「これに唾液を含ませてくれ」
急に何を言い出すんだ、と銃とバックパックをソファへと置くのを止めると、何か綿棒のようなようなものが男の手へと持たされる。
アキラの方を見てみればその手にはなにやら検査キットのようなものがあり、
男は綿棒を口に入れひとしきり頬に擦るとそれをアキラへと渡した
「、、、?おかしいな、何も反応しない」
検査キットを振るアキラに見せてくれ、と男が手をだし、受け取った検査キットには0~100までのメモリが記されているが、0からまったく動いていない。
「まぁ、侵食は一切ないようだし安心できるな、よかったじゃないか」
ん”、と短く男が唸るとアキラは大量のブラウン管テレビが並べられている方へと歩き、椅子へと座りコーヒーを啜った。今回男をホロウから救出、そして依頼で入ったホロウのデータを整理するため疲れで眠ってはいけない。
──なぜ今時ブラウン管テレビがあるのだろうか、それも大量に。
気になった男は右にある工具が綺麗に並べられた作業台にあったメモ帳とペンを取り出すと素早く文字を書き連ねた。
『
懐古趣味か、それとも金がなかっただけなのかと考えたがそうでもないらしい。
「ん?あぁ、これはまあ、、、僕たちの仕事道具と相性が良くてね、古いけどこれがいいのさ」
『
『妹がいるんだ、今は風邪で寝込んでるけど』
だから静かにね、と口に指を当てシーッと言う。妹がいるのか、と周りの見回すとそれも納得できた。
一人で過ごしているとは思えない物ばかりだった。大量に並べられているビデオテープや再生機材、ポスターや2つ並べられているマグカップ。束ねられている本の上にまとめられているマニキュア、そして右を右を見てみれば写真立てが二つ並んでいた。
持っていればアキラの他にも番号は違うが同じスカーフがつけられているボンプ、そして大部分が青色、毛先には紫や薄いオレンジのグラデーションな髪色をしている女がいる。
「かわいいだろう?僕の自慢の妹だ、リンという名前なんだ」
微笑みながらアキラが写真に写っている女に指を刺す。男も喉を短く鳴らし頷いた。
「今日はもう休んだらどうだい?ホロウにずっと居たんだし、戦ってたんだから疲れているだろう」
『
「やり方がわかるのかい?記憶がないんだろう?」
『
そうメモ帳に書き伝えると男は体に装着していたボディアーマーをすべて外し床へと落とす。バックパックからオイルとウェスとクリーニングロッドを探し出し、取り出せば銃の整備を開始した。
作業台の上に並べられた部品一つ一つが目視でもわかるほど汚れていた。オイルを染み込ませたウェスで拭けば一瞬で黒く汚れてしまった。
──こんな状態になるまで撃っただろうか
2個目のウェスを取り出し、磨きながら潤滑油を差す。
クリーニングロッドにウェスを巻き付け、バレルと薬室にねじ回すと火薬の燃えカスがかなり蓄積していた。
細部までやらなければ、ここまでとなるとかなり劣化しているはずだ
壁にかかっているドライバーを手に取り、さらに細部まで銃を分解する男を見て、アキラは関心にも似た疑いの目を向ける。
(手慣れてるな、、、)
もう分かりきっていながらも、彼は装備を与えられただけの
小銃の部品を結合してチャージングハンドルを引き、空撃ちしてようやく整備を終えた男が疲れの息を吐く。
小銃と自動拳銃に加え、大口径回転式拳銃の三丁を整備していた。どれも状態がひどく、かなり時間が経ってしまっている。
整備開始時に邪魔だと退けた作業台にあったタブレット端末をタップしてみれば、時刻は21:58と表示された。
──そんなに経っていたのか
凝り固まった体を伸ばすとアキラの方も解析が終わったのか、なにやら難しい図法や文字がたくさん記された紙をまとめ一息つきコーヒーを飲み干した。
「君も整備が終わったかい?お疲れ様」
お前もな、とハンドサインを送ると、グウウゥゥゥと両者二名、腹が鳴った。
「もう遅い時間だけどラーメンでも食べに行こうか、ちょうどうちの目の前にあるんだ」
いい案だ、と男も立ち上がり、スタッフルームを出たところで、男はあることに気づいた。
「どうしたんだい?」
男はメモ帳に文字を書くことなく、自分に親指を刺し、そして人差し指と親指で丸を作ればか顔の前で手を振る。
ようするに、金がないというハンドジェスチャーだった。
背後の竹のフレームでできたメカアームを器用に動かし、生地をこねり、細く切る。
それを揺りザルにいれ麺を沸騰したお湯に入れている天狗らしき店主に本格的だと思いつつ、男はメモ帳に言葉を記していく。
『
『問題ないさ、これでもかなりお金は持っている方でね」
アキラ、もといパエトーンは伝説と呼ばれるだけありかなりの金を持っている。だがその金が数日後にはすべて失うことになるとはこの時知る由もない
男はメニュー表の文字にまた目を凝らしてはやはり読めない、と諦めた。
男には周囲のポスターやメニュー表に書かれた言語が読めなかった。この新エリー都で最も使われている言語が全く分からなかったからだ
日本語の漢字という複雑な言語体系にも似た文字、すべてが読めない。
ではなぜこの男が新エリー都住民の言語を聞き取れているって?
