もしサンチョに眷属がいたら   作:菓子中毒

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 ファウストの人格ストーリーにします。


ファウスト:人格:騎士の血鬼

「もう二度と、使えることはないですね。」

 

 子供はただ一人で立っていたんだ。ゲゼルシャフトから追放されたみたいだね。

 

「これで私は"ファウスト"から抜け出してしまいましたか。」

 

 どこか解放されたような、それでいて寂しそうな声で呟く。

 

「…ゲゼルシャフトを失った今、私は何者になるのですか?」

 

 でもその問いに答える人はいないみたい。"ファウスト"という名前も全ての子供達の集合体のようなものだから、自分を決定づけるものではないから。

 

 ザッ…、ザッ…、ザッ…。

 

「誰ですか。」

「俺か?俺の名前はキホーテ。そこに'高貴な'という意味のドンをつけて…ドン・キホーテだ。」

 

 子供に名乗った人…いや、血鬼というべきかな。血鬼は子供に提案したんだ。

 

「俺の子供にならないか?」

 

 最初は疑ったんだ。

 

「…いいでしょう。」

「では、お前の名前は?」

「私の名前は…。」

 

 でも子供はその提案に乗ったんだ。

 

「ファウスト。」

 

 この血鬼なら自分を定義してくれると思ったから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 それから子供は血鬼の家族となったんだ。第三眷属になった子供は少しの安心感を得らことができたみたい。でも自分を家族にした血鬼の子供とはあまり中が良くなかったかな。

 

「…人間が来たみたいです。」

「またか。」

 

 ここを訪ねた人間と血鬼の長は長く戦っていた。長く続く決闘に他の子供達は来なくなっていた。子供の母である血鬼もいつのまにかいなくなってた。

 

「父上、時間です。」

「はあ…。またか。」

 

 でも子供はずっと決闘を見てた。そして人間と子供の父上が仲良くなっていく様子も見てたんだ。…そしてそれに嫉妬する自分の母にも。

 

「ラ・マンチャランド…ですか。」

 

 子供の父は言ったんだ。冒険がしたい、遊園地を作りたいと。他の子供は呆れながらも賛成したんだ。子供もそうみたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 父の冒険には誰もついていかなかった。だから子供がついていくようになったみたい。勿論、遊園地の運営も欠かさずにね。

 

「父上、ラ・マンチャランドについてですが…。」

 

 冒険に魅了された父はあまり聞く耳を持たなかった。その皺寄せがきたんだろうね。他の子供達が謀反を起こしたんだ。子供は冒険の楽しさも、ラ・マンチャランドが破綻しそうなことも知っていたんだ。知っていたからこそ…。

 

「……。」

 

 子供は動かずにいたんだ。ただ茫然とその様子を見ていた。何も感じずにいるように見えるけどその中は怒りに満ちていたんだ。

 

「………。」

 

 自分を家族に入れてくれた父を殺した子供達に、父が何を求めているか聞かなかった子供達に、そして…自分達を見捨てた父に。

 

「…………。」

 

 嬉々として外に出ていく血鬼を見て子供は思う。自分達をを見捨てた父は許せないけどその父を裏切り、自分達の幸福のために切り捨てた他の血鬼も許せない、と。

 

「…行かなくては。」

 

 だから子供は旅に出たんだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして…………。

 

「こんなにも増えていましたか。」

 

 子供は戻って来たみたい。その服装はあの時の人間の様だった。

 

「第三眷属様…!なぜ…!」

 

 血鬼が聞いて来たけど子供は淡々と…。

 

「あなた方は父上を裏切り、自分達の幸せのために生きています。私も、私の幸せのためにあなた方を殺します。」

 

 そうして血鬼を殺し回ったんだ。その中には他の子供達も含まれてるみたい。…そうして出会ったんだ。

 

「貴様…親不孝だぞ。」

 

 自分を血鬼にしてくれた母に。

 

「それは貴女もでしょう。」

「…。」

 

 二人の子供は互いに双剣を、槍を向けるんだ。

 

「名乗ってください。」

「…何?」

「決闘の時間です。」

 

 あの時の父がしていた様にするんだ。それを聞いた子供はとても苛ついていた。

 

「あの時の父上のようなことをするんだな。」

「父上は決闘を楽しんでいました。なら、私も楽しまなければ。」

 

 子供達は名乗る。

 

「我が名はサンチョ。貴様を貫き、私の家族を導こう。」

 

 その決闘がどうなるか知っているのは…。

 

「私の名はファウスト。貴女を消し、子供を見捨てた親殺しの血をここで絶やしましょう。」

 

 そこに立っていた子供だけだろうね。




 いかがでしたか。なかなか語り口調ってのは難しいですね。

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