TS上位存在   作:甘朔八夏

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3話 今人間さんが私の家に来てるんだけど質問ある?

 

▼0001 名無しの獣人さん

2026/3/2(日) 16:03

ID:BxNnLjYi4

なんでも答えるよ

 

▼0002 名無しの獣人さん

2026/3/2(日) 16:04

ID:wWk58MM69

嘘ついて楽しい?

 

▼0003 名無しの獣人さん

2026/3/2(日) 16:07

ID:3lH4ZJJhE

その人間さんのスリーサイズは?

 

▼0004 名無しの獣人さん

2026/3/2(日) 16:20

ID:BciZ8G+/P

証拠写真はあるんだろうね

 

▼0005 名無しの獣人さん

2026/3/2(日) 16:21

ID:QmirwMaOo

年齢

 

▼0006 名無しの獣人さん

2026/3/2(日) 16:29

ID:BxNnLjYi4

>>3

流石にわからない…

でも結構スタイルのいい女の子

 

▼0007 名無しの獣人さん

2026/3/2(日) 16:34

ID:BxNnLjYi4

>>4

後ろ姿だけど許して

http://i.imgur.com/xxxxxx.jpg

(画像)

 

▼0008 名無しの獣人さん

2026/3/2(日) 16:34

ID:BxNnLjYi4

>>5

多分15、6?

 

▼0009 名無しの獣人さん

2026/3/2(日) 16:40

ID:O0vbhpHKf

>>7

は?ガチかよ

 

▼0010 名無しの獣人さん

2026/3/2(日) 16:43

ID:Rpz6AOT49

>>7

羨ましね

 

▼0011 名無しの獣人さん

2026/3/2(日) 16:44

ID:8aCMElXxS

>>7

警戒心とか無いのかな……

 

▼0012 名無しの獣人さん

2026/3/2(日) 16:51

ID:JrNI5Fxjp

>>7

薄着すぎないですか

 

▼0013 名無しの獣人さん

2026/3/2(日) 16:59

ID:BxNnLjYi4

>>12

ヒーターガンガンにつけてたら「暑い」って1枚脱いでた

 

▼0014 名無しの獣人さん

2026/3/2(日) 17:03

ID:GZrLtGLdb

>>13

今パンツ脱いだ

汚した責任取れ

 

▼0015 名無しの獣人さん

2026/3/2(日) 17:11

ID:enr9KJLN0

>>13

ちょっとヒーター買ってくる

 

▼0016 名無しの獣人さん

2026/3/2(日) 17:13

ID:0LgQEmaQE

>>13

イッチさては猫獣人でしょ

意味がわからない。猫獣人に対する人間さんの警戒心が特別低い気がする。おかしい。私なら人間さんのしたいこと全部してあげられるのに

 

▼0017 名無しの獣人さん

2026/3/2(日) 17:14

ID:Xy1GJ0mwV

>>16

わん笑 わん笑

 

▼0018 名無しの獣人さん

2026/3/2(日) 17:20

ID:9gTCL497F

それは間違いなく誘われてる。それで犯さないのは最早人間さんに失礼

 

▼0019 名無しの獣人さん

2026/3/2(日) 17:27

ID:Vx4QQSHKP

はあ……なんで人間さんってこんなに小さいんだろ

 

▼0020 名無しの獣人さん

2026/3/2(日) 17:35

ID:qfJtFWu+e

いま生やして♂モードになった

おそえ

はやく

 

▼0021 名無しの獣人さん

2026/3/2(日) 17:41

ID:BxNnLjYi4

いまめっちゃ萎えてるから無理

 

▼0022 名無しの獣人さん

2026/3/2(日) 17:45

ID:60TACnQxF

は?

 

▼0023 名無しの獣人さん

2026/3/2(日) 17:51

ID:j4/nCe6jC

安価しろ

人間さんの写真もっと貼って

 

▼0024 名無しの獣人さん

2026/3/2(日) 17:51

ID:BxNnLjYi4

記憶喪失だっていう小柄な女の子がいてさ

その子かなり人間さんっぽかったんだよ

あたし本気で食べようと思ったんだけど、まさかの天使でさー

本当にショック

 

▼0025 名無しの獣人さん

2026/3/2(日) 17:53

ID:jNCvoiX2X

???

