ご当地伝奇百合カードバトル ヤミヨロズ・アーカイブ ―神々の相棒を探そう― 作:Linkscape
ツムギ「へ……?」
シガラミ「おう……?」
二人は硬直する。状況を飲み込めてない様だ。
ツムギ「へええええ!!? なんで!!? ここまで来て、最後はおっぱい!!? うそでしょ!! 積み重ねた時間があるじゃないですか!!!!」
シガラミ「積み重ねた運命も、わしはあるぞ!?」
アーシ「お互いにアーシを神格化しているが、アーシはただのおっぱい好きな中国人だぞ。それ以上でもそれ以下でもない。」
アーシ「アーシはクズだ! お互いが『相手を選べば死ぬ』と言っているのなら……!!」
アーシ「俺は関係なく、おっぱいの一番デカい奴を選ぶ!!!」
アーシ「俺はおっぱいが好きだからだ!!!!!」
アーシはこれまで一番力強く叫んだ!!
ツムギ「じゃあ死にますよ!? いいですよね!?」
ヨノバル「いや、アーシさんが私を選んだ時の処理は決まってませんよね? シガラミ/ツムギさんはお互いに『ツムギ/シガラミを選んだら死ぬ』って言ってるだけなんだから。」
ツムギ「ぐううううううう!!!!」
アーシ「悪いが……。」
アーシ「アーシは二人がぴったりの関係だと思ってるよ。」
アーシ「『港からきて人を結ぶ女、元双子』……。大湊から来たツムギさんにも、シガラミさんの『運命の相手』の条件は当てはまる……。」
シガラミ「あ…………。」
アーシ「アーシ、どう見てもギャルだろ? 百合の間に割り込むチャラ男だよ。だから二人が仲良くしたら……割り込んでくるかもしれないぜ?」
ツムギ「…………ははっ。カエルさんになっちゃいましたよ。」
ツムギ「あなたはいったんスルーします。おっぱい好きの男だったなんて、恋も冷めるんですよね。マザコンみたいです。」
アーシ「男はみんなマザコンだよ。—————二人が死ぬって言った最後の決断で、『ママ』の声が聞こえたから。」
シガラミ「ははっ! 男のマザコンはキモーい♪ それじゃあ、もう立ち去りなよ。」
シガラミ「私はツムギちゃんと失恋した者同士、組むからさ!!!」
アーシ&シガラミ&ツムギ「それじゃ、お幸せに!」
アーシ&シガラミ&ツムギ「さよなら!」
***
アーシエルとヨノバルは去っていった。信者たちは会議を始めていた。
信者「アーシエルのバストがヨノバルより小さいのは、母性を軽視しすぎているのではないか?」
信者「異端か? アーシエルは明らかな安産型なのでヒップがすごいのだろう?」
信者「貴様こそ異端か? アーシエルはヤミヨロズだから子供を産めない、故にヒップをデカくする意味もない。」
信者「やはり貴様は異端だな。骨盤のデカさは格闘においての安定性に直結する。クレヨンしんちゃんの野原みさえもデカケツによる攻撃を度々繰り出しており―――」
信者「そういえば春日部市って主要企業がないが、どう考えてもクレヨンしんちゃんだな……。くっ、ヤミヨロズ・アーカイブに取られる!」
ツムギ「………………楽しそうですね。」
シガラミ「そうだよ。私が言うのもなんだけど、宗教は妄想から始まると思ってる。」
シガラミ「だから人は妄想をしたいんだよ。」
ツムギ「現実がつらいからですか?」
シガラミ「いいや、楽しいから。」
二人は顔を見合わせる。
シガラミ「これからどうする? ここは別にカルトじゃないし、これからも何も変わらずに続けていくよ?」
ツムギ「友達じゃないにしても、そばにいさせてください。そしてお互いのカードゲームを発展させましょう。」
シガラミ「いいけど、まだヤミヨロズ・アーカイブやるの? アーシのこと忘れたくない?」
ツムギ「どちらかと言うと、私が恋したのはアーシさんと言うより……。」
ツムギ「ヤミヨロズ・アーカイブだったのかもしれませんね。」
シガラミ「なるほどねー。じゃあ妄想フェイズやりますか。」
ツムギ「あ、そうですね、カードゲーム世界の二人はどうなったのか……!!」
妄想フェイズに入る!!
