あなたがトリニティでやってはいけない事リスト   作:装甲アッサム春雨

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驚愕! 『あなた』と先輩解剖図解!

『あなた』頭¦育ちが育ちな為、一般知識の欠けや情緒に幼さが残るも、なんか普通に良い。成績はトリニティ一年生で上の下~中の上辺り
『あなた』目¦とても良い。濁った水中でも獲物の姿を視認出来る。
『あなた』鼻¦すごく良い。仕掛けられた罠を匂いで判別出来る。犬か?
『あなた』歯¦実はギザ歯でバカクソ頑丈で鋭い。ワタリガニ程度ならちょっと固いクッキーくらいで噛み砕く。歯は伸びたりはしないが、定期的に堅いものを食べないとムズムズする。
『あなた』顎¦バチクソ強い。頑丈なキヴォトス人の手を堅焼きせんべいくらい感覚で噛み切れる。銃だって容赦なくいく。
『あなた』腕¦普通に戦車のハッチを引き千切って、中のヒフミを引き摺り出す程度に強い。勿論壁もぶち抜ける。
『あなた』胃腸¦アホみたいに丈夫。虫だろうが腐ったものだろうが問題なく消化出来る。アニサキスも問題無し。
『あなた』足¦普通に速いが、陸上より水中の方が速いし、尻尾のせいで走るのは実はちょっと苦手。
『あなた』尾¦『あなた』のメインウェポンにして水中の推進装置。戦車の砲身をねじ曲げて引き千切ったり、尾鰭で正面装甲を圧し切ったり出来る。

先輩頭¦まあ普通に学年上位陣。ハナコとかの例外には勝てない。
先輩目¦普通に良いし、初対面はビビり散らす程度には鋭い。
先輩鼻¦普通
先輩歯¦普通
先輩顎¦普通
先輩腕¦普通に弱い。淑女メーター振り切れ時には限界突破する。
先輩足¦普通に遅い。というより、身体能力自体あまり高くない。
先輩首¦人外の可動域。梟とほぼ同じ動きが出来る。肩凝りが酷くなると回してストレッチをする。
初めて見たナギサがビビり散らした。
先輩翼¦広げるとハスミと同等かそれ以上に大きい。
先輩クッキー¦『あなた』が堅いものを食べたくなった時に、おねだりして焼いてもらうクッキー。
種類としてはバタークッキーなのだが、どういう焼き方をしたのか。ホスト三人が試したところ、ミカ以外は割る事も出来なかったし、ミカも噛み砕く事は出来なかった。最終的にテラスのメンテナンスに来ていた塵塚さんがハンマーと鑿で割った。ちなみに味は良かった。
『あなた』はこれを普通のバタークッキーみたいに食べる。


十二冊目

ここはトリニティ総合学園一年生のあなたのトリニティ並びにキヴォトスでの禁則事項です。

よく確認しておいてください。

 

 

 

42.ジャム等はパンやスコーン等に着けて食べるものです。スプーンで直に食べるのはお行儀が悪いのでやめましょう。

 

・……何度も申し上げていますが、ジャム等をスプーンで直接食べるのはお行儀が悪いのでやめましょう。

確かにレッドウィンターでは、スプーンに乗せたジャムを口に含んで紅茶を飲む作法はあります。

しかし、ここはレッドウィンターではなくトリニティです。

郷に入っては郷に従え、という言葉にある様に、その場その地域のマナーを遵守、……守るのが淑女としてのマナーです。

 

・……でも、ナギサ様は何も言わなかった? このチョコクリームもナギサ様が好きに食べなさいとくれた? 

…………………………ナギサ様? これは一体、どういう事でしょうか?

いえ、まさかトリニティ総合学園がフィリウス派首長にしてティーパーティーホストのお一人であるナギサ様が、まさかその様な事を仰るとは思っていません。

しかし、その場合はこの子が嘘を吐いたという事になり、私はこの子に今からとても長いお説教をしなくてはならない事になってしまいます。

 

・………ナギサ様? どうされましたか?

