ヒロアカウォッチ   作:なんか妖怪

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バッカデカいロボットをブッ飛ばせ!

 今俺の目の前に聳え立つのはバッカデカい巨大な0ポイントロボ。

巨大な体躯を活かして街…正確に言えば試験会場を蹂躙していた。

説明の通りならあのバッカデカいロボを倒したところで何のメリットもない、あいつは放置して他のポイントを入手出来るロボを倒した方が賢明だろう。

 

「けど…ガッツ仮面やオールマイトなら暴れるヴィランを放置して点数稼ぎなんてダサいことしないニャン…!」

「でも今のオレっち1人じゃあんな巨大なロボぶっ飛ばせないニャン…せめて誰か力を貸してくれる人がいれば…」

 

 俺は途方に暮れる…今の姿がスピード寄りであることを考慮してもあのデカブツを倒すにはあと2人の協力は必要だった。

 

「ねえそこの赤い猫みたいな姿の人!避難したほうがいいよ!このままだと巻き込まれる!」

 

耳から何か紐みたいなものが伸びている少女が俺に話しかけてくる。

 

「避難するわけにはいかないニャン!ヒーローが逃げたら誰がヴィランからみんなを守るんだニャン!?」

 

「だからってあんなデカいのどうしようもないでしょ…!」

 

「もしもお前が力を貸してくれるならあと1人いればあのデカブツをぶっ飛ばせるニャン!」

 

「それ本当!?」

 

「嘘なんてつかないニャン!でもあいつの破壊音で誰がそこにいるかなんてさっぱりわからないニャン!」

 

「ウチなら騒音の中でも人の声を拾えるかも!」

 

「手伝ってくれるのかニャン?」

 

「ヒーローが逃げるわけにはいかないっていうのウチも共感したから!」

「そこのビルの裏通り!誰かいるかも!」

 

その指示を聞いて即座に俺はビルの裏通りへと走り抜ける。そこにいたのは金髪の頭髪の少年だった。

 

「おーいそこの金髪の男子!」

 

「どうしたんだ!?お前も早く逃げたほうがいいぜ!」

 

ヒーロー課を目指しているだけあってこの非常時でもあった人間は皆避難を進めてくる。

 

「あの暴れてるデカい奴ぶっ飛ばしたいから力貸すニャン!」

 

「力貸すって言ったって俺の個性は無差別に電気出すぐらいで…」

 

「個性は関係ないニャン!お前のガッツを貸してほしいニャン!」

 

「ガッツぅ!?なんだよそれ!」

 

「説明している時間はないニャン!力を貸してくれるのかニャン!?」

 

「よくわかんねえけど分かった!力貸すぜ!」

 

「じゃあこっちに来るニャン!」

 

俺は金髪の男子を連れてさっきの少女の所へと連れ帰る。

 

「連れてこれたみたいだね、それでどうやってあいつをぶっ飛ばすの?」

 

少女が作戦の内容を質問してくる。

 

「簡単ニャン!あのデカブツを真正面から殴り倒すんだニャン!」

 

「本当にそんなことできんのかよ!?」

 

金髪の少年が疑問を投げかけてくる。

 

「できるはずニャン!その代わりちょっとだけお前らも疲れるニャン」

 

「それであいつを抑えられるなら安いもんかもね…!準備はもうできてるよ」

 

「よし!準備はバッチリだぜ!」

 

「じゃあ作戦開始ニャン!」

 

 二人に作戦開始を伝えるとともに今自分がなれる姿よりもすこし無茶をしたBランクへの変身を開始する。すると体は光に包まれ体の周りに呪文のようなものがXのように交差する。

赤かった体毛は青く変わり、2つに分かれていたしっぽは丸い1つの球状のしっぽへと変化する。

額にはメのような形の傷がつきトレードマークの赤いマントとベルトを身に着けた。

 

「す、姿が変わった!?」

 

「オレはフユニャン!あまり長い間オレが居座ると負担が激しい、早速で悪いが協力してくれ!」

 

「協力するって言ったってどうすりゃいいんだよ?俺、何も聞かされてないんだけど!?」

 

「やり方は簡単だ、オレの背中に手を当てて力を貸すイメージをしてくれ!」

 

「こ、こうか?」

 

「これであってる?」

 

2人は恐る恐るフユニャンの背に手を置き力を貸すイメージをする。

 

「大丈夫だ!確かに力が伝わってくる…!」

「いくぜ!世界は友達!全部守るぜ!」

その一言とともにフユニャンは高く浮き上がり巨大な0ポイントロボに向かって突撃する。

 

ド根性ストレート肉球(ガッツ)

 

その小さな体から放たれた一撃は機械の頭部を完全にぶっ飛ばし、その機能を完全に停止させるまで至った。そのかわいらしさも感じさせる姿からは想像もつかないような大破壊をして見せたフユニャンは上空からゆっくりと舞い降りて協力者である2人に話しかける。

 

「協力してくれて感謝する!これからの時間は短いだろうが健闘を祈…」

終了~!!!!

