カブト本編のネタバレが多分に含まれています





























































































天道総司⇔加賀美新
田所修一⇔三島正人
岬裕月⇔間宮麗奈
天道樹花⇔日下部ひより
加賀美陸⇔天道のおばあちゃん

が入れ替わってます。

要するに天道ポジの加賀美がいるし三島さんポジの田所さんがいます。

性格は入れ替わった同士の人間の性格を掛けて2で割ったようなものになっています。正直自分でも良くわかってない部分があるので口調がかなり迷子です。
本編でのキャラはないものと思っていてください。

つまり熱血だけどなんでもこなせる天才型な加賀美がいたり、俺様ぶっているけどこれといって結果が出せない努力型な天道がいます。そうなっててほしいです。

血縁関係とか一旦空っぽにして読んで欲しいです、ひよりちゃんとかいろいろややこしいので。


完全自己満足で書いてます。なるべく綺麗な文章で書こうとしてますが、もしも誰かに刺さったのなら嬉しいです。
とりあえず読む場合は頭空っぽにして読んでください。


同じものをpixivにて投稿しています、よければ。
https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=28273329

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『最強男』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

7年前のあの日………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

宇宙がちっぽけな落とし物をしたせいで、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私は、一人ぼっちになったの。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

自分の街は、瓦礫の山になって

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私の心にも、ちっぽけな穴が開いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

でも、宇宙の落とし物は、それだけじゃなかったんだ…。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大丈夫、私がそばにいる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私が、そばに………………。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーー

 

 

車が道路を走る、走る。ワーム出現の通報を受けて、ZECTの車が。

 

 

ZECT。7年前の渋谷隕石によってやってきた、地球外生命体、ワーム。それに対抗するために結成された、秘密組織。

 

 

麗奈「場所は。」

 

 

田所『公安エリアC3。ゼクトルーパーも出動した。』

 

 

麗奈「私たちも急行します。」

 

 

通報を受けたらそのエリアの管轄の班がオペレーターとして行くことになっている。ここのエリアはリーダーの三島正人、間宮麗奈、…あと1人見習いがいるが、今はいないようだ。とりあえず、この三人が中心の三島班が担当している。

 

 

場所を詳しく聞いて車のスピードを早めた。後ろにはゼクトルーパーが乗った車が三台。

 

通報を受けた雑居ビル前に止まると、後ろについてきた車から、ゼクトルーパーがゾロゾロと降りてくる。

 

 

降りたゼクトルーパーが迅速に小隊を組み、オペレーターの三島班の指示を受けてビルの中へ突入した。

 

 

 

その後も慎重に、なおかつ警戒心を怠らずに、指示を聞きながらビルの中を索敵する。

 

そして広めの部屋に出た瞬間……。

 

 

 

 

ドカァッッ!!と、天井を突き破ってワームが襲いかかってきた。

 

 

 

三島「C小隊、攻撃態勢だ。」

 

 

 

ゼクトルーパー隊長『撃て!!』

 

 

指示を受けてワームへの攻撃を開始する。ダメージは与えられているようだが、撃退までには至らない。

 

 

 

と、ここで三島班最後の1人がバイクに乗ってやってきた。

 

 

天道「遅くなったな。」

 

麗奈「遅いぞ天道。」

 

 

ZECTの見習い隊員、天道総司。祖母が警視総監という立場にあり、それ繋がりでZECTに入隊させてもらってる。…全てのワームを倒すという信条のもとに。

 

 

天道は車の中のオペレーションルームからカメラを持っていき、現在ワームと交戦中のビルの中へと入る。

 

 

しかし、ビルの中の状況は、決していいものとは言えなかった。一体のワームに何人ものゼクトルーパーが倒されてる。それだけワームという存在は脅威なのだ。

 

 

 

劣勢だった状況がさらに劣勢に傾く。ワームが増えたのだ。何体ものワームがゼクトルーパーを襲う。襲われて、死んでいく。

天道はその様子を、なにもできないまま隠れながらカメラにおさめていた。

 

 

そして、立て続けに悪いことは起きる。

 

 

麗奈「ガンマレベル、384kに上昇中。グラビティレベル240。脱皮します!」

 

