ビルの残骸に身を隠したクロスゲージガンダム。
所々が黒く焼け焦げた場所があり、背中に限ってはその背部が存在すらしていなかった。
イエローアラートを表記しているモニターを深呼吸しながら確認する。
バックパックのXアストレイ、一基目のドラグーンはビームに貫かれ、中央から融解。 二基目は有線ケーブルを切断され、制御を失って地面へ墜落。 三基目はビームライフルによって撃ち抜かれ爆散。 四基目はビームサーベルで真っ二つに切り裂かれた。
背部ブースターもバルカンの掃射を受けた瞬間、誘爆を避けるために緊急パージ。 主兵装だったムラマサブラスターも実弾兵器で破壊され、もう手元にはない。
逃げるだけで精一杯だった。
レーダーは未だに周囲にダイバーがいることを表記していた。
「飛行は、脚部ブースターだけ……姿勢制御が」
両足の足裏にあるブースターによる飛行、姿勢制御しながら逃げ回るならまだしも戦闘なんて難しい。
戦うとしても使える武装は、頭部のビームバルカン。
腕部を使う事で操作できるヴォワチュールリュミエールアニュラス。
脚部のカーフミサイル。
「他にも、僕と同じように騙されたダイバーがいれば味方に……」
いたとしても、僕に話せるのかな。
どうしてこんなことになったのか。
頭の中に浮かぶのは、ミッションを受注した時のことだった。
低ランクダイバー向けのミッション。
ネットの攻略サイトや掲示板では、「始めたばかりのダイバーにもおすすめ」と紹介されていた。
一つのマップに大勢のダイバーが集い、最後の一人になるまで戦い抜くバトルロワイヤル形式のミッション。
参加条件も低く、初心者や低ランクダイバーが気軽に挑戦できる人気のミッション。
そんなミッションに参加する初心者同士なら、もしかしたら友達ができるかもしれない。
そんな淡い期待を胸に、僕はミッションを受けた。
でも転送先は、朽ち果てた高層ビルが立ち並び、道路には無数の亀裂が走る荒廃した都市フィールド。
瓦礫が積み重なり、静まり返った街には、風が吹き抜ける音だけが響いている。
僕は、知らなかった。
このミッションが「初心者向け」などではなく、初心者狩りを楽しむダイバーたちが獲物を集めるために、偽のレビューを大量に投稿して作り上げた罠だったこと。
そして、僕はその獲物の一人になってしまったことも。
「いたぞ!」
その声が聞こえた瞬間、操縦桿を握る体がビクリと震えた。
即座にクロスゲージガンダムが聞こえてきた音声の方向を見れば、大きなビルに立つ一機のガンプラの姿が見えた。
背中にはフルアーマーガンダムのバックパックを背負った陸戦型ガンダムベースの改造ガンプラが見えた。
ビームキャノンとミサイルポットはそのままだが、その両側面。
本来ならばそこに接続されたシールドを構えるためのアームは無く、様々な武装の入ったウェポンラックが装備されている。
「隠れたって無駄なんだ、早く倒されれば良いものをっ!」
【
ゆっくりとこちらへと歩いてくるダブルオーガンダム作品ベースの機体。
観た限り頭部と胸がガンダムアストレア、足があの細い特徴的な足からガンダムAGE1スパロー。
バックパックはダブルオーライザーを改造して片刃の大剣?らしきものを装備したガンプラ。
「手負いのガンプラか……トランザムを使うまでもないな」
【
そして周囲に大量のガンビットらしきものを漂わせ空中に佇む、ガンダムエアリアルをベースにしたらしきガンプラ。
【フォビリアガンダム タブー】
「もう、逃げ場なんてありませんよ……なんてね」
囲まれた。
よりにもよって、僕のような初心者ダイバーのガンプラを破壊していた3機のガンダムに全員に。
しかも場所はもうバレてる、隠れるなんてもはや意味をなしていない。
あのEz-8ベースは色んな武器を使いこなしてた、あの射撃の段幕量を受けたら不味い。
あのダブルオーベース、ダイバーの言っていたようにトランザムでつめられたら終わる。
最後のエアリアルベースに限っては、あの量のガンビットに狙われなんかしたら機体中に穴が空いて負ける。
考えなきゃ、どうすれば逃れられる?