フユニャンが感謝と応援の言葉を贈ろうとした矢先に試験終了の合図によってさえぎられる。

少し照れたような表情でフユニャンが続ける。

 

「…とにかく感謝する!またな!」

 

そういうや否や目の前の青い猫のような見た目をした人物はいなくなり先ほどまでフユニャンがいたところにはそれといって特徴のない茶髪の少年が現れた。

 

「あらためて感謝するよ、君たちの協力がなければ0ポイントロボットは倒せなかった、ありがとう」

 

突然現れた少年相手に少し困惑しながらも耳から何か紐みたいなものが伸びている少女が返す。

 

「役に立てたみたいでよかったよ」

「ウチの個性はさっきので何となくわかってそうだけどアンタの個性ってなんなの?」

 

「わかる!おれも少し気になるかも」

2人からのきらきらとした視線を受けて恐る恐るといった感じで少年が答える。

 

「ええと…少し変だと思うかもしれないんだが…俺の個性は通常目に見えない…その…」

「妖怪…になれる個性だと思ってもらって構わない」

 

「へえ妖怪かあ!てことはやっぱり妖怪とか見えんの!?」

食い気味に金髪の少年が問いかけてくる

 

「ええと…おかしいとか…変だとか言わないのか…?」

 

「おかしいも何もウチらさっき見たから変とかなくない?」

 

「そ、そうか…この個性で変身する相手のことを妖怪だっていうとみんな変だとかそんなわけないって言ってくるんだ、妖怪はもっとおどろおどろしいものだって」

「だからそういう風に好意的にとらえてもらって嬉しいよ」

 

くしゃりとした笑顔を見せながら少年は話を続ける。

 

「そういえばまだお互いの名前も知らないな、俺は(あや)禍視(かし)(ばける)

 

「そういやそうじゃん!俺は上鳴電気(かみなりでんき)!」

 

「ウチは耳郎響香(じろうきょうか)

 

「またこの雄英で会えることを祈ってるよ」

 

「ああそうだな!また会おうぜ!」

 

「はいお疲れ様〜」

試験を終えた後の話に花を咲かせていると1人の老婆の声が聞こえてくる。

 

「お疲れ様〜〜お疲れ様〜〜ハイハイハリボーだよ、ハリボーをお食べ」

 

「あの人はリカバリーガールじゃないか、悪いけど俺はあの人の手伝いをしてくるよ」

 

「手伝いって言ったって何か医療の心得とかあるの?」

 

「一応個性で治癒ができる、今はまだ大怪我とかは治せないけど」

「そういうわけで手伝ってくるよ!」

 

そういい残すと怪禍視はリカバリーガールの元へと駆け寄っていく。

 

「すいません!リカバリーガール!一応俺も個性での回復ができるんですけど何か手伝うこととかありますか?」

 

「おやおや随分と熱心だねえ、試験後だけど疲れとかはないのかい?」

 

「無いわけじゃないですけど…まだまだ動けます!」

 

「それじゃあ先ずはどうやって回復するか教えてくれるかい?」

 

「今の実力だと重度でない骨折位までなら瞬時に治せます!」

 

「そいつは心強いね、じゃああたしだと時間のかかる怪我をしてる子を治してもらおうかね」

 

「任せてください!」

 

 

────────────────────────

「実技総合成績出ました」

 

「救助P0で1位とはなあ‼︎」

 

「仮想ヴィランは標的を捕捉し近寄ってくる、後半他が鈍っていく中で派手な個性で寄せ付け迎撃し続けた、タフネスの賜物だ」

 

「対照的に敵P0で8位」

 

「アレに立ち向かったのは過去にもいたけど…ぶっ飛ばしちゃったのは久しく見てないね」

 

「思わずyeah!て言っちゃったからな」

 

「もう1人の1位も大したものだよ、立ち向かった彼と同じく0Pをブッ飛ばして同率1位とは!」

 

「救助Pも敵Pもバランスよく取って1位…あいつって誰かヒーローの子供だったりするのか?」

 

「彼は記憶に間違いがなければ12年前の大規模事件の被害者の1人だったはずなのさ」

 

「ああ…あの事件の、随分と逞しく成長しましたね」

 

「現場での即席チームアップもこの時点で出来ているし個性も応用が効く…将来が楽しみだね」

 

「36人目の点数が同じなのはどうしましょう?」

 

「雄英は自由な校風が売り文句!見込みのある子はどっちも入れちゃえばいいのさ」

 

「となるとどちらかのクラスが21人になりますが…」

 

「特に理由がないならA組に21人いる方が自然じゃないです?」

 

「相澤君、それで大丈夫かい?」

 

「ええ、構いません」

「何人いようと見込みのない奴は除籍にするつもりですから」

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