急用? ……左様で御座いますか。では、私はこの子のお説教に……。

どうされました? 急用がおありではなかったのですか?

 

・そうですか。では、お二人。そこに座りなさい。

 

 

 

 

43.生き物の飼育は知見を広める点から見ても非常に有効です。しかし、物事には限度があります。

 

・あなたが蟹や海老等の甲殻類を飼育している事は知っていますし、それは生物に対する知見を広める事にも繋がるので止めませんでした。

しかし、ちょっと一旦止まりましょう。

 

・ええ、生物部の皆様の助けを借りて、飼育環境に問題が無い事は存じています。

ですが、私の記憶にある数より遥かに増えているのは何故ですか?

いえ、それよりも私の知識にある淡水の蟹の大きさではない蟹が居るのですが、それは一体何処で捕獲してきたのですか?

 

・前に捕まえたのが大きくなった? ここまできたら放す訳にもいかない?

……んんっ! た、確かに、水槽一つを占領する大きさですから無闇に放流するのは、周辺環境に悪影響を及ぼしますね。

ですが、何が起きてこの様なサイズに?

 

・生物部の方から貰った餌を与えて、気づいたらこんな大きさになった?

本来ならこのサイズになる種ではない?

……少々、生物部の方々とはお話をする必要がありそうですね。

いや、待ちなさい。その前に何故増えているのかの話を……、あなたこの蟹タマゴを抱えて……。

 

・………………今、あなた何をしました?

いや、首を傾げたいのは私なのですが……。私の見間違いでなければ、あなた今そこの蟹を一匹食べませんでしたか?

気のせい? そんな訳ないでしょう!? 殻を噛み砕く音が聞こえてましてよ!

小腹が空いた時の非常食? ならせめて調理……、いやそうじゃなくて、塩は振った?

そうではありません!! まず塩を振る事を調理とは……、いえその前に飼育している蟹を生でそのまま食べるのは淑女のする事では……!

あ、こら! 待ちなさい!!

 

・まったく、最近は大人しく淑女らしくなってきたと思ったらこれですか。本日のお説教は長くなりますし、おやつとデザートは抜きです。

そんな顔をしても駄目ですからね!!

 

 

 

44.あなたの舵取りは私がします。

 

・今回は注意ではなく、連絡事項になります。

これより先、アリウスとの戦闘が発生する事は確実です。近年のトリニティでは類を見ない大規模な戦闘になるでしょう。

ですので、あなたの引き金は私が引きます。

 

・私に従え。という意味ではありません。

戦闘が激化した場合、あなたは力を振るうでしょう。

あの〝0番スラム〟で絶対強者として君臨した圧倒的な力を。

あなたの力は私共も頼りにしています。しかし、今回の戦いはアリウスの排斥ではなく、アリウスの保護と救助。恐怖による支配からの脱却です。

 

・そうです。あなたは淑女として修練を積み、今は淑女見習いとして十分な立場となりました。

なので、次は力の制御です。

私があなたを本当の意味で〝悪竜〟から〝守護竜〟にします。

 

・では、行きますよ。

本日はマリーさんを伴って、補習授業部の皆様に差し入れをお持ちします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ふと、講義の最中に窓の外が視界に写る。

初夏の活気のある暑さが顔を見せ、木々の緑が一層濃くなり始めた中庭に三人の影が見えた。

 

「先生、どうしたんですか?」

「ん? ああ、少し早いけど休憩にしようか。お客さんも来たみたいだし」

 

先生の言葉に、補習授業部全員が窓の外を見る。

 

「え、あれって……」

「どうしたんですか? コハルちゃん」

「隣のクラスのヤバい奴。確か〝悪竜〟とか呼ばれてた……」

「あれ? 〝守護竜〟じゃなかったでしたっけ?」

「それよりも、なんでティーパーティーとシスターフッドが一緒に居るの? それにあの先輩、ティーパーティーで一番怖いって噂の……」

 

