戦いの火蓋を切ったのは、クロスゲージガンダムのムラマサブラスターとエクストリームガンダムTypeレオスのビームガンだった。
二機の銃口から放たれた光条が、豪雨を裂きながらアストレイブルーフレームセカンドリバイへと迫る。
アストレイブルーフレームセカンドリバイは地面を蹴り、雨粒を巻き上げながら最小限の動きで射線を外す。そのままソードフォームのタクティカルアームズで、避けきれないビームだけを巨大な刀身で受け流し、一歩、また一歩と二機との距離を詰めてくる。
タクティカルアームズはラミネート装甲で出来ているため、広い面積を利用して対ビーム防御に使用できる。
「速い……!」
思わず息を呑む。
ビームを防いでいるはずなのに、その勢いはまるで衰えない。
「流石は劾。必要最低限の動きだけで距離を詰めてくる……」
ラミネート装甲と名前のつく特殊装甲、その些細な違いとも言える装甲の違いが戦況を大きく変えていた。
そんなブルーフレームセカンドリバイの動き、意図して動かされ発生した隙へ。
即座にエクストリームガンダムtypeレオスはビームガンを持っていない方の腕でビームサーベルを引き抜くと同時に投擲する。
瞬間、ブルーフレームセカンドリバイがそれを切り払う。
その時、クロスゲージガンダムは背中のバーニアで加速しながら勢い良くアストレイブルーフレームセカンドリバイの振り上げたタクティカルアームズへと向かう。
「エニシ!何を!?」
振り抜いたのは足。
クロスゲージガンダムの足が向かう先はアストレイブルーフレームセカンドリバイの持つタクティカルアームズ。
レオスはエニシがタクティカルアームズを吹き飛ばして優位に立とうとしているのはすぐに分かった。
だがレオスは知っている、何度も繰り返してその動きで蹴ったとしても劾ならばどう行動するか。
アストレイブルーフレームセカンドリバイが大地を蹴り宙に浮く。
それによってアストレイブルーフレームセカンドリバイはタクティカルアームズと共に背後へ吹き飛ばされることでタクティカルアームズを離さずに済むと同時に自分達から距離を取ることが出来る。
しかし、その予想はエニシの考えていた一手によって覆される。
「ここで、こうっ!」
クロスゲージガンダムの足がタクティカルアームズを蹴り着けた時だった。
劾が後方へ跳んだ瞬間、クロスゲージガンダムは足裏のバーニアとバックパックのバーニアで高速で姿勢を反転。
そしてその瞬間、クロスゲージガンダムの脚部……脹脛の一部が展開する。
次の瞬間、アストレイブルーフレームセカンドリバイを爆炎が包んだ。
《FIRST AREA Win》
「なん、とか……なったぁ」
聞こえてきた音声メッセージにエニシはひとまず一体目の目標を撃破したことに安堵した。
《FIRST AREA Win》
「なん、とか……なったぁ」
最初の戦闘エリアでの対象ガンプラの破壊を終えたアナウンスがモニターに表示されても、レオスは呆然としたままだった。
エニシのクロスゲージガンダムの放った攻撃、それは自分にとって始めてみた攻撃だった。
クロスゲージガンダムは敵を蹴りつけると同時に蹴った勢いで反転し両足に装備された武装をアストレイブルーフレームセカンドリバイへと撃ち込んだのだ。
「さっきの攻撃は、一体……」
『レオス!クロスゲージガンダムの各パーツをデータと照合していたんですが、一つが一致したんです!彼のガンプラ。クロスゲージガンダムは腰から脚部がガンダムAGE2ダブルバレットの物なんです!今の武装もカーフミサイルと呼ばれる武装です、主に飛行変形した際に使用するようですが……あのような使い方をするなんて』
「……なるほど。」
レオスは思わず笑みを浮かべた。
俺がこれまで学んできた戦いは、この世界では物語の出来事に過ぎない。
だが、その物語から学び、自分なりの答えを形にする。
世界を越えてガンダムを組み合わせ、新たな可能性を生み出す。
それこそが、この世界のガンプラビルダーたちなのだろう。
「AGE-2の武装を、あんな形で使うなんて。やっぱりガンプラバトルは面白い。この世界なら、更に面白いものを見られそうだ」
そう呟くとレオスはエニシと並び、次なるエリアへと歩き出す。
ガンダムから……いや、ガンダムと彼から学ぶ旅は、まだ終わらない。
【クロスゲージガンダム】
型式番号
GPD-X30G CROSS-GAUGE GUNDAM
ガンプラデータ
頭部:ビギニング30
胸部:?????
肩部:?????
腕部:スターゲイザー
脚部:ガンダムAGE2ダブルバレット
バックパック:Xアストレイ(ドレットノート)
武装:クジャク/ムラマサブラスター
特殊システム:ALICE/ファントムライト/?????
必殺技:?????