どうすれば切り抜けられる?
逃げるにしてももうバックパックの加速は出来ないし……戦うしか。
そう思考する頭のどこかで、答えが出てしまう。
勝てない、勝てるわけない。
相手は僕よりGBNを知っている。
戦闘経験だって比べものにならないだろう。
初心者の僕が敵うような相手じゃない。
勝てるわけない光景だ、でも最初から諦めたら、本当に終わってしまう。
どのガンダムの作品でも主人公はあきらめない。
どんな無茶や無謀も、乗り越えていく。
アクシズを押し返したアムロとνガンダム。
最後まで進み続けた鉄華団と三日月。
対話を諦めなかった刹那とダブルオークアンタ。
ボリスシャウアーにガンプラの造り込みの点を指摘されても、ビギニングガンダムに向き合い戦うことを選んだイレイ・ハル。
Xラウンダーに対して技術と先読みで戦ったアセムとAGE2。
謎の……うん、謎のガンダムを相手に戦ったマチュとジークアクス。
このGBNの世界でなら、僕もガンダムのパイロットなんだ。
あの人たちみたいに戦えなくてもいい。
機体を動かせなくても、エースパイロットじゃないのだとしても、僕はあのガンダムを駆る人達のように。
最後まで諦めない、心だけでも……そうありたいっ!
……それに今回負けても、仕方がなかった。そう思うことにしよう……こっちは初心者だし。
震えそうな操縦桿を握る手を沈めるためにも深呼吸する、これはゲームで現実じゃない、実際に死ぬわけじゃないそれに。
いつか、誰だって負ける時がくる。
初心者が負けるのは当たり前だ。
それでも……何もしないまま終わるのだけは、絶対に嫌だ。
深呼吸をしながら操縦桿を握りしめる、脳内のイメージは第一話で初めてユニコーンガンダムに搭乗し発進したバナージだ。
「行こう…クロスゲージガンダム、僕らの全てを出し尽くす!」
エニシの言葉に応えるようにクロスゲージガンダムのツインアイが強く輝く。
そして隠れることをやめたクロスゲージガンダムは、自ら三機の前へと姿を現した。
「あきらめて……自ら出て来たか。良い心がけじゃないか」
Ex-100ガンダムのダイバーが肩を竦める声。
「ふん、逃げること出来ないか。ましては自身の得物すら失ったビギナーなら妥当な判断だな」
TR-Δガンダムのダイバーもまた鼻で笑う。
フォビリアガンダムタブーの周囲で無数のガンビットが展開する。
「自分から出てきてくれるなんて助かります。」
無感情とも感じられるフォビリアガンダムタブーの声。
「ヴォワチュールリュミエール……」
クロスゲージガンダム両腕部の装甲にある黒色のスリット、それがヴォワチュールリュミエールの起動に反応し、金色へと発光する。
「今更何をしたって無駄だ、墜ちろっ!」
Ex-100ガンダムが手に持ったミサイルランチャーの引き金を引く。
ミサイルランチャーの後方から煙が発生し放たれたミサイルがこちらへと飛来する、瞬間。
「アニュラスッ!!」
クロスゲージガンダムが片腕を外側へ開くように横凪に振るう。
すると、スターゲイザーの腕から広がる光輪。
ヴォワチュール・リュミエール:アニュラスの光輪がクロスゲージガンダムの振り抜いた腕の軌道へ引き伸ばされるように変形しこちらへと向かってくるいくつものミサイルを切り裂く。
切り裂かれたミサイルが誘爆し、発射されたすべてのミサイルが爆発する。
「なんですか、今のは!?」
「狼狽えるな。相手は初心者、こっちは経験者なんだ。」
「嫌なバトルになりそうだ」
驚きの声をあげるフォビリアガンダムタブー、背中のウェポンラックから更にミサイルランチャーを取り出すEx-100ガンダム。
両手で背中のザンライザーユニットからGNバスターソードⅢを引き抜く。
そんな3機を他所に、僕はずっとヴォワチュール・リュミエール:アニュラスについてふと考えた。
ずっと、初めて広範囲を薙ぎ払うヴォワチュール・リュミエール:アニュラスの攻撃。
それに感じていた既視感。
「あ……」
そうだ、ビギニングガンダム30のIFSユニット!
