砕した。ホロウレイダーの集団を”完封”した。】などなど。まだあるためもはやその数は記入欄を超えており裏紙まで入っている。

 

 脅しているつもりはなくただ武器のメンテナンスをしているだけだがやはり試験官にとっては脅されていると考えられているらしい。その証拠としてこの状態だ。

 

 「ネームド、それじゃ脅してるように見られるから離れるんだ。」

 

 アキラの呼びかけにネームドは否定せず言われるまま離れる。その後ろ姿を見た試験管が緊張の息を漏らしリラックスする。しかし───

 

 

 シュッ、シュッと研ぐ音がまた聞こえネームドがすでに役目を終えた室外機に腰掛け試験官を見ていた。これではただ距離が離れただけであり大して変わっていない。

 

 また肩が上がり緊張している試験官を見てアキラも仕方がないと諦めた。いつも一緒に住んでおり暇さえあれば話している。もはや友人を超えたような存在ネームド。どうやっても怖くなるのはアキラとリンが一番わかっていた。

 

 

 その時、何かが落ちる音が聞こえる。ネームドから聞こえイアス(アキラ)と試験官が見れば手斧の柄を掴んでおり鞘からいつでも引き抜けるようにして身構えていた。背中を向けているその足元には砥石が落ちていた。

 

 ネームドが目を見開いている。身体中の鳥肌が立ち、身震いしたからだ。とてつもない気配を感じた方向を見ている。

 

 

 またも警告音が鳴り響く。調査員のベルトポーチから聞こえたそれは持っていた機器から発せられていた。その表情はカチコチに固まり測量機器をいじっている。

 

 「し、心配無用です、、、あなたたちのパフォーマンスに問題はありません。独立調査員チームとしてあなたたちの能力はずば抜けてる、いえずば抜けすぎてると言っても過言ではありません。少々問題がおきまして。零号ホロウの異常なエーテル活動はしょっちゅうデバイスを狂わせるとはいえ、、、もう一度デバイスを調整します。」

 

 大丈夫だろうか、そんな眼差しを試験官へと向けていれば後ろから敵意を感じた。振り返ればまたも複数のエーテリアス共が近づいていた。

 

 デバイス調整のための時間を稼ぐためネームドは戦闘へと突入した。これ以上書くことが増えないで欲しいと測量機器を分解しながら見ている試験官が思った。まぁかなりの量であるエーテリアスで書く量がかなり増えたのだが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 アーマーハティとネームドが睨み合っている。さすがに疲れたか肩を少し上げ下げしているがまだ戦えると笑っている。

 

 

───これほど楽しいのはいつぶりか

 

 

 その後方では物陰に隠れながら先ほどの戦闘を見ていて、これからの戦闘を見る一人と一体。

 

 試験官が持っていた紙はもうすでに書く欄がないがあるにはある。紙の下へと向かっていくたびに小さくなっている文字のおかげであるが当の本人はこれ以上書かせないでほしいといった表情だ。

 

 

 どちらも身体にアーマーを纏い、銀色の柱状をしたエーテル結晶を震わせ唸るアーマーハティ。それに張り合うようにネームドも喉を唸らせる。

 

 

 「グルルル,,,

 

 

 『ン”ン”ン”〜〜〜』

 

 

 

 お互い眼を向け合い唸り合う声が聞こえる時間が続く。この前ならウエスタンのBGMをFairyが流してくれたが今回は両者なにかを発射するブツを持っていない。この雰囲気はジャパンのサムライのタイマンである。

 

 ネームドが左手にハンマー、右手に手斧を持っている。それを握り直したのが合図となりアーマードハティが突撃し始めネームドも走った。

 

 両者近づくことによってすぐに距離が詰まり衝突しあう、ドンッと明確な打撃音が周囲に響き当たった。衝突しあい効いたのはネームドの方だった。ネームドの足が重圧によって下がり地面の小石が擦られ音を立てる。ネームドも体重は多いほうであるが四足歩行というのは実に戦闘において有利なものを与える。

 

 体が抱き合うようになっており両者とも両者の懐に入った。アーマーハティの後部脚が地面に立つ役割をしており前面脚がネームドの方へと乗っている。自分の方向へと引き装甲によってできた鋭い爪で引っ掻くがショルダーアーマーによって傷つくことはない。しかし食い込んでおりかなり物理的圧は感じているだろう。

 

 対するネームドは鞘へ斧を入れハンマーをボディアーマーと腹部の隙間に入れる。ハードナックルグローブを纏った手でアーマーハティの肋骨下縁から骨盤上部、要は腰の部分を掴んだ。

 

 通常エーテリアスは服など着ているわけなくそのまま体を掴むしかない。しかし[[rb:エーテル結晶 > アーマー]]によって掴めるところが増えている。

 

 アーマーハティの右腕を掴み体を素早く回転させる。[[rb:イアス > アキラ]]達のいる方向を向けばそのまま先ほど掴んだ腰部分に腰を密着させる。

 

 四足歩行により足腰を低くしても乗る腰を一気に上へと上げれば腕を引きアーマーハティを”ひっくり返した”。

 

 自分が宙に舞うのは予想していなかったのか体を捩らせなんとか体勢を整えようとしてもうまくいかない。そのまま地面へと落ちればアーマーハティが背中を地面につけさせることに成功した。

 

