ヒロアカウォッチ 作:なんか妖怪
午前中のごく普通の授業を受けてクックヒーローランチラッシュによるおいしい学食に舌鼓を打った後の午後の授業、それこそが俺が、いやクラスのみんなが注目しているものだろう。
それは午後の授業のヒーロー基礎学!しかも教師がオールマイトともなれば期待が膨らむというものだろう。
「わーたーし―が!!」
ヒーローを志したものであれば必ず一度は聞いたであろうオールマイトのいつもの前口上が聞こえ教室の期待が高まっているのを感じる。
「普通にドアから来た!!!」
HAHAHAHAという笑い声と共にコスチュームを着たオールマイトが現れた。
感嘆の声がクラス中から聞こえてくる、俺も声にこそ出さなかったがオールマイトは自分が思い描くうちの1つの理想のヒーロー像そのものだ、憧れの人との出会いに思うこともある。
オールマイトはそんなざわめきも気にせず大きな声で続ける。
「ヒーロー基礎学!」
「ヒーローの素地をつくる為様々な訓練を行う科目だ!!単位数も最も多いぞ」
BATTLEと書かれたカードを突き出して今日の授業内容を宣言する。
「早速だが今日はコレ!!戦闘訓練!!!」
早速の戦闘訓練にびっくりしたが昨日のことも考えればそれもある意味予想できたことかもしれない。
突然教室の壁がせり出してきたかと思うとそこには入学前に要望を出した
「着替えたら順次グラウンド・βに集まるんだ!!」
その指示を受けて男子の中では最初に着替え終わった俺はグラウンド・βに向かっていた。
個性を使用すればすぐに見えなくなるので対して重要ではないが個性を使用せずに戦う時のことを考えて運動性を良くしておくようした。
見た目は好きなアニメのキャラであるガッツ仮面に寄せたかったが、よせすぎてもダメだと思い象徴的なマフラーだけ注文しておいた。色はガッツ仮面の色と対の青色。
ルンルン気分でグラウンド・βに着いた時に事件は起こった。
「テレッテレッテーテレレ!もう先着がいるのか!早いなあ…」
そう思ってその女の子の姿を見た時、
「うわああああ!!!」
悲鳴を上げる筈は裸を見られた女の子の方だろうに何故か自分が悲鳴を上げ慌てながら手を目で覆った。
「どうしたの!?大丈夫!?」
「どうしたんだい!?怪禍視少年?」
突然悲鳴を上げて目を隠して倒れ込んだ俺にオールマイトと女の子が心配して近寄ってくる。
「だ、大丈夫?じゃなくて!なんであなた服を着ていないんですか!!!」
少しむせ込みながらも疑問を投げかける。
「え?服を着てないってどういうこと?」
「あ!え!?もしかして私のこと見えてるの!?」
「見えてるのってどういうことですか?普通に見えるに決まってるでしょ!」
「違、違くて!私!透明人間なの!!」
ここでついに事態を把握した新任教師オールマイトが事態を整理した。
「フム…どうやら怪禍視少年には個性の影響か葉隠少女が視認できるようだね、葉隠少女!君の個性を生かした服を作る方法を後日教えてあげるから今は急いで体操服に着替えてくるんだ!」
「わ、わかりました!」
その言葉が聞こえた後走っていく足音が聞こえたので顔を上げてヨロヨロと立ち上がった。
「思いがけないハプニングだったね怪禍視少年、ところで治療もできる個性だと聞いたが本当かい?」
「ええ、軽い骨折程度までなら現状デメリットなしで治せます」
「今日の訓練はケガもあるだろうから手伝ってほしいんだけど大丈夫かな?」
「大丈夫です!俺の個性は使えば使うほど効果が増していくのでいい特訓です!」
「それは心強い!おっとそろそろ準備が終わったようだし他のことは後で説明の時に話すことにするよ!」
ぞろぞろとグラウンド・βに人が集まり始めたさっきのハプニングもよくはなかったが人がいないときに起きただけよかったのかもしれない。
グラウンド・βにクラス全員がそろったようでオールマイトが説明を始めた。
「始めようか有精卵共!!!戦闘訓練のお時間だ!!!」
そういうとオールマイトは皆のコスチュームを見まわして、
「いいじゃないか皆、カッコイイぜ‼」
と褒めてくれた。
飯田君がガションと手を上げて
「先生!ここは入試の演習場ですがまた市街地演習を行うのでしょうか!?」
と疑問を投げかける。
「いいや!もう2歩先に踏み込む!屋内での対人戦闘訓練さ‼」
「
「監禁・南京・裏商売子のヒーロー飽和社会、真にさかしい
「君らにはこれから
その言葉にクラスのみんなも驚いた様子だった、俺もそうだだって俺たちはまだ…