 

▼0026 名無しの獣人さん

2026/3/2(日) 18:01

ID:T9CUo/XGd

じゃあ人間さんって教会かよ

 

▼0027 名無しの獣人さん

2026/3/2(日) 18:03

ID:sURLFsAeu

家宅捜索じゃねえか!!

 

▼0028 名無しの獣人さん

2026/3/2(日) 18:08

ID:Q0Gjtc2zS

解散

 

▼0029 名無しの獣人さん

2026/3/2(日) 18:14

ID:ELukomS2N

興奮して損した

 

▼0030 名無しの獣人さん

2026/3/2(日) 18:19

ID:Et4al1dGi

なんでその人間さん、上着脱いだんだろ

 

▼0031 名無しの獣人さん

2026/3/2(日) 18:22

ID:OpbyDYvjK

>>30

家宅捜索のついでに、手を出してきたら現行犯逮捕でもしようとしたんじゃない?

協会の人間さんだけは上位存在アンチ多いし

 

▼0032 名無しの獣人さん

2026/3/2(日) 18:28

ID:wQl1xlqAb

私いま発情期なんだけどこの昂りどうしたらいいの??

 

▼0033 名無しの獣人さん

2026/3/2(日) 18:32

ID:1ZktERmi4

>>32

ひとりで遊んどけ

 

▼0034 名無しの獣人さん

2026/3/2(日) 18:38

ID:XvmayG2kJ

>>24

そもそもなんで家宅捜索されてるの>>1は

人間さんと天使を間違えるってのも意味不明だし

人間さんに翼があるとでも思ってたの?

 

▼0035 名無しの獣人さん

2026/3/2(日) 18:43

ID:BxNnLjYi4

>>34

違うの!!あたしが人間さんだと思ってた天使の子……Aちゃんって呼ぶね。 ̶A̶ち̶ゃ̶ん̶に̶翼̶な̶ん̶て̶生̶え̶て̶な̶か̶っ̶た̶。̶で̶も̶街̶を̶歩̶い̶て̶た̶ら̶教̶会̶の̶男̶の̶子̶が̶急̶に̶A̶ち̶ゃ̶ん̶に̶攻̶撃̶し̶て̶き̶て̶、̶そ̶の̶後̶■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

 

 

 

このスレッドは協会により検閲済みです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

輪菊(りんぎく) 多奈波(たなは)にとって教会とは心安らげる場所ではなく、周囲の期待に刺されてハリネズミになるだけの刑罰場だった。

 

「よくやってくれました」

 

司教が男にしては高く、女にしては低い声で言う。狭い肩幅に完全に平坦な胸板。筋肉の削ぎ落とされた病人のような体。

物心つく前に去勢されることが職に就く必須条件だという「司教」は、どの支部でも変わらない容貌をしていた。

 

「計三体。君がころした天使はどの者も力が強く、手を焼いていました。大手柄です」

 

「……いえ。ぼくは、失敗しました」

 

「『(さなぎ)』を逃したことですか? ええ、確かにそれは予想外でした。()()()()()()()()()()()()()()()()()()しかし多奈波、あなたはまだ子供です。悔いる必要などありません。だってあなたは、

 

()()()()()()()

 

そうでしょう?と笑いかける司教に、多奈波は錆びた首を縦に振る。ギシギシと音が鳴ったような気がした。

 

 

 

 

 

小さなかごに焼き菓子とティーカップを入れて、多奈波は扉の前に立っている。左手に持ったティーポットはガラス製で、中では朱色のお茶が湯気をたてていた。

 

懐中時計の文字盤をのぞき込む。かち、かち、かち。秒針が12の真上に帰ってきた。ぴったり、約束の時間だ。多奈波はドアノブに手をかけ、

 

「———ちょーっと待って」

 

