「○○君!今から、夜空を見に行こうよ!」
「今から?」
「うん!今日は、とってもいい天気だから星がよく見えるよ!」
と私は、目の前に幼馴染を誘う。
「天気はいいのは確かだけど…今日は寒いぞ…」
「寒いのは関係ないよ!」
「でもさ~」
と彼は、夜空を見に行くのを何故か拒む。
確かに寒いかもしれないけど…私にとっては、丁度いい気温だと思う。
「でもじゃないの!ほら、行くよ!」
と私は、彼の手を無理矢理にも引っ張って、外に出る。
*****
「うぅ…やっぱり寒いじゃん…」
夜空がよく見える場所までの移動中、彼は、私の横でそんな事をさっきからずっと言ってる。どうして、そこまで寒がるのか私には、よく分からない…。
「寒いの?」
「だから…寒いって言ってるじゃん」
と彼は、私が羽織っているコートを無理矢理奪おうとしてくる。
「なんで、コート奪おうとしてくるの!?」
「さっきから言ってるけど…寒いんだって!」
と言って、私からコートを奪った。
「あー!女の子いじめたらいけないんだよ!」
「そんな事言っても、俺には効かん。すくなくともお前から言われるのはな」
と彼にそう言われた。
この時、私は思った。
彼にとって…私はなんだろうって…
それから、私は、彼に、私の事を意識してほしいために色々とアピールを頑張った。
それでも、私に振り向く事はなくて…曜ちゃんや梨子ちゃんが彼に告白した。
そして、結果はというと…とりあえず、返事は待って欲しいって返ってきたらしい。
曜ちゃんや梨子ちゃんの悲しむ様子を思い浮かべると悲しくなる…けど、まだ、私にチャンスがあると思って、嬉しくなってしまった気持ちが混ざり合ってしまって、もう分からなくなってしまった…
「千歌ちゃん、大丈夫…?」
「曜ちゃん…うん、私は大丈夫だから」
心配してくれた曜ちゃんが、私に声をかけてくれるけど…私は、なんとか誤魔化すように曜ちゃんに大丈夫って、その場から去ろうとする。
「千歌ちゃん…本当は大丈夫じゃないんだよね…?」
と曜ちゃんは、私の手を握ってそう聞いてくる。
「ほっといてよ!大丈夫って言ってるじゃん!」
私は、曜ちゃんにそう叫んだ。
「そうだよね…変な事聞いてごめんね…」
曜ちゃんは、謝ってくる。
謝る必要なんてないのに…悪いのは、気持ちを整理できずに曜ちゃんに当たってしまった私なのに…。
「本当に大丈夫だから…後…次の授業休むね…」
と曜ちゃんにそう言って、教室を出る。
このまま、教室に居ると…もっと言いそうになってしまうから…。
******
「どうして…心配してくれた曜ちゃんにあんな事言っちゃったんだろう…」
今は、授業中。
しかし、授業を休むって言ってるから、今の私にとっては関係ない。
運動場で、ソフトボールの授業をしている一年生を屋上から見ながら、さっき曜ちゃんに叫んでしまったことを思い出して、反省しているところ。
「あれ…千歌、どうした?」
と声をする方を見ると、そこには彼の姿が…。
手にはジュースとサンドイッチを持ってるのはなんであろう?
「なんで授業中なのに…こんなところにいるの?」
「それはこっちの質問だわ、こっちはいつも居るっての」
とその場に座り込んで、サンドイッチを食べ始める彼。
そして、私は、彼の横に行って座る。
「どうして…隣に座るんだよ…」
「今は、こういう気分なの…」
「女心って奴かな…本当に良く分からないよね…」
と言ってくる彼…
一生、彼は分からないと思う。
「そういえば…曜ちゃんと梨子ちゃんに告白されたんでしょ?返事はしたの?」
「その話、もう広がってるのか…」
「うん…」
「断ったよ…」
「えっ?」
「確かに二人とも…魅力的なんだけどね…2人とも凄い頑張ってて、自分なんかが付き合っていいのかなぁって思ったんだ、だから断ったよ」
彼からの言葉に、驚きを隠せない私。
2人からは、返事はまたするって聞いてたのに…話が全然違くてびっくりしている。
「だから…2人には言ったんだ…俺が、2人と並んだ時に、その時にまだ2人が俺の事好きなら付き合ってくれって」
「そうだったんだ…」
だから…2人とも、最近よく頑張ってたんだ…。
「まぁ…そういう感じだ…」
「じゃあさ…私も、頑張るから!その…曜ちゃんや梨子ちゃんに並んだ時に、私と付き合ってくれる?」
そう言った時、彼の表情はびっくりしていた。
そして…
「分かったよ…千歌が頑張ったら付き合ってもいい。どれだけかかるか分からないけど」
「私の事、馬鹿にした!」
「千歌は馬鹿だろ!」
「私は馬鹿じゃないもん!」
と私の事弄ってくる彼だけど…こういう所が好きになったんだろうなぁ~って思う。
曜ちゃんと梨子ちゃんに遅れてるけど…いつかは…