「基礎訓練もなしに?」
そう、蛙吹さんが言ったようにまだ基礎訓練も受けていないのだから。しかしオールマイトの考え方は違うようで
「その基礎を知るための実践さ!」
と答えていた、だから今日人を治せる俺の手を借りたいのだろう、人に向かって個性を使うのが慣れてない人も多いだろうし、そうなれば自然と怪我人が出ることも予想できる。そこで俺の出番というわけだ。
そこで出た疑問をそれぞれが一斉に投げかける。
「勝敗のシステムはどうなります?」
「ブッ飛ばしてもいいんスか」
「また相澤先生みたいな除籍とかあるんですか…?」
「分かれるとはどのような分かれ方をすればよろしいですか」
「このマントヤバくない?」
「んんん~~聖徳太子ぃぃ!!!」
と悶えたのちにカンペをガン見しながらオールマイトは状況説明をする、いかにナンバー1ヒーローといえど同時に何人もの質問は処理できないらしい。
「いいかい!?状況設定は
「ヒーローは制限時間内にヴィランを捕まえるか核兵器を回収する事、
「コンビ及び対戦相手はくじだ!」
というわけでくじを出席番号順に引いていったわけだが早々にKのくじを引いてしまった、クラスが21人なのを考えると1人余りといったところだろうか、しかしここで定番のじゃあ先生と組もうかなんてやるとオールマイトによる対戦相手解体ショーが始まってしまう、どうするのだろうか。そんな疑問をよそにオールマイトは対戦相手を決定させた。
「Aコンビがヒーロー‼Dコンビが
「
そう説明すると当たったコンビを建物の地上へと連れて行った、俺たちは同じビルの地下で見学だ。それにしても緑谷君と爆豪君には因縁がありそうだったがそれは何事もないことを祈ることぐらい今はできないだろう。
戻ってきたオールマイトが準備時間中に疑問に思ったことの説明を始めてくれた。
「さて!このクラスは21人なわけだがコンビがいないKが当たったら誰か好きな人を1人選んで最後に怪禍視少年のコンビと戦ってもらうつもりだったんだが…怪禍視少年が当たっちゃったね!どうしようかな…」
そういうとオールマイトは悩み始める、平和の象徴としてヒーロー活動については超一流だがまだ新任教師ゆえか運悪くあった形式の穴を見つけられずそのケースが起きてしまったようだ。
「なんで俺が最後なんですか?」
「現場で即座に治癒できる君が先に保健室に行ったら意味がないからね、だから君には最後に戦ってもらうつもりだったんだが…」
ウーンと悩んでいるみたいだ。
「それなら少し俺が有利になりますけど俺と選んだ人と戦うコンビが
「私はそれでも大丈夫だよ、君たちもそれで大丈夫かな!?」
とオールマイトが問いかけると
「私はそれでいいと思いますわ、1戦分私たちのほうが多く戦ってるわけですし」
「俺もそれで文句ないぜ!」
などなどの好意的な意見が帰ってきた。
「よし、じゃあそれで決定だ!おっと、そろそろ始まるみたいだね!」
「さぁ君たちも考えてみるんだぞ!」
それで観戦した第一戦目はオブラートに包まず言うなら訓練としての体を成していない様に感じた。特に爆豪君の動きは訓練ということを完全に忘れていた様に見える。緑谷君とは確執があるというのは個性把握テストの時になんとなく理解していたが想像以上だった。
MVPは飯田君だった、訓練の内容に1番忠実に動いていたし当然だろう。
麗日さんの個性を事前に対策したのも素晴らしかったと思う、実戦ならヒーローの個性が
反対に勝った方の緑谷君と麗日さんは勝ちをもぎ取ったのは良いが少し核に対する対応が雑な部分が目立った形だ、まあ核の適切な対応なんて俺も知らないし一番手だったら不用意な行動をして同じく評価を落としていただろう、少し運がなかった感じだ。
その後は緑谷君の腕の治癒をして訓練は継続になったわけだが大きな怪我は出ることはなかった。
特筆するなら轟君がビルをほぼ凍らせて完勝したことぐらいだ。
そしてクラス全員の訓練が終わって俺の番が来たわけだが誰を選ぶだろうか、上鳴君や耳郎さんを選べば他の人よりコミュニケーションが有利に進むだろうが即席でチームアップするからクジで決めたんだから余り面識のない相手を選ぶべきだろう。俺が選んだのは…
「常闇君、お願いできるかな?」
「構わん、俺も物足りないと思っていた」
「じゃあ対戦相手は八百万さんと峯田君のコンビで!八百万さんは同じタイプの個性の気がするし」
