ハーメルン総合スレPart162 >>62
「はぁ……ハメにオリ小説投稿するの緊張するな……」
僕は趣味で小説投稿するのが日課になっていて、スイカプで作業通話として執筆相談をする事が多かった。
今、通話しているのは官能小説を書いているお姉さん。
お姉さんとはツイーターの文筆家さんと繋がりたいというハッシュタグで知り合って間もないが、馬が合い沈黙が苦にならなかった。
『確かエッチなやつ書いてるんだっけ?』
そうなのである。
ツイーターで『濡れ場を描く』と宣言してしまっていたのだ。
「はい……歴史物なので……」
女性の口から『エッチなやつ』という言葉を聞いて、目の前にいるわけでもないのにカーっと顔が赤くなるのを感じた。
ハメの規定では『著しく性的感情を刺激する行動描写』*1がR-18相当になっている。
別に生々しい性行為の描写を中心にした隠語や喘ぎ声にまみれた官能小説を書くつもりはない。
けれど、心理描写や抱いている相手への感情表現だったり、争いの後の重苦しい空気だったり出陣前の鼓舞として験担ぎとしての性行為や支配欲の象徴として濡れ場を書かなければならないのだ。
『もしかして、R-18になるのかR-15になるのか分からない感じ?』
実のところ、そうなのである。
今迄健全小説ばかりを書いてきたから、挿入があると認識されればR-18なのか、ぼかしていればR-15になるのかが分からない。
それに、セーフかアウトかの判断を相談できる友人がいない。
「そうなんですよね……僕的には擬音や部位を示していないからR-18にはならないとは思ってるんですけど……優柔不断ですね」
それならいっそのことR-18として投稿してしまえばいいのだが、露出が減るのが痛い。
やっぱりR-18は別で投稿したほうが良さそうか……。
『そうだ、私もR-18からR-15に作風を変えてみた作品があってね!やっぱり何事も挑戦するのが大切だからさ』
意外だった。
お姉さんは『官能小説で食っていくぞ!!』と宣言していたから軽いものは書かないとばかり。
「そうなんですね!きっと情景描写や言葉だけで魅せてくれるシナリオなんだろうな……」
正直、お姉さんの官能小説は丁寧過ぎて逆に薄味というか、言葉を選ばなければ『抜けない』のであまり進んで読んで来なかった。
『今書いているもの、R-18について著しく性的感情を刺激する行動描写ってあるでしょ?これ直接描写でなくとも普通に抵触するかもしれなくて……私も確認して欲しかったんだ。』
するとスイカプのテキストチャットにURLリンクが貼られた。
『……よかったらどんなのか見てみる?』
生唾を飲み込んだ。
まだ世に出していない……お姉さんのエッチな小説を本人と通話が繋がった状態で読むことになる。
「……読ませてもらいますね」
心臓が高鳴った。
震える指でリンクをダブルクリックするとテキストファイルが表示された。
内容を恐る恐る確認すると『見知らぬ男女が通話しながら疑似性行為をする』内容で、登場人物は二十代女性と男子学生……。
まるで僕とお姉さんを題材にしたような話。
『あの……ふ……読んで……どう思った?』
イヤホンから聞こえる声は、明らかに上擦っている。
僕は思わず手を動かした。
「す…すごく……いいです……」
エッチな小説の中では、互いの小説を交換しながら……。
===中断===
○R-18
R-15に加え、著しく性的感情を刺激する行動描写、著しく反社会的な行動や行為、麻薬・覚醒剤の使用を賛美するなど極めて刺激の強い表現など、いわゆる「18禁」的要素が含まれる場合。