私は、彼とずっと一緒に居た。
だから、彼が、私の事をどう思ってるのかも気になる。
だけど…いざ…聞こうと思っても怖い…。
だけど…知りたい…。
そんな気持ちを持ったまま、何年も時間が進んでしまった。
****
「歩夢ちゃん、ごめんね…まだ、寝てるわ…」
「大丈夫です、私が起こしますから」
「本当に助かるわ」
私は、毎朝の恒例になっているお隣の○○君を起こしに行く。
こうやって、○○君の寝顔を眺める事が出来るのは、私だけの特権なのだ。
「○○君!起きて!学校に遅れちゃうよ」
と彼の寝顔をこのまま眺めていたいが、学校に遅れてしまうので流石にこれ以上は出来ない。
「歩夢…今日は学校ない日じゃなかった~」
と彼は、そうとぼけているが…今日は、平日だから学校は休みではない。
「○○君!今日は、平日だよ!」
と彼が包まっている布団を取る。
こうでもしないと…彼は起きてくれない。
「歩夢…って事は、今日は学校ある日か…」
と彼は、私の姿を見るとそう言ってくる。
「ほら!早く着替えて!間に合わなくなるよ!」
「うわぁ!本当だ!」
と彼は、私の言葉を聞いて、時計を見てびっくりしている。
こうなるの分かっているのに…毎日こうなってしまうのか…。
でも…彼の寝顔を見れるなら…こういう事が続いて欲しいかな?
****
そして、学校には間に合って、昼休み
「○○君!弁当作ってきたから、一緒に食べよ?」
「いいよ!じゃ、屋上に行こうか」
と彼と一緒に教室を出る。
クラスの子は、こっちを見るけど、私と彼が一緒に居るのは当たり前だと思っているらしく、すぐに目線を戻す。
「あの先生…授業の内容分からなくて寝てた…」
「だからって寝て言い訳じゃないんだよ?」
「分かってるけどさー」
彼とそんな事を言ってると、あっという間に屋上に着く。
「あそこ空いてるから、あそこにしよ」
「うん!」
彼が先に椅子に座って、その後に私も彼の隣に座る。
「いつも思うけど…歩夢っていつも、僕の近くに座るよね」
「もしかして嫌だった…?」
「ううん、そういう訳じゃないから」
と私は、持ってきていた弁当を鞄から取り出して彼の前に出す。
そして、彼は弁当の中身を見て
「歩夢ちゃん、料理本当に上手だよね。歩夢ちゃんと結婚する人幸せになれるね」
と彼のふとした発言に私は思わずびっくりした。
そして、彼と結婚した後の事を想像してしまって…。
「歩夢ちゃん…大丈夫?」
「大丈夫だよ!」
と彼に心配されてしまった。
でも…こうやって心配されるのは悪い気はしない。むしろ嬉しい。
「大丈夫ならいいけど」
「心配してくれてありがとうね」
と彼にそう言った。
その時の彼の照れた顔は可愛かった。でも…これでちょっと意識してくれたかな…。
「はい!○○君が好きな卵焼きだよ!」
「こうやって食べさせてもらうのって…なんだが照れるけど…悪い気がしないのはなんでだろう…?」
と彼は、不思議そうにそう言いながらも私の作ってくれた卵焼きを食べてくれる。
「うん、歩夢ちゃんが作る卵焼きはいつになってもおいしいね」
「そう言ってもらえてうれしいよ」
と彼からの誉め言葉に私も嬉しくなる。
彼に褒めてもらえるほどの嬉しい事がないからかもしれないけど…。
「ごちそうさまでした」
「お粗末様でした」
彼は、私の作ってくれた料理をすべて食べてくれた。
「じゃ、食べた訳だし…部室に行ってくる!」
「あっ…うん」
と私は、彼と一緒に食べた弁当を片付けていると、彼はそう言った。
彼を好きなのは、私以外にもいる。そう思うと…胸がギュッと締め付けられる…。
「○○君、私のこの質問に答えてくれるかな?」
「どうした?歩夢?」
彼に、私の気持ちを率直に伝える事にした。
「私ね…○○君の事が好きなの…だから付き合ってくれない?」