「私ですか、個性把握テストでは負けましたが今度は負けませんわ!」
「1位が相手かよ…こんなの無理ゲーだろ…!」
「OK!それじゃあ最終戦CコンビVSKコンビ準備開始だ!」
オールマイトの合図で俺たちは地上へと上がり
「怪禍視、なぜ俺を選んだ?轟や爆豪、強者は他にもいたはずだ」
「理由か…この訓練は即席チームアップを意識した訓練でしょ?だから知り合いの人たちは一旦除外して、その後に連携が取れそう且つ小回りの利く個性だったら常闇君が一番強そうだったから」
「轟ではだめなのか?」
「轟君…強いけどあまり話しかけるなみたいな雰囲気が強くて話しにくくて…それに立ち回り見てると今の俺のメインウェポンとは相性微妙っぽいし」
「そうか…なら存分に俺を使え」
「いいの?常闇君も頭回りそうだけど?」
「俺は2度目だ、1度目の時になすべきことはなした」
「俺の個性は闇が強ければ強いほどその力を増す、だが…」
「ああ、弱点は言わなくて大丈夫、体育祭も控えてるしね」
「心遣いは嬉しいがそれで大丈夫か?相手もまた手練れ…」
「大丈夫!戦う時に一番大事なのは強みを相手に押し付け続けることだからね!」
「それで相手の個性なんだけど…訓練を見た感じ八百万さんが物を生み出す個性で峯田君が粘着質な玉が頭に生える個性かな?」
「いや、峯田の玉は自身なら吸着しない性質だろう、じゃなければ個性把握テストの反復横跳びの記録の説明がつかない」
「そうだった、じゃあ気を付けるべきは八百万さんの生成物と峯田君による拘束、不意打ちの高速移動かな?」
「ああ、問題は八百万がどこまでのものを生成できるかだが…」
「前の訓練で出してたものが出てくると思ってよさそうかな、出し惜しみをするようなタイプじゃないだろうし」
「最大の障壁はライオットシールドだな…俺の
「じゃあ八百万さんの相手は任せるよ、俺は…塞がれたドアの突破と峯田君の相手を請け負おうかな」
「核については余裕の出来たタイミングで確保を狙おう、あの2人を無視するのはリスクが大きい」
一通り作戦を立て終わったところで開始の合図がおこる。
「どうやって潜入する?」
「それに関しては俺に任せて、とっておきの策があるから」
そういうと俺は変身を開始する、体は黄色に変わり目と口は三日月のように薄ら笑いを浮かべ、葵角がつき体はペラペラで一旦とかかれている。
「一気にショートカットしちゃってゴメーン!」
一気にビルの最上階の窓まで飛んで窓を開けようとすると鍵がかかっているがこの薄っぺらい体の前には窓の隙間も通り道だ。
「警戒の意味をなくしてゴメンゴメ~ン一旦ゴメ~ン」
するりと通り抜けて窓のカギを内側から開けて再び常闇君のもとに戻り彼を乗せて屋上から侵入する。
核のある部屋には当然扉が塞がれているのでその扉のバリケード事ぶち壊すためにちからモチに変身する。ちからモチは単純な力こそ強いが攻撃自体が得意な妖怪じゃないから戦闘が得意な妖怪とは戦えないがこういう時に活躍してくれる。
モチモチ拳
「モッチぃぃいい‼」
気合を入れた一声と共に盛大に扉を吹っ飛ばすと中には2人が待ち構えていた。
「おい八百万ぅ!もう来たぜ!?どうすんだよぉお!?」
「予想よりもはるかに速い…!何かショートカットしたみたいですわね!」
「もう少し準備をしたかったのですけれど…仕方ありませんわ!」
そう言い前もって生成したのだろうライオットシールドを八百万さんが構え峯田君は頭の玉をもぎって戦闘態勢に入る。事前の打ち合わせ通り常闇君は八百万さんのことを抑えに行く。
ちからモチのままでは動きが鈍いので戦闘用の妖怪に変身を狙ったがその隙を見逃さず峯田君は自分の玉の反発力を使って高速でこちらに近づき拘束を狙ってくる。1度目を躱したが扉のそばに置いてあったトランポリンを生かしてもう一度拘束を狙ってくる。
「それは読んでたんだよ!油断したなあ!オイラの時代到来だぜ!」
体制を崩したところを狙われ右腕が床とくっつきはがせない状況になったが変身はできた。
一本の長刀を持った青と白の四角い体にオレンジ色の数珠が目立つ腹に扉のようなものが付いた妖怪、ベンケイへと変身することができた。
「これで1人目確保だぜ!」
確保テープを持った峯田君がこちらに走ってくる、ペアの常闇君が心配してこちらに声をかけてくれる。
「大丈夫か!怪禍視!」
「心配無用!ワシのヘマはワシで拭う!喰らうがいい!」
そういうと腹の部分の扉がガタガタと揺れその中から無数の刀が解き放たれる!