 体を回転させすぐに立て直す。そうしようとしたが───

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ハティの視界に異物が映る。

 それがナイフであると認めた瞬間、コアにナイフが刺さっているのを自覚し始め雄叫びを上げた。それと同時に黙れと言わんばかりにネームドが蹴りを入れナイフを奥へと刺しこんだ。

 

 

───アーマー纏っているなら弱点攻撃、昔からの鉄則だ。

 

 

 映画のような、ゲームのようなセリフを言ってみたかったがまたも喋れないという壁に直面しため息を出す。弱っているアーマーハティが後退しているが逃すことない。獲物は最後まで殺す。

 

 ネームドがハンマーを取り出せば殺されると感じたのか雄叫びを上げ飛び出して来た。先ほどの弱っていた様子はどこへ行ったのか知る由もないが忘れてはいけないのが手負いの猛獣が一番危険であるということ。

 

 先ほどよりも力が増した突進でネームドが吹き飛ぶ。足で押さていたため無事だったがかなりの飛距離だ。途中でスナイパーベールもヘルメットから外れてしまい顔が露わとなる。

 

 着地するが体勢を立て直す隙を与えぬとハティが突進する。装甲が所々外れて道中落ちていた、かなりの負傷をしているのは明白である。

 突進して来ており避けることもできるが後ろには彼らがいる。このまま守備するしかない。

 

 足腰を地面に完全に据え、体中の筋肉を発揮する。両手を広げ飛び込んでくる犬を抱き止めるように構えそのまま衝突する少し前にネームドも前に飛び込む。

 

 またしても大きな衝撃音が周囲に響く。まだアーマーハティだった時にやった始めも衝突を同じくやり両者身体をぶつけ合う。手負いだというのにそれを凌駕するパワーで押し込まれネームドがまた後ろへと地面に足が擦れ下がる。

 

 「ネームド!今手伝う!!」

 

 イアス(アキラ)が懐から小型エーテル爆弾を織り出しハティへと投げようとするがそれは彼の”眼”によって止められた。

 スナイパーベールを被っているというのに眼がこちらに向けられたような気がし、必死にアキラへ意図を伝える。

 

 

───邪魔するな

 

 

 その意図を感じ取りイアス(アキラ)が止まる。ネームドの顔が再びハティへと向き合えばまたも力合戦が始まった。

 

 両者一度離れハティが爪を、ネームドがそれを避ける。何度か避けている間に何回かできる相手の隙。それを逃さずネームドが拳でストレートやフック、膝蹴りや前蹴りで打撃を入れる。それに負けじと全体重を載せた衝突を繰り返しネームドもそれに応えまたぶつかりあう。

 

 途中でハティのアーマーであるエーテル結晶が頭部に纏っていた物は無くなっている。それを認めたネームドも気が狂ったのかヘルメットを脱いだ。

 

 

───フェアにやろうか

 

 

 そんなことを言った──ような気がしたネームドにハティも口の口角を上げた。

 

 確実に効いており動きが遅くなって来た。しかしパワーはそのままだ。いやそれ以上となってきている気がした。

 

 

 

 

───しにシにタクなイ

 

 

 

 

 幾度もぶつかりたびに感じるハティの志。ネームドも気づかない訳なくその気持ちを受け取っている。

 これは両者の生死をかけた戦いなのだ。情け無用。

 

 

 ある時に全体重をかえまたぶつかる。そう思ったネームドを裏切る攻撃が出された。尻尾にあった包丁のような形をした鋭いエーテル結晶が振り下ろされた。

 

 常習化したその考えを裏返し予想外の攻撃を出す戦法にネームドは見事ひっかかってしまった。そのまま振り下ろされれば体はどうなってしまうだろうか。

 

 死を感じ取った時、反射的に腕を前へ出し攻撃を防いだ。前腕につけていたプロテクターがそれを受け取ったが耐えきれなくなったのかバギっと壊れる音がした。

 

 尻尾の刃先が壊れたプロテクターの欠片を切り進みネームドをようやく負傷させる。切り裂かれた痛みが前腕に広がりネームドが顔を歪める。しかしこの攻撃にも隙はある。

 

 尻尾を掴めばそのまま負傷した腕へと巻きつける。体重の差はハティが上で体感が一番強いのも四足歩行のハティだ。そのまま引き寄せられればネームドが姿勢を崩し引き寄せられる。

 

 

 

 

 

───これだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

───これでいい

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 地面を引き摺られハティへと近づく、爪を高く上げ切り刻んで殺す。勝つのは俺だとハティが覚悟を決める。それはネームドも同じだった。

 

 

───これで決める。

 

 

 コンバットナイフを握った手、鋭い爪。どっちも殺す(生きる)ための攻撃。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 爪が皮膚を切り裂き肉を曝け出す。出血を流させる。それと同時にナイフがコアへと入った。

 

 ハティの体がネームドへとかかり、やがて虹色に発光し出せば塵となって消滅した。

 

 「ネームド!!怪我が、、、!」

 

 仰向けで曇っている空に拳を上げる。勝った、と。

 




Q. 回転式”拳銃”がありますがこれはリボルバーですよね?

A.そうですね。

Q. 拳銃って片手で使う銃ですよね?

A. そうですね。

Q. ネームドが使うリボルバーは大口径ですけど、、、?

A. はい

Q. 両手で構えたのにマズルジャンプ(銃口の跳ね上がり)がとんでもなかったらしいですけどそれは片手で使───




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