その上から、多奈波よりほんの少し大きな手が(かぶ)さってくる。

多奈波は自身の動揺が彼女に伝わらないよう、精一杯の努力をした。目の前には、多奈波を部屋に呼んだ同僚の姿。

 

彼女はぱっちりとした黒い目を多奈波に向けていた。多奈波と同じ真っ黒の修道着。しかし少年の服がスラックスであるのに対し、彼女の服はロングスカートだった。

 

「多奈波、来てくれてありがと。呼んどいてほんとごめんなんだけど……今帰ってきたばっかで、部屋汚いから。あと5分だけ待ってくれない?」

 

ぱん、と両手を合わせて多奈波に拝む。ウルフカットのミディアムヘアの上で、にわか雨のように散りばめられた青いメッシュが揺れた。

 

彼女はものすごい勢いで部屋に入り、音が鳴るくらい強く扉を閉めた。

教会の一切の扉に鍵はついていない。勢いよく扉を閉めた反動で少しだけ開いた扉を、多奈波は隙間から中を見ないようにそっと閉めた。

 

5分も経たないうちに、中から「どーぞー」と声がした。形式的な3度のノックの後、多奈波は部屋へと足を踏み入れる。

 

時雨(しぐれ)……ちょっと、頑張りすぎじゃないかな。君は怪我人だし、働き詰めだと心配だよ」

 

「怪我人だからこそ、でしょ。任務を早々に多奈波に任せることになっちゃったんだから、少しでも多くできる仕事を探して、多奈波の負担に(むく)いないと」

 

働き詰めはどっち?とでも言いたげな視線を多奈波に向けて、時雨はどすん、とベッドに腰を下ろす。彼女の背後では掛け布団が何かに覆い被さっており、小さな山のようになっていた。

 

「あ、この布団の中、絶対見ないでね」

 

隠しきれない端からのぞく、ぐしゃぐしゃのシーツ。じっとり濡れたタオル。多奈波はそれらに気づいていないふりをする。

時雨の言葉に頷くと、多奈波はかごから焼き菓子とティーカップを取り出して机に置いた。

 

「わ、なにこれ」

 

「レモンジンジャーティー。すごく美味しかったから、時雨にも飲んでほしくて」

 

多奈波の言葉に、時雨は目を丸くして彼の顔を見上げた。

 

「……いいの?」

 

多奈波は自分の趣味を人に吹聴しない。趣味だけが、本当の意味で安らげる世界であると多奈波は自覚している。

誰の干渉も受けず、誰の期待にも刺されず。一人きりでお茶を楽しむのが多奈波は好きだった。

 

 

 

(……お詫びだって言ったら、時雨は嫌だろうな)

 

 

『自分がもっと早く天使を倒していたら、時雨は負傷しなかった』。

 

これは紛れもない事実だ。しかしこの責任を多奈波が負ってはならないと、時雨は強く思っているだろう。

 

多奈波は人差し指を自身の唇にあてた。

 

「他の人には秘密にしてもらえると嬉しいな」

 

「!」

 

ぱっと時雨の顔が華やいだ。

 

「うん!うん!僕と多奈波の秘密!」

 

その笑顔に、多奈波は自分ごとのように『嬉しくなる』。

 

抱いた感情にひどく安心した。

「好き」で作った自分の安寧の地。時雨にならば、それを見せることも不快ではなかったから。

 

 

「綺麗だねー……」

 

ガラス製のティーポットから注がれる太陽色のお茶を、時雨は興味津々に見つめている。

多奈波は彼女に訊く。

 

「仕事、大丈夫だった?」

 

「ぜんぜん楽ちん。上位存在なのに天使に惑わされたって聞いてたからどんな人だろうって思ったけど、面倒見の良さそうな普通の猫獣人だったよ」

 

話しながら、時雨は両手を頭の上に乗せてぴこぴこ動かす。「猫獣人さんの耳と尻尾、話しかける度に動いて可愛かったな」と、頬を緩めて呟いた。

 

