変身忍者嵐より 千恵(毒蛾くノ一)の異なる未来 作:shpfive03
こずえの化身により、その禍々しき姿を明らかにした化身忍者血吸いコウモリを見た備中守は
「妖怪変化め、正体をあらわしたな!!」
と剣を構える。
が、それを聞いた血吸いコウモリは
「フフッ、妖怪変化ねえ」
と、せせら笑う。
そして
「そこにいるハヤテも、それから、もう一人、そこで伊賀忍たちの仲間面して澄ましている裏切者の女も、今は『人の姿をしている』というだけで、一皮むけば化物そのものだろうに」
と、ハヤテと千恵を、それぞれ指差す。
それを聞いたツムジが、声を荒げて猛反発する。
「ハヤテさんも、千恵お姉ちゃんも、化物なんかじゃない!!」
これにカチンときたのか、血吸いコウモリは
「黙れ、ツムジ!!」
と怒りを露にしてツムジを一喝する。
が、ツムジは黙らないどころか、更に大きな声で叫ぶ。
「絶対っ!、、黙らない!!!」
そしてツムジは激しい口調で
「こずえさん!!、お願いだから目を醒ましてよ!、おいらたちは、あの優しかったこずえさんのことを決して忘れていないよ!」
目の前の血吸いコウモリに対して、全身で訴えかけていた。
ツムジは泣いていた、あふれんばかりに涙を流していた、顔を真っ赤にしていた。
けれども、これ以上ないくらい真剣な表情だった。
それはツムジの少年忍者としての純粋さだったのかもしれない。
その様子を見ていた備中守も、目の前の化身忍者と、ツムジたちとの間に何事かがあったのを感じたのか、急に押し黙る。
が、血吸いコウモリは、そんなツムジを、あえて無視し
「ハヤテ、さっさと変身しろ!、私 は、我が兄、小次郎の仇であるお前を、必ず叩きのめす」
と、目の前のハヤテを挑発する。
ハヤテは、そんな血吸いコウモリの目を堂々と直視すると
「こずえさん!」
と目の前の血吸いコウモリに応えた。
そして
「私は、恐らく
と宣言する。
そしてハヤテは両手をクロスさせ、右手を上に挙げる。
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「吹けよ、嵐!、嵐!、あ、ら、し!!」
言いながらハヤテは右手をおろして、再度両手をクロスさせる、そして抜刀しながら、背中の刀の鍔をカチッと鳴らした。
愛刀「速風」のその時の特殊な振動が、ハヤテの脳神経の活動を促進し、その体の細胞配列を変えて「変身忍者嵐」に変身するのだ。
たちまちハヤテの周囲が大量の羽毛に囲まれたかと思うと、次の瞬間には「荒鷲の変身忍者である嵐」が、その場に出現した。
「嵐、見参!」
異形の「変身忍者」嵐は、目の前の血吸いコウモリに正面から向き合った。
そして、自らも化身の姿勢をとろうとする千恵を見て、穏やかに言う。
「千恵さん、ここは私だけにやらせてくれ。一対二では不公平だし、こずえさんは、私との対決こそを望んでいる。タツマキたちとこの場の下忍たちを押さえて、備中守様と
その嵐の言葉を聞いた血吸いコウモリは笑った。
「キー、キキィィィー!!」
そして
「嵐、一人だけでしゃばったことを後悔させてやるよ!」
と言い放つ。
そして、両手に剣を持つと、それをクロスさせ
「血車忍法、こずえの呪い笛!」
と高らかに声をあげ、次の瞬間には、その口から
「キキィィィー!!!!!!」
という高い音を発声する。
次の瞬間には天守閣、つまり建物そのものが、まるで地震でも起こったかのように大きく揺れ、その強烈な音声により、嵐はもとより、その場にいた血車党下忍たちも含む、すべての人たちが耳を押さえた。
それまで眠っていた『吸血鬼』の人々も一斉に目を覚まし、そして、取り乱し、その場は大混乱となる。
嵐は、かつて化身忍者死人ふくろうと戦ったときの「呪い笛攻撃」を思い出していた。
それを見た血吸いコウモリは嵐に向かって言い放つ。
「嵐!、私の『呪い笛』は、必要ならこの天守閣そのものを崩落させることも出来る。が、それでは下忍たちも犠牲になってしまうし、この先、この早川を乗っ取り、支配するにも支障がある。何よりもお前も、それを望まないだろう!」
そして、城の窓から見える小高い山を指差し
「来い!、あの山の上で決着をつけるぞ、それとも私の『呪い笛』攻撃が怖いか!」
と嵐を挑発する。
「こずえさん、それは私も望むところだ!、あの山で決着をつけよう」
と嵐も応じる。
そして
「タツマキ、カスミ、ツムジ、千恵さん、この場は頼む」
と下忍たちと戦う四人を振り替えって言った。
次の瞬間には血吸いコウモリの姿は、そこから消え
嵐の姿も、その場から消えた。