九九九刀
勢いよく噴き出してきた大量の刀に吹っ飛ばされて峯田君との距離が一気に離れる。その隙に床にくっついて使い物にならなくなった右腕を何とかするため次の変身に移る。
「力ずくでも取れず触れることもできないのなら焼き尽くすまでよ!」
オレンジ色の獣のような体に代わり、身にまとう服は武闘家のような服、そして何より一番目立つのはその頭部の炎のようなたてがみ、メラメライオンへと変身し腕に着いた玉を燃やそうと一気に腕の温度を上げて玉を燃やしにかかる。
「メララー!!」
すると腕についていた玉は灰になってその吸着性を失い右腕が使えるようになる。常闇君のほうを見やると何故か個性が力を失い劣勢に陥っていた。そこで説明された個性のことを思い出す。
「メラメラ!(そうか!闇が濃いほど力を増すということはその逆もしかり!今この姿からベンケイに戻るぞ!)」
ベンケイの姿に戻り再び峯田君と対峙する。
「先ほどは意表を突かれ不覚を取ったが2度も不覚をとるほどワシではないわ!」
再び拘束を狙ってくる峯田君が球を持つ腕を長刀の刃がない方で打ち、手から球を落とさせて無手になった彼の腕に確保テープを巻き付ける。
「峯田さん!」
俺は核の確保に向かうが八百万さんは常闇君に阻まれ妨害ができない、常に自分の仕事をこなしてくれていた常闇君には感謝だな。そう思いながら核に触れて確保を宣言した。
「ヒーローチーム…WIIIIIN‼」
自分たちの勝利を確認した後相手チームに怪我がないか確認しに行く、特に峯田君は鞘をつけたままとはいえ九九九刀を受けたので心配だったが幸いなことに自分の回復が間に合う範囲だったので今自分が一番治癒できるキュン太郎へと変身し治療を済ませて地下へと戻った。
「さて!授業終わりも近いし私が纏めちゃうけど今回のベストは怪禍視少年だ!」
「選択肢の多い個性だが状況状況にあわせて適切な姿になって訓練を優位に運んで見せた!見事な使いこなしだ!」
「ありがとうございます」
「ただ峯田少年の急接近を予想しながら目の前で変身を狙ったのは良くなかったね!八百万少女相手に時間を稼がせると何が起きるかわからなくて怖いのはわかるけどね!」
「次は常闇少年!自身に課せられたミッションを完璧にこなし指示役でもある怪禍視少年の負担を減らしたのもGOODだ!」
「次は八百万少女!扉を頑強にして、窓からの侵入を警戒し鍵をかけて時間を稼いでより多くのものを生成する作戦は悪くなかったけど相手が悪かったね!怪禍視少年の変身の隙をつく2段構えのトランポリンを生かした作戦も見事だった!」
「最後に峯田少年!途中怪禍視少年を捕まえたところまでは良かったが最後が良くなかったね!リーチでは長刀には勝てないから投擲に咄嗟に切り替えれてれば完璧だ!」
「最後のまとめに入るが…緑谷少年以外は大きな怪我もなし!しかし真摯に取り組んだ!初めての訓練にしちゃ上出来だったな!」
「それじゃあ私は緑谷少年に講評を聞かせねば!着替えて教室にお戻り‼」
オールマイトはやや駆け足で授業を纏めるとバヒューンとものすごい速度で去っていった、オールマイトほどの多忙なヒーローになるとスケジュールもタイトなのかもしれない。そう思いながら教室に帰り残りの授業を受けた。
放課後荷物を纏めて家に帰ろうとしていると切島君と芦戸さんから訓練の反省会に誘われたので急ぐ用事もないしみんなと一緒に反省会をすることにした。一先ずワイワイと盛り上がっている集団から少し離れて机に腰かけてる常闇君に感謝を伝えに行こう。
「ありがとう、常闇君が八百万さんを押しとどめてくれたおかげで凄い楽だったよ!」
「こちらこそ礼を言う、
「アリガトナ!」
