「……あら、こんばんは♡」
「……こんばんは……」
ある日の夕暮れ、人通りのない路地で二人の女子高生が出会った。
「お仕事終わりですか?精が出ますね。いつもご苦労様です」
「……トリニティの治安維持のため必要なことだ……それに今、一つ増えたが」
「あらら♡それは大変ですね~♡」
片方はニコニコと笑みを崩さず、もう片方は無表情に近い。柔らかで多い口数とぽつぽつこぼされる言葉、堂々と胸を張る立ち姿と猫背、スク水と制服。およそ全てが正反対であった。
「あなたは、ここでなにを」
「お買い物の帰りです。贔屓にしているお店が新しい茶葉を仕入れたと聞いたので、話のタネに」
「その格好で」
「いえいえ。お店を出て少ししてから、なんだか体が火照ってしまいまして……少々着替えを」
「承知した……ん、ごめんなさい、久しぶりの聴取で忘れていたぁ……トリニティ総合学園3年、正義実現委員会の剣先ツルギだ……」
「存じております。同じくトリニティ総合学園2年生、補習授業部所属の浦和ハナコです。やっぱり事情聴取だったんですねこれ♡」
委員長直々とは光栄です♡と微笑みかけるハナコをツルギが一瞥する。それはオノマトペをつけるのであればぎょるりん、というようなもので、道行く一般的なスケバンが頂けば即刻乙女の尊厳を失うのではないかというような視線だった。
「そんなに情熱的な目で見られるとは……この後私はどうなってしまうのでしょう。反省部屋まで見世物のように引きずられるのでしょうか。それとも、この誰もいないシチュエーション……まさか、この場で■■■や■■■、挙句の果てには■■──」
「浦和ハナコォォォォ!」
「はい」
ハナコは真面目に返事をした。ツルギが突然叫びを上げたからでも、愛銃の片割れであるブラッドを肩に担いだからでもない。ツルギの眼光の奥に宿った意思が真面目な時の先生と同じものであり、思ってたのと違う流れになりそうだったからだ。
「きひぃ!きゃはははははははぁ!はぁぁ……私が言えたことではないけど、この時間、一人でこのような人気のない場所を歩くのは危ない」
「はい」
「ましてや、そういった……そういった……服装をしていると、余計に危ない。あなたがたとえどんなに強くても、万に一つがある。事件になれば私たち正義実現委員会は必ずあなたを助けると誓うが、何かあってからでは意味がない」
「はい」
ゆっくりたどたどしく語られる真剣なお説教にしっかりと答える。以前であれば、途中で相手の上げ足を取り、論点をずらし、煙に巻く……ということも多かったが、さまざまな夏の思い出を越えた今のハナコは、筋が通った忠告を正面から甘んじて受け止めていた。同性の先輩からのこちらを純粋に心配した言葉は、先生のお叱りとは別種の辛さがあった。内心の昂ぶりは完全に消え去り、肌寒さから話の途中で断りを入れて上着を着させてもらった。
「魔法瓶にホットティーがあるがぁ……」
「大丈夫です。お気遣いありがとうございます」
「そうか……。とまぁ、そういったところだぁ……。以降、気をつけるように……」
「はい。すみませんでした」
一礼し、謝意を示す。それと同時に、しっかり話を聞いていながらも勝手に回り続けていた脳が一つの疑問を浮かべた。普段であれば黙ってこの場を流すところだが、今のハナコは萎えに萎えておりつい口にしてしまった。
「……あの」
「……どうしたの……」
「いえ、気のせいでしたら申し訳ないのですが、なにか聞きたいのかな、と……」
「……」
「……」
二人の間に沈黙が流れる。この二人には直接の深い交流はない。互いに有名人であり、コハルという共通の知人がいる程度だ。それなのにツルギの意思を汲みとれたのは、ハナコに不本意ながらも備わった人間観察の才能のなせる業であった。その才能を現在進行形で忌まわしく思いながら、自分で聞いた手前帰るわけにいかずツルギの発言を待っていると、しばらくしてからツルギが話し始めた。
「……あなたは、今まで多くの聴取を受けてきたと思う」
「はい、正実の皆さんにはよくお世話になります」
「お世話になってほしくはない……問題を起こす頻度は多いけど、指示には従い、特に抵抗することもない……」
「まあ、目的がそこではないので……」
「……正直に言うと、あなたへの対応は新人のいい教材になっている」
「あ、それは薄々気が付いていました」
水着徘徊を繰り返していつごろか、露骨に不慣れそうな子をつけられるようになった。時には暇そうな部員が目の前にいるのにもかかわらず新人が来るまで待たされたことも何度か。そういう時にはハスミが歯を食いしばりながら自分のお茶請けを出してくれるので、ハナコとしてもレジ打ち研修中のコンビニバイトに接するよう、なるべくスタンダードな露出狂であろうとしたことをよく覚えている。
「……今日、迷子の子どもを見かけて……ハスミやイチカ、そういう対応が上手い面子が他に誰もいなくて、私が出た……」
「あー……」
