学園都市(キヴォトス)でも暴走は俺の物   作:アルトターボ

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今回の話の結末には、この作品における(恐らく)最大の原作改変要素があります。そういった原作改変を快く思わない方は、ブラウザバック等をお勧めいたします。


プロローグ−10 RTM─Rumble Teacher Mad-Rex─

「…では、最後にシャーレの部室を改めて案内致します。」

 

そう言うと、リンは階段を上がり、ビル1階の一室─扉に『空室 近々始業予定』と書かれた紙が貼り付けられた部屋─にマッドレックスを案内した。

 

「長い間空っぽでしたが、ようやく主人を迎えることになりましたね。」

 

そう言って扉を開けると、中は小綺麗なオフィスであった。人の使用していた形跡は無かったが、埃などは積もっていない。おそらく、リンや連邦生徒会のメンバー達が定期的に手入れをしていたのだろう。

 

「こちらが、シャーレのオフィスになります。此処で先生のお仕事を始めると良いでしょう。」

 

「仕事ねぇ…。俺は一体、何をすれば良いんだ?」

 

マッドレックスはそうリンに問うた。彼は先生という仕事には馴染が無かったのだ。

 

「『何をするか』、ですか…。…シャーレは、権限こそありますが、目標の無い組織です。そのため、特に何かをやらなければいけないといった強制力は存在しません。キヴォトスのどんな学園の自治区にも出入り可能で、所属に関係なく生徒達を加入させる事も可能。つまり、先生がやりたい事を何でもやって良い…という事です。」

 

リンはそう返す。

 

「"何でも"か。そりゃ良いなぁ。」

 

マッドレックスは不敵にそう呟いた。しかし、同時に疑問も湧いてきた。

 

「…しかし、何で俺なんだ?生徒会長とやらは、何でこんな組織を作ったんだ?」

 

「…それは、私にもさっぱり…。問い質そうにも、本人は行方不明ですし…。」

 

リンも申し訳なさそうにそう応える。

 

「そうだったな…(このまま先生をやっても、生徒会長(そいつ)の言いなりって訳か…)」

 

マッドレックスもそう呟き、少し考えこむ。そして…

 

「よォーし、分かったぜ!俺がやるべき事がよォ!」

 

そう叫んだ。

 

「おい、リン!アイツらは今どうなってる?」

 

「アイツら…?」

 

「さっきまで外で暴れてた奴らだよ!そいつらを此処に集めることは出来んのかって聞いてんだ!」

 

「は、はい…。一応可能ですが…」

 

「なら、そいつらを集めろ!すぐにだ!」

 

「…?少々お待ち下さい…。」

 

マッドレックスからの要望に応え、リンは先程まで暴れ回っていた不良生徒達をシャーレの部室のあるビルの手前に集めるよう矯正局に手配した。

 

それから約一時間後…

 

「なぁ、何でアタシらここに呼ばれたんだ?」

 

「さぁ?」

 

ザワザワ…ザワザワ…

 

ビルの前には十数名の不良生徒達が集まっていた。皆、何故呼び出されたのか分からず、困惑故かざわついていた。

 

「何か少なくねぇか?もっと居ただろ、あのワカモって奴とかよぉ。」

 

「…それは仕方が有りませんよ、先生が…その…無力化してしまったんですから。」

 

リンはそう呟く。実際、マッドレックスが叩きのめした生徒達は殆どが重傷を負い、矯正局管轄下の病院で治療を受けていた。その為、現在集まっているのは比較的軽傷だった者たちのみだったのだ。

 

「それより、何故彼女達を集めたんですか?私にはさっぱり…」

 

リンはそう尋ねた。彼女自身、未だにマッドレックスの真意が計りかねていたのだった。

 

マッドレックスはその問いには答えず、不良生徒達の方に向き合うと…いきなり大声で叫んだ!

 

「お前ら、よぉーく聞けぇ!!」

 

「「「「「!!!?」」」」」

 

いきなりの大声に、不良生徒達もリンも驚きを隠せない様子でマッドレックスの方に視線を寄せた。

 

「今日から、俺はこの"シャーレ"って組織のトップになった!だが、まだこの組織には俺一人しか居ない!そこで…」

 

(まさか…)

リンの脳内に一つの考えが浮かぶ。

 

「テメェら、俺のシャーレの部員になりやがれぇぇぇぇ!!!」




前回の後書きで、「次話でプロローグも終わり」と書きましたが、やはりもう少しだけ続きます。多分次回こそ終わり(にしたい)。

あと、制作裏話を少々。

この作品の原点は、「『ブルーアーカイブ』の"先生"が、もしも並の生徒以上に強かったら?」「そんな強い先生が、生徒たちにも容赦ないタイプだったら?」というネタが思い浮かんだことが挙げられます。そして、この2要素を含み、なおかつ"先生"らしさも失わないキャラクターとして思い浮かんだのが、このマッドレックスでした。(元々、好きなキャラだったというのもありますが…)そこから色々と考えを巡らせ、今に至ります。
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