それはご都合展開だ、許してほしい。
文字が読めずメニュー方の写真で選んだラーメンを待ち遠しに男は周囲を見渡す。
商店街にも似た街、車でビデオ屋まで送られている最中に言われた【六分街】という名前の区域だ。治安がいいと有名とのことだ。
レトロな機材が並ぶ小さなゲームセンターとCDレコード屋、そし近づけば近づくほどいい匂いのするコーヒーショップ、その奥にはおそらく店員の3匹のボンプが店前で取り寄せた商品をまとめている雑貨店があった。
今も滝湯谷・錦鯉の横に置かれている原付には何匹か猫が集まっていた。治安の良さから引っ越したいと考える人も多いらしい。
本日、治安のよろしくない思想をしている男が一人引っ越してきたが、この男が今後【六分街】で犯罪行為をすることは
「ところで、君の名前は?」
不意にそう言われ、男は答えようとするもが声が出なかった。
そもそも出る以前に記憶がなく、分からないのである。
「それもわからないか、、、これからは君をどう呼ぶべきかな」
ん〜、と二人とも腕を組み、それぞれ名前を考えた。
キン肉マン、
「その首につけてる認識表、、、」
それ、とアキラは指差し、男は自分の胸部分を見る。
玉鎖で繋がれている深緑色の二個のステンレス板が首にかかっていた。元からあったというのに何故気づかなかったのか
_____________________
NAMED
TEL:
BIRTH:12/21
BlOOD TYPE:
____________________
一見誕生日しか刻まれていないそれに二人は困惑する。
「名前は、、、D?』
『
「ネームド、、、」
「ネームドか、、いいじゃないか、詳しい名前なわけでもなく、突如ホロウで目覚めた何者でもない男」
まるで映画のようだ、とアキラが頷くと同時にまた手を差し伸べた
「これからよろしく頼むよ、【ネームド】」
あぁ、こちらこそ、と二人が握手を交わしているとドンッとカウンターに2つのラーメンが置かれた。完成したらしい。
「おうよ!ラーメン完成したぜ、いっぱい食ってその傷癒しな!」
その傷、とはネームドの腕や顔にある傷のことだろう、ラーメンを作ってくれたことに感謝の頷きを送ると、ネームドとアキラはラーメンを受け取り、いただきますと両手を合わせ食べ始める。
その瞬間、男の口内に明確な旨みが広がった。
よくできたスープの旨みや塩み、脂とあともう一つ、なにかこの店特有のコクがある。
次に麺を啜ってみれば、これまたちょうど良い硬さ麺を噛む。硬すぎず、柔らかすぎない完璧な配合
次にチャーシューを食べてみれば、トロトロな肉の食感が口内へと広がり、何枚も食べてしまう。
すっかりラーメンへと集中し食べる様子をアキラとチョップ大将は微笑みを浮かべた。口に随分とあったらしい。
「いかにもな男だから合うか不安だったが、いらない心配だったみたいだな!」
ふう、と一息つきスタッフルート戻ったネームドはなんとなく、こう、、、ポワポワしていた。
「口にあったみたいでよかった、随分と美味しそうに食べててよかったよ」
『
「問題ないさ、ネームドは大柄だし、それも想定内だからね。」
アキラは少し寂しくなった財布の中身をみながらもそう答えた。その言葉に皮肉は一切入っていない。
ふあぁ、と不意にアキラがあくびをした。
「僕はもう寝るけど、ネームドはどうする?僕の部屋のベットで寝るのもいいけど、、」
──あった時から思っていたが、こいつは善意の塊なのか?