ガンプラビルダーズビギニングGの終盤、ビギニングガンダム30が行ったビームライフルへと装備したIFSユニットによるビームライフルの薙ぎ払い攻撃。
「そっか、アニュラスはIFSユニットの攻撃に似てるんだ」
瞬間、モニターに浮かぶアラートに意識が思考から戻る。
見れば煙をあげ此方へと向かってるミサイルと光の粒子を出しながら向かってくるミサイルの姿が見えた。
見ればこちらへとミサイルランチャーを両手で構えたEx-100ガンダムと、背中のザンライザーユニットからGNマイクロミサイルを発射しているTR-Δガンダム。
「っ、アニュラス!」
差しほどと同じようにミサイル群へと向けヴォワチュール・リュミエール:アニュラスを振るう。
ミサイルが誘爆し大きな煙が上がる、だがそれのせいで先程までモニターに表示されていた敵の姿が見えなくなっていた。
それを見てようやく僕は、ミサイルを破壊させるのが敵の目的だったことに気付いた。
「不味い、これじゃ敵の位置が」
瞬間、煙の中からクロスさせたGNバスターソードⅢを構えたTR-Δガンダムが飛び出す。
「そこは、オレの距離なんだよっ!」
「うわぁぁぁぁっ!?」
クロスさせた状態から、構え大きく振り上げられたGNバスターソードⅢに慌てて動かした操縦桿を握る指が、引き金を引いた。
するとクロスゲージガンダムは一歩後ろへ仰け反る。
頭部、エネルギーで形成されていたツインアンテナが消失。ツインアンテナが消失したことで、隠れていた青い部分、ビームバルカンを放つ部分が露出する。
黄色のビームバルカンがTR-Δガンダムへと向かって掃射された。
「ッ!?」
軽い音と共に装甲から弾かれていくエネルギーバルカン。
だがそれはTR-Δガンダムの動きを止めるには十分だった。
元々、ビギニングガンダムのビームバルカンは歴代のガンダムと比べても高い威力だと武装説明に記されている。
「………違う」
動きを止めたTR-Δガンダムに警戒していると、TR-Δガンダムのダイバーの呟きともいえる声が聞こえた。
「ここでオレはお前を切り裂く筈だった!確かにオレの距離だった筈だ!そんなバルカンを受けても!踏み込む筈なんだ!こんなのは、オレの、オレのガンダムじゃない!」
先程までの冷静な様子から一変し怒りの声をあげる姿に呆然てしてしまう。
「お前も、お前もオレの戦い方を否定するのかッ!」
そんな、否定するつもりなんてない。
そう言おうとしても、対人の恐怖からか僕はそんな否定の言葉すら紡げなかった。
「オレの在り方を歪ませる存在、お前だけは絶対に、許さないっ!-閃-トランザムッ!」
TR-Δガンダムのダイバーの激昂ともとれる声が聞こえた瞬間、GNバスターソードⅢを連結させ構える。
すると、TR-Δガンダムの装甲が赤く変化し機体から放出されていたGN粒子量が増える。
ALICE ALICE ALICE ALICE ALICE ALICE ALICE ALICE
ALICE ALICE ALICE ALICE ALICE ALICE ALICE ALICE
ALICE ALICE ALICE ALICE ALICE ALICE ALICE ALICE
ALICE ALICE ALICE ALICE ALICE ALICE ALICE ALICE
ALICE ALICE ALICE ALICE ALICE ALICE ALICE ALICE
ALICE ALICE ALICE ALICE ALICE ALICE ALICE ALICE
ALICE ALICE ALICE ALICE ALICE ALICE ALICE ALICE
ALICE ALICE ALICE ALICE ALICE ALICE ALICE ALICE
ALICE ALICE ALICE ALICE ALICE ALICE ALICE ALICE
ALICE ALICE ALICE ALICE ALICE ALICE ALICE ALICE
モニターの画面が大量の赤いALICEという文字で埋め尽くされる。
「え……?」
僕は、まだ何も操作していない。
