あれから時はたちあと1週間もすれば雄英の入学式だ
まぁだからと言ってなにか変わる訳でもなく朝はいつも通り店の前をはわいて掃除している
「幽歌姉ちゃんおはよう〜」 「幽歌にい後で買いに来るからチョコバット残しといてね!」
今日も近所の小学生達は元気なようだ、後姉ちゃんじゃない兄ちゃんと呼びなさい?
「お〜うおはよう 学校頑張っておいで後チョコバットは沢山あるから心配するな〜」
「あら幽歌くん今日もお手伝い?偉いわねぇ」
「おはようございます 何時もの事なのでもう日課ですよ〜」
掃除の箒は止めず近所のおばちゃん達と話すのも日課、これが意外と楽しいばあちゃんが井戸端会議するのもわかる
掃除を終えて家にもどるとばあちゃんが朝ごはんを用意してくれてちょうど出来たようだ
じいちゃんは新聞を読んでいるが僕に気づいたのか目線を僕に移す
「おはよう幽歌よく眠れたか?」
「バッチリ快眠だったよ〜じいちゃんは」
「おうしっかり寝れたわい!」
アッハハハハっと豪快に笑うじいちゃん、ばあちゃんもそうだけど年齢と見た目が合ってない若々しい
そしてもう1人何年か前にばあちゃんが拾ってきた男性、もう長い年月を過ごした為本当の兄みたいな関係になった〝燈矢兄ちゃん〟だ
「おはよう幽歌くん 悪いね掃除手伝えなくて」
「いいよ燈矢兄ちゃんじいちゃんのガラス細工工房の朝掃除してるんだし」
燈矢兄ちゃんは今じいちゃんの元でガラス細工の仕事を手伝っている、自分の炎の調節はじいちゃんに教えて貰ってるし…もう1つは僕が教えた?でいいのかな
「はいご飯にしようか」
ばあちゃんがアジのみりん干し 白米 味噌汁を机に並べる
「みりん干しか!美味そうだ」
じいちゃんアジのみりん干し好きだからなぁ週に1回は朝食に出る…下手したら週に3回出ることもあるけど*1
「あっ先に食べてて 僕昨日漬けたぬか漬け切ってくる」
ぬかは世話しないと悪くなるし昨日漬けた胡瓜もいいくらいだろうし
ぬかを洗い流し1口大に切り1切れ口に放り込む
ポリポリと噛み口の中にぬかの風味がふわっと広がる、いい感じに漬けれてる
食卓に置くとばあちゃんが1つ口に含む
「うん 幽歌はぬか漬けを漬けるの上手くなったねぇ」
やった褒められた
「今日は1人で作ってみな燈矢 俺は見守る形をとるぜ」
「……はい!」
おっ燈矢兄ちゃんとうとう1人で作品作り?…こりゃ今日は昼工房から出てこないだろうね、頑張れ燈矢兄ちゃん
今日は昼から障子くんと耳郎ちゃん*2が遊びに来る、障子くんはこっちに引っ越してきたばっかりらしい
あんまり駄菓子食べた事ないって言ってたからせっかくなら色々食べてもらおうって思って呼んだ
[おはよー]
[おはよう 13時頃に迎えばいいんだったな?]
[そうそう 最寄り駅まで僕迎えに行くよ〜]
障子くん返事早いなぁ〜耳郎ちゃんはまだ寝てるかな?
[ごめんちょっと携帯見てなかった ウチもそのくらいの時間でつくようにいくよ]
起きてたみたい、まぁ女の子は準備に色々かかるって言うしね
[じゃあ駅で合流したら僕の家にご案内だね]
[よろしく頼む] [駄菓子屋なんてウチ久しぶりだし楽しみ]
うん僕も楽しみ
最寄り駅、2人を待っていると人の中から1つ頭が飛び出てるシルエット 障子くんだ
「おーい」
「むっ 待たせたか?」
全然なんならちょっと早いくらいだよ
そこから数分待ってると駆け足気味に耳郎ちゃんが向かってくる
「はぁ……はぁ……ごめん反対出口に出たから…」
「そんなに慌てなくていいのにw 落ち着いたらいこうか」
落ち着いた耳郎ちゃんと障子くんを連れ我が家の玄関前 駄菓子屋〝時〟
「おぉ……これが駄菓子屋」
「これぞって感じだね…雰囲気あるね」
「ささっ入って入って」
戸を開け手招きすると2人が入ってくる
店の中には様々な種類の駄菓子が陳列しており障子くんは目をぱちくりと開いては閉じて耳郎ちゃんはこれ懐かしいと言いながら駄菓子を手に取っている
「おや いらっしゃい」
ばあちゃんが奥の襖を開けて入ってくると2人は挨拶している
「お邪魔しています 障子目蔵です」
「ウチ耳郎響香です 妖魔のお姉さんですか?」
耳郎ちゃんの質問にばあちゃんは手を口元に近づけクスクスと笑う
「おやおや 私は幽歌の祖母だよ」
