本資料には本編の内容を含みます。先に『北方航路のセイレーン』全11話をお読みいただくことを推奨します。
【目次】
設定の概略
飛行場基本設定資料
管制方式
道内飛行場一覧
航空保安施設
登場する航空機・船舶
標準航路一覧
飛行場呼出略号
航空標識一覧
指定避難場所
劇中電信意訳
【設定の概略】
日本の中でも辺境にあたる北方航路では、飛行場は独立した施設ではない。北方では通信と飛行機は密接な関係にあり、それは施設にも現れている。北方では一つの飛行場が、飛行場・電信局・港湾・気象・航路保安施設を兼ねることも珍しくない。特に管制所は大抵予備電源を備えているので、海底ケーブルによる電信を扱う逓信省の電信員が駐在している。これにより電気設備の一本化と、緊急時の通報システムの統合が可能となり、人口希薄かつ島嶼部という特殊な地域の通信維持を可能にした。また水上飛行場では、船舶の管理を行う運輸省港湾局の職員も駐在している。このように北方のインフラは独立したものではなく、省庁間の垣根を超えた人間同士の協力によって維持されている。
【飛行場基本設定資料】
◆中標津飛行場
◇所在地:標津郡中標津町
◇滑走路:2×1400m
◇管制方式:広域連携式
◇冬季運用:通年開港
◇海底ケーブル:有
本土から千島へ至る陸上機の拠点。他に帯広経由千歳・札幌行き、遠軽・士別・音威子府経由稚内行きなどの定期郵便機も就航している中堅級の飛行場。近隣の直轄設備として標津航空観測所がある。
【近隣飛行場】
・北泊飛行場:約70km
・天寧飛行場:約260km
・択捉飛行場:約300km
◆根室飛行場・根室水上飛行場
◇所在地:根室市内牧
◇滑走路:1×1200m
◇着水域:飛行場北部沿岸
◇管制方式:管制区複合式
◇冬季運用:通年開港
◇海底ケーブル:有
本土から千島列島を航行する飛行艇の拠点。各地から引き揚げてくる水上機や飛行艇を格納するために多数の格納庫を有するが、地方飛行場としては標準的な規模。至近には直轄設備として納沙布航空観測所がある。
【近隣飛行場】
・北泊飛行場:約70km
・天寧飛行場:約240km
・択捉飛行場:約280km
◆北泊飛行場
◇所在地:国後島泊村
◇滑走路:1×1200m
◇管制方式:広域連携式
◇冬季運用:減便対応
◇海底ケーブル:有
中標津を出航する陸上機が最初の経由地とする飛行場。北部には国後航空灯台がある。冬季は中標津ー北泊の連絡便だけが運用される。
【近隣飛行場】
・天寧飛行場:約190km
・択捉飛行場:約230km
◆天寧飛行場・天寧水上飛行場
◇所在地:択捉郡留別村
◇滑走路:1×1400m
◇着水域:単冠湾西部
◇管制方式:飛行場連携式
◇冬季運用:減便対応
◇海底ケーブル:有
単冠湾に面し、北方航路では最大の飛行艇拠点。根室から飛び立つ飛行艇の最初の補給拠点でもある。敷地内には天寧航空灯台を有する。天寧水上飛行場は冬季に辿り着ける最北端として有名。
【近隣飛行場】
・択捉飛行場:約50km
・東雲原飛行場:約270km
・松輪飛行場:約550km
◆択捉飛行場
◇所在地:択捉郡沙那村
◇滑走路:1×1200m
◇管制方式:飛行場連携式
◇冬季運用:管制のみ運用
◇海底ケーブル:有
択捉島の中央部にある飛行場。霧の多い単冠湾を避けて航行する陸上機のために設置された。また滑走路東側には別飛航空標識が設置されている。滑走路の北東部には電信およびラジオの中継と、気象観測に使用するための巨大なアンテナがある。
【近隣飛行場】
・東雲原飛行場:約230km
・松輪飛行場:約510km
◆東雲原飛行場
◇所在地:根室支庁得撫郡得撫島(法令上)
◇滑走路:2×1200m
◇管制方式:管制区単独式
◇冬季運用:完全閉鎖
◇海底ケーブル:無
得撫島北端に位置する飛行場。電波標識および管制設置港ながら整備能力は持たず、給油のみ提供する。
【近隣飛行場】
・松輪飛行場:約290km
◆松輪飛行場・松輪水上飛行場
