■アマテラス・ブリーフィングルーム
静かだった。
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誰も口を開かない。
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モニターには、
外縁宙域の機影。
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白銀。
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そして、
消えかけた赤。
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■ブライト・ノア
腕を組んだまま、
モニターを見つめている。
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その向かい。
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■アムロ・レイ
椅子へ腰掛けていた。
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そして。
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■シャア・アズナブル
壁にもたれたまま、
静かに立っている。
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異様な光景だった。
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死んだはずの男達が、
当たり前のようにそこにいる。
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■ミライ
小さく息を吐く。
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「……本当に戻ってきたのね」
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■アムロ
少しだけ笑う。
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「久しぶりだな」
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それだけだった。
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だが。
それで十分だった。
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ミライも、
小さく笑う。
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「ええ」
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短い沈黙。
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■ブライト
「説明してもらうぞ」
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視線はモニターから動かない。
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「何が起きている」
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「そして、
あれは何だ」
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アムロとシャアが、
一瞬だけ視線を交わす。
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先に口を開いたのは、
シャアだった。
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■シャア
「ラプラスが動いた」
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■ジョブ・ジョン
「動いた?」
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■アムロ
「ああ」
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「世界の方が、
俺達を見始めた」
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部屋が静まる。
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■ブライト
「だからお前達はここにいる」
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■シャア
小さく頷く。
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「結果としてはな」
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■ミライ
「結果として……?」
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■アムロ
少し考える。
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「俺にも上手く説明出来ない」
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短い沈黙。
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「ただ」
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「消えなかった」
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誰も言葉を返さない。
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■ジョブ
「じゃあ、
あいつらは」
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モニターを見る。
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ノーネーム。
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オブリヴィオン。
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■シャア
目を細める。
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「あれも同じだ」
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■ジョブ
「同じ?」
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■アムロ
「ああ」
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「消えなかったものだ」
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短い沈黙。
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■シャア
「あれは我々ではない」
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■ブライト
「違うのか」
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■シャア
「似ているだけだ」
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モニターの中。
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白銀が揺れる。
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赤が滲む。
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■シャア
「だが」
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少し間。
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「あまり気分の良いものではないな」
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■ジョブ
「そりゃそうだろ……」
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■ブライト
「倒せるのか」
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■アムロ
静かに答える。
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「倒すしかない」
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部屋の空気が冷える。
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■ブライト
「世界そのものが敵か」
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■シャア
小さく笑う。
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「今更だろう」
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誰も否定しない。
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その時。
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扉が開く。
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■レイジ
「……話、
終わったか?」
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全員の視線が向く。
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その瞬間。
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モニター波形が大きく乱れた。
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■オペレーター
「敵性反応増大!」
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「こちらを観測しています!!」
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アムロが立ち上がる。
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シャアも振り返る。
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二人は、
ほぼ同時に同じ結論へ辿り着いた。
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■アムロ
「来るぞ」
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■シャア
「ああ」
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赤い瞳が細くなる。
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「あれは、
もう見ている」