>>>>>>>カードゲーム世界>>>>>>>
アーシエル「怒らないで、ごめんね。」
ツムギ「ぷんぷんです!! おっぱい比較されるなんて恥ずかしいですよ!!!」
ギナミス「いや、すまんですぞww!!」
シガラミ「まあいいよ……。それもまた、わしの度量の深さを見せつけるときじゃ。」
アーシエル「ツムギちゃん。見つけたわ。あなたの片割れ。確かにここにいるの。」
ツムギとシガラミは顔を見合わせた。
アーシエル「二人はどこにでも行けるわ? どこ行く?」
候補は二つあった。原子力船むつの原子炉が展示されている「むつ科学技術館」。もしくは、信楽高原鉄道の信楽駅にある、事故の展示の「セーフティしがらき」。
アーシエル「ゴエティアでは、負けた方が勝った方の土地の観光をするという風習がうっすらとあるんだけど……。今回の二人は完全に引き分けだからね……。」
ツムギ&シガラミ「……………………。」
***
岩手県雫石町。二人は縁もゆかりもないこの場所を観光していた。二人は農場を訪れている。
ツムギ「ひつじのもぐもぐタイム!!」
シガラミ「可愛いね~。」
ツムギ「後で私たちもアイスクリームもぐもぐしましょう!!」
シガラミ「どうしてこの場所を……?」
ツムギ「2つあります。」
ツムギ「1つ。ここは宮沢賢治ゆかりのスポットです。花巻市でもよかったんですが……。後述の理由もあってここで選びました。」
ツムギ「ここの駅舎は雫石銀河ステーションと呼ばれています。宮沢賢治も度々ここを訪れたと言われています。」
シガラミ「銀河鉄道の夜だね。ジョバンニとカンパネルラだったら、最後お別れするしかなくない?」
ツムギ「私たちは両方ともすでに死んでいます。」
シガラミ「情緒って知ってる?」
ツムギ「そして1つは凄惨な事故があったこと。…………私たちは『事故』によって生まれた存在だから……他人事とは思えない。」
シガラミ「雫石空中衝突事故の慰霊の森も行くの?」
ツムギ「もちろんです。悲劇を乗り越えられなかった人もいる。死んでしまった人もいる。私たち神に永遠の命があるのは、痛みを癒しつつ残すためにあるのかもしれない。」
ツムギ「その戒めのために、行きましょう。」
シガラミ「そうだね……。」
そうして、二人は小岩井農場を後にした。
<<<<<<<現実世界<<<<<<<
現実世界のアーシエルとヨノバルは勢いでカップルになってしまった。教団本部から、信楽高原鉄道に乗って帰っていく。
ヨノバル「では『婚約破棄』を発動。アーシエルさんの最低な告白を無効にします。何か文句ありますか?」
アーシ「ありません……。」
ヨノバル「女性をおっぱい扱いするな。カード関係ないが、我怒ってる。女性のバストは男性の身長とよく言われるが、私のバストに対応するのは身長180cmになる。アーシの身長は?」
アーシ「172cmです……。」
ヨノバル「鮫トレード(不平等なカード交換)、成立! お仕置きです!!」
アーシ「いてててててて!!!」
ヨノバル「……めんどくさい女です私は。愛は受け取りたいが、わがままな要求ばかりする……。」
ヨノバル「もうすこしまともな告白ができるようになったらガチ恋しますよ!!! そして!!」
ヨノバル「めんどくさいチェーンを組ませてもらう。たぶんここまでやらかしたら世間には知られているので、『カップルになったフリ』をしよう。」
アーシ「そんなことする必要あるか?」
そう思ってふとLINEを見る。そこには……。
アキュー「お二人さん、配信をみてたぞ! 私たちも『いつくっつくのかなー』とドキドキしてたんだ!! おめでとう!!」
アズサ「あとサプレッションに浮気してごめん! 八咫烏は察してると思うけどゆるいブラック企業だから変な問題は凄い起こると思います!! ヤミヨロズ・アーカイブの方がピンポイントメタで効くと言うか……。その時はよろしくお願いしますね!」
アーシ「めんどくさ……。いいぞ。まあやることは変わらないだろう?」
ヨノバル「もちろん。なんか困っている人がいたらカードを作ってデュエルさせる。なんかうまくいく。それだけだ。」
電車に揺られる。信楽高原鉄道の慰霊碑の横を通り過ぎるのが見えた。二人で手を合わせる。
ヨノバル「そういえば……割と乗車時間あるし、新しいカードのテストプレイをさせてくれぬか?」
アーシ「!? 確かに……。」
ヨノバル「サプレッションを見ていていろいろひらめいた。我の新開発した『埼玉県加須市』デッキでボコボコにしてやろう!!!」
アーシ「勘弁してくれええええええええええ!!! 待てよ!? 前困ってた、『山口県萩市』ぶつけられるんじゃないか!? いや、でも『岡山県総社市』もいたな……駄目だ! 伏線を貼りすぎた!!」
ヨノバル「世界は複雑だ。1個ずつ紐解いていけばいい。とにかく宣言すべきは1つだけだ。」
アーシ「ああ……!!!」
ヨノバル「いこう……!!!」
ヨノバル&アーシ「デュエル!!(末永くよろしくお願いします!!)」
第一部、完です!!
ここまで見ていただいて、ありがとうございます。
ただ第二部を書くには準備期間がいるので、かなり期間が空くと思います。
なので気長にお待ちいただければと思います。
結局この小説は「双子」を見つけ続ける話で、それが市町村の話と絡んでくるためアイデアを探すのが大変です。ただ色々と考えているものはあるので、整ったら出そうと思います。
それでは!