◇所在地:根室支庁松輪郡(法令上)
◇滑走路:1×1200m
◇水上機:大和湾内西側
◇管制方式:管制区複合式
◇冬季運用:完全閉鎖
◇海底ケーブル:無
松輪島南部に位置する飛行場。管制設置港ながら越冬隊は置かれず、冬季は閉鎖され無人となる。また芙蓉山の麓には、通年無人の松輪航空灯台が設置されている。
【近隣飛行場】
・柏原飛行場:約360km
◆柏原飛行場・柏原水上飛行場
◇所在地:根室支庁占守郡幌筵島(法令上)
◇滑走路:1×1400m
◇着水域:柏原湾内
◇管制方式:管制区複合式
◇冬季運用:越冬隊(通信維持のみ)
◇海底ケーブル:有(日露連絡線)
幌筵島北部、柏原の郊外に設置された飛行場。管制設置港で、越冬隊が設置される日本最北の飛行艇拠点。飛行場東にある幌筵海峡を見下ろす兜山山頂に設置された柏原航空観測所は、日本最北の有人航空電波塔として有名。また同島南部の擂鉢湾に面した丘には幌筵・春日野電波標識があり、これは日本最北の無人電波塔である。
北方漁業の拠点として発展した柏原では、夏季になると漁船だけでなく貿易船や長距離飛行艇が集まる。特に、ペトロパブロフスク・カムチャツキーからサハリンのコルサコフ、稚内を経てウラジオストクへ至るロシア国際航路の寄港地として知られる。敷設された海底ケーブルも柏原港湾局とペトロパブロフスク・カムチャツキーとを結ぶもので、石炭の輸入管理及び連絡船の運行管理の共有に使用されている。
港では日本語に加え、英語、ロシア語、中国語が飛び交い、酒場や商店では外国煙草やウォッカ、乾物、扇子などが半ば土産物のように交換される光景も珍しくない。
また、北太平洋を横断する米国の長距離飛行艇は、アンカレッジからアリューシャン列島沿いに西進し、ペトロパブロフスク・カムチャツキーを経由して柏原へ至る航路を用いることが多い。多くても年三往復程度の小規模な航路ではあるが、客船よりも圧倒的に高速で米国と日本を結ぶことができるため、電信では送れない書類や情報の輸送に利用されている。
◆占守飛行場
◇所在地:根室支庁占守郡占守島(法令上)
◇滑走路:1×1400m
◇管制方式:管制区連携式(国際)
◇冬季運用:完全閉鎖
◇海底ケーブル:無
北方航路最北端の飛行場。滑走路は千四百米。カムチャツカ半島のエリゾヴォ、ザポロジエ両飛行場を結ぶ不定期の国際貨物便のために建設された。柏原飛行場とは十キロも離れていないが、その離着陸は厳密に区別されている。また、占守飛行場は水上飛行場としては認可されていない。ただし特例として、アメリカの水上機に限り占守管制の下で柏原水上飛行場の区域に着水し、占守島の片岡港へ係留することが認められている。
なお治安維持の観点から、付属施設である外国人搭乗員向けの宿舎と格納庫は占守側に集約されている。
★管制方式について
原則として、管制区内に一等飛行場を有する場合は、当該一等飛行場に飛行場間情報連動装置を設置しなければならない。
◇広域連携式
管制区が二以上の市町村又は地域にまたがり、かつ当該管制区内に二以上の飛行場及び一以上の航空観測所を有する場合に適用する。
◇飛行場連携式
管制区が単一の市町村又は地域内に設置され、当該管制区内に二以上の飛行場を有し、かつ航空観測所を設置しない場合に適用する。
◇管制区単独式
管制区が単一の市町村又は地域内に設置され、当該管制区内に飛行場を一のみ有する場合に適用する。航空観測所の設置の有無は問わない。
◇管制区複合式
管制区が単一の市町村又は地域内に設置され、当該管制区内に二以上の飛行場及び一以上の航空観測所を有する場合に適用する。
◆補助資料:道内飛行場一覧
道内の飛行場は、その規模、航空路における機能及び行政上の役割に応じ、一等、二等及び三等飛行場に区分される。一等飛行場は航空幹線を担う主要飛行場、二等飛行場は地方航空網の結節点となる飛行場、三等飛行場は地域交通、補給又は特殊任務を担う飛行場として指定される。
◇一等飛行場
・札幌飛行場(札幌支局所在地)