 

脱皮。蛹状態のワームが成虫へと変態を遂げるための行為。蛹のワームは擬態の能力だけを持ち、成虫に比べれば脅威はない。

 

しかし成虫となったワームはクロックアップを使う。クロックアップとは、一定時間人間には目視できないスピードでの行動を可能にする。人間にとっては脅威でしかないものだ。

 

 

今回は2体、脱皮した。蛹状態のワームはほとんど同じような見た目をしているが、成虫になるとそれぞれ個体差がある。2体とも白いワームへと変態を遂げた。

 

 

三島「クロックアップする前に倒せ。」

 

 

しかし、すぐ倒せるはずもなく、ワームにクロックアップを許してしまう。

 

クロックアップしたワームに、ゼクトルーパーはなす術もなく倒されていく。場所がわかってもまたすぐにどこかへ移動する。当てずっぽうで撃つしかないのだ。

 

 

三島「…退避だ、退避しろ。」

 

 

こうなればもうどうすることもできない。被害を出さないためにも、三島は撤退の指示を出した。

 

 

 

 

そうして、ワーム撃退には至らないまま、死者を多く出し、三島班は撤退した。

ーーーーーーー

 

 

翌日、早朝。天道は昨日の負傷者、死者の人数を聞いた三島の背中が忘れられないまま、バイクを押して住宅街を歩いていた。

 

 

負傷者6人、死亡21人。それなのにワーム撃退数は0。このような結果になってしまったのだから当然だ。

 

 

 

もっとどうにかなったのではないか。もしも自分が戦えたら。…マスクドライダー計画の資格者に選ばれたのなら。

 

そんなことを考えてとぼとぼ歩いていると、自分とすれ違った人が急に走り出した。

 

 

天道「(まさか、)」

 

上着のポケットを弄ってみると、入れていたはずの財布がない。あいつに盗まれたと気づくにはそう時間はかからなかった。

 

 

天道「待て!」

 

バイクをその場に停めてから男を追いかける。

男は転んで足を挫いたのか、足を抑えて痛がってる。追いかけてくる天道に向かい奪った財布を投げると、別のところから小型のナイフを取り出した。

 

 

男「おいッ!!おい!!刺すぞ!!おい!!」

 

天道「落ち着け、落ち着け!」

 

 

天道の静止も聞かず男は道の奥へ走っていく。このままだと一般人に被害が及ぶ。…と予感してたのかしていなかったのか、曲がり角からその一般人が来てしまった。

 

 

買ったばかりであろう豆腐が入ったボウルを持って、下駄の音を鳴らしながら歩く男。

 

 

男「どけぇッ!!」

 

天道「危ない、逃げろ!」

 

 

??「……おっ、」

 

逃げろと言われてるのに、その男は何を考えたのか、ボウルを横の塀の上に置いたあと、がむしゃらにナイフを振る男をかわした後に、足を伸ばしてその男を転ばした。

 

そのおかげて男を捕まえることはできたが、天道は怒っていた。

 

 

天道「危ないだろ、なぜ逃げない!」

 

 

当の本人は置いていたボウルをまた慎重に持ちあげている。その後に振り返ってこう言った後に、またすぐ歩き出した。

 

 

??「下手に避けたら、せっかくの豆腐が崩れちまうだろ?」

 

 

天道「豆腐?…今回運良く助かったからいいものの、下手をしたら、刺されてたかもしれないんだぞ。」

 

 

暴れる男を抑えて、悠々と歩く男を見ながら天道は言う。彼の言うことは至極真っ当だ。

…と、男が天道の拘束を逃れてしまった。ナイフは持ってないので刺される心配はないが、窃盗の容疑の犯罪者を逃すわけにはいかない。

 

 

が、豆腐を持つ男はそんなことを気にせずに言った。

 

??「大丈夫だって!そんな鈍に俺の命は奪えねーから。」

 

そして窃盗犯の男が豆腐の男の横を通り過ぎた瞬間。

 

 

??「ああ、忘れ物だぞ!」

 

ちょうど足元に落ちていた天道の財布を踏んで立たせ、サッカーのリフティングと同じ要領で宙に浮かし、窃盗犯に向かって蹴った。

 

