ナンジャモと!龍が如くの!何でも相談室! 作:洋菓子職人II
恐らく不満はあるでしょう。けどこれだけは言わせてください。
漢同士の言葉は短くて良い、と。
「うおおお~~~っ!!! 風間のおやっさんから、極道の親子の熱いソウルが完全に受け継がれたじゃんねぇぇぇ!!! カラスバくん、君のその不器用で最高にかっこいい背中を見せ続けることこそが、最高のボスの証明だよ!……ああっ、ルナアーラの奇跡の光がもう、本当に限界じゃんね……。それじゃあ画面の前の同接650万人のみなのもの! 最後の合言葉、三人でバシッと叫んじゃうぞーーー!!! カメラに向かって、せーのっ!」
「あなたの目玉を、エレキネットーーー!!!」
画面に「番組は終了しました」の静止画テロップが重なろうとした、まさにその瞬間だった。画面右上の赤文字の【LIVE】ランプが激しく明滅し、パソコンの画面からスマホロトムが血相を変えて飛び出してきました
「ピピピピピ!!! 待つロト! ナンジャモちゃん、今すぐ配信終了ボタンを押すのを辞めるロトーーー!!!」
「え……!? ロトム、ちょっと何言ってるんの!? 今回はあんたのハッキング悪戯じゃないでしょ!?」
「違うロト! 今、錦山さんの言うとおり、ボクのレーダーがルナアーラの波長を解析したロト!ルナアーラの魂の加護は、この『配信が終了するまで』一時的に現世に固定されてるロト! もし、この配信を終わらせずにずーーーっと繋ぎっぱなしにしていれば、錦山さんは、まだ消えずに現世にいられるんだロトーーー!!!」
「……えっ……!? 配信を終わらせなければ…本当に…錦山さんが、消えないの……!?桐生ちゃん! 錦山さん! 聞いた!? 配信をこのまま朝まで、いや、何日でもボクが意地でも繋ぎっぱなしにしておくじゃんね! そしたら、二人はずっと一緒にいられるんだよ! 終わらせなくていいんだよ!!」
『マジかよロトム最高すぎるだろ!!!』『終わらせるな!!! 切るな!!!』『同接650万人全員で朝まで見守るぞ!!!』『桐生ちゃん、錦山さん、ずっと一緒にいてくれ!!!』
全パルデア、そして全世界の視聴者が奇跡の延長を願って叫び、ナンジャモが涙を流して配信継続のケジメをつけようとした、その時、……配信終了のカウントダウンを止めることを、静かに、しかし誰よりも強い意志で拒んだのは、他でもない錦山彰その人だった…
身体の半分以上が美しい光の粒子に変わりながらも、優しく、本当に晴れやかな笑顔でナンジャモを制する
「……ナンジャモちゃん。ありがとな。俺のためにそこまで言ってくれて、本当に嬉しいよ。だけど……もう、ボタンを押してくれ」
「な…なんでよ……! ボタンを押したら、錦山さん、また見えなくなっちゃうんだよ……!?」
「……桐生。……俺はさ、あのミレニアムタワーの夜、お前と由美にすべての罪のケジメを押し付けて、一人で勝手に逝っちまったことを、ずっと、ずーーーっとあの世で悔やんでたんだ。
だけど今日、パルデアのこの最高に熱いステージで、お前とまた並んで、お前の成長した最高に格好いい背中を見て……お前が俺を恨むどころか、今でも最高の『兄弟分』だって、涙を流して言ってくれた。
……なぁ、桐生。俺の10年分の未練なんてさ、今日のこの数時間で、全部綺麗に、跡形もなく燃え尽きちゃったんだよ。これ以上現世にしがみついたら、それこそ風間のおやっさんに『往生際が悪い』って、あの世でまたボコボコに怒られちまうからな」
桐生一馬は大粒の涙を流し、溢れ出る嗚咽を堪えながら、錦山の透き通るような目を真っ直ぐに見つめる…
「……錦。お前は、本当にそれでいいのか」
「あぁ。…最高の気分だ。桐生、お前はまだ、アサガオの子供たちのために不器用な飯を作らなきゃいけねえし、パルデアの若い衆を裏から支えるシノギだって残ってる。
俺が隣でいつまでも甘えさせてたら、お前が前に進めねえだろ。ナンジャモちゃん、リスナーの皆。俺に最高の、本当に最高のお別れの時間をくれて、心から感謝するぜ。
……さあ、四代目! 笑顔で配信を終わらせるのが、俺たち兄弟の、最後の最高の『ケジメ』だ!」
涙をぐっと拭い、これまでにないほど男らしく、最高に晴れやかな笑顔を浮かべて、消えゆく錦山の胸元を拳でドカンと突き返す…
「……あぁ。お前の言う通りだ、錦。往生際の悪さは、俺たちの美学じゃないからな。錦……お前がまた見えなくなっても、俺はお前がずっとそばにいることを知っている。だから、寂しくはねえ。……またな、錦」
「あぁ、またな、桐生! ……あの世か、あるいは神室町のどこかで……また会おうぜ!!!」
ブワッ……!!!! と、スタジオ全体を包み込んでいたルナアーラの神秘的な光が、最高に美しく、温かく弾け飛んだ…
錦山彰の姿は、その言葉を最後に、ハッコウシティの夜空の中へと静かに、気高く溶けていった…スタジオに残されたのは、涙を流しながらも、生涯の兄弟分との約束を胸に堂々と胸を張るグレーのスーツ姿の桐生一馬と、ハラバリーを抱きしめて涙の向こう側で笑顔を浮かべるナンジャモの二人だけでだけになった…
ナンジャモは震える手で、しかし確固たるプロの意志で、配信終了のメインボタンにそっと指をかける
「……うん。また会おうね、錦山さん。画面の前の、最高の奇跡を見届けてくれた650万人のみなのもの……本当に、本当に、ありがとうございましたじゃ!!」
ピッ。ナンジャモが愛を込めてボタンを押すと、今度こそスマホロトムも完全にハッキングを停止し、赤文字のLIVEランプが静かに消灯した
ハッコウシティの夜空には、二人の再会を祝福するように、ただ大きな満月が優しく輝いていた…
約1ヶ月の短い投稿期間でしたが、皆様お楽しみ頂けましたでしょうか?この作品の漢達を通し、私が皆様に伝えたい言葉はこれにて終了とさせて頂きます。
私…いや、彼らの言葉が皆様の励みになれたのならば、私は非常に喜ばしく思います。
少し真面目に執筆裏話になりますが、実はこの作品の中で出てくる言葉は内心、私自身が掛けて欲しかった言葉が大半だったりします。私自身、失敗を何度も繰り返し…身も心も疲れ切って吐血したこともありましたから。
私はこの経験を元に、私のように掛けて欲しい言葉を持っている人がいるのかもしれない。そう思った私は、掛けて欲しい相手は私ではないでしょうけど、言葉を持っている方々に掛けることにしました。
普段は下心コメントばかりなせいで上手く伝えるのが下手ですね。すみません。
まあ何が言いたいかと言えば…これが、このを作品を執筆する理由になっただけです。
郷田龍司がネタキャラになったの私が暴走しただけですけどね!
はい!辛気臭い話はこれで終わりにしましょう!皆様、良い人生を!そして、また別の作品でお会いしましょう!