転生お兄さんズ   作:色々残念

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思い付いたので更新します


ヒロアカ編その2 体調不良な緑谷さん

休日の日曜日にランニングしている緑谷さんとは、近所の公園で遭遇することが多く、顔見知りになっていた私と緑谷さんは、一緒に公園のベンチに座って会話する程度には仲良くなっていた。

 

日曜日などの休日に行うランニングのコースに入っている公園の近所で、独り暮らしをしているという緑谷さん。

 

大人気なヒーローである緑谷さんが、不用意に自宅を明かすのは良くないのではないかと思った私は、そこら辺は気を付けた方がいいと忠告しておく。

 

そんなことがあった日も過ぎて、再びやってきた日曜日、近所の公園で散歩していた私は、いつもなら公園でランニング中の緑谷さんと遭遇することがなかったので、何かあったのではないかと考えて緑谷さんの自宅近くまで向かってみると、赤い顔で咳をしながらふらついていた緑谷さんを発見。

 

明らかに体調を崩していた緑谷さんに近寄り、額に手を当てて熱を確かめてみたが、結構な熱があるのは間違いなく、激しく咳き込んでいたりもしたので、相手の身体についても知ることが可能なスキル【名医鞄】で緑谷さんの現在の状態を確認してみたが、重度の風邪だと【名医鞄】には診断されていたな。

 

緑谷さんが言うには数日前から体調を崩していたらしく、家には残っていない食べ物や風邪薬を買い出しに行こうと考えていたそうで、なんとかふらつく身体を動かして出かけようとしていたみたいだ。

 

体調不良で本調子ではない緑谷さんを見なかったことにして帰ることはできないと思った私は、緑谷さんを背負うと、私が共同生活をしている一軒家にまで緑谷さんを連れて帰ることに決める。

 

私有地であり個性を使用しても咎められない家に入ったところで、個性ではない異能のスキルである【名医鞄】を用いて、今の緑谷さんに適した風邪薬を生成し、よく効く風邪薬だと説明して緑谷さんに薬を飲んでもらうと、用意した来客用の布団に緑谷さんを寝かせておいた。

 

ドラえもんのひみつ道具である「お医者さん鞄」が元になったスキルである【名医鞄】で生成した風邪薬は、速効性の効果がある風邪薬だったようで、急激な発熱と激しい咳が治まり、悪化していた体調不良が和らいだ様子を見せていた緑谷さん。

 

体調を崩していた時はあまり食べられなくても、身体が元気になってくるとお腹が空いてくるもので、空腹に腹を鳴らしていた緑谷さんには、刻んだネギとすりおろした生姜を入れた粥を味噌で味付けしたネギ味噌生姜粥を食べてもらう。

 

「あ、美味しい」

 

「それは良かったです。食べられそうな分だけ食べてくださいね。全部食べられなかったら残しても大丈夫ですよ」

 

「そこまで大量って訳じゃないから、残さず食べれると思うよ」

 

私が椀によそったネギ味噌生姜粥をスプーンで掬って食べていく緑谷さんは、体調を崩してからはちゃんとした食事を食べれていなかったのか、思っていたよりも空腹だったみたいで、旺盛な食欲を見せていたのは確かだ。

 

「あの、おかわりってあるかな」

 

空の椀を此方に差し出して申し訳なさそうにそう言ってくる位には食欲が戻ってきていた緑谷さん。

 

「直ぐに用意しますね」

 

緑谷さんから空の椀を受け取り、キッチンの鍋からネギ味噌生姜粥を椀によそって戻り、緑谷さんにおかわりが入った椀を渡す。

 

「はい、どうぞ。まだ熱いので火傷をしないようにゆっくり食べてくださいね」

 

「ありがとうモビタくん」

 

それから体調が改善した様子を見せた緑谷さんに、スポーツドリンクなどで水分補給もしてもらってから、一軒家にあるトイレの場所も教えた私は、来客用の布団で横になる緑谷さんに「体調が改善されて風邪が治ったと感じたとしても、今日のところは休んでおいた方がいいと思いますよ」と伝えて、そのまま布団で寝てもらうことにした。

 

一軒家の同居人である面々には、緑谷さんが来客用の客間に泊まっていることを教えておき、体調を崩していたので風邪薬を飲んでもらってから安静にしてもらっていることも伝えておく。

 

常無さん以外は私を含めて治療系の能力やスキルに魔法などを持っている面々ばかりであった為、顔見知りではなくても治療が必要なら、と迷わず立ち上がってスタンバイする位には緑谷さんのことを心配していたみたいだ。

 

「一応緑谷さんには私のスキル【名医鞄】で生成した風邪薬を飲んでもらったんで大丈夫だと思いますよ」

 

緑谷さんには私が【名医鞄】で生成した薬を飲ませてあることを伝えておくと、なら大丈夫かと座り直した治療系の能力持ち達。

 

ドラえもんのひみつ道具である「お医者さん鞄」が元になった【名医鞄】のスキルへの信頼性は、結構高いのかもしれない。

 

翌日、完全に元気になっていた緑谷さんには客間で朝食を食べてもらうことになり、豆腐とネギの味噌汁、だし巻き玉子、炊きたてご飯と納豆にすりおろした長芋のとろろという朝食を食べてもらった。

 

「ごちそうさまでした。美味しかった」

 

「食欲は完全に戻ったみたいですね。体調の方はどうでしょうか?」

 

「体調も凄く良いよ。ちょっと前まで風邪ひいてたとは思えない位に元気になったと思う」

 

「それは良かったです」

 

「凄く効いたあの風邪薬は、モビタくんの手元にいきなり現れたように見えたけど、転送系の個性?いやあれは市販薬ではないし、処方される薬とも違う瓶の飲み薬だった。八百万さんと似た系統の創造系が近いような気がするけど、まるで魔法のように速効性の効果がある風邪薬は、現代の医学では難しい筈だし」

 

ブツブツと語り始めて此方の個性らしき能力を考察していく緑谷さんのそういうところは、学生時代と全く変わっていなかったみたいだ。

 

「私の個性は体外生成ですよ。身体の外に何かを生成する個性です。イメージを形にするようなものですから、体調不良な緑谷さんに効く薬という曖昧なものでも生成できてしまいますね」

 

実際は個性ではないが、このヒロアカの世界では個性ということにしておいた方がいいので、個性だったということにしておく。

 

「医療だけじゃなくて様々な分野で活躍できそうな凄い個性だね!きっと沢山の人を助けられるよ!」

 

素直に此方の言葉を信じてくれた緑谷さんは、私の個性ということになっている能力を褒めてくれた。

 

緑谷さんを騙しているのは心苦しいが、異世界で神の恩恵を授かって発現したスキルだと、本当のことを説明するのはそれはそれで問題がありそうなので、とりあえず個性だということにしておけば特に波風立つこともないだろう。




個性について考察する緑谷出久は、その後もモビタの個性ということになっている体外生成について考察を続けていたようです
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