 

天道「っおいそれは俺の財布…!!」

 

財布は窃盗犯の頭にクリーンヒットし、跳ね返ってきたのを豆腐の男が片手でキャッチした。

頭にものをぶつけられた窃盗犯は思わず倒れてしまう。

 

 

天道「…お前、なんなんだ、」

 

天道は思わず聞いてしまった。こんな異質な男、見たことがない。

 

 

??「……親父はこう言ってた。美しき未来を掲げ、新たな道を切り拓く男……。」

 

男は急にそんなことを言いながら、空へ指を一本掲げる。その後になぜか東京タワーを指差し、こう名乗った。

 

 

 

加賀美「俺の名前は、加賀美新だ!」

 

 

 

 

ーーーーーーー

 

とある家の朝、釜が煮立つ音、包丁の音が響く。それを聞きながら、1人の少女が自室から降りてきた。

 

 

ひより「加賀美、おはよ。」

 

加賀美「おう、おはようひより!」

 

 

日下部ひより、18歳女子高生。とある事情で加賀美が家で預かっている居候だ。

 

 

ひより「…今日もいい匂い、美味しそう。」

 

加賀美「だろ〜!?ほら早く食べろって、遅刻するぞ?」

 

ひより「わかってるって。いただきます。」

 

 

今日の加賀美家のメニューは鮭、味噌汁、白ごはんとそれにつける海苔、そして朝買ってきた豆腐だ。

 

 

ひより「……うん、美味しい。出汁、変えたんだな。」

 

 

加賀美「おっ、よくわかったな!味噌汁はな、具によって出汁を変えるのがポイントなんだ!」

 

 

ひより「でも加賀美、こうしてご飯を作ってくれるのはありがたいけど、いい加減働くなりしたらどうだ?」

 

 

加賀美「んー、俺は準備に忙しいからな。」

 

 

ひより「またそれか?一体何の準備なんだ。」

 

 

加賀美「それは俺にもよくわからん!だからこうして待ってるんだ。…でも、必ずその時が来る。」

 

加賀美は意味深に窓から見える東京タワーを見つめる。少し重めの雰囲気が家の中に漂う。

 

 

加賀美「だから、こうして待ってんだ!」

 

それを掻き消すように明るく加賀美は言った。

 

 

その空気で何かを察したのか、ただ単に意味がわからなかったのか、ひよりはこう言った。

 

ひより「……よくわからないが、まあ、いいか。なんだかんだ、加賀美が言うことで間違ってたことなんて、一回もないしな。」

 

 

加賀美「なんだかんだってなんだよ!?」

 

ひより「加賀美の性格考えたらそう思うだろ。ご馳走様、行ってきます。」

 

加賀美「お、おう、行ってらっしゃい!車に気をつけろよ!」

 

ひより「僕、子供じゃないんだけど……。」

 

ーーーーーーー

 

どこかの立体駐車場の一角、ZECTの車が停められてある。

天道はその車に、ある物を内密に運ぶことになっている。尾行されてないことを確認して、車に乗り込む。

 

 

麗奈「着けられてないな?」

 

天道「当たり前だ。…それは一体なんなんだ。」

 

麗奈「お前はまだ知らなくていい。」

 

天道「何故だ、俺もZECTのメンバーだが。」

 

 

三島「……見せてやれ。」

 

麗奈「……はあ。私たちがワームに対抗しうる、秘密兵器第一号だ。」

 

ため息をひとつついた後、天道が運んできた箱のチャックを開ける。その中には、一つのベルトが入っていた。

 

 

天道「じゃあ完成したのか、マスクドライダーシステムが。三島、俺にやらせろ。」

 

麗奈「祖母が警視総監だからといって、わがままが通るほどZECTは甘くない。」

 

天道「おばあちゃんは関係ない。」

 

 

三島「……ライダーベルトを持つ資格者は、じき本部から送られてくる。」

 

天道「…………」

 

 

天道は悔しそうな顔をした。そして、昨日の出来事を思い出していた。

 