・函館飛行場(函館支局所在地)
・旭川飛行場(道北支局所在地)
・帯広飛行場(道東支局所在地)
◇二等飛行場
・千歳飛行場
・八雲飛行場
・中標津飛行場
・根室飛行場(根室支局所在地)
・紋別飛行場(道東分局所在地)
・士別飛行場
・稚内飛行場(道北分局所在地)
・択捉飛行場(北方航路・拠点飛行場)
◇三等飛行場
・占守飛行場
・柏原飛行場
・松輪飛行場
・東雲原飛行場
・天寧飛行場
・北泊飛行場
・広尾飛行場
・北見飛行場
・苫小牧飛行場
・浜頓別飛行場
・音威子府飛行場
★航空保安施設について
◇航空観測所
航空機の位置確認、気象観測、通信中継及び遭難対応を主任務とする有人施設。規模は航路によって異なるものの、原則として無線機(電話/電信)、双眼鏡、信号弾各種、発電発動機を備える。他にも航空機に搭載される自機位置送信装置からの信号を受信する設備を備えるものや、航空灯台や電波標識機能まで内包したものもある。
◇航空灯台
原則として無人。航路上に設置される空の信号機として、空域の危険を知らせたり、飛行場の真方位を知らせたりするためのもの。沿岸部では船舶用灯台に相乗りしているものを見ることができる。
◇航空標識
原則として無人。特定の地点を示す誘導ビーコンを送信する電波塔。受信側である航空機は、搭載された帰投方位指示器に従って飛行することで航路を逸脱することなく飛行できる。
◇地上標識
無人設備。地上に設置される大型の円形看板。設置地点の所在地及び正確な四方位を示すほか、付近の飛行場の方位を表示する。
【北方標準航路一覧】
◇陸上機用
・中標津ー北泊:約70km
・中標津ー天寧:約260km
・中標津ー択捉:約300km
・根室ー北泊:約70km
・根室ー天寧:約240km
・根室ー択捉:約280km
・北泊ー天寧:約190km
・北泊ー択捉:約230km
・天寧ー東雲原:約270km
・択捉ー東雲原:約230km
・東雲原ー松輪:約290km
・松輪ー柏原:約360km
◇水上機/飛行艇用
・稚内ー根室:約390km
・稚内ー天寧:約480km
・網走ー天寧:約290km
・釧路ー天寧:約350km
・根室ー天寧:約250km
・天寧ー松輪:約550km
・松輪ー柏原:約360km
【電信用飛行場呼出略号】
凡例:無印=常設(冬季閉鎖含)、△=非常用、▲=繁忙期のみ
但し、枝番が付与された局が運用されていない場合、末尾の1を省略することが認められている。
◆中標津飛行場
◇SHT1:中標津第一
◇SHT2:中標津第二
◇SHT3:中標津第三△
◆根室飛行場
◇NEM:根室
◇NEMS:根室船舶共用
◆根室水上飛行場
◇BNE1:根室水上第一
◇BNE2:根室水上第二▲
◆北泊飛行場
◇KND:北泊
◆択捉飛行場
◇ETF1:択捉第一
◇ETF2:択捉第二△
◇ETFS:択捉船舶共用
◆天寧飛行場
◇TNE:天寧第一
◇TNEE:天寧第二▲△
◆天寧水上飛行場
◇BTN1:天寧水上第一
◇BTN2:天寧水上第二△
◆東雲原飛行場
◇SNH1:東雲原第一
◇SNHE:遭難捜索△
◇SNHS:同・船舶△
◆松輪飛行場
◇MTA1:松輪第一
◇MTA2:松輪第二
◆柏原飛行場
◇KWA1:柏原第一
◇KWA2:柏原第二▲△
◆柏原水上飛行場
◇BKW:柏原水上第一▲
◇BKWS:柏原船舶共用▲
◆占守飛行場
◇SHM1:占守第一
◇SHME:占守国際第一
◇SHMR:占守国際第二
【登場する航空機・船舶】
◆チト6977号
◇概要
機種:九五式陸上連絡機「駃風(かいふう)」
意匠モデル:日本海軍十三式艦上攻撃機
所属:千歳(北海道)
所属コード:C
機体番号:6977
操縦士:菊岡巌
無線士:黒崎義雄
◇基本スペック
全長:10.09m
全幅:14.99m
全高:3.6m
巡航速度:≦110kt
航続距離:700km
発動機:富士発ハ-28水冷V型12気筒
出力:455馬力/離昇530馬力