ネームドがアキラに対してそう評価するが、流石に悪いと顔を横に振り、そこのソファで寝ると男は指を刺す。
「ここは、、、ネームドの体には合わないんじゃないか?僕でも足がはみ出るし。僕の部屋のソファを使ってくれ」
頷き、二階へと上がっていけば二つの部屋がみえた。その左へといけば、一人で住むには少し大きい部屋が広がっていた。
水色を基調とした部屋にレンガの壁があり、部屋にはアキラの私物が溢れている。
いかにも好青年の部屋だ、と見回しながらソファへと座ると、ふかふかの感触がネームドの下半身を包む。ネームドが少し横になれば、足がはみ出てしまう。
「実はね、この肘置き、、、、」
「動かすことができるのさ!」
おおぉ!!とネームドが感嘆しているところをアキラはもう一つのソファと連結させ、見事に長いソファが出来上がった。これならネームドほどのデカさでも体を伸ばして寝ることができる。
なぜこの男たちはソファが連結可能なだけで大きな反応をするのだろうか。
「ところで、、その銃、持ったまま寝るのかい?」
困った表情し、それに指を刺すアキラに対し、一丁の消音器をつけた自動拳銃を持ったネームドは安心しろ、と空の薬室内を見せ、安全装置をかけている自動拳銃を見せる。
これがないとどうも落ち着かないのである
握把ではなく銃身全体を持つネームドにまあいいかと部屋の電気スイッチへと歩んだ。
「それじゃあ電気消すよ」
暴発させないでね、といいながら電気を消し、部屋に暗闇が広がる。
ネームドは銃を持ったままソファへと横になった。ホロウ内での戦闘といい、食後の後といい、すぐにネームドはウトウトし始める。もう少しで睡眠へと突入する前、ネームドはふと思った。
──アキラの妹には俺のことを知らせていただろうか
その疑問は後日、見事に的中した、的中しすぎた。
銃声が聞こえる
ハッ、と目を覚ましてみれば銃声やら砲撃の爆撃音がそこらじゅうに飛び交っている。
男の倒れていた遮蔽物の上を何百と銃弾が飛び交っていた。、ビュンッと中には戦車砲の砲弾が飛び交い、遮蔽物の後ろ側に着弾すれば、土砂や泥、中には後方で支援していた兵士たちの血肉が男の体全体に降りかかった。
何をしている!!起きたのなら立て!ここは戦場だぞ、〜〜〜ド!!