いつもはワームの監査役しかできない。監査役もワームの脱皮を感知するため、大事な役割であるが、ゼクトルーパーたちの装備の火力不足から苦戦しがちで、その様子を見守ることしかできない天道は、いつも歯がゆい思いをしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

__同時刻、加賀美家のガレージ。

 

加賀美は自前で買った筋トレグッズなどを使い自信を鍛えていた。腹筋、腕立て伏せ、懸垂、ボクシング。加賀美はそれを毎日していた。

 

 

そして一日のノルマが終わった後、汗拭きタオルで汗を拭きながら、ロッカーからある物を取り出した。

 

 

 

天道が運んでいた、あのベルトと形状が一緒だった。

 

 

加賀美「よう。お前はいつまで…俺を待たせる気なんだ?」

 

肩で息をしながら加賀美は呟く。

このベルトは、ある人物からもらった物だった。

 

 

加賀美はそのベルトをバイクの後ろの収納スペースに入れると、ガレージを出て買い物に出かけた。

 

ーーーーーーー

 

 

ピンクの自転車を押して出掛けている少女が1人。

名前は天道樹花。ZECTの見習い隊員である天道総司の従姉妹である。

 

ただし樹花はZECTのことなんてなにも知らないし、従兄弟の天道総司が危険な仕事についてることも、祖母が警視総監ということも知らない。

 

 

道の傍に自転車を停めた樹花は、露天のアクセサリーショップへと向かう。

 

 

樹花「あ……、」

 

 

声をかけたいが、店員である2人はこちらに気づかないまま談笑している。

 

楽しく話しているところを邪魔したくはない、けどこのアクセサリーは気になる、二つの気持ちが生じてしまい、どうしようかと困って立ち尽くしてしまう。

 

 

そこに、買い物終わりの加賀美がやってきた。

加賀美は立ち尽くしている樹花を見かねて、店員を咎めた。

 

加賀美「なあ、お客さんがお前たちの話を終わるのを待ってるぞ。客に気づかないなんて、それで店員やれるのか?」

 

女性「、は?」

 

 

加賀美は言うだけ言ってすぐに通り過ぎていった。

急に現れてすぐに去っていく。そんな変な男に店員2人と樹花は呆然としていた。

 

 

 

 

結局アクセサリーは買えなかった。自転車を押して移動してるところに、さっきの男、加賀美を見かけた。どうやらバイクの調子が悪いようだ。

 

 

加賀美「あっれー……??これ…」

 

樹花「…ちょっと見せてください、!」

 

加賀美「へ?」

 

樹花「どこが痛いの?」

 

自転車を道の端に停めてから、バイクに話しかける。それだけでバイクの状態がわかったのか、原因のパーツに手を伸ばし、それを取り除いた。

 

 

加賀美「へえ、人と話すのは苦手だけど、マシンとは話せるってわけなのか、すごいな!」

 

樹花「苦手、というか、ちょっとだけ得意じゃないというか……。あ、そのバイク、パンクはしてないけど前が重いですよ、タンクバックのせいですね。」

 

加賀美「タンクバック…あっ、ここにはな、全人類の希望ってやつが入ってるんだ。俺に比べたらそんな重くないから、心配すんな!」

 

 

それだけ言って、加賀美はヘルメットを被ってバイクを運転する準備をする。

 

 

樹花「そうですか…、気をつけてくださいね、!」

 

 

それを見て樹花も自転車を再び押して移動し始めた。

 

と、そこにバイクに乗った天道が通りかかる。

 

 

天道「樹花、店に行くんだろう?乗っていけ。」

 

樹花「お兄ちゃん!大丈夫、私にはこれがあるから。」

 

これ、とは自分が使ってるピンクの自転車のことだ。よくよく見たら、ある店、『ビストロサル』の名前が書かれた小さな紙が結び付けられている。

 

加賀美はそれをチラッと見た後、バイクに乗って去っていった。

 

 

天道「…知り合いか?」

 

樹花「うーん………、助けてもらった人?」

 

天道「ッ何かあったのか、」

 

樹花「ううん!大したことじゃないよ。じゃ、お兄ちゃんまた後でね。」

 

天道「あ、おい樹花…、!」

 

 