無線機:九七式二号航空無線機
◇劇中での活躍
黒崎の柏原派遣に際して用意された機体。鋼管木造構造を採用した開放式操縦席の複葉連絡機で、昭和十二年に製造された。
北海道各地を六年にわたって飛び続けるなかで各部品が何度も交換され、テセウスの船と化したロートル機として登場する。
本来、操縦士である菊岡は別の機体を愛用していたが、オーバーホール中だったために本機が任務に投入された。発動機は製造当時より強力なものへ換装されている一方で、機体各所には修理や部品交換を重ねた跡が残っている。
操縦席は開放式で、搭乗員はヘッドホンを内蔵した航空頭巾と、マイクを内蔵した防寒面を装着して搭乗する。後席後方の胴体内部は荷物室となっており、黒崎はここに荷物や交換用の真空管を積み込み、北方航路へと出発した。
柏原では照明設備の落下事故に巻き込まれて主翼を損傷し、主翼を取り外した状態で貨客船「祥栄丸」に積載され、根室へ回送された。
◆祥栄丸
◇概要
意匠モデル:大阪商船「西貢丸」
船名:祥栄丸(しょうえいまる)
◇基本スペック
全長:144.70m
型幅:17.00m
総トン数:5350トン
航海速力:14kt
旅客定員:50名+雑魚寝部屋
◇劇中での活躍
昭和十八年度の柏原撤収に際して傭船された貨客船。側面には大きな日の丸が描かれている。
寒冷地航路向けに建造された船なので、主機関にはヂーゼル機関を採用し、暖房・補機用として石炭罐を備えている。
客室は一等個室・二等船室・三等船室を備え、シャワー室や食堂も完備していた。
また、本世界の船舶に共通する設計思想として、多数の照明灯を備え、夜間は船体全体が明るく照らされる。
終盤では、主翼を取り外して梱包したチト6977号を船倉ハッチ上に積載し、根室へ輸送した。
【北方航路主要航空標識早見表】
凡例①:航空観測所=有人通信施設、航空灯台=方位指示灯、航空標識=ビーコン送信機
凡例②:△=航空標識が併設された施設
凡例③:(兼)=船舶・航空兼用灯台
◆中標津管制区
◇中標津航空標識
◇標津航空観測所△
◇別海航空観測所△
◆根室管制区
◇ノッカマップ崎航空灯台△
◇納沙布岬航空灯台
◇厚岸航空観測所△
◆国後島管制区
◇国後航空標識
◇古釜布地上標識
◇安渡移矢岬灯台(兼)
◆択捉島管制区
◇択捉航空標識
◇別飛地上標識
◇天寧航空観測所△
◆得撫島管制区
◇見島湾灯台(兼)
◇鳥ノ尾崎灯台△(兼)
◇天恵地上標識
◆松輪島管制区
◇松輪航空灯台△
◆幌筵島管制区
◇兜山航空観測所
◇倶楽部崎灯台(兼)
◇幌筵・春日野航空標識
◇占守・今井崎灯台(兼)
◇占守・国端崎灯台(兼)
【北方航路航空機指定避難場所】
○=通年有人/●=原則有人/△冬季無人/▲避難所
※無人施設は非常電源及び電信設備を有する。原則として水上機または飛行艇が着水し、搭乗員の退避および生存を目的とした施設を指す。
◆択捉島
○沙那港
○留別港
○別飛船着場
●神居古丹船着場
△蘂取(シベトロ)船着場
◆国後島
○泊港
○乳呑路(チノミノチ)船着場
○古釜布(フルカマップ)船着場
△白糠泊船着場
◆色丹島
○斜古丹港
◆得撫(ウルップ)島
△東雲原飛行場船着場
▲東雲原飛行場※冬季
△床丹船着場
▲天恵避難小屋
◆新知(シムシル)島
▲武魯頓(ブロトン)湾待避所
▲新知着陸場※陸上機用
◆宇志知(ウシシル)島北島
▲北島漁場避難小屋
◆春牟古丹(ハリムコタン)島
▲丸崎避難小屋
◆幌筵(パラムシル)島
▲春日野航空標識避難小屋
【劇中で使用された電信の意訳】
※本文中の電信は可読性を優先して原文のまま掲載しています。本資料では、Q符号・略号を含め、文脈に応じた意訳を掲載しています。また、これらの符号は伝わりやすさを優先した改変が加えられています。実際に使用されている符号とは意味・用法が異なることがあります。
◇第一話「最後の北行便」より
「VVV C6977 VVV C6977」
「試験送信中。こちらC6977」
