あなたがトリニティでやってはいけない事リスト   作:装甲アッサム春雨

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『あなた』の秘密
実を言うと殺人に対する抵抗があまり無い。
んー、なんかちょっと面倒臭くて嫌だなー程度

先輩の秘密
意外と食い道楽。エンゲル係数高め。
あと、実はトリニティで一番母性が強い可能性がある。


レイダースのシナリオ、今作のトリニティ組でもいけそうな気が……


二十冊目

ここはトリニティ総合学園一年生のあなたのトリニティ並びにキヴォトスでの禁則事項です。

よく確認しておいてください。

 

 

 

53.隠し事というものが悪い訳ではありません。隠す物事を間違えなければよいだけです。

 

・隠し事や秘密、そう言った物事自体が悪い事ではありません。

ただ、その隠し事に問題がある場合は違うという話です。

 

・あなたがアズサさんの事が心配なのは、私も理解しています。彼女の秘密はそう簡単に打ち明けるべきものではありませんし、打ち明けられるものでもありません。

ですが、今はアズサさんを信じましょう。

……いえ、補習授業部の皆様を信じましょう。

彼女達なら、アズサさんの秘密を乗り越えられます。

私共は私共がするべき事をしましょう。

 

 

 

54.夜遊びをするなとは言いません。程度を考えなさい。

 

・今回の事で、何か申し開きは御座いますか? 先生

 

・……ありません。

 

・宜しい。今回の事、不可抗力もあり仕方のない事であったと報告もあり、当初は先生の引率有りでの夕食会であっとも伺っております。

しかし、何故ゲヘナにまで?

 

・いや、これについては本当に成り行きと言いますか……、私も皆と一緒に逃げたらゲヘナまで行く事になって巻き込まれた形になりまして……。

 

・……つまり、この報告書にある様に突発的な戦闘から補習授業部と共に逃げていたらゲヘナ自治区に入り、そこで美食研究会との戦闘に巻き込まれたと。

 

・はい

 

・ふぅ、報告書では確かにゲヘナ近郊の店舗に向かってますし、戦闘に関しても本当に巻き込まれただけの様ですから、問題はありませんね。

ですが、トリニティ総合学園は基本全寮制で、夜間の外出は事前の届け出が必要になり、他自治区並びに他自治区近郊に赴く際は別途届け出も必要になります。

 

・確認を怠った私のミスです。本当に申し訳ない……。

 

・先生、今回の事は私共の伝達の甘さが引き起こした事でもあります。

なので、今回の事は厳重注意で終わらせますが、次回からは最低でも三日前には届け出と報告を御願い致します。

…………先生。話は変わりますが、ここからはプライベートなお話になります。

 

・なにかな?

 

・報告書にあるこちらの店舗ですが、シュラスコとはどの様な品なのでしょうか?

 

・え? ああ、牛とか羊の串焼きだよ。あの店では店員さんが好きなだけ切り分けてくれるんだ。

 

・左様ですか。ふむ……。

 

・……案内しようか?

 

・お時間が出来ましたら是非。

 

 

 

55.暴力に頼る事は淑女のする事ではありませんが、最終手段として暴力という選択肢を選ぶ事もあります。

 

・あなた、準備の程は如何ですか?

……宜しい。

話は変わりますが、以前、暴力に頼る事はいけませんと教えましたね。

そして、それは最終手段とも。

 

・宜しい。よく覚えていました。

何故、私が今このような事を口にしたのか。

それは今回は特例だからです。

ええ、特例……、つまり今回の場合に限った事です。

 

・本来ならミカ様やアズサさんを通じてアリウスと交渉する事が必要でしたが、アリウス側がこれらの一切を拒否し実力行使に出た為、今回の様な事になりました。

 