天道の止める声を聞かず、樹花は小走りで自転車を押して行ってしまった。

 

 

天道も樹花に続いてビストロサルへ向かおうとしたが、天道に対して無情な連絡が来てしまった。

 

 

ーーーーーーー

 

二日連続でワーム出現の通報。今回は天道もすでに車に乗っておりサーマルカメラを持っている。

 

 

天道「間宮、本部から来るって人は。」

 

麗奈「まだ連絡が取れない。」

 

天道「なんだと……。」

 

 

このままだとまた昨日と同じことになってしまう。悔しく思っていると、ベルトから謎の音が発せられていた。

開いてみてみると、青い電気がバチバチと出ている。まるでなにかに反応しているようだった。

 

 

 

ZECTの車の外には、樹花と別れ帰宅途中の加賀美が走っていた。

乗っているバイクのタンクバックから変な音が発せられているのが聞こえる。

 

 

加賀美「……ん、?」

 

そしてある車とすれ違うと…、車の中の方で、青い電気がさらにバチッと弾けた。まるでベルト同士が共鳴し合うように。

 

 

加賀美はまさかと思ってバイクを止めてタンクバックの中を見る。ZECTの車の中に入ってるのと同じように、青い電気がバチバチと出ていた。

 

 

加賀美「やっと目覚めたか…!!」

 

 

待ち侘びてた、という声で呟いた後、加賀美はまたバイクを発進させ、先ほどすれ違ったZECTの車を追いかけに行った。

 

 

 

 

 

 

 

時を同じくして。樹花はある人物から必死に逃げていた。

見てしまったのだ、ワームが人間に擬態する瞬間を。

追いかけてきてないかチラチラと後ろを見ながら、必死に自転車を漕ぐ。

 

 

追いかけてきてた人見えなくなり、撒いた?と思った瞬間、自転車が止められた。

 

樹花「きゃっ!」

 

 

急に止められて思わず自転車から投げ出されて倒れてしまう。顔を上げると、さっきまで追いかけてきてた人物が立っていた。

 

 

なんで、どうして先回りされてるの。じりじりと近づいてくる恐怖。樹花はなんとか立ち上がって、目の前のビルの外階段へと逃げ込む。

 

後ろからは人間のものとは思えない声が聞こえ、一瞬振り返ってみると、明らかに人間じゃない、緑色の怪物が現れていた。それがまたさらに、樹花の恐怖を倍増させる。

 

 

そしてちょうど、ワーム出現の通報を受けたZECTが到着した。

 

すぐさまゼクトルーパーの小隊を組み、樹花を追って外階段を登るワームへと弾丸を撃ち込む。

 

 

天道もすぐサーマルカメラを持って外に出る。しかし次の瞬間、思いがけない出来事が目に入った。

 

 

 

天道「樹花……、?」

 

樹花だ。樹花が巻き込まれている。

 

 

天道の目に入った樹花は、急に銃弾が撃たれてることがわかって、思わず壁にもたれかかって膝から崩れ落ちてしまう。

 

このままだと樹花もこの弾丸の嵐に巻き込まれてしまう、そう感じた天道はゼクトルーパーたちへ静止の声をかける。

 

 

天道「やめろ!!他の人を巻き添えにする気か!!」

 

 

しかしそんな声なんて聞かず、掴み掛かった天道を振り解いてゾロゾロと階段を上がっていく。

 

外から様子が見えるが、ワームがいつの間にか脱皮しており、脱皮したワームには、ゼクトルーパーたちは手も足も出ない。このままだと昨日の二の舞だ。

 

 

 

天道「三島!俺にマスクドライダーシステムを使わせろ!!」

 

この状況を打破するにはそれしかない、それだというのに三島の返答は無情だった。

 

 

三島「ダメだ、本部からの許可が降りていない。」

 

 

天道「だがこのままじゃ……っ!!」

 

 

こいつには何言っても同じ返答しか返ってこない。ならばと思い天道は走って車へと戻り、勝手にライダーベルトを持ち出そうとする。

 

 

天道「俺に使わせろ!!」

 

麗奈「お前なにをしている!やめろ!!」

 

天道「このままだとどうにもならないぞ三島!!」

 