ダークシャドウも手を出して感謝を伝えてくる。その手を取ってがっしりと握手をする常闇君が言葉を続ける。
「これからもよろしく頼む、盟友よ」
「盟友!?友達ってこと!?やったー!最近人間の友達がたくさん増えるな―!こっちこそよろしく!常闇君!」
雄英に入ってからたくさんの友達ができる、中学校の頃は妖怪とはたくさん友だちになっていたけど人間とはあまり親しく接する相手はいなかった。火伊那さんに友達が少ないのを心配してかもっと人と関わったらどうだといわれたこともあるが個性を信じてくれなかったりであまり仲良くできなかった。
「孤独な一匹狼…か」
なにやら常闇君に誤解されてそうだから誤解を解きたかったけどその前に芦戸さんから呼びかけられる。
「怪禍視君も凄かったよね!どんな個性なの?」
「俺の個性?ええと皆イタコってしってるかな?」
「イタコ?」
「なんだそれ?」
「俺知ってる!確か口寄せする人だろ?」
「そう、俺の個性はイタコと同じような感じで俺とともだちの妖怪を自分に降ろせるんだ、降霊術みたいな感じともいえるかな、感覚としては変身みたいなもんなんだけど」
少し妖怪について説明するのは怖いけど同じヒーローを志す仲間としてここは信じてみんなに説明する。少しの間静寂が場を支配する、やっぱり信じてもらえないのかな…と思った次の瞬間ワッとみんなが話しかけてくる。
「妖怪と友達ってスゲーじゃねーか!」
「もしかしてあの姿は全部妖怪!?」
「あのモチみたいな見た目の奴も妖怪なの!?」
「蛙に似た妖怪もいるのかしら」
「え、えーとこの姿以外の見た目は全部妖怪かな…それとあのモチみたいな見た目の妖怪はちからモチっていう文字通り力持ちな妖怪で人を怪力にしたり出来るよ」
「でもなんかゆるキャラみてえ」
瀬呂君の言葉にウッという気持ちになりながら説明する。
「た、確かにおどろおどろしくない見た目の妖怪もいるけど…ちゃんと妖怪っぽい妖怪もいるから!見てて!」
そう言って俺は顔をうつむけ、笠と着物を着た妖怪に変身して顔を上げる。
「バアっ!」
俺の顔を見て民が驚きの声を上げる、俺が変身したのは古典妖怪でありメジャー級のメジャーである一つ目小僧だ。
「ほかの姿も見せてー!」
そういう声にこたえてワイキャイやっていると緑谷君が帰ってきた、切島君が最初に声をかけるとそれに続いて皆も声をかける。すっかり緑谷君は注目の的だ、あんな凄い戦闘と個性を見せたからみんな興味津々なのだ。その勢いに先ほどの自分同様押され気味だったが爆豪君のことを聞くと教室を飛び出して行ってしまった。
その後はそろそろ帰る時間だということで解散の流れとなった、ただ俺はどうしても一言謝罪したかった葉隠さんのもとに行った。
「ごめん葉隠さん!まさか透明人間だとは思わなくて…!」
「ううん、私もそういうことが起きる可能性を考えてなかったから私も悪いよ!」
「だからあんまり気にしないで!」
そう葉隠さんに言われてしまった、彼女に少し気を使わせてしまったかもしれない。そう思っていると葉隠れさんが言葉を続けた。
「私人と目が合うこと本当になくて、こうやって目と目を合わせて話すの珍しいから楽しいよ!よかったらまた話そうね!」
その屈託のない表情で彼女が気を使っていないのは人付きあいの少ない自分でもわかった。だから勇気を出して彼女に一緒に帰らないか誘うことにした。
「じゃあ一緒に帰らない?俺、電車通学なんだけど…」
「私も!じゃあ駅まで一緒に行こ!」
彼女の返事を聞いて安堵する、今日はいい日で
THE裏話
この時空では1戦分増えているため講評はやや短めになっているし最後のまとめをやや端折って活動限界を誤魔化したぞ!これが平和の象徴のタイムキーパーとしての実力だ!