My Hero Grand Order   作:BLUE@

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委員長決めと嘘の災害事故ルーム

早朝。オールマイト目当てで雄英高校前に張り付くマスコミ達を撒いて登校する。

 

人の良い生徒や生真面目な生徒は応対してるようだが、一言でもコメントを求めるのは普通に邪魔だからやめてほしいなぁ。

 

相澤先生曰くヒーローにとってヴィラン以上に厄介な存在と称される彼らは雄英バリアが展開されても張り付き続けている。

 

朝のホームルーム。

相澤先生が戦闘訓練結果を見事だったと褒めてくれてから本題に入った。

まだ数日の付き合いなのだが、相澤先生が何か言い出そうとすると不安になってしまう。

 

「学級委員長を決めてもらう」

「学校っぽいの来たー!!(ホッ)」

 

この反応が相澤先生の印象そのものかもしれないなと思う。

クラスメートの皆が我こそはと手を挙げる中、僕と轟君は手を挙げていない。

 

「多を牽引する責任重大な仕事だぞ。やりたい者がやれるモノではないだろう」

 

腕をまっすぐにそびえ立たせつつも投票で決めることを飯田君が提案。

 

蛙吹さんと切島君が誰かを推すほどの付き合いはまだ無いと伝えるけど、だからこそと飯田君は言う。相澤先生もその提案に頷いたため、投票で決めることになった。

 

結果、僕と八百万さんが同着二票となった。

 

「んじゃ俺は緑谷に一票で緑谷委員長な、八百万は副委員長だ」

 

同票でどう決めるかと決めあぐねていたら相澤先生の一言で決着した。

 

その後はいつも通りの授業をこなし、お昼には皆で食堂でご飯を食べていると突然学校中に警報が鳴り響いた。同時にアナウンスが流れ屋外へと避難を呼びかけられる。

 

セキュリティ3の突破、少なくとも三年間は無かった校舎内への侵入者。

 

その事実に生徒達は慌てて非常口に殺到するが僕が思いついた策で飯田君を麗日さんの個性で浮かせて前列に移動させて大声で声掛けをしてもらった。

 

一度落ち着けば後は大丈夫。

 

流石は雄英生らしくきちんと避難に専念していた。後になって分かった事だが敷地内に侵入してきたのはマスコミらしい。

何でもバリアの一部が破壊されてそこになだれ込んできたとか。

 

それを聞いて僕は何か引っかかった。個性があってもただの一般人であるマスコミがバリアを破壊出来るのか?何か嫌な予感を感じた僕は相澤先生に相談すると「何とかしてみる」と言って根津校長に話をしに行った。

 

そして午後、本日のヒーロー基礎学はなんでもござれの人命救助訓練。

個性ばかり頼るんじゃなく救いだしてから病院への搬送までの手順をきっちり身につけないと。

 

コスチュームは各自判断、訓練場はバスで移動するくらい距離の離れた場所だ。

 

僕達はコスチューム着用後にバスに乗り込み。遅れている人がいないかだけ確認して席は自由に座った。

バスに揺られながら今日はどの英霊の力を借りるか考えていると隣に居る蛙吹さんが話しかけてきた。

 

「私、思ったこと何でも言っちゃうの緑谷ちゃん」

「どうしたの蛙吹さん?」

「梅雨ちゃんと呼んで。あなたの個性ってどれだけのことが出来るの?」

「だよな。戦闘、補助、妨害、回復に身体強化って何でもありだよな」

「世界中の英雄の力を借りれるって凄すぎるよなぁ」

 

皆は僕の個性の凄さに羨ましがっているが無個性だった僕からしたら誰の個性でも割とそんな感じではと思う。

一つの個性に複数の要素含んでるなんてザラだし、訓練だけで成長どころか別物レベルで進化したりするから。

 

「うーん、どれだけって言われても。大概の事は出来ると思う」

 

サーヴァント達はそれぞれの分野に突出してたからね。

 

「もはやチートだな」

「俺の硬化は対人では強えけどいかんせん地味なんだよなー」

「緑谷の実力は個性だけではなく本人の技量もあるだろうがな」

「だよな、身のこなしから道場にでも通ってたのか?」

 

流石に前世で世界を二度も救っていたなんて言えないよね。

それにしても障子君や尾白君は結構目敏いね、二人とも格闘技に精通してるからかな?

