駒王学園の生徒である兵藤くんが言うには、少し前からリアス・グレモリーとその眷族達が駒王学園から居なくなったそうで、リアス・グレモリーと同じく悪魔である生徒会長は苦い顔をしていたらしい。
特に私達が介入しなかったことに加えて、兵藤くんが眷族にならなかったことでリアス・グレモリーとライザー・フェニックスの婚約が正式に決まり、リアス・グレモリーは冥界に連れ戻されたのだろう。
ちなみに私達の方でも情報収集してみた結果、フェニックス家とライザー・フェニックスに堕天使バラキエルからの警告文が届いていたようで、ライザー・フェニックスが姫島朱乃に手を出せば、堕天使バラキエルがライザーを必ず殺しに行くと、荒々しい文字で書かれていたようだ。
女癖の悪いライザー・フェニックスが姫島朱乃に手を出さないように牽制していたバラキエルは、娘に嫌われていたとしても、父親として姫島朱乃を大切に考えていたみたいだった。
家族のことを心配していたのはバラキエルだけではなく、塔城小猫こと白音を大切に思っている姉の黒歌は早速行動に移したようで、黒歌によって完全にライザー・フェニックスが殺害されたらしく、リアス・グレモリーの眷族である塔城小猫が黒歌に連れ去られるという事態が発生。
婚約者を殺害されたリアス・グレモリーは僅か数日で独身に戻ったようだが、眷族を拐われたことに憤るリアス・グレモリーは、冥界から人間界に戻らせてもらえないことにも憤っているらしい。
運が悪ければ黒歌に殺されていた可能性が低くはなかったリアス・グレモリーを、グレモリー家は大切に思っているからこそ、安全な場所に居てほしいと考えて、冥界から出ることを許していないのだろうな。
そんな訳で、現在駒王町に居る悪魔は生徒会長とその眷族だけとなったが、それでもコカビエルはエクスカリバーを奪って、駒王町に向かっているそうだ。
悪魔陣営の駒王町防衛戦力が明らかに足りておらず、コカビエルに勝てるような戦力が駒王町には居ない悪魔達。
駒王町が吹き飛ぶような事態が発生するのは避けておきたいので、早めにコカビエルとその配下に対処しておこうと考えた私達は、駒王町に来たコカビエルを手早く処理しておくことにした。
「こんにちは死ね」
そう言いながら抉り抜くような拳でコカビエルの心臓を貫いたントムさんは、そのまま極大のはどうだんでコカビエルの身体を消し飛ばす。
エクスカリバーを持って調子に乗っていたフリードもコカビエルが瞬殺されたことには危機感を感じたようで、迷わず逃げようとしていたが、私の無詠唱魔法【ストリングビーム】の紐光線に縛られて動けなくなったところで姫島さんの雷光で消し炭となったフリードの身体。
フリードが握っていたエクスカリバーだけが残り、凄まじく動揺していたパルパー・ガリレイへと、振り下ろされた常無さんの刀がパルパーの身体を頭頂部から股下まで真っ二つに切断。
残ったパルパーの死体はントムさんの【廃棄貯力】で、流れた血まで丸ごと廃棄されて、跡形も残らない。
それからしばらくして駒王町にまで派遣されてきたエクソシスト2名にコカビエルが奪ったエクスカリバーを全て渡し、素早くその場から立ち去った私は一軒家に戻る。
今代の白龍皇が駒王町に来る前に全てが終わり、向田さんの屋台でラーメンだけ食べて帰っていった白龍皇ことヴァーリは、味が気に入ったラーメンを5杯も食べていったみたいだ。
駒王町の駒王学園で和平会談が行われることは変わらないようで、生徒会長の親族が魔法少女の格好をしていたりもしたようだが、魔王が魔法少女の格好をしていることを嫌がる悪魔は居そうな気がするな。
駒王会談に私達が介入することもなく、リアス・グレモリーの眷族であるギャスパーも冥界行きとなっていた為、駒王会談でギャスパーの神器が悪用されることはなかったが、アザゼルが片腕を失い、ヴァーリが裏切ったことは変わらなかった。
裏切ったヴァーリがさっさと立ち去ったことで、三勢力には犠牲者が出ることなく終わった駒王会談。
リアス・グレモリーが冥界送りになっているので、駒王学園の教師になったアザゼルが生徒会の顧問になることになり、生徒会長とその眷族達を鍛えるようになっていたが、ある程度は実力が向上していた生徒会長達。
それでもこの世界の神ロキやフェンリルを相手に戦える程には強くはなっていない生徒会長達は、やはり戦力が足りていない。
北欧神話の主神であるオーディンの護衛に、生徒会長達を率いれたアザゼルの判断に「守るべき生徒達を明らかに危険な目に合わせるのは教師ではありませんよ」と教師として憤っていた常無さん。
悪魔とはいえ学生に命の危険がある護衛をやらせるのは間違っていると主張した常無さんに頼まれた私達も、こっそりと隠れて待機することになった。
私が【シネマティッククリエイト】で創造した「石ころ帽子」は一定時間で消えてしまうが、その「石ころ帽子」を吸収した向田さんが、ネットスーパーで出せるようになった「石ころ帽子」は一定時間が経過しようが消えない。
ひみつ道具の「石ころ帽子」を全員が被り、オーディンの護衛をしていた生徒会長達を隠れて見守っていた私達。
予想通りに現れた神ロキとフェンリル達を確認した瞬間、常無さんが「ワタシが行きます」と言って飛び出したが「石ころ帽子」を被ったまま動いたようで、神ロキとフェンリル達が何も解らない内に四肢を斬り落とされて地に転がるという事態となった。
その後、捕縛された神ロキとフェンリル達は北欧に送り返されたようだ。
向田さんのネットスーパーの商品は、通常よりも能力などが強化されていたりするので、ひみつ道具の「石ころ帽子」も隠密性が更に強化されて、フェンリルの鼻でも気付けなかったのだろう。
まあ、生徒会長達などの学生に被害が無くて常無さんは安心していたな。
ちなみに常無先生の刀は、完全に黒刀と化していたりします