オラリオにゲームみたいなダンジョンがあるのは間違っているだろうか? 作:寝心地
ダンジョンから脱出したベルはその足でギルドに向かう、ギルドに辿り着くと周りの視線が自身に集まっているのに気付く。
「何か、人目があるような」
「そりゃあそんな格好してたらら人目も集めるでしょうよ」
独り言に返事が聞こえ周りを見回すとそこには世話になっているギルド職員のエイナ・チュールがいた。
「エイナさん」
「どうしたのベル君その格好、ライオンの革鎧……みたいだけど」
「はい、前にエイナさんに教えてもらった【巨塔ダンジョン】に行ってみたんですけど、そこで凄く強いライオンのモンスターを倒して、牙と革の武具を手に入れたんです」
「ライオンのモンスター?ベル君まさか上に行ったの?また無茶して……」
「い、行ってません!!ちょっと1階層で戦っただけです!!」
「そうなの?でもギルドの情報にライオンのモンスターが出るなんて話は聞いてないんだけど、レアモンスターだったのかな?」
「えっと、ユニークモンスターって表示が出てました」
「ユニークモンスター?それはちょっと話を聞かないとね、個室を取るからちょっと待ってて」
エイナはそう言うとカウンターの奥に引っ込み数分して戻って来るとベルを個室の1つに案内する。
「さて、それじゃあベル君の話を聞かせて」
エイナに促されベルは1階層で経験した事を全てエイナに話す。
「成る程、【セーフポイント】に【ユニークモンスター】【ユニークアイテム】に【ユニーク装備】そして【クエスト】これはかなり有用な情報を見つけてくれたかもね」
「え?これって知られてないんですか?」
「うん、私達が把握してる情報は精々【モンスターの種類】とか【ドロップアイテムが何か】とか位かな?上の方は知ってて何か事情があって隠してる場合もあるかもしれないけど少なくとも私はベル君の話してくれた事は知らなかったよ」
「そうですか」
「それで?ここだけの話その鎧と短剣どれくらい強いの?」
「あ、はい、どっちも攻撃力と防御力+25です」
「………………………………へ?」
「25です」
「ハァアアアアアアアアアアアアアアアア!?」
エイナは絶叫し慌てて自身の口を押さえる。それとほぼ同時に扉のドアを空け周りに人が居ない事を確認すると再び閉めベルに詰め寄る。
「本当に?」
「は、はい、そう表示されましたから間違いありません、あの、どうかしたんですか?」
「良いベル君、あのダンジョンから発見された武器はね、最高でも30なの、それも攻撃力に特化した大剣」
「あ」
そこで漸くベルも手の中にある武器の凄さを理解する。
「まぁ、まだ公式記録では最高到達階層は【5階層】らしいしもっと攻略が進めば更に強い武器が出てくるかも知れないけど、暫くはその短剣の強さは口外しない方が良いよ」
「分かりました。ありがとう御座いました」
「うん、じゃあ気を付けてね」
ベルはエイナに一礼すると元気に街を走り出した。