「違う……最後まで聞いて……とても、本当にとてもいい子で、私の様子に困惑しながらも根気よく話をしてくれて……無事に家まで送れた……」
「え、泣かなかったのですか!?」
「泣かなかった……」
「失敗もせず?」
「途中で自分から教えてくれた……」
「はぁ……大物ですねぇ……」
「わたしも、そう思う……」
「ですが、良かったのでは?今の話に何の問題が──」
「キエエエエェェェエエ!」
「……」
「気を……遣わせてしまった……!」
「あー……」
「本来、自分が迷子になってとても心細かったはずぅぅ……!それを、それをそれをそれをぉぉぉおおお!」
ここまでの会話でハナコはおおよその流れを把握し、適当に当たり障りのない言葉をかけて解散する準備はできていた。しかし、周りに誰もいない状況、自分のことをただの後輩の女子として扱った相手、なによりやられっぱなしであるという意識によりもう少しだけ会話を続けたくなっていた。
「なるほど……では、毎度のごとく市民への対応に悩んでいるところに具合のいい練習相手を見つけ、行きずりで指導を行った後に感想戦をしようとしたものの、後から考えると相手に失礼なのではないかと思って遠慮していた。いつもの笑顔ではなく無表情気味であったのは相手を怖がらせない工夫と緊張によるもの……といったところでしょうか」
「……概ねあっている。だが、さっきの言葉は……」
「ええ♡嘘偽りなく本心、ですね。しかと受け止めさせていただきました」
「……なら、いい……それで……申し訳ないが……」
「正義実現委員会のトップであるツルギさんが、自身の弱い部分をさらけ出して百戦錬磨の私に手解きを求める……。素晴らしい向上心です♡日頃お世話になっていますし、お・て・つ・だ・い♡させていただきます」
「感謝する……その言葉遣いは、なんとかならないの……」
「趣味なのであきらめてください♡私はこういう人間ですので♡」
「……」
「違う」、または「すまない」、ツルギはそのような言葉を飲み込んだ。ハナコの水着徘徊の最初の理由についてツルギは見当がついていたし、立場ある先輩として、自分はハナコをそのような状態に追い込んだ、あるいは手を差し伸べなかった一人であると考えていた。しかし、今更それをこの場で持ち出すのは違う。そう思い踏みとどまったが、ハナコの目が一瞬細まったことからどうやら正解であったらしいと思った。
「……それでは、早速ピロートークの方を──」
「ちぃぃがぁうううぅぅ!」
脳内で評価を改める。本物だ。初めの動機は何であれ、普通にそういうのが好きなひとだ。そういえば委員会の詰所で、「迷いがなくなってきた」「他人の反応を楽しむ段階を抜けつつある」という話を小耳にはさんだことがある。変態の評論をこなすあの子たちは何者なんだろうと思いながらトレンチコートの下に水着という姿のハナコを見やった。
「照れ屋さんですね。ですが、特に問題はなかったと思いますよ?要点の把握と、なぜそれを行ってはいけないのかを踏まえた指導。これから人気の少ない路地はなるべく避けるようにしますね」
「服ぅううぁああ!服装もだぁああああぁぁ!」
「善処します♡」
遭遇から時間が経ち、会話にもこなれ、お互いに自分のペースを取り戻しつつあった。ツルギはいつも通りに豊富な肺活量と優れた表情筋を発揮し始め、ハナコはコートを脱いだ。
「少なくとも、そちらのお仕事に必要な最低限はこなせていたかと」
「最低限では……だめ……相手は市民……敵ぃ……悪党ぅう!ゴミぃいい!きひゃっひゃひゃはは!」
「……」
ハナコはまだツルギとの会話の間を掴みかねていた。側にいるのがハスミや先生、最近ではイチカや他の一部の面々であれば、ツルギが話している途中なのかテンションが上がって脱線しているのかが判別できるのだが、ハナコはそこまでツルギと絡みがなく、わざわざ人読みなどを使ってまでとり合おうとも思わなかったので待つことを選んだ。
「ひゃあ……処理対象とは違う……威圧感を与えないようにしないといけない……」
「難しそうですね~」
無理ではないかとは言わなかった。しかし、ここまで来て月並みな言葉をかけてさようなら、というのも面白くない。ハナコは少し揺さぶってみることにした。
「治安維持業務に支障がなければ、別に無理をする必要はないのでは?ツルギさんはご自身の長所をよくわかっておられると思うのですが」
「きへぇ……適材適所は……わかっている……」
「ツルギさんは日頃、ツルギさんにしかできないことでトリニティに貢献をされていますよね」
トリニティの歩く戦略兵器。それが一般的なツルギの評価であり、多くの人間からその暴力性を非常に恐れられている。しかしハナコの見立てでは、ツルギは自分の性質を理解し、適切に使う程度には理性的な人物のはずである。トリニティの3年生ともなれば当たり前の話だが。
「適性のあるものがわかっているのであればそれに集中し、苦手なことは周りに任せる。集団において当たり前のことではありませんか?ほら、助け合い、というやつです。多くの場で素敵な言葉として使われていますね」