麗奈「いい加減にしろ!!天道!!」

 

 

もちろん止める手は出てくる。ベルトを持ち出そうとする天道を、麗奈が必死に止めた。しかし天道は引く気が全くない。

 

 

三島「天道ッ!!」

 

急な三島の大声で2人ともピタッと止まった。

 

 

三島「……本部には私から言っておく。…持っていけ、」

 

 

天道「……ああ、助かる!」

 

 

まさかの許可が降りた。一言返したすぐに天道は、ライダーベルトを持ってワームがいるところへと向かった。

 

ーーーーーーー

 

 

天道は樹花がいる、ワームがいる階段を駆け上がる。

 

階段を上がる途中で、たくさんもの気絶したゼクトルーパーたちを見た。それはワームに近づくたびに増えていき、ゼクトルーパーが戦ってる音も大きくなる。

 

 

天道「お前!!」

 

 

ついに屋上に出た。何人もゼクトルーパーたちを倒してきたワームと、対面する。

 

 

天道「…俺はお前たちを許さない。お前たちワームは俺が全て倒す。……倒して見せるッ!!」

 

 

声高らかに宣言したのち、天道は手を掲げる。すると何もない空間からカブトムシ型の自律メカ、カブトゼクターが現れた。

 

 

カブトゼクターは天道のもとへ飛来し、その手の中へ収まる。

 

……と思っていたが、まさかのカブトゼクターは、掴もうとする天道の手をすり抜け、別方向へ飛んでいってしまう。

 

ワームの方向へ飛んでいき、またさらに方向転換して…ある男の手の中に収まった。

 

 

その男は、天道が早朝に出会った、謎の男だった。

 

 

加賀美「選ばれし者は、俺だ!!」

 

天道「お前は……っ、」

 

 

加賀美「…今、俺はこの手で未来を掴んだ。この時を待っていた。いや…この一瞬のために生きてきた!」

 

 

加賀美は掴んだカブトゼクターを見つめながら、訳のわからないことを呟く。そしてすぐさまもう一度構え直す。

 

天道「やめろ!!それは俺の…ッ!!」

 

 

 

加賀美「変身ッ!!」

 

 

天道の静止を聞かずに、加賀美はベルトへゼクターをセットする。

 

 

 

 

《HENSHIN》

 

 

 

 

 

機械音が鳴り響くと、セットされたベルトから次第に装甲が加賀美の身体を覆っていく。

全身が覆われて変身が完了すると、風圧が天道の体を吹き飛ばす。

 

 

 

今、ここに誕生した。

 

 

名を、『仮面ライダーカブト』

 

 

 

危険を察知したワームはカブトに襲いかかる。が、飛びかかってきたそれをカブトは軽くいなした。

 

 

ワームはすぐさま体制を整えてもう一度掴み掛かる。しかしカブトはものともせず、逆にカブトの方がワームへ攻撃を仕掛ける。

 

加賀美が鍛えることを怠らなかったからか、ワームは手も足も出ず、殴られるままだ。

 

 

殴り続けて吹っ飛び転がったワームに向かい、カブトはカブトクナイガンを取り出し、ガンフォームで追撃。モロにくらったワームはまた吹っ飛び、後ろの建物の窓ガラスを突き破ってまたさらに転がっていった。

 

もちろんカブトもそれを追いかける。ダットサイトでワームを捕捉した後、何度もワームに向けて撃つ。

 

 

しかしやられっぱなしのワームでもなかった。撃たれながらも謎の構えをした後、一瞬にしてその姿が消える。

 

 

天道「クロックアップだ、」

 

 

様子を見に来ていた天道が呟いた。

 

クロックアップ、常人には目視できないスピード。変身したとはいえカブトも例外ではなく、何もできないまま吹っ飛ばされてしまう。

 

その吹っ飛ばされてる一瞬の間にも、ワームは超高速で活動し、さらにカブトの身体を叩き飛ばした。なす術もなく、カブトは机へ突っ込む。

 

 

そのまま倒れたカブトは、さてどうするか、と考えていたところ、一つの鏡が目に入った。

 

 