それなのに。
クロスゲージガンダムは、自ら横へ跳んだ。
そして跳んだ先で受け身を取りながら地面へ片膝を立てたクロスゲージガンダムが敵を捉えようと頭部のメインカメラを向ける。
見れば先程までクロスゲージガンダムが立っていた場所にGNバスターソードⅢを振り抜いたTR-Δガンダムの姿があった。
何が起こっているの?モニターにALICEと表記された瞬間にクロスゲージガンダムが勝手に回避行動を取ったなんてあり得ない。
それこそユニコーンガンダムのインテンション・オートマチックでもない限り。
ALICE、ALICE………そう言えば前のレイドミッションの報酬としてもらった補助AIだ。
そしてALICEの表記的に思い浮かぶのは、ガンダムSに搭乗するサポートAI、ALICE。
確か原作でも機体の操縦を一時的に奪ってパイロットを助けたりすることもあった。
「ALICE、でいいんだよね?」
モニターにALICEという単語が一つ表記する。
「ありがとう」
そう呟きながら正面のガンプラを観察する。
「またッ、また避けたなっ!」
そう声を荒げながら周囲を見回すTR-Δガンダム、あのダイバーの言葉や戦法から恐らく剣で切り裂く戦闘に固執している、そんな気がした。
なら、徹底的に近接戦に警戒しながら逃げれ回れば良い。
「アニュラス!」
クロスゲージガンダムは腕部のヴォワチュール・リュミエール:アニュラスにより小さな光の光輪を生成する。
即座にそれを射撃武器を多く持つEx-100ガンダムへと投擲する。
だが、それに対しEx-100ガンダムは即座にバックパックのウェポンラックから取り出したハンドガンらしきそれを光輪へ向けて引き金を引く。
ボシュッという音と共に光輪とEx-100ガンダムの間に現れたのは敵のガンプラとそっくりなダミーバルーンだった。
ダミーバルーンが光輪の攻撃を受け止め爆散する。
やっぱりそう簡単にはいかない。
そう思った瞬間、モニターが向かってくる攻撃を感知し警告する。即座に機体の向ければ此方へ向かってくる大量のガンビットが此方へと銃口を向けている。
即座に量足裏のバーニアで空中へとクロスゲージガンダムは身を投げ出す。
瞬間先程まで立っていた場所にいくつものビームが掃射される。
だが、即座にガンビットはクロスゲージガンダムを追いかけ、此方へと狙いを定めてくる。
どうする、どうすればいい?
ガンビットへの対抗する手立ては……。
そんな思考の裏で先程の戦闘がミサイルを破壊したときの記憶。
ミサイルをアニュラスで攻撃した時に発生した爆煙で敵が見えなかったときの事を思い出す。
そうだ、ソレなら!
クロスゲージガンダムの姿勢を変え両足裏を向かってくるガンビットへ向ける、瞬間。
装甲がスライドし、カーフミサイルが二つ発射される。
ガンビットを撃墜しようと予測したのか、ガンビットの動きが変化するのを見て僕はアイディアが上手く行ったことが分かった。
カーフミサイルを発射してすぐに機体を反転しながら跳んでいくカーフミサイルへ向けて小さな光輪を放つ。
そして光輪によって真っ二つに破壊された瞬間、大きな爆煙が生まれる。
爆煙はフォビリアガンダムタブーの視界からクロスゲージガンダムを覆うことで、ガンビットによるクロスゲージガンダムへの射撃が遅れる。
どうする?いつまでもガンビットから逃げられる訳じゃない、少しでもガンビットを削るにしてもあのビームの段幕に此方がやられるのは分かっている。
僕は機体にあるもう一つ、ずっと試してこなかったシステムが起動可能なのを確認する。
「使えるのかな……」
トランザムやエグザムといった強化システムはダイバーのガンプラの製作技術で使用可能時間が大きく変化するのは知っていた。
だから、クロスゲージガンダムの肩パーツ。
そこだけ装備しても使用可能ならば、どんな風に発動するのか、まだ試していない。
試すのが怖かったというのも理由の一つだ。
だって、トランザムに至ってはガンプラ製作技術が足りず爆発して行動不能になったという例を見たから。
クロスゲージガンダムが爆煙から下へ落下し姿を晒す。