「VVV NEM」
「根室管制は、試験電波を問題なく受信しました」
◇第二話「択捉島」より
・択捉との最初の交信
「DE C6977 KIKUOKA. CLG ETF1 QTO NEM 0455. QRE 0700. QRQ? K」
「こちらC6977菊岡機。択捉第一無線局、応答願います。こちらの到着予定時刻は0700です。こちらは、より速く送信できます。どうぞ」
「QRQ QRQ QRQ」
「より速く、速く、速く送信してください」
『DE ETF1 QRK5 QSA5 QRE 0700 0700 0700 K』
「こちらは択捉第一です。感度は非常に良好です。到着時刻0700を受領しました。どうぞ」
「R ETF1 QRK5 QSA5 QTJ 100 QUH? K」
「了解。択捉第一からの受信も良好です。こちらは100節で飛行しています。天候を教えてください。どうぞ」
『QUH 998 QAM CLD WND NW4 TEMP3 QRA? K』
「気圧998ミリバール、天候曇り、風向きは北東から風力4、気温3度。オペレーターは誰ですか? どうぞ」
「C6977 1st AR/GND OP KUROSAKI K」
「C6997号機のオペレーターは、一級航空/地上無線士の黒崎です。どうぞ」
『DE ETF1 R UW UW UW OP SIREN SK』
「択捉第一了解しました。安航を祈ります。オペレーターはセイレーンです。交信終わり」
・択捉島への着陸前
「CLG ETF1 CLG ETF1 DE C6977 QAL K」
「択捉第一応答願います。こちらC6977。間も無く着陸します。どうぞ」
『DE ETF1 WLC WLC
WLC QAM CLD WD1 WND SS2 RWY13 SK』
「こちらは択捉第一です。ようこそ。天候は曇り。南からの風風力1。北東から着陸してください。交信おわり」
・在空機の整理に奔走する黒崎
「CQ CQ DE ETF2 QUN? K」
「広域呼び出し。こちら択捉第二。付近の無線は応答してください。どうぞ」
「DE ETF2 C7072 QTH?」
「こちらは択捉第二です。C7072は位置を知らせてください」
『DE C7072 QBF ETF STRT QTO 0200. K』
「こちらC7072。現在位置は択捉海峡上空。燃料残り2時間。どうぞ」
「R C7072. STB ETF STRT. LAST QSO? K」
「C7072へ。了解しました。現在位置に待機してください。あなたが最後に通信した相手は誰ですか? どうぞ」
『R ETF2. LAST QSO C4461. SK』
「了解しました。本局が最後に通信した相手はC4461号です。交信終わり」
「CLG C4461 QRK? K」
「C4461号応答してください。こちらの信号を受信できますか? どうぞ」
『DE C4461 ETF2 RST599 K』
「C4461号より択捉第二。感度良好です。どうぞ」
◇第三話「セイレーン」より
・冒頭、最後の在空機との通信
『RGR C5887 QAL TNE QTO 0130 K』
「C5887号了解しました。天寧飛行場に着陸します。残燃料1時間30分。どうぞ」
「QSY TNE SK」
「天寧飛行場の周波数に変更してください。交信おわり」
◇第四話「北方航路」より
・離陸後のセイレーンとの交信
『DE ETF1 CLG C6977 QTO?』
「択捉第一よりC6977。無事に離陸しましたか?」
「DE C6977 QTO QTE 040 QTJ 096 K」
「C6977号は離陸しました。機首方位040。速力96節です。どうぞ」
『DE ETF1 UW UW UW FER AEGIS OP SEIREN K』
「こちらは択捉第一です。セイレーンよりイージスへ、安全なる航海を祈ります。どうぞ」
「AEGIS? K」
「イージス?」
『C6977 UR 1st AR/GDN OP AEGIS. QRX? K』
