「くっ…………。痛ってぇぇぇぇぇ」
俺の体の傷は、死んでも治らないのだろうか。身体は死んだ筈なのに、やけにリアルな
そう思った時、左奥の方にあった
「…………あっ! 峯野さん、気づかれましたかっ?」
その人はそう言うと、薬品のようなものをいくつか載せた綺麗な木の盆を持ちながら、近づいてきた。その人は嬉しそうに笑っているが、俺は今
「峯野さん、私が分かりますか? 喋れますか?」
その人は両ひざを付き、俺に顔を近づけながら聞いてきた。しかし
「は、はい大丈夫です。分かります」
「あぁ、良かったです! 今お師匠様を呼んできますから、少し待ってて下さいね」
そういうと踵を返し、俺の下から離れて行こうとする。だが俺はこの異常な事態に疑問を呈さないほど、無頓着な人間ではなかった。
「あ、あのちょっと待って貰えませんか?」
「あ、はい。どうかされましたか?」
その人は足を止めると、こちらを振り返った。
「えーとー、すみません。あのー、――――――――――――――――ここは
「はい?」
その人は首を傾げた。
「あぁいや、風俗という言い方は不躾でしたね! ここはそういう
「ふうぞく? バニーガール? プレイ?」
「そんなとぼけなくてもいいじゃないですか、バニーガールさん! 肉体労働ばかりで女に縁の無かった俺を、いろいろと慰めるために考えてくれたシチュエーションなんですよね! いやー、そこまで欲求不満なつもりは無かったんですけど、天国とはいいところですね! 私、感激しました!」
「いやっ、あのーあなたが何を言っているのかさっぱり分からないんですが…………」
「大丈夫です! 看護師さん! 私の体はボロボロのようですが、私の息子はきっと元気です! さぁ、お願いします。バニーガールさん!」
「は、はぁ…………」
バニーガールさんはなぜか無表情で、仰向けの俺の左横に近づいてきた。そして先ほどのように両ひざを付き膝立ちの状態になると、なぜか右腕を振り上げた。いやまさかね。
「あの、ちょっとぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!」
バニーガールさんは何を思ったのか、そのまま右腕を勢いよく振り下ろし、俺の息子を思いっきり殴ってきやがった。