皆が各々に三人に対して話す中、少女に背中を軽く叩かれ背筋を伸ばしていた彼女が突然動きを止め、尾でマリーと少女を守る様に囲い、こちらを見上げてくる。

 

「え、なにいきなり?」

「……すまない。侵入者用のトラップに気付かれたみたいだ。外してくる」

「トラップ? アズサちゃん、一体何してるんですか?」

「ヒフミ、警戒は大事だぞ?」

 

そう言って、アズサは教室を後にする。

そして、暫くすると四人分の足音が近付き、教室に入ってきた。

 

「皆様、お疲れ様で御座います。本日はティーパーティーホスト三名より、差し入れの品をお預かりして参りました」

「シスターフッドからも、簡単なものですがカップケーキを持ってきていますので、お茶と一緒にどうぞ」

 

マリーと少女が先生に紙袋を渡し、教室に再度目を向ける。

 

 

阿慈谷ヒフミ¦直近でのテストを複数回欠席した為に点数が足りなかったが、成績そのものは問題無かった為、監督役として補習授業部入り。ブラックマーケットに出入りしているという噂があるが、ナギサは否定している。

 

白洲アズサ¦授業態度等に問題は無いが、正義実現委員会と複数回戦闘を起こし、成績も芳しくない為、補習授業部入り。本当の目的はアリウスからの保護。

 

下江コハル¦正義実現委員会所属。授業態度等に問題は無いがシンプルに成績不振であり、前回のテストで記録的な赤点を取った為、同副委員長羽川ハスミからの推薦により補習授業部入り。

 

浦和ハナコ¦去年までは学年どころか学園最上位の成績を修めていたが、最近になり急落。事態を重く見たサクラコからの薦めもあり、補習授業部入り。深夜に水着で徘徊しているという噂もあるが定かではない。

 

 

事前に目を通した資料では、なかなかに問題児揃い。

しかし、誰も補習授業をサボる様な行動は取っていない。

恐らく、テスト範囲や最近の環境の変化が影響して、成績が振るわなかったのだろうと少女は内心で結論付ける。

 

「皆様、私共はお茶を淹れて参りますので、先に休憩にお入りください。また、こちらの旧校舎等設備について要望がありましたら、後程お伺い致します」

 

では、と言い残し、少女は彼女を連れて給湯室へと向かった。




『あなた』
生物部とは普通に仲良し。『あなた』の水棲生物観察日記が思ったより有用な資料になっている。時たま、生物部が飼育している水棲生物が減る。
蟹と海老はおやつ代わり。
実はちょっと猫背気味

先輩
緊急大お説教大会開催。
あまり『あなた』を甘やかしてほしくないが、他人から見れば一番甘やかしている。

ナギサ
約二時間のお説教を食らった。
シワシワナギちゃんの誕生である。
実は皆が知らないところで結構やらかしてる。

チョコクリーム
ナギサが甘いもの好きな『あなた』の為にワイルドハントから取り寄せたもの。言ったらヌテラ。
これのお陰で『あなた』に怯えられなくなったが、約二時間の緊急大お説教大会が開催された。


トリニティアカテガニ、トリニティ全域に分布する淡水棲の小型甲殻類。夏には小さめの個体を素揚げか衣を着けて揚げ、塩とビネガーで味付けしたものが屋台に並ぶ。
『あなた』が主に飼育しているのはこれ。
キヴォトスモクズガニ¦キヴォトスの淡水に生息する中型甲殻類。ハサミや甲殻に藻を繁殖させて、外敵から身を隠す習性がある。
本来は大きいおやつ代わりに飼育していたが、生物部制作の餌の影響でタスマニアキングクラブ二歩手前くらいのサイズになった。水槽は特別製で脱走の危険性は無い。

トリニティ生物部
実は密かに色々やらかしてる歴史ある部活。

二人の名前

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