・なので、私から指令と厳命を出します。

……………勝ちなさい。そして、アリウス生徒の救出を実行し、彼女らが抱える仮初めの憎しみをへし折りなさい。

今日、今回は私があなたの枷を解きます。

嘗ての〝0番スラムの絶対強者〟としてではなく、そして〝トリニティの守護竜〟としての力、存分に発揮しなさい。

 

・……了解。

 

・宜しい。では、私は補習授業部の方へ向かいます。

あなたも持ち場へ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「夜分遅くに失礼します」

 

努めて平静を装い、少女は補習授業部が談話室代わりにしているの教室へ入った。

今、補習授業部で事態を把握しているのは、先生とアズサの二人だけだ。

そして、この補習授業部はアズサを保護する為のものでもある。

何が起きているのか。それを把握させず、把握する前に事を終わらせる必要があるが、ハナコは薄々何かに感付いている。

だから、表情が読み難い少女が連絡役になった。

だが、

 

「……皆様、一体どうしましたか?」

 

普段なら寝間着かそれ代わりのジャージ姿の筈の面々が、何故か制服のままで銃まで持っている。

もしや、アリウスが先んじてアズサの回収に来たのかと思ったが、ここに来るまでに戦闘の跡は無く、襲撃予定地点からも連絡は無い。

なら、残された可能性は一つ。

 

「もう間も無く就寝時間です。速やかに自室にお戻りください」

「あら、それなら貴女は何故この時間にここへ?」

「夜間の見回りです。ティーパーティーは持ち回りで行っていますので」

「違いますよね? 私達の監視。いえ、護衛と連絡役ですね」

「……何の事でしょうか?」

 

少女が気取られぬ様、一瞬だけ先生に視線を向けると申し訳なさそうに補習授業部の後ろで頭を下げていた。

この反応とハナコの詰め方から、既に状況は把握されている。念の為、アズサを見ると力強く頷かれた。

少女としては交遊を深められた事は慶ぶべき事なのだが、それは今ではない。

もう少し、なんと言うか手心が欲しかったが情報が開示され、ハナコが向こう側についている以上、どう逆立ちしても勝ち目は無い。

だからこそ、判りきった答えを敢えて聞かねばならない。

 

「では皆様、何故にこのような時間に制服で銃をお持ちなのでしょうか?」

「決まってるわ。助けに行くのよ」

「助け? 何方をでしょうか」

「ナギサ様です。先生に聞きました。ナギサ様は自分を囮に、アリウスを引き付けるつもりだと」

 

少女は極めて強い視線を先生に向けた。

確かに作戦ではミカからアリウスに、ナギサのセーフハウスの場所を教え、襲撃に来た部隊をパテル分派隊(トリニティゴリラ隊)の中でも特に腕利き(エリートゴリラ)な部隊に鎮圧させる。といったもので、それらは事前に先生にも伝えていた。

生徒の味方をするのはいいが、もう少し考えて味方をしてほしい。

もし万が一、アズサに盗聴機でも仕掛けられていたらどうするつもりだったのか。

完全に作戦の一部が崩壊した少女は、観念して溜め息混じりに問うた。

 

「助けにと申されましたが、ナギサ様にはパテル分派の部隊が護衛についています。貴女方が何が出来ると?」

「そ、それでもよ! わた、私は正義実現委員会なんだから。困っている人を助けないと……!」

「先生から聞きました。本当なら補習授業部は私達を退学させる為のものなのを、ナギサ様がわざわざ設立理由まで書き換えたって。なら、今ここで動かないと」

「そうだ。私は家族を助けたい。だが、私を受け入れてくれたトリニティ、ナギサ達だって助けたいんだ」

「それに、私の力も必要ではありませんか?」

 

自身は正義実現委員会だと、困っている人を助けないと。と、コハルが震えながら言い、ヒフミは自分達の為にわざわざ骨を折ったナギサの恩に報いねばと頷く。

そして、アズサも家族とトリニティの為に戦う意思を見せ、ハナコまでも嫌っていた自身の力を売り込みに来た。

 