教会(うえ)はもっと現代的な価値観になるべきだよね。多様性だよ、多様性。天使はともかく、他の上位存在の人たちとはもっと仲良くしていいと思うんだけどなぁ……多奈波はどう思う?」

 

「……そうだなぁ」

 

 

多奈波はぼんやり考える。

 

現在、人間と上位存在の居住区は大まかに分かれている。西側は人間の、東側は上位存在のホームといったふうに。

 

この東西の境界を、冷戦中のドイツのように教会が事実上取り締まっている。時雨の不満はここにあった。

 

上位存在は人間とのより深い交流を望んでいる。そして、上位存在をよく知らない人間の多くも、彼らのことを知りたがっていた。

 

 

 

そんな上位存在の特筆すべき特徴———それは、「全員が雌型」であること。

 

 

 

「……ぼくは、今くらいの距離感がちょうどいいかな」

 

「そっかぁ」

 

時雨はにっこり笑った。

 

()()()()()()()()()()()()()()()()

 

どきりとする。屈託のない笑みが多奈波を貫く。ああ、またか、とさえ思わない。多奈波はこの痛みに慣れている。「そうなのかな」とはぐらかす返答の無意味さを無視し続けている。

 

 

「……『羽化』した天使の情報は得られなかった?」

 

話題を戻そうと、多奈波が質問を重ねる。時雨はみるみる表情を(しぼ)ませた。

 

「そうなんだよー。その場にいた猫獣人さんと淫魔さんの話によると、本当に突然って感じだったらしくて。ただ、天使のこと庇ってるみたいな態度だったから、事実はわかんないけどね」

 

時雨がつばを飲み込む。途端に早口になって、

 

「……つまり、天使は『羽化』前から猫獣人さんたちに何か精神的な作用をしてたことになる。『蛹』の時から、天使の能力を使いこなしていたんだよ。多奈波が逃しちゃったというより、その天使は最初から逃げる準備万端だったんじゃないかな?」

 

多奈波に向けられた上目遣いには、気遣わしげな感情が見え隠れしている。

 

(……ああ、そっか)

 

自分が天使の『蛹』を倒せなかったことに気を病んでいると、ばれていたのだ。

 

 

———違うんだ。

 

声を反芻(はんすう)する。見る者の警戒を本能的に解く、作り物めいた天使の顔を思い出す。

 

あの天使は、自分を「人間(えもの)」と見ていなかった。理性が「ありえない」と跳ねのける発想に、多奈波はなぜか確信を持っている。

 

あの天使のことが分からなかった。

自分の気持ちさえ分からなかった。

 

多奈波は痛みを感じる。

いらいらする。考えたくなかった。忘れたかった。

 

 

 

 

「だから多奈波は悪くない。悪いのは天使に決まってる」

 

「……そうなのかな」と、多奈波は苦笑する。

 

「きっとそうだよ。だって普通、スマホまで盗られて天使のこと庇える?……まぁ、そのおかげで僕たちは位置情報を追えて助かってるけど」

 

「え」

 

問いただしたい欲求をぐっと堪え、多奈波はその詳細を聞く。天使は猫獣人——名をシトラというらしい——のスマートフォンを所持しており、今天使がどこにいるかが分かっているようだった。

 

多奈波は勢いよく立ち上がった。

 

「わっ。どうしたの…?」

 

「司教に会ってくるよ。ぼくがいるうちに、天使はころさないといけない」

 

 

時雨に動揺を悟られてはいけない。

 

多奈波は自覚する。自分は、例の天使に特別な感情を抱いている。それが何なのかは分からない。

 

分かっていることは、『天使は悪である』ということだけ。

 

(——ころせば、ぼくは元通りになる)

 

 

あの天使をころす。

 

多奈波は時雨の部屋を退出する。

 

「あっ、待って僕も行く———」

 

言い終わる前に、布団が足にひっかかり、ずれ落ちる音がした。隠していた何かが丸見えになったのか、「ぎゃっ」と品のない悲鳴が聞こえる。

 

多奈波は振り返らなかった。

 

 

 

 

 

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