「C6997号に搭乗しているあなたは、一級航空/地上無線士イージスです。次の交信時刻を知らせてください。どうぞ」
「QRX 1030 K」
「次の交信は1030です。どうぞ」
『RGR C6977 QRX 1030
1030 1030 CUL SK』
「次の交信時刻は1030に設定されました。また会いましょう。交信終わり」
◇第五話より
・定時連絡のシーン
「CLG ETF1 DE AEGIS QTE 040 NR ENE 10NM FRM TORINOO K」
「択捉第一へ、こちらイージス。機首方位040。鳥ノ尾崎より東北東10浬の地点を飛行中です。どうぞ」
『DE SEIREN UR CW SLW CHK XTMR QRQ? K』
「こちらセイレーン。電信が遅いけど、無線機に何かあったの?」
「QRM XT NOR QRN MTA 1200 K」
「現在、空電が発生しています。松輪飛行場への到着予定時刻は1200です。どうぞ」
『R QRN MTA 1200 UW
SK』
「気をつけてね。松輪に正午着予定。交信終わり」
・松輪飛行場との通信
「CLG MTA1 DE C6977 QAL K」
「松輪第一応答願います。こちらC6977号。着陸願います。どうぞ」
『DE MTA1 QRZ? K』
「こちら松輪第一。誰か呼びましたか? どうぞ」
「DE C6977 KIKUOKA AND 1st AR/GND OP KUROSAKI. QAL K」
「こちらはC6977号。操縦士は菊岡。オペレーターは一級航空/地上無線士の黒崎です。着陸を要請します。どうぞ」
『DE MTA1 OP THOR WLC ORCA/AEGIS. QAM CLR WD EE2 RWY08 SK』
「こちら松輪第一。オペレーターはトールです。オルカとイージスを歓迎いたします。天候曇り。風は東から風力2。西から着陸してください。交信終わり」
◇第六話「柏原」より
・柏葉飛行場着陸シーン
『WLC KWA DE OP MIMIR RWY CLR. K』
「ようこそ柏原へ。オペレーターはミーミルです。着陸に差し支えなし。どうぞ」
◇第八話「復旧」より
・修理後最初の通信
「VVV VVV CLG SEIREN DE AEGIS KWA XTMR RPR CPL K」
「試験中。試験中。イージスよりセイレーン応答せよ。柏原の無線機は修理された。どうぞ」
『DE SEIREN』
「こちらセイレーン」
『WCB AEGIS QOF3 QOF3 QOF3 SK』
「イージスおかえり! とても良く聞こえます! 交信終わり!」
『CQ CQ NOR ATC CBK AEGIS K』
「北方航路各局へ広域呼び出し。イージスが帰ってきました!」
『DE THOR WCB AEGIS SK』
「こちらトール。おかえりイージス。交信終了」
『DE SNH1 R FB RTW UW SK』
「こちら東雲原第一。受信良好です。帰路の安全を祈ります。通信終わり」
『DE NEM RCD CUL AEGIS SK』
「根室局、正常に受信しました。お会いできるのを楽しみにしています。交信終わり」
『DE THOR CQホレ』
「こちらトール。これより和文モールスでの送信を行います」
◇第九話「帰路」より
・冒頭のシーン
『……TAIYOU MARU ATD OCT 09 ARV SNH 10 MTA 13. TDY URUP STRT WX CLD/DZ……』
「……大洋丸の出航予定日は十月の九日。東雲原到着予定は同月十日。松輪到着予定は同月一三日。本日の得撫海峡の天候は曇りまたは霧雨……」
・松輪飛行場の閉鎖
『CQ NOR ACT DE THOR』
「北方航路の各局へ。こちらトール」
『MTA CTS ENRT CLR. RDY CL AP OCT13. WX FG QUH 995……』
