鬼塚冬毬
私には好きな人が居ます。
生徒会長、クラスの委員長を務めていて、しっかり者の彼の事が好きになっていました。
姉者に相談したこともありました。すると『私も好きだからライバルね』とまで言われてしまいました。
「待ったか?夏美」
「待ってないですの、○○の事でしたらいつまでも待ちますわ」
「そこまではしないで欲しいんだが…」
私は、○○へのプレゼントを探しに街まで出かけていた日の事です。
姉者とお出かけ_いえ、これはデートと言うんでしょうか。二人の姿を見つけてしまいました。
咄嗟に、電柱に隠れて二人の会話を聞くことに専念します。
「それじゃあ、行きましょう」
「はいはい…」
二人は、そのまま歩き始めました。
私も、二人の後を付けるようにして追いかけました。
「これ、わたしに似合いますでしょうか?」
「夏美は、あっちのワンピースとかの方が似合いそうな気がするんだけど、どうかな?」
「○○がそう言うなら」
姉者は、○○の言葉を丸のみして、ワンピースを取って着替え始めました。
「ど、どうです?似合ってるでしょうか」
「うん!とっても良い感じ!可愛い」
「//ありがとうございます//」
二人の雰囲気はとっても良いのが伝わってきました。
「これは…まずいですね…」
私は、このままの関係で居たいと思っていたのですが…姉者はそうではなかったみたいです。
私は、この後二人の事を一日追いかけ続けました。
「今日はありがとうございました、とっても良い一日を過ごせましたの~」
「僕も良かったよ。夏美ありがとうね」
「はい、ではこれはお礼です」
姉者は、そう言い、○○の唇にキスをしました。
「夏美っ!?何して…」
「ふふふ、これは私の気持ちです!また、デートしてくださいまし」
姉者は、そう言って家の中へと入っていきました。
○○はその場で固まっていて、私はそんな○○に声を掛ける事にしました。
「○○、何ぼっと立ってるんですか?」
「あっ…冬毬ちゃん、今帰り?」
「はい。友達にプレゼントを買いに行ってその帰りです」
嘘です、本当は○○に渡すプレゼントを買いに行ってました。
しかし、先程の光景を見ているので言う事が出来ませんでした。
「そうなんだ。冬毬ちゃんにも友達が出来て良かったよ」
「そうですね。家に上がっていきますか?」
「ううん、今日は偶々通りかかっただけだから、このまま帰るよ」
「そうなんですね。また寄ってくださいね」
○○は、私に手を振って○○の家がある方向に向かって自転車で帰っていきました。
そして、家の中に入ると姉者が自信満々の顔で立っていました。
「冬毬!これで私の方がリードしたわよ。次のデートで告白するから」
はっきりと言われてしまいました。
自分の部屋に入り、ベットに横になって
「…これはまずい…私も色々案を考えないとです…」
すぐにパソコンを開き、好きな異性を落とす方法を調べます。
料理で胃袋を掴む…私は料理があまり得意ではないのでこれはパスですね。次は_既成事実を作る_
これは。その…エッチな事をして責任を取らせるという意味でしょうか…
「そう言えば…○○、スタイルの良い女の子が好きって言ってましたね…」
私は、視線を胸元へと向けました。
姉者みたいに大きくはない胸が見えてしまいました。
「これも却下ですね…」
といいますか…このサイトおかしくないでしょうか。さっきから書いてある事がおかしいような気がしますが。いいえ、恐らく気のせいでしょう。
「色仕掛け…」
次に目が留まったのは色仕掛けでした。
「そういえば、千砂都先輩も色仕掛けで彼氏を作ったと言ってたような気がします」
同じスクールアイドルグループのリーダーである千砂都先輩の言葉を思い出し、すぐさま先輩にメッセージを送って返事を待ちました。返事はすぐに帰ってきました。
「なるほど…部屋に誘って押し倒して_ですか…それと勝負下着で_」
これなら行けるかもと判断した私は、先輩に感謝の言葉のメッセージを送り、すぐに○○にメッセージを送り、勝負下着について調べるのでした。
-三日後-
「○○さん、いらっしゃいです」
「冬毬ちゃん、こんにちは」
「どうぞ、家にあがってください」
「うん、あがらせてもらうね」
○○さんは送ったメッセージの約束通り、家にやってきてくれました。
姉者は、予定があるようで家には居ません。チャンスはこの一回だけです。
「ジュースで良かったですよね?」
「サンキュー丁度喉が渇いてたんだよ。冬毬ちゃんありがとうね」
○○さんは私にお礼を言って、コップに入ったジュースを一気飲みしました。
そして、すぐに反応してくれました。
「冬毬ちゃん…ジュースに何か入れた…?」
「はい…○○さんに眠って貰う為に…」
私はポケットに入れておいた睡眠薬を○○に見せました。
「なんでっ…」
「それはすぐに分かりますよ、今はゆっくりと寝てください」
すると、○○は私の言葉通り寝息を立てた。
「これで私の計画通りです」
*******
「全く…!私が居ない時に、貴方達は何をやってるんですの!」
『ごめんなさい…』
あの後、彼に既成事実を作ろうとしましたが、用事を済まして帰ってきて姉者に見つかってしまい…今は○○と合わせてお説教タイムです。
「冬毬もこんなことをする暇があるのでしたら堂々と告白すれば良かったのです」
「でも、姉者、○○の事が好きって言ってませんでしたか?」
「何を言ってるんですの」
「えっ?」
「それは、冬毬。貴方を焚きつけるために言った事ですわ。それに貴方が見ていたキスもしてませんわ。○○そうですよね?」
「うん…」
「それじゃあ、なんであの時固まっていたのです?」
「それはね。夏美に『○○も冬毬が好きなら、とさっさと告白して付き合え。両想いなんだから』と言われて固まっていたんだよね。情けない事に…」
○○からの言葉に、今度は私が固まってしまいました。
「おーい、冬毬ちゃん?大丈夫?」
「大丈夫です…驚きのあまり、驚き過ぎて固まってしまいました」
「もう…!そんな話しなくていいから、さっさと告白しろーー!!」
姉者が暴れ出しました。
仕方ないですね。
「○○」
「はい」
「私は、○○の事が好きです。不器用な私でよければ付き合ってください」