バックパックのバーニアは無い、足裏のバーニアのみによる姿勢制御。
せめて機体にダメージが来ないよう落下するので精一杯だ。
だが、ソレはガンビットを操るフォビリアガンダムタブーの格好の的になる。
「幽霊の名を持つパーツよ──」
幽霊と呼ばれる機体の一部。
……本当は分かっている。
ガンプラはプラスチックだ。
神様なんて宿るはずがない。
それでも。 大切に作られたものには魂が宿る。
八百万の神がいるこの国なら、そんな話くらい信じてみたかった。
モニターへ表示される注意を示す赤い【CAPTION】の文字。
全方位から、クロスゲージガンダムをガンビットが包囲していた。
即座にビームが放たれるのは予想できる、避けられない。
もしALICEが動いてくれても、機体にダメージが来るのは明らかだ。
「もし、理不尽に踏みにじられた初心者ダイバーたちの悔しさと悲しみ、怒りが──」
原作を再現する形の文言でクロスゲージガンダムのパーツ一つに、ここで破壊された……もしくは今も逃げ回る自分と同じような、騙された初心者ダイバーや低ランクダイバー。
彼らによって大切に作られたプラモデルという無機物へ注げられた想いを繋いで。
大切にされたら宿るという八百万の神が降りて力を貸してくれたなら、という願いを込めた祈りであり、全てを出しきるための宣誓だ。
「ほんの少しでも、分かるならっ」
ガンビットの銃口に光が灯る。
「もう終わりです、私たちの勝ちですね。さようなら」
今だけでいい。ほんの数分でいい。
だから、動いてくれ。
僕に力を───、勇気をくれ。
ガンビットから放たれたビームが、今大地に着地したクロスゲージガンダムへと迫る。
操縦桿を握りしめながら、そのシステムの起動した。
「繋いでくれッ!クロスゲージガンダムっ────!!」
全方位から迫るビームの嵐、クロスゲージガンダムへと近付いてくる死神の鎌。
本来なら素早く向かってくるビーム射撃は、すごくゆっくりに感じる。
クロスゲージガンダムを破壊しようと迫るビームが、クロスゲージガンダムの装甲へ迫る。
ビームが装甲へ───。
クロスゲージガンダムの頭部、エネルギーで形成されたビームアンテナが消える。
次の瞬間、クロスゲージガンダムの頭部のビームアンテナを生成していた赤い装甲。
そこから蒼い炎のような何かが吹き出す。
頭部だけじゃない、その両肩。
ファントムガンダムの肩からも蒼い炎が、そして腕部のスターゲイザーのシールド発生装置から。
蒼白い炎のような揺らめきが、勢い良く吹き出す。
するとクロスゲージガンダムの装甲を破壊しようと迫るそのビームが散るように霧散した。
「ビームが消えたっ!?」
「な、何がおこってっ!?」
「強化システムの類いかっ」
夜、狼が遠吠えをあげるように体をのけぞらせ、その蒼い炎のような揺らめく何かをより強く吹き出すクロスゲージガンダム。
そんなクロスゲージガンダムの姿にEx-100ガンダムは警戒し、TR-ΔガンダムはそのGNバスターソードⅢを手に静観する。
「なんですか、あれ……まるで、怒ってるみたいにっ」
フォビリアガンダムタブーのダイバーが、そう溢しガンビットの射撃を制止する。
ファントムライト、うまく起動してくれたのか?
フィールドモニターには【ファントムライト:残り4分57秒】の文字が見えた。
使えるのは5分、原作でファントムライトが使用できるのは15分。
その三分の一、それでどうにかするしかない。
「クロスゲージガンダム、行くっ!」
クロスゲージガンダムのツインアイが輝き、肩から腕。そして頭部から揺らめく炎を発生させながら三体のガンプラへと対峙する。
【クロスゲージガンダム】
型式番号
GPD-X30G CROSS-GAUGE GUNDAM
ガンプラデータ
頭部:ビギニング30
胸部:?????
肩部:ファントム
腕部:スターゲイザー
脚部:ガンダムAGE2ダブルバレット
バックパック:Xアストレイ(ドレットノート)
武装:クジャク/ムラマサブラスター
特殊システム:ALICE/ファントムライト/ヴォワチュール・リュミエール:アニュラス
必殺技:?????