「松輪の管制圏内に航空機なし。松輪飛行場の閉鎖予定日は十月十三日。現在の天候は霧。気圧は995ミリバール……」
・夜中の非常通報
『XXX XXX XXX DE THOR FZFG FZFG FZFG XXX XXX……』
「非常通報。こちらトール。着氷性の霧を観測しました。非常通報……」
『DE ETF1 FR MTA QSP NEM』
「こちらは択捉第一です。松輪第一へ。通信は根室局へ中継します」
『CNG OP SEIREN』
「オペレーター、セイレーンに交代しました」
『XXX XXX CQ NEM EMG ICE ICE ICE ALR RDY RB AND SHOUEI MARU QTO? LAT N43 ARMET WD4 WX GR……』
「非常通報。根室局応答願います。氷を観測しました。救難船の手配を開始してください。また、祥栄丸の出航予定日を(広域に)知らせてください。現在時点の北緯43度以北における空域気象状況は風力4、雪または霰……」
・飛行艇「あきたか」との通信
『DE JCG AKITAKA FER AEGIS CUL SK』
「海事保安庁「あきたか」よりイージスへ。また会おう。交信終わり」
◇第十話「撤収」より
・セイレーンからの呼び出し
『XXX XXX CLG AEGIS』
「非常通報。イージス応答願います」
『CLG AEGIS DE SEIREN SVC SVC SVC ETF/S04 XTMR INTER ZNR AGN ETF RPR PLZ K』
「セイレーンからイージスへの事務連絡です。択捉管制の無線機が断続的に受信できません。もう一度択捉まで修理に来てください」
『CLG AEGIS NEM HQ APRV CPL. AEGIS LDG ETF AA?』
「根室航空局の了解は取り付けてあります。イージスは択捉に着陸します。これを復唱してください」
「AEGIS ALD R. ETD UFN ZNN」
「イージス了解。出発予定日は追って知らせます。通信完了」
「DE AEGIS R CUL K」
「イージス了解。また会おう!」
『TU MIMIR SK』
「笹木さんありがとう。交信終わり」
・松輪からの最終電
『CQ NOR ATC DE THOR』
「北方航路の各局へ。こちらトール」
『TAIYO MAL ETD 1200. MTA AGA ALL CLR. ATC/NDB CLSD. CU AGN NEM』
「大洋丸は正午に出航します。松輪管制圏内に航空機なし。無線局および航空標識を停止します。根室で会いましょう」
『DE AEGIS R. TU THOR SK』
「こちらイージス。ありがとうトール。交信終わり」
・占守飛行場からの最終電
『CQ CUPKA SHM1/SHMA/SHME ALL COM CLSD. TU WHITE-STAR AND ZVEZDA. CUNY ZNN ZNN』
「カムチャツカの各局へ。占守第一・占守国際第一・占守国際第二は全て閉局します。白い星と赤い星に感謝を。また来年会いましょう。さようなら。さようなら」
◇第十一話「出航」より
・ピクシーへの引き継ぎ
『CQ SEIREN CQ SEIREN DE AEGIS. SYOUEI MARU ETD 1200. KWA AGA ALL CLR. NDB CLSD 1100. KWA OP CNG PIXIE. RTN NEM HQ OP MIMIR YAMAUCHI EGUCHI AND INOUE. K』
「イージスよりセイレーンへ。祥栄丸は正午に出航します。航空標識の停止は11時です。交代する柏原の無線士は「ピクシー」です。ミーミル・山内・江口・井上は根室本局へ撤収します。どうぞ」
『DE SEIREN ARD R FER PIXIE
WLC WLC WLC K』
「こちらセイレーン。ようこそピクシー!」
『TU SEIREN CUL SK』
「ありがとうセイレーン。後で会いましょう。交信終わり」