────誰の声だ?なんと言った?ここは戦場?それに最後の部分が聞こえなかった、名を呼ばれたのだろうか。
そんなことを考えている間に男の体が起こされ、負い紐につながっていた自動小銃をむりやり男の手に持たせると男の頬を軽く叩く。
「すでに敵が間近に迫っている、白兵戦の準備をしろ!!!」
敵が迫っている、その言葉を聞いた男はすぐに意識を覚醒させ立ち上がった。
硝煙と灰、そして血の匂いが充満したすでにいくつかの死体が積み上がっている場所は塹壕だった。
ずれたヘルメットの位置を直してみると、なにやら破片のようなものが突き刺さっていたりへこんでいたりともう使えない状態だった。この状態のヘルメットが男の気絶していた理由を物語っている。
すでに死んでいる仲間と思わしき死体から比較的状態の良いものを見つけ、それを外し自分へと装着する。
すまない、と思いつつ移動しようとした男の腕がグイッと引き寄せられた。
なんだ?と振り返ってみれば、死んでいると思っていた人物が目を大きく見開き、男の腕を掴んでいた。
だが腹の部分、腹だった部分を見ていれば、すでにボディアーマー越しに血が滲んでおり、下部から内臓と思わしきなにかが飛び出ている。
ゴポッ、と血を吐きながらも、掠れた声で、しかしはっきりと男に伝える。
「い、き、、、のこ、、、れ、、、、、」
そう伝えた誰かは、また倒れる。今度こそ死んだだろう。おそらく今の言葉は敵味方関係なく送られた言葉だ。戦場の惨劇を身をもって経験し、死んだ誰かの内にできた思いを人間・・へと伝えられた。
腕から手が離れ、男はまた立ち上がった。歩兵銃に残り少ない弾倉を武器へと再装填しチャージングハンドルを引く、
ほとんどの兵士が使う前に死んだナイフを鞘から取り出し、持ちながらハンドガードを握る。
男の戦闘準備が終わったと同時に腹の底から出た雄叫びをあげる敵兵士が塹壕内へと突入してきた。
「奴らが来たぞおぉ!!!野郎共準備しやがれ!!!!!」
男は安全装置を指で弾き引き金をひいた。銃弾が人に入り込む鈍い音が続き、敵兵士が倒れる。
死体を踏み台にしながらまた入ってきた何人もの敵兵士へと射撃を続けてれば、銃口がふと止む。
弾切れか、ボルトオープンしているはずの薬室をみれば薬莢が挟まっていた。
──
急いでチャージングハンドルを引き直そうにも、すでに敵兵士が目の前まで来ていた。
男は歩兵銃を捨て、ナイフを構えながら敵を待つ。
半ば半狂乱で血気迫る顔で叫びながら突撃してくる敵の振りあがった手にはナイフがあった。
男は前腕につけている防具でそれを受け止める、そしてナイフを相手の喉へ突き刺した。
いつまで立っても慣れない生々しい感触が手に伝わるのと同時に敵兵士が倒れる。
続いて突撃してくる敵に対しレッグホルスターから拳銃を取り出すとそれを敵兵士に向けて発砲した。
一発一発、頭部ではなくヘルメットで覆われていない顔面に打ち込んでいけば一人一人と倒れていった。
そして背後から撃ち抜こうとして井た敵兵士に対し男は死体を持ちあげるとそれを盾にし敵へと走る。
クソ、と声が聞こえた気もするがそんな言葉は飛び交う銃弾と砲撃音でかき消された。
死体の着ていたボディアーマーが銃弾を受け止めていたおかげで、男は銃弾を受けることなく敵へとその死体をぶつける。
体制が崩れ、後ろへと倒れる敵兵士に数発の銃弾を浴びせるとスライドオープンし弾切れを示した。
急いで再装填する途中、背後から足音が聞こえた。敵が背後から迫っていたのだ。
急いで振り返ると同時に腹部にドンッと衝撃波が広がる。敵兵士が男へと抱きつき体制を崩そうとしていた。
男はもがきながらも、ナイフを相手の背中へ何度も突き刺した。
何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も
やがて動かなくなった敵兵士をどかし、立ち上がる。
息をあげ、肩を上げ下げしながらも男は周りを確認する
どうやら塹壕内に突入した敵を一掃したようだ。
塹壕から頭を出して状況を確認すると、すでに敵歩兵がこちらへと進軍を始めている
男は落とした床の突撃銃を拾い、また次の戦闘の準備を始めるのだった。
「うう、う、動かないで!!!」
青髪の女に、拳銃を向けられる
後日、変というにはあまりにもな
「ううぅんん、、、」
、、、、あれ?私風邪治ってる?
身体中汗をかいていながらも、昨日と一昨日に感じていた頭痛がなくなり、嘘のように体のだるさが私からなくなっていた。
これすなわち、、、、風邪完治!!!
やったー!と体を起こし、私はたくさんの処方箋が散りばめられたベット横の棚から蟹味噌味のポテチを勢いよくあけ、口に放り込む。
ああ、なんでこうも苦労したあとのお菓子はおいしいんだろ!と思いながらも、汗が服や髪を肌に張り付いていて気持ち悪いとも思った。
私をシャワーを浴びようと部屋から出て、洗面所へと歩んだ。
あ、でもその前にお兄ちゃんに世話してくれてありがとう言わなきゃ。
進行方向を変え、兄の部屋と入る。
そこにはいつも通り寝ている我が愛しき兄がいる──はずだった。
「おはよー!!おに」
、、、、、、へ?