加賀美「やっぱり親父の言う通りだ。俺が望みさえすれば、運命は絶えず、俺に味方する!」

 

 

そう呟き、カブトは転がっていた袋を撃つ。そこからは大量の粉が舞い、その後には先ほど目に入った鏡を撃って割り、破片を散らせる。

 

その後にダットサイトから発せられるレーザーポインターを部屋中に乱反射させ、クロックアップしているワームの姿を捉えた。

 

 

自分を下敷きにしていた机を起き上がって退け、突っ込んでくるワームの腹を、アックスモードで待ち構えて刺した。

 

 

アラクネアワーム「ーーーーッッッ!!!」

 

 

つんざくような悲鳴を上げた後に、ワームは今のが致命傷だったのか、その場で爆発した。

 

 

天道「うわッ、!」

 

爆発の風圧に耐えきれずに、戦闘場にいた天道は吹っ飛んで身体を壁に打ち付けられてしまう。先ほどから吹っ飛ばされてばかりだ。

 

 

カブトは、加賀美は息切れも何もしてなった。疲れた様子もなく、そこに立っている。

 

そこに襲われていた樹花が様子を見にやってきた。先ほど上がってきた化け物は倒されたらしい。が、代わりにまたよくわからない人物がいることがわかった。

 

 

…そしてまた、足音が聞こえる。1人じゃない、複数だ。

 

カブトの背後からゼクトルーパーたちがマシンガンブレードをカブトに向けて構える。

カブトがゆっくり振り返ると、またその後ろから、三島と麗奈がやってきた。

 

 

 

ZECTの人間でもない、ましてや警察の人間でもない。どこか変な、謎の男、加賀美新。

 

 

カブトに変身した彼は、これからどうなるのか、どのようなことに巻き込まれるのか。

 

 

 

それを知るのは…………、天しか知らない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

続かない!!!!

ーーーーーーー

 

 

加賀美新

 

本編の天道総司ポジ。スペックも全て本編の天道を引き継いでる。もちろん料理はプロ以上、スポーツ万能、学力もある。性格は明るく太陽のようなものだが、時々人の心がないような発言や行動をする。

お父さんとは仲良くやっていけてる。お母さんはいない、離婚したらしい。

よく「親父が言っていた」に続けて格言を言う癖がある。

日下部ひよりをある事情で預かっている。

 

 

 

 

天道総司

 

本編の加賀美新ポジ。俺様な性格をしているがスペックは本編加賀美のものを引き継いでいるのでなかなか色々上手くできない。しかしこう振舞っていないと自分が惨めに感じてきてダメになってしまう。それを三島も麗奈も理解してるため咎められていない。

加賀美と関わり始めてから加賀美に振り回されかなり苦労人になっていく。

天道樹花は従姉妹。樹花は母の兄の子供らしい。おばあちゃんは警視総監。ZECTのトップでもあるが、天道は知らない。

 

 

 

 

日下部ひより

 

本編の天道樹花ポジ。加賀美の家で過ごしており、高校に通っている。性格は内向的だが割と学校ではそれなりに上手くやっていけてるらしい。

料理などいろいろ加賀美にしてもらってるが、もうそろそろ自立しないとなとは考えているが、加賀美が甘やかしてくるため中々できない。

なんだかんだ加賀美のことを信用している。

 

 

 

 

天道樹花

 

本編の日下部ひよりポジ。本編の樹花よりかは少し暗めになっている。

ビストロサルでバイトしている。学校は行けてるかどうかは不明(作者が考えれてない)

天道総司とは従兄弟の関係。両親は7年前の渋谷隕石のときに被害に遭い死亡。おばあちゃんが引き取ってくれたが、警視総監故に仕事が忙しく、なかなか会えない。従兄弟である天道総司と同居しており、天道総司を本当の兄のように慕っている。

 

 

 

 

三島正人

 

本編の田所修一ポジ。三島班のリーダー。冷たい性格のように思えるが割と面倒見が良く意外と甘い部分もある。

 

 

 

 

間宮麗奈

 

本編の岬裕月ポジ。天道に厳しめ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

他にもこの世界は大介と神代が入れ替わってたり矢車さんと影山が入れ替わってたりしてる。


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