この星は、滅んだりしない   作:虎秋侑斗

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ガチでぽっと出てきたやつです
通常エンドからの、エピアイラスボス戦の時系列で認知していただけると幸いです


人はみんな、光になれる。『輝けるものたちへ』

死に触れたがる人間の集合的無意識の塊、エレボス。

封印された死へ続く扉を開けるべく、禊となった少年へ手をかける。その手は今、少年と同じ力を手にした少女へ向かっている。

 

「まさか…戦う気ですか?無茶です…あんな巨大なものと!」

 

「この戦いは避けられない…、この怪物を産んだ気持ちは私の中にもあった。大切な人を失った痛みのあまり、今を認めず死と戦いに満ちた昔に、いたずらに憧れた。間違いない…この怪物こそ、全ての『原因』だ」

 

「フッ、ならば叩きのめすだけだ。いつもの俺たちらしく、な」

 

「同感です。これも…自分自身との戦いですしね」

 

「彼の見てる前なんだから…シッポ巻いて帰るなんて、絶対有り得ない!」

 

「ま、正直負ける気は全然しねえからな。いいぜ、やったろうじゃん!」

 

各々が決意を固め、目の前の怪物に構える。残るは一人。

 

「大丈夫よ。あんなものに、私たちは負けない。生きることは…自分に負けないことだから…。勝って、私たちは生きるんです!」

 

 

辛い過去、現実を乗り越えてきた仲間たちは、今を生きるため…前に進むため、戦う。

━━━━━━━━━━━━

 

 

さすがは人間の集合的無意識、一筋縄では倒すまで至らない。S.E.E.Sのメンバーは徐々に押され気味になってきていた。

 

「ぐっ……さすがに手強いな…!!」

 

「へっ…もう根上げたんすか真田先輩!こっちは一回世界救ってるんすよっ!!」

 

「私たちは、前に進むんだ!!」

 

「もう、死を求めたりなんてしない!」

 

「僕たちは勝つんです!」

 

「ワオーン!!!」

 

「もう…目を背けたりしない!」

 

押されていても、諦めず各々自身を奮い立たせて力を振り絞る。

 

 

「『彼』が見ているんです……負けるわけにはいきません!!」

 

 

 

……

………

 

闇があれば光もある。

 

こんな言葉を聞いたことはあるだろうか。

 

人間は確かに愚かで、このように死を求める。だがそれと同じように、人は正しい心、善なる面もある。エレボスのように、集合的無意識となって心の海に存在しているかもしれない。これはそのうちに入るのか、それとも違うのか定かではない。

 

━━━━━━━━

 

エレボスに向き直り、戦闘体制を取ったアイギスに変化が起きた。

 

「…!姉さん…?」

 

「これは、光…?」

 

アイギスの身体が光に包まれ出した。それを見たエレボスは怯えるように震え出す。

 

「この光、とても暖かい……」

 

『これ、あの怪物と同じような……生きている人たちから溢れ出したもの…?』

 

 

「あれは、エレボスと真逆の存在…希望や善意の光……姉さんの想いに呼応して…」

 

 

アイギスから溢れ出した光は、やがてアイギスの手の中にとある物として具現化する形で収まる。

 

「これが、人々の光……」

 

 

 

その手の物をエレボスに向けて掲げる。すると、U字の部分が開きもう一度光が溢れ、エレボスへ飛んでいく。

 

『━━!!━━━!!!』

 

 

エレボスが雄叫びを上げると同時に、光は人型となって具現化する。

 

『タァッ!』

 

 

赤、青紫、銀色。3色で彩られた身体に、透明な額のクリスタル。極め付けには、胸に灯る青い光。オーラのように金色の光を纏い、エレボスを見据える。

 

 

「すごい…」

 

「人々の心の中にある光が、ここに…」

 

 

光の巨人はエレボスに向け、両腕を前に突き出し交差させる。そこから大きく横に広げエネルギーを溜めた後、右腕を縦、左腕を下にする形でL字を作り、光線を放つ。

 

 

 

『━━━━ッ!!』

 

上半身同士が接合した体を分断する形で、光線は命中した。エレボスの口や目、身体中から光が漏れ出し、チリのように崩れ落ちていく。

 

 

「……」

 

巨人は光線の構えを解くと、静かにアイギスを見据える。

 

 

『…人は』

 

「っ!」

 

アイギスの頭の中に直接、優しい青年の声が響き始めた。

 

『人はみんな、光になれる。こうして死に触れようと思っていても、光は必ずある。みんな、すぐ前を向けるわけじゃないし、辛いこともあるから、すぐには消えないかもしれないけれど……必ず、みんなが前を向いて歩いていける日が来る』

 

「…はい。私たちも、そのために頑張ります」

 

『君達なら、きっとできる。いつか来るその日まで…応援するよ。』

 

 

 

アイギスの言葉に頷くと、巨人の体が光となって消え掛かっていく。

 

「あれもまた、人の一面なんですね…。悪意の塊があれば、同じように善意…希望の塊がある。」

 

 

 

「『彼達』がいるなら、まだ希望はあります。生きる人々が死に触れたいという思いを抱かないようになっていけば…封印がいらなくなる、そんな日がいつか来ると、私は思います。」

━━━━━━━━━━━━

 

 

ベルベットルーム。

自身を思い出したアイギスの中へ戻っていくメティス。彼女は心の海へ消えゆく中で、あの巨人と再び出会った。

 

「あなたの名前は……ウルトラマンティガ。人々の中に眠る、光……」

 

 

どこから知ったのか、巨人……ティガの名前を呟くと、完全に心の海へと沈んで溶けていった。それからティガは扉へ向かい、エレボスと戦う。

 

 

苦しみや悲しみ、辛さを乗り越える希望の光は、誰の中にも存在する。

いつか封印が必要なくなるその日まで、光は輝き続ける……




言うことは特に有りません。前のに比べたらマシだと思います
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