リンの兄しかいないはずの部屋には拳銃を持ち、リンに背中を向け部屋で立っている長身の男がいた。
誰、この人
寝起きで体を伸ばす男をよそに私は急いでスタッフルームにある非常時に備えている拳銃を取りに戻った。
階段を素早く駆け下りてる瞬間、視界の端に映る、傷だらけの侵入者の顔がこちらを見ていた。
ヒッと声をあげまた階段を駆け降りる、スタッフルームの扉をバンとこじ開け、門番こと06号レムちゃんを吹き飛ばす。
視界の端に映るバックパックや小銃と大口径リボルバーとボディアーマーには気に留めず、ロッカーの鍵を焦りでおぼつきながらも開ける
──早く早く、お兄ちゃんが殺されちゃう!!
開けたロッカーの中に入ってい45口径の拳銃を私は取り出しすぐにまた階段を駆け上った。
そしてお兄ちゃんの部屋にいた誰かに私は銃を向けた
「うう、う、動かないで!!!」
そして話は冒頭へと戻る。
さて、どうしたものか
二日連続で銃を向けられる事実に思いを馳せつつネームドは考える。
アキラを起こそうにもネームドは声が出ない。すでに自動拳銃を床に落としてはいるが、下手な動きをしようとすれば撃たれる。現在ネームドはボディアーマーを装着しておらず、撃たれれば体内に銃弾が挨拶してくること間違いなし
「お兄ちゃん!!お兄ちゃん起きて!!」
「んん、、、」
妹の叫びに昨日の疲労あれど、アキラは目を覚ます、目を擦りながらも目の前で広げられている銃撃戦が起きる一歩手前までの状況に一気に眠気が吹き飛んだ。
「リン?!風邪は治っいや、この状況は一体なんなんだ!!?」
一気にベットから跳ね上がったアキラが状況を収めるまで時間はかからなかった。
「なんだそういことだったんだ〜じゃないよ!」
リンは片方の手でアキラをポカポカと叩き、説教を始めた。
「そもそも何で見ず知らずの人を家に招き入れるの!バカなの!?明らかにおかしいでしょ!!記憶失ってるも嘘かもしれないんだよ!!私たちこと殺しに来た人かもしれないんだよ!!」
その通りだ、と腕を組みながら頷く男にリンはなんで賛成してんの?と疑いの目を向けながらもアキラへの説教を続けた。
「お兄ちゃんは前々から思ってたけど人が良すぎ!それがお兄ちゃんのいいところなのは妹のわ・た・しが一番わかってるけど、それは時に悪にもなるってこないだも言ったばっかじゃん!!!
うんうんとこの2日間思っていたことをすべて代弁するリンに賛成するネームド、どうやらアキラの味方は一人もいないらしい。
とはいえ仕方ないとも言える。朝起きて大好きな兄の部屋に行ってみれば顔が傷だらけでイカつい顔をした筋肉モリモリマッチョマンが消音器をつけた拳銃を持って部屋に立っているのだ。
誰が見ようと暗殺しに来た人にしかみえない
大方説教を終えたリンが今度はネームドへと顔を向ける。
今度は俺が説教を受ける番かと思うネームドの顔をリンはまじまじと観察する。顔を見る角度を変えては今度はネームドの体へと注目し、ツンツンと指を当てては周りを回る。
気まずい雰囲気が流れる中、リンがようやく口を開いた。
「なんか、、、すごいね、色々と」
傷跡のことだろうか、筋肉のことだろうか。おそらく両方だろう
「とりあえず、変なことしないでよね!」
ビシッと指を刺し、一階へと戻るリンを見送りながら二人は顔を合わせる。
「普段はあんな感じではないんだ、銃を向けたことに関しては謝るよ」
問題ないという意味を込めたグッドマークを出し、アキラもグットマークを出す。
「それじゃあ、朝食にしようか」
そういうアキラと共に、ネームドはスタッフルームへと入った。
そのあとでる”朝食”にネームドがまたも口を閉じ忘れるほど驚くのには10分も掛からなかった
ネームドの身長は187と妄想しております。