「「祖母!?」」
あー最初みんな驚くよね
「いやえっ!? 若いってそんなレベルじゃ…!?」
「……これも駄菓子の効果なのか?」
耳郎ちゃん語彙力無くなってるし障子くん流石に駄菓子にそこまでの力はないよw
「ばあちゃんの個性でね?見た目若いし寿命も長いんだって」
実際ばあちゃんの肌年齢とかも若い頃のままらしい、化粧品会社の人が聞いたら顔を真っ青にしそうだよね
「ふふふ ごゆっくりね好きな駄菓子持って行って」
「えっいや流石にお金払いますよ」 「そうです商品ですし」
2人は言うけどばあちゃんは微笑んで首を横に振る
「いいのよ 幽歌が2人のことを楽しそうに教えてくれたのそんな2人からお金は取れないわ」
そう言われたら何も返せないのか2人は最後にはいっと答えた
「種類が沢山あるんだな…」
「結構あるよ〜」
障子くんは沢山の駄菓子に何がいいのか悩んでいる中耳郎ちゃんはココアシガレットを手に取る
「これさ小さい頃本物のタバコみたいにしなかった?」
「やったやった ただ小さい頃はココアがあんまり得意じゃなくて僕はこっちだった」
犬?のようなキャラの描かれた駄菓子コーラシガレットを手に取ると耳郎ちゃんはそれもあったねって笑う
障子くんは袋菓子 キャベツ太郎を手に取っている
「あっそれ気になる?美味しいよ〜」
「小腹すいた時とかいいよねキャベツ太郎」
そうなのかと答えた障子くんはもう1つは酢だこさん太郎を手に取る
「酢だこさん太郎…タコが使われているのか?」
「いや実際はスケトウダラとかだよ?食感とかは似せてるんだよね」
もしかして障子くんタコ好き?ならいいのあるよ〜
「じゃーんリアルな酢ダコ!」
駄菓子なのに家は冷蔵庫に酢ダコも売ってるんだよねwなんか人気だし
「!…これも食べていいのだろうか?」
ばあちゃんの方に顔を向けていいかって目で聞いてみたら頷いているのでいいみたい
その後3人で何個か駄菓子を選び僕の部屋に移動する
「本が多いな」
「僕読書も結構好きなんだよね〜」
本って不思議な世界観が多くて好きなんだよね〜オランダキャンディ舐めながら読むの好きなんだよ
「楽器!妖魔は楽器できんの?」
耳郎ちゃんが指さしたのは僕の部屋にあるアコースティックギターだ
「アコギとハーモニカ 後そこのハープとばあちゃんに習ったフルートはできるよ」
「ハープとは…こう言ってはあれだが似合うな」
「妖精って何となくハープって似合うイメージあるよね わかる〜」
僕が持ってる手持ちタイプのライアーだからハープとはまたちょっと違うんだけどね
机に持って上がった駄菓子を並べ開けて各々気になるのを食べていく
「!…本当に酸味が強いんだな」
「お菓子だからって油断すると結構酸っぱいよねそれ」
酢だこさん太郎を食べ驚く障子くんを耳郎ちゃんが苦笑いで答えながらココアシガレットを齧る
「妖魔はベビスタ食べてんの?」
「美味しいよ〜?らあめんババアも好きだけどね」
駄菓子って似たようなのもあるんだよね〜まぁ違うけど
「ほら2人とも見て べっ!」
舌を出した耳郎ちゃん 舌の色が青くなってる
「むっ!青いぞ!?」
「あはは青べー食べたね?」
それ食べると舌の色変わっちゃうんだよねw
「あーこうやって色々食べてみると駄菓子って美味しいね」
「うむ…俺は新しい経験が多かった」
むぎっ子をつまむ耳郎ちゃんに酢ダコを食べる障子くん*3
「いや〜楽しんでもらえたならよかった」
「また来ていい?」
「俺もいいだろうか?」
「もちろん!今度はもんじゃする?」
店のほうなら鉄板あるしもんじゃできるよ!もんじゃ!
「もんじゃ?」
「おー?障子くんもんじゃ知らないなぁ?これは今度食べないとね」
最初見た目でちょっと驚くかもだけど美味しいんだよ?ベビスタ入れると尚良!
「2人を駅まで送ってるね〜」
「「お邪魔しました」」
「またおいで」
2人にばあちゃんは笑顔で軽く手を振り戸を占める
「いや〜楽しかったね」
「もんじゃ…楽しみだ」
「障子ハマってんね?さてはw」
3人で並んで歩き夕焼けの中を駅に向かって歩いていく
「また遊び来てね」
「勿論 休みの日とか行くわ」
「ぜひまたお邪魔させてもらう」
2人が手を振りながら改札口の中に消えていく、あぁ〜
「楽しかったなぁ〜!」
さっ僕も帰ろっと