ダンジョン潜って美少女配信者を助けてバズるとか無かったけど、なんか凄いことになった件   作:にがりの少なかった豆腐

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いつの間に

   

 焼いた肉もすべて食べ終わり、出していた調理器具や机などを片していく。

 

[本当に全部食いきりやがった]

[体積どうなっているんだ? 腹が膨らんでいる感じでもないし(・・?]

[イに入れた瞬間から消化でもされているのかってくらいだな]

[お前大食い選手に成れよ。世界一に成れるぞ]

[こいつが大食い選手になるメリット何もなくないか?]

 

 ちらりとチャット欄のコメントを確認してみたが、割と関係ないことで盛り上がっていたので特に反応することなく片づけを進めていく。

 調理に使ったコンロなどは魔法で洗浄し、きれいな状態にしてから鞄の中にしまった。

 

 物の数分で片づけを終わらせ、改めてこの空間を見渡す。

 

「片付けも終わったし、この部屋の中でも見て周るか」

 

 未だに関係ないことを話し続けている視聴者たちにわかり易いように声を出してから部屋の中を見渡し始める。

 

 この空間は15メートル四方程度の広さで、高さは俺2人分よりも高く4メートル以上ある。

 その空間の中心、出入り口から少し離されている場所にダンジョンコアが鎮座している台座が置かれている。

 

 他に目立つようなものはなく、壁も岩の中をくりぬいたような見た目で、表面は自然な色合いをしている。この空間は深層に入る前に通り過ぎた空間と同じ見た目ではあるが、こちらの方がより広くなっている。

 

[見て周るってダンジョンコア以外何もないが]

[壁も普通の石っつーか岩だしなぁ]

[明らかに人の手が入って居そうな感じだけど、これってどうなっているんだろうか]

[ダンジョンが勝手に生成した物だから、人工的っぽくて自然な風合いだね]

[どういう事w]

 

「深層に入る前に通った場所があっただろ」

 

 あの部屋にもダンジョンコアらしき物がここと同じように、露骨に取らせようとしている形で置かれていたが、それを取ればどうなるのかを知っていたためスルーして空間の中を調査したのだ。

 

 本当にそこまで広い空間でもないし、物もほとんどない空間だったのに、あの道を開くためにどれだけ時間を使ったか。

 マジで何も見つからなくて俺の勘が外れたのかもしれないと思い始めたところで、ようやくあの道を開くためのボタンを見つけたんだよな。

 

[ああ、あそこ]

[だいぶ前に見た感覚だけど、ついさっき見たんだよな]

[あ、登録者数200万越えおめでとう]

[ダンジョンコアがあったっぽい場所な]

[あの後が濃すぎてだいぶ記憶が薄れているけど]

 

「あそこも最初はここと同じように壁に穴が開いていたとか、一切なかったんだよって、え。200万?」

 

 これからあの空間の説明を始めようとしたところで、あるコメントが目に飛び込んできた。

 

[マジだwww]

[いつの間にか200万行ってるじゃんおめ]

[俺見始めた時まだ80万くらいだったと思っていたんだけど]

[登録者の伸びやばすぎwww 配信者ドリームwww]

[ドラグーン戦あたりで150突破していたから、ドラグーンステーキ辺りで超えたのかね]

 

 すぐに自分のチャンネルページを開く登録者の数を確認する。するとそこには201万何千人という登録者の数が表示されていた。

 

「つい1週間前までは登録者2桁だったはずなのに、世の中何が起こるかわからないな」

 

 本当に1週間前の俺が今の状況を聞いても絶対に信じないだろうし、今見ても表示バグか何かだと思うくらいには異常な数値だ。

 

[本当になぁ]

[想像つかないようなことでも、割と結構起きるもの]

[むしろなんで今まで登録者2桁だったんだよ。むしろそっちの方がすごいわ]

[変化って何がきっかけで起きるかわからないからなぁ]

[いつの間にこんな伸びてたんだよ]

 

 確かにチャット欄に流れてくるコメントの量も配信始めよりもかなり早くなっているし、本当になんで今までこうならなかったんだろうな。

 まあ、原因は明白なんだが。

 

[ここまで来たら配信辞めるとか言えないよな]

[そうだったこいつ配信もうしないとか言ってるんだった]

[さすがにねぇwww]

[せっかく登録してくれているのに辞めるのか]

[たまに配信するくらいでいいからやめずにちょいちょい戦闘配信してくれ]

 

「いや、一度言った以上配信はこれが最後だ」

 

 言葉通り、一度宣言したことを撤回したくはないので、配信者をやめるのは確定。

 それに今回の騒動である意味俺が配信を始めた理由、この爺さんが持っていた山にできたダンジョンを有名にして人が沢山来るようにしたいって部分が、普通に達成できそうなんだよな。

 

 目的を達成できればこれ以上配信をする意味はほぼないから、今回限りでも何の問題もない。

 

 まあ正直、近々に登録してくれた人たちには悪いと思うが、最初から決めておいたことだ。どんなにチャンネル登録者が増えたとしても配信者を辞めるのを止めない。

 

「正直、もったいない感は否定しないし、こんなに登録してくれているのはマジでうれしい。ありがとな、こんなに登録してくれて。ただ、一度やめると決めた以上、それを撤回するつもりはないんだよ」

 

[そっかぁ]

[えぇええ~(;´Д`)]

[マジでたまにでいいから配信してほしい]

[こいつ頑固者だな]

[一度決めたことをなかったことにしないのはすごくいいことだけど、もう少し柔軟に考えてもいいんじゃない]

 

 本当に引き留めてくれる視聴者が多いのはうれしいんだけどさ。

 

「このままだとただ時間が過ぎていくだけだから、さっそく次の階層へつながるギミックを探し始めようかね」

 

 おそらく存在する次の階層への道を見つけるため、この空間にあるすべての物をくまなく探索し始めた。

 

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