「うぅんむぅ……」
「自分の役割は決まっているのだから、他のことはある程度仕方ない。割り切ってしまって、初めから期待をしないのです。そうすれば少なくとも不意に傷つくことは減るかと思いますよ」
「むぅんん……」
「もしそれで心無い言葉を掛けられても……それこそ……身近な数人の理解があれば、十分では?」
「ううんぅ……ん?」
万人からの理解を得られる人物などいるはずがない。もし存在するとすれば、それは相対する人によって自身を変えるうそつきか、誰が見ても空っぽのがらんどうだ。特にハナコは、知らない他人に理解された気になる気持ちの悪さと、完璧な理解がなくとも側に立ってくれる存在の得難さを良く知っていた。自分の内心と捉えかねられない内容をわざわざ吐き出したのは、先刻ツルギが飲み込んだ言葉への回答と、あなたは違うのですかという問いと、あとひとつ、理由がある。
「それは……そう思う。でも……違う……。そうか……そうかぁ……けひっ!けけげげげげげ!」
「……」
「くはぁあ……私は、自分が傷つきたくないんじゃないぃ……私が、他の人を傷つけないように……みんなみたくなれるように……努力がしたいんだぁあああ!けひゃっひゃはははは!」
「……あら?」
ハナコは、自分の役割に徹する選択をし、自身の青春をトリニティに捧げたツルギのことを尊敬していた。分野は違うが、もしかしたら自分が歩んでいたかもしれない道を選んだ先達。ヒフミとアズサからウィッシュリストの件を聞き、女子高生であれば普通の思いを抱えながら3年間耐え忍び仕事に殉じ続けてきたことを知っていた。だから、誰かの本音を見せても、わざと嫌らしい言い方をして嫌われても、それを取り入れ、あるいは反発して、なにかが変わるきっかけになれば。少しでも受ける傷が減るようになればと思っていた。しかし、返ってきたのは決意表明のような何かだった。
「きひひひぃ……感謝する、浦和ハナコぉ……ありがとぉ……」
「いや、感謝も何も全く話は変わっていませんし、問題もそのままですよ……?」
「でも、すっきりしたぁあ……思う存分暴れた後みたいだ。けひひひひ!」
「いやいや……」
予想外の方向に進んだため動揺したが、ハナコにはそれがただの強がり以外の何物でもないように思えた。
「……ご立派ですね~。まるでお話の主人公みたいで、かっこいいです」
結局、どこまで行っても剣先ツルギは滅私奉公を続ける素晴らしい人物でした。それでこの話はおしまい。立派な人物を見て何故か裏切られたように感じた自分を嫌に思いながら、ハナコは当たり障りのない応援の言葉を掛けて解散しようとした。
「ああぁ……そういうことに、今決めたぁ……その方が、やる気……殺る……モチベーションになる……」
「……ずいぶん、単純ですね」
「そっちの方が、楽だぁ」
それは確かに、とハナコが心の中で同意していると、ツルギが猫背を止めまっすぐ立ち、ゆっくりと右手をハナコの頭に向かって伸ばす。
「……ちゃんとたつと、同じぐらいの身長なんですね~♡」
「そうだな……あの体勢だと、すぐに仕留めに行けるから……」
ニコニコと笑顔を浮かべながらハナコが手をかわすと、ツルギはかわりに反対の手を近付ける。
「……あの、こちらは?」
「撫でようと……」
「やめてください♡」
表情を崩さずにじりじりと距離を取る。その気になったツルギの体術に敵うはずがないので、一応こちらの意思を尊重してくれているとハナコは判断する。
「……私のこと、心配してくれただろう」
「いいえ?」
「じゃあ、勝手にそう思っておくぅ……元気が出たぁ……お礼だぁあああ!」
「遠慮します♡」
ツルギはハナコの考えを全て見通したわけではないが、こちらを慮り言葉を紡いだことは感じ取っていた。悩みの解決どうこうは置いておいて、単純にそれがうれしかったのだ。
「遠慮……するなぁあ……照れてるのかぁ……?」
「いいえ、微塵も。やめてください、そろそろ避けきれません」
そして、ツルギが自己犠牲を選んだわけではなく、後輩の励ましから元気をもらって再起した、というか心配されたのがうれしくて悩みがどうでもよくなったらしいと察しがついたハナコは謎の気恥ずかしさを感じていた。ツルギの言い分は図星だったし、大仰に考えていた自分がばかみたいだったし、こちらをかわいがろうとしてくる先輩にも耐性がなかった。二人の攻防は、見る者が見れば不器用な先輩と素直じゃない後輩のほほえましいやり取りだった。
“楽しそうだね”
「あら、こんばんは♡」
「!! せせっせせせせ先生ぃぃい!?」
「!……あら……あらあらあらあら♡」
二人きりだった空間に、大人が一人歩いてきた。すこしくたびれた白衣に身を包んだ、シャーレの先生であった。急な邂逅に驚いたツルギはその場で3mほど跳ね、それを見たハナコは何かに気づいたように笑みを深めた。
“二人ともこんばんは。こんな時間にこんなところでどうしたの?”
