嘘(ライアー)☆遊☆戯(ゲーム)   作:梅酒24

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少数決ゲーム ~最終戦:中編~

四回戦、五回戦も決着はつかなかった。

 

投票結果が表示されるたび、会場にはため息が流れる。

 

海馬は苛立ちを隠さず舌打ちし、舞は退屈そうに髪を弄り、キースは机を指で叩いていた。

 

そんな中――。

 

遊戯だけは変わらなかった。

 

与えられた個室へ戻り、食事を済ませると机へ向かう。

 

そして今日も難解な立体パズルを組み立て始めた。

 

カチリ。

 

カチリ。

 

静かな音だけが部屋に響く。

 

途中まで完成していたパズルを眺め、遊戯は小さく息を吐いた。

 

「ふぅ……」

 

あと少し。

 

だが最後の一手が見えない。

 

もっとも、焦る必要はなかった。

 

「完成できなかったか……まぁ時間はある」

 

そう呟くとベッドへ横になる。

 

数分後には静かな寝息が聞こえていた。

 

翌朝。

 

遊戯は誰よりも早く会場へ到着していた。

 

まだ人影はない。

 

巨大な投票箱だけが無機質に置かれている。

 

遊戯は椅子へ腰掛けると静かに目を閉じた。

 

しばらくして扉が開く。

 

入ってきたのはキースだった。

 

「よう」

 

軽く手を上げる。

 

遊戯も軽く返す。

 

しかし次の瞬間。

 

「ちょっと席を外すぜ」

 

遊戯はそう言って会場を出ていった。

 

扉が閉まる。

 

キースは鼻で笑った。

 

(……トイレか)

 

そう思いながら席へ座る。

 

そして頭の中で今の状況を整理した。

 

海馬と遊戯。

 

二人ともプライドが高い。

 

昨日のやり取りを見れば明らかだ。

 

金で勝利を買うことを嫌っている。

 

ならば――。

 

(あいつらは絶対に組まねぇ)

 

その瞬間だった。

 

頭の中で一つの答えが繋がる。

 

(そうか……)

 

思わず口元が歪む。

 

(俺と舞で組めばいいんだ)

 

二対二。

 

そして契約書。

 

YES担当とNO担当を決める。

 

どちらかが勝ったら賞金を山分け。

 

それだけで負けなくなる。

 

海馬も遊戯も協力しない以上、最後に得をするのは自分たちだ。

 

(ククク……見つけたぜ)

 

久しぶりに心が躍った。

 

賞金稼ぎとして生きてきた勘が告げている。

 

これは勝ち筋だ。

 

キースは周囲を見回した。

 

舞の姿を見つける。

 

「おい」

 

手招きする。

 

「ちょっと来い。必勝法がある」

 

舞は怪訝そうな表情を浮かべながら近付いてきた。

 

「何よ?」

 

「海馬と遊戯は組まない」

 

キースは断言した。

 

「昨日見ただろ。あいつらプライドで殴り合ってる」

 

舞も頷く。

 

「私もそう思う」

 

「なら話は簡単だ」

 

キースの目が光る。

 

「俺とお前が組めばいい」

 

舞は腕を組む。

 

「それは分かる。でも勝者は一人じゃない」

 

「だから契約書だ」

 

キースはニヤリと笑った。

 

「どっちが勝っても賞金を折半する」

 

舞は黙り込む。

 

悪くない条件だ。

 

しかしキースはさらに続けた。

 

「しかも勝率を跳ね上げる方法がある」

 

「何よ?」

 

「俺の特技だ」

 

そう言って投票箱へ歩く。

 

紙を入れる動作を見せる。

 

舞は反射的に覗き込んだ。

 

一瞬だけ。

 

本当に一瞬だけ。

 

YESという文字が見えた。

 

「あっ……」

 

だが。

 

キースが紙を取り出す。

 

そこには――。

 

NO。

 

舞の目が見開かれる。

 

「えっ!?」

 

「ミスディレクションだ」

 

キースは得意げに笑う。

 

「俺は賞金稼ぎだぜ?」

 

カードさばき。

 

手品。

 

すり替え。

 

人を騙す技術。

 

その全てを身に付けてきた。

 

「見せたい情報だけ見せる」

 

キースは指先で紙を回転させる。

 

「人間は見えたと思ったら信じるんだ」

 

舞は思わず感心する。

 

確かに。

 

自分ですら騙された。

 

まして遊戯や海馬は心理戦の最中だ。

 

わずかな情報でも利用しようとする。

 

「つまり……」

 

「俺がYESを入れたように見せる」

 

キースが言う。

 

「二人はNOへ誘導される」

 

そしてニヤリと笑った。

 

「実際は俺もNOだ」

 

舞の背筋に鳥肌が走る。

 

確かに成立する。

 

見破られても引き分け。

 

見破られなければ勝利。

 

リスクがほとんどない。

 

「キース……」

 

舞は思わず呟いた。

 

「天才かもね」

 

「だろ?」

 

キースは満足そうに笑った。

 

そして三十分後――。

 

第六回戦が始まろうとしていた。

 

舞がステージへ立ち、お題を読み上げる。

 

「男と女。需要があるのは女!」

 

その言葉とともに投票が始まる。

 

そして十分後。

 

キースが投票箱の前へ立った。

 

会場の空気が張り詰める。

 

海馬と遊戯は無言でその動きを見つめていた。

 

キースの指先が動く。

 

紙が箱へ落ちる。

 

ほんの一瞬。

 

海馬の視界にYESの文字が映った。

 

(……ん?)

 

海馬の瞳が細くなる。

 

(一瞬だが……YESに見えた)

 

しかし違和感があった。

 

なぜYESなのか。

 

それではキース自身に利益がない。

 

(まさか……)

 

海馬の脳裏にある可能性が浮かぶ。

 

(遊戯と組んだのか……?)

 

だが確信は持てない。

 

ミスかもしれない。

 

誘導かもしれない。

 

真実はまだ分からない。

 

そしてその頃――。

 

舞とキースは、既に会場から姿を消していた。

遊戯が勝つ方法は? 正解は2つあります

  • 海馬とチームを作る
  • 買収する
  • クリームソーダを使う
  • パズルを組み立てる
  • 杏子を使う
  • 城之内を使う
  • スクリーンを細工する
  • 舞とチームを作る
  • キースとチームを作る
  • プールを使う
  • 印刷機を使う
  • ジムを使う
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