常人以上魔人未満の狙撃手   作:銀髪赤目のアンドロイドと女軍人が好き

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1話と2話が逆になってたので挙げ直しです。


第2話

2年間は静かだった。てっきり、行方を絶ったヴァッシュ・ザ・スタンピードの捜索に駆り出されるものだと思ったが違った。

 

GUNG-HO-GUNSも3名の欠員が補充されることもなく、残りのメンバーもチャペル以外は待機命令が出ていた。

 

統括していたレガート・ブルーサマーズはあの方の逆鱗に触れ、直々に文字通り折り畳まれての半身不随。

暫定的にもう一人の腹心であり、私直属の上司でもあるエレンディラが指揮を執っていた。

 

あの方、ナイブズ様も姿を現さず、沈黙を保っていた。

 

私はいつも通りに目障りな奴らの処理へとあっちこちに奔走していた。

 

そんなある日、ヴァッシュ・ザ・スタンピードの発見の報せが届けられる。

いつの間にか復帰したレガートからはヴァッシュ・ザ・スタンピードの抹殺から最高の苦しみを与えるという命令に変わっていた。

 

雷泥の独断専行の末に返り討ちに遭い、ヴァッシュ・ザ・スタンピードの第二の故郷とも呼べるシップへのレオノフとグレイの二名による襲撃と、事態はめぐるましく回っていた。

 

シップの襲撃際、チャペルが離反した報せが入った。しかし、エレンディラ曰く、それはナイブズ様の勅命よる子守り役に過ぎず、レガートの暴走を危惧しての処置らしいとのことだった。

 

レオノフ、グレイは撃破され、GUNG-HO-GUNSも残り6名となった。

 

そんな時だった。突如、ナイブズ様が動き出した。

例のシップが発信した救援信号が地球に届いたらしく、応答があったのだ。

そのことを察知したナイブズ様は中継衛星を破壊するために、力をお使いになり、我々がいる拠点ごと真っ二つに切り裂いた。

 

ジェネオラ・ロックの時を思い出し、私は恐怖に震えた。万が一、逃げ出すことできても、これでは意味ない事を悟ったのだ。

 

ホッパード、ミッドバレイの提案によるの襲撃が決まり、監視役としては謎に包まれていたザジ・ザ・ビーストの派遣が決定された。

 

ところが、監視役のザジはホッパード、ミッドバレイにより殺され、二人の裏切りが発覚する。レガート自身が粛清のために出動し、さらにはヴァッシュ・ザ・スタンピードの力の暴走。立て続けに事態が急転したため、私は勅命を受けたエレンディラと共に飛行船で現地へと派遣された。

 

 

到着した飛行船の甲板から、私は眼下にスコープを向けた。

力の発動によるせ影響なのか、密集していた建物が倒壊してるわりには瓦礫が少ない。

文字通り、消し去ってしまったというのか。

 

現地にはレガート、暴走して羽に包まれたヴァッシュ、倒れ伏すホッパード、チャペル、ザジの面影を残す女が集い、円を描くようにお互いを牽制し合っていた。

だが、その光景の中で、明らかに異質なモノが一体混じっている。

頭部が潰された、ミッドバレイの死体だった。

 

レガート・ブルーサマーズの、他者を意のまま操る魔技。あれは対象が生きていようが、死んでいようが関係ない。現に、彼を抱えてる大型の異形すら操られているのだから。

だが、私はそこで改めて認識させられる。

我々には、死後になっても安寧などあり得ないのだ、ということに……。

 

「呆けてないで、しっかりしなさい。あんまり無様だとエグるわよ」

 

エレンディラの言葉で我に返る。

 

「ブルーサマーズと弟さんは私が抑えるわ。あなたはそれ以外を」

 

私はスコープを覗き込んだ。

 

レガートを中心に、うっすら糸のようなモノが伸びている。一つ目はヴァッシュ・ザ・スタンピード。二つ目はホッパード。三つ目はミッドバレイの死体と。

あれが奴の魔技の絡繰りか。レガート本体とヴァッシュ・ザ・スタンピードはエレンディラが引き受けてくれるので大丈夫だろう。

問題はチャペル、ザジらしき女、ホッパードか……

 

私はいつでも撃てるように狙いを定める。

 

悪夢のような光景の中、私は引き金を引いた。

まずは事態をかき乱しそうな、ミッドバレイを操る糸を。次に警告の意味を込めてチャペルへ。

 

放たれた弾丸が糸を断ち切り、ミッドバレイの死体はその場で崩れ落ちる。次弾はチャペルの足元を穿った。

 

それをきっかけに、暴走したヴァッシュに動き出し、レガートが慌てて傀儡を操り、手を伸ばした瞬間、エレンディラの釘が、その身体を地面へ縫い付けた。

 

あの月を穿った砲身が展開され、脅威度が高いレガートへ向けれた。

 

エレンディラが砲身を穿つが、すでにエネルギーの収束が始まっていた。

空気が帯電し、余剰エネルギーが溢れ出す。

いつ暴発してもおかしくない状況に私は勿論、あのエレンディラすら焦っていた。

 

「機関最大出力で待機!!いつでも全速で出れるようしときなさい」

 

飛行船の総舵手に指示を出す。こうなれば、どうすることもできないので私はスコープ越しに事の成り行きを見守った。

 

だが、途中でヴァッシュ・ザ・スタンピードが意識を取り戻したのだ。

それによって暴発寸前のエネルギーは徐々に霧散していった。

最悪の事態は免れのだ。

 

 

それを機にエレンディラはレガート回収に地上へ降下、私は引き続き、飛行船の看板からの援護射撃を。

エレンディラはレガートを磔にし、意識を刈り取り回収に成功。ホッパードは既に死にていだったため放置となった。

 

今回で三回目だ。人なざるものの強大な力を目の当たりにして、私の心はすっかりと折れてしまった。

 

我々はどれだけ、薄氷の上に立っているのか。そして、GUNG-HO-GUNSが可愛げに見える程の逸脱した絶対的力と。

それをもつ二人の人外。その片方が人類に憎しみを抱いていることを。

 

私を口を開け、銃身を突っ込み、引き金を……

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