「ここっ、ここんばんはっ、デス……ッ!わわっ、私たちは……」
「私が火照った体を持て余しながら歩いているとツルギさんにお会いして、二人きりの個人指導を受けていました。ツルギさんも何やら溜めこんだものがあったようで、皆さんに使い古されたこんな私で良ければと一肌脱ごうとしたのですが、いつの間にかおひとりですっきりなされたようです♡」
「ううっ、浦和ハナコぉぉぉ!?」
「! このシチュエーション……申し訳ありませんツルギさん。先ほどのお話はやはり正しかったようです。薄暗い路地にうら若き乙女二人と大人が一人、これはもう完全にそういう流れかと……。ケダモノと化した先生に全てを暴かれ、いくら許しを乞うてもその欲望を満たすまで解放されることはないのでしょう。ツルギさんは本望かもしれませんが私は心の準備がいるので一番手はお譲りしますね……」
「浦和ぁあああぁ!?」
“からかっちゃだめだよ。この時間の散歩も危ないし”「反省しております♡」という会話を先生としながら、ハナコはツルギの行動に全神経を注いでいた。射線を先生で切り、何があっても頭と心臓を守れるように気を張りながら命を懸けて先程の反撃をしていた。ここで退いては浦和ハナコではない。幸い、ツルギはあまりの出来事に完全にフリーズしていた。
「うぁ……あ……」
“……ハナコ”
「……すいません、流石にやり過ぎました。ごめんなさいツルギさん。戻ってきてください」
「……はぁっ!……偶然会って、指導を、していたんです……その後、少し相談を……」
“そっか”
ツルギが再起動し、先生に自分の言葉で経緯を語る。その後、頭を下げているハナコの顔をデコピンで上げ、これで許してやると手打ちにした。手加減されても涙が出るほど痛かったが、ハナコは耐えた。
“……なんだか二人とも、仲良くなった?”
「普通です♡」
「……そうだな、普通ぅ……です」
“そっか”
ハナコが、補習授業部やウイなど以外の相手にこれほどテンションが上がるのは珍しいし、ツルギもどこか肩の力が抜けているように感じる。きっと二人きりの時に距離が縮まるような何かがあったのだろう。先生は、二人が「普通」と表すような関係になったことをとてもうれしく思った。
“私は今日トリニティで用事があってね。今から帰るところ。途中まで送っていくよ”
「ありがとうございます」
「きひぃ!……ご一緒、させていただきます……」
先生が自分たちを見てうれしそうにしていることは、ツルギとハナコも気が付いている。子ども扱いされている気もしたが、それだけ先生が自分たちのことを想ってくれているのだと伝わってくるので何も言わなかった。
「……寒く、ないのか……」
「大丈夫です、お気遣いありがとうございます♡あ、お二人もご一緒にいかがですか?」
“大丈夫かな”
「大丈夫……」
「では三人で集まれる日をセッティングしておきますね」
「違う、そうじゃないぃ……」
“でもお出かけは楽しそうだね”
「! 決まりですね♡」
「ひょお!?お出かけ……三人で……きひっ!きひひひ!」
「そういうことでしたら、先生をあっ♡と驚かせるような水着を選ばなければ。先に二人でお買い物に行きましょうか?」
「ききぃ……水着から離れろぉお……浦和ハナコ……」
「……いちいち長いですね。ハナコとお呼びください♡」
「水着から……離れて……ハナコ……」
「嫌です♡ツルギ先輩♡……先生?どうかなさいましたか?」
“ああ、ごめんね。すごくいいなって思って……。そうだ、服といえばこの前のシャーレのパーティーでツルギが素敵なドレスを着てきてくれてね”
「せせ、先生!?」
「ああ、ありましたねそんなこと」
“その時の写真がこれなんだけど。綺麗だよね”
「あら、ほんとうに♡」
「せんっせぇえええええ!?」
大通りに出るまで、三人の他愛のない話は終わらなかった。後日、お互いの服を選ぶ先輩と後輩の姿がD.U.で見られたという。
先生も出ます。