「無理を言っているのは理解してるけど、このまま動かないのも、ね?」

「なら、先生がお止めください」

「ごめんね」

 

正直な話、補習授業部が動き出す可能性は考慮していた。だから、護衛のパテル分派隊(トリニティゴリラ隊)腕利き(エリートゴリラ)部隊は、話の分かる者(インテリゴリラ)で固めてあるのだ。

なら何が問題か。

やさぐれた桐藤ナギサだ。多忙に次ぐ多忙、相次ぐ超過勤務に暖簾に腕押しな連邦生徒会に差し込まれる対アリウス用緊急予算会議。

そして、極めつけはやはりというべきかゲヘナの羽沼マコトだ。

ナギサはマコトの事が実は気に入っていた。同じ首長にして、あのゲヘナをまがりなりにも統治してみせる手腕。

そして、会議にかこつけて漏れ出るナギサの分かりにくい愚痴を黙って肯定しつつ、アドバイスまでくれる。

そんなマコトを、妙に純粋無垢な面のあるナギサは信じていた。

なのに、ミカの交渉(チキンアームロック)と彼女の詰問により発覚したアリウスとの密通。

気分は相手の浮気に気付いた恋人のそれで、ナギサはやさぐれた。

それはもう、ミルクに紅茶ではなく紅茶にミルクを入れるし、砂糖だって普段の倍にして、ロールケーキにクロテッドクリームを着けて食べたり、突然ペットボトルの紅茶を飲み出したりする程やさぐれた。

そんなところに、ナギサお気に入りのヒフミが自身を助ける為に、身の危険を省みずに来たらどうなるか。

少女は僅かに頭痛を感じながら、努めて表には出さず端末を手に取り連絡を入れる。

 

「……護衛部隊と連絡が取れました。皆様、くれぐれも勝手な行動は慎む様に……」

 

と、そこまで言ったところで、教室の窓を爆発音が叩いた。

 

「な、なに?!」

「もう始まったのか!?」

「しかし、あの爆発。少し妙じゃないですか?」

 

ハナコの言う通り、爆破や銃撃に慣れ親しんだキヴォトス人なら判る。爆発が起こるタイミングや規模、それが妙に不規則というか何かが走って爆発している様な気がする。

 

「…………皆様、ルートを変更します。黙ってついてくる様に」

「え? ……あ、はい」

 

補習授業部や先生には判らなかったが、少女には判った。強くなった頭痛を和らげる為に首を大きく曲げてから、少女は予定していたルートから緊急用ルートに切り替えた。

 




『あなた』
スイッチオン
シュラスコ美味しいだった。

先輩
実を言うと、『あなた』のお暴力スイッチを入れたくなかった。
シュラスコは気に入った。

『あなた』式詰問術
何もない。ただ、喉笛とか心臓の辺りを真顔でじっと見てくるだけ。感情も何も無く、ただただ急所に視線を向けるだけ。

ナギサ
アリウスと仲良くしてたマコトちゃんなんてもう知らない!
え、ヒフミさんが来てくれるんですか?!
ど、どうしましょう? ペペロ様の用意なんてしてませんよ?!

マコト
実を言うと、アリウスは早めに見きりをつけていた。だからチキンアームロックで済んだ。また、ナギサとは普通に友人関係になれてた。
まあ、情けというか慈悲というか哀れみというか、ナギサの労働環境を本気で心配していた。

ミカ
ゴリラ

パテル分派
チームゴリラ。パワーゴリラ、スピードゴリラ、テクニックゴリラ、インテリゴリラと、ゴリラの見本市。

謎の不規則な爆発
アリウス「覚悟しろやトリカスー!」
保全部「トリニティにいらっしゃいませー!(縦列パンジャンドラム15機一斉点火)」

もう一回 二人の名前情報

  • 要る
  • 要らない
  • 要る様な気がする
  • 要らない気がする
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