 

「まあね。けどヒーローに重要なのは個性を使うことじゃなくて、人助けすることだから。個性なんてあくまで手札の一つくらいの認識で充分だよ」

 

最近のヒーローは個性を人助けに活かすじゃなくて、個性をこの現場にどう当てはめるか、に意識がいっている気がする。

以前、オールマイトの紹介で出会った警察の人も「必要ないのに個性使って現場荒らすの止めて欲しい」って愚痴っていたよ。

 

そんな感じで相澤先生に注意されるまで雑談を楽しんでいると、ようやく着いたようで僕達はバスに降りる。

 

そして施設に入ると、凄い光景を目にした。

 

「すっげー! U〇Jかよ!」

 

僕たちがついたのは本当に遊園地かと見まごうような広大な施設だった。

 

事故や災害の体験は昔から色々な機関で試みられてたけどコレは極めつけだね。

というかテーマパーク感がすごい。

 

「ここは水難事故、土砂災害、火事、ETC。あらゆる事故や災害を想定した、その名も嘘の災害事故ルーム」

「U〇Jだった!」

「わー13号や!私好きなの!」

 

担当するスペースヒーロー13号の説明と好きなヒーローの登場にはしゃぐ麗日さん。

そして僕も13号の隣に居る人を見て驚いていた。

 

「そして今日、特別講師として来ていただいたヒーロー レディ・ナガンです」

「よろしく」

 

まさかのレディ・ナガンの登場にクラスメイト達は更に興奮していた。

 

「レディ・ナガンってヒーロー公安委員会に所属しているプロヒーロー!?」

「すっげぇ!外部から教師としてヒーローを呼べるのか雄英高校は!」

「一年前から活動を休止したって聞いたけど復帰したんだ」

 

興奮するクラスメイトにレディ・ナガンは苦笑いを浮かべながら僕の元に向かってきた。

 

「久しぶりだな、緑谷。元気そうで良かった」

「お久しぶりですレディ・ナガン。もう、大丈夫なんですか?」

「ああ、かなり時間が掛かったが君のおかげで立ち上がることが出来た」

 

以前あった時とは違い、彼女はとても穏やかな表情を浮かべる。

それを見て安心しているとレディ・ナガンは右手を差し出す。僕もそれに応える為にその手を握る。

 

「根津校長の誘いで今日はヒーロー基礎学の講師として参加する事となった。よろしくな」

「そうなんですか!よろしくお願いします。レディ・ナガン先生」

 

そして僕との話が終わり、13号の隣に戻るとクラスメイトが僕とレディ・ナガンの関係について質問攻めにあった。

相澤先生が止めてくれたから助かった。

 

「13号、オールマイトは?ここで待ち合わせるはずだが」

「それがですね、先輩。通勤時間にギリギリまで活動したみたいで…」

 

13号はそう言いながら指を三本立てる。

 

「根津校長に叱られてます」

「不合理の極みだな、オイ。……仕方ない、始めるか。」

「はい」

 

二人はため息を吐くと僕達に向いた。

 

「えー始める前にお小言を一つ二つ三つ四つ」

 

どんどん増えていく。

 

「皆さんご存知だとは思いますが、僕の個性はブラックホール。どんなものでも吸い込んでチリにしてしまいます。

人を救い出すことができますが、簡単に人を殺せる力です。皆の中にもそういう個性がいるでしょう」

 

13号先生の話に僕は真剣に受け止める。僕の個性の英霊達は一人一人が一騎当千の実力を持っている。その力の使いどころを誤れば、甚大な被害が出るから。

 

「君達の力は人を傷つける為にあるのではない、救ける為にあるのだと心得てから帰ってくださいな」

 

これが現役ヒーローか、眩い存在だね。

そんな風にヒーローの格好良さに、いつもの日常に浸れたのはこの時まで。

突然、噴水側に黒いモヤが発生し、そこから現れた者達。

 

「全員ひと塊になって動くな!!13号!レディ・ナガン!生徒を守れ!」

「何だありゃ、また入試の時みたいにもう始まってんぞパターン?」

「動くな。あれは、ヴィランだ!」

 

相澤先生の叫びに皆に緊張が走る。

 

「13号にイレイザーヘッド、レディ・ナガンですか。先日頂いた教師側のカリキュラムでは、レディ・ナガンの参加は入っていなかったはずですが」

 

不定形のモヤのような人物がその言葉を口にする。先日頂いた?……まさか。

 

「やはり先日のはクソどもの仕業だったか」

 

相澤が腰を落として姿勢を低くし、首元の捕縛布に手をかけた。

ヴィランの一人、全身に掌をつけた不気味な男がぼそぼそと喋っている。掠れた、ひび割れたような声だ。

 

「どこだよ……せっかくこんなに大衆引き連れてきたのにさ……オールマイト、平和の象徴……いないなんて……」

 

目に見えない、刺すような悪意が出久の心臓に突き刺さった。

 

「子どもを殺せば来るのかな?」

 

その言葉と、そして今にも膝を折りたくなるような空気。彼らが本物のヴィランであることを疑う者はもう誰もいない。




次の話なら自分の推しサーヴァントを活躍させれそうかな。
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