図書館を出た一行は、一列になってレミリアのもとに向かう。予めフランとパチュリーを少し話し合いさせ、レミリアがなにか言ってきてもパチュリーが止めるということにした。
パチュリーは良い奴だ。直ぐにフランに危険がないことを納得し、味方についた。未だ俺のことを見てくるが、それくらいはいいや。
俺は力持ちのフランに抱えられて進んでいる。さすが俺が魔改造した吸血鬼だ。横からこぁが手を伸ばして撫でてくるが、それもいいや。気持ちいいし…中々やりおる。
あと、俺の名前も知っている。コウヤって彫ってあるリングを見たからな。
っと、そんなこんなでやってきたな……魔王城!!
「うん……勇者こぁよ、魔王を討ち滅ぼすのだ!!」
「こあぁぁぁ…………」
「ホントに変わったわよね、フランって。驚きの連続だわ……」
「私はあと二段階変身を残してるよ?」
「いや、変身しなくていいから……ほら、こぁ。砕けてきなさい」
「ひ、酷いですよパチュリー様ぁぁぁぁ!! うえ~んっ!!」
元気よく? 飛び出していくこぁ。
『死にに行ったよね』
言うな、薫。言っては駄目だ。
そんなこぁは、勢い良く扉を開けて入っていったものの……
「こぁっ!?」
なにもない所で転けて、後ろを付いて行った俺達を掴んで巻き込みながら転倒した。
…………俺を押しつぶして。
「むきゅっ!?」
「痛ぁ~い! 私って重くなってるから勢いが凄かった!」
「す、すみません~……」
「まったく、こぁってば……あとでお仕置きね」
「え!?」
……………………。
「それより早くどいてあげようよ。パチュリーって貧弱だから死んじゃうよ」
「失礼ねフラン。それほど弱くないわよ」
「貧弱貧弱ゥ! あれ~? でもさっき喘息で死にかけてたのって誰だっけ~?」
「あ、あれは!」
「私が知ってた対処法で何とかなったよね」
……………………………。
「も、もういいから起き上がるわよ!」
「あ、話し変えた……あれ? お兄ちゃんは?」
「うぅ……お仕置き嫌ですぅ……」
……………………………………。
「よっこいしょっと……はれ? コ、ココココココウヤさんッ!?」
「お兄ちゃん!?」
「コウヤッ!?」
ぐったりとした俺を抱き上げるフラン………やっと開放された……ああ、パトラッシュ…僕、なんだか眠くなってきたよ……。
「待ってお兄ちゃん!! パトラッシュ居ないよ! 天使あっち行ってて!!」
ガクンガクン揺さぶれた俺は見事生還を果たした。
「カァ………」
「「「よかったぁ……」」」
実は俺、こぁの巨乳に押し潰されてました。柔らかかった…………
『死ぬかと思ったけどね……苦しかった……』
それで死ぬなら本望だ!
『ダメだからね!? 僕の胸触らせてあげるから死なないでよ!』
……………なら生きてやろう。俺は男コウヤ……別に言うことはない!!!
「『無いんだ!?』」
あるとしたら薫の僕っ娘最高とだけ。フランと薫の二人にツッコミを受けた。それよりあの三人どうにかしてやって。
その三人とは、俺達三人と一羽を見て驚き固まっている奴らである。
巨乳美人チャイナ服とミニスカ美人メイド、それに小さい子供……あれがレミリアか。そう言えば、フランのほうがもう五歳は歳上になったよな。お姉さんじゃん。
「それは……言わないほうがいいんじゃないかなぁ……」
俺を見ながら言うフラン。姉の威厳を保つためだな? いい妹だね。
今回、意識を覚醒させる役目はパチュリーである。一人ずつ近づいていって頭を叩く。途端に騒がしく……
「ハッ!? フ、フランッ!? 何でここに居るの!? 部屋にm「ちょっと待って、レミィ」……パチェ?」
……なりかけたけど、仕事をこなしてくれたパチュリー。フランはサムズアップである。
「少し冷静になりなさい。いい? 今のフランは凄く安定しているの。それも私達とバカ騒ぎ出来るくらいね」
「弄られ役ドン( ゚д゚)マイ!」
「う、うるさい! 張本人!」
「失敬な」
図書館での出来事だな。パチュリーがあんなに切れの良いツッコミができるとは思わなかったわ。それのせいで喘息なったけど。
「………本当ね、一体何で……」
「それを今からフランが話してくれるのよね?」
「うん」
頷いてから俺をこぁに預けるフラン。こぁは受け取ったものの、俺が重すぎて落としそうになるが可愛らしい声を上げて気合で頑張った。
椅子に座って抱き込むように腕で抱く。頑張れこぁ! お前なら出来る! 熱くなれよ!
そんな俺達を気にせずフランが話し始めた。ちなみに俺達の横にパチュリーがいて、その隣にチャイナとメイド。
「お姉様、フランの話し……聞いて?」
「フラン………」
そう言って話し始めるフランの気持ち……だが、心配なこともある。フランは……俺に感化されすぎているのだ。つまり、俺に似てるってことだよ。考え方とか!
「私はね、閉じ込められてからずっと寂しかった。最初の頃は泣いてばかりだった……それでもお姉様が連れ出してくれる! って、ずっと思ってたんだ」
「…………………」
ちょっとこぁさん。話し聞くのはいいけど、胸柔らかいですね。俺を押してますよ。
「いくら待ってもお姉様は来なかった。いつしか泣くための涙すら枯れてしまうほどの時間が経った」
俺は紳士だ、断じて変態紳士ではない!
「…絶望に潰されそうになり……何度も気が狂った」
世の男は、男なら! こういったことに反応するのはしょうがないよね!
「……それでも外に出たいと思ってたから、お姉様とお話したいと思ってたから」
「フラン…………」
だから結婚して下さい! 人間の姿になりますから!
『落ち着いてコウヤ! そんなのダメだよ! 僕達はどうなるの! アリスさんは!? 天魔さんは!?』
薫、だが、だが………ッ!!!
「………お姉様と触れ合いたかったから、皆と一緒に過ごしたかったから…!!」
「……………」
男には、男には……!!!!
「……………だからたくさん頑張った。知識をつけて力の使い方を練習した。それが出来たからこそ、私は今ここに居る…お姉様に会いたいという願いを叶えた!」←注・今、頭の中は大変なことになっております
「……………………」←注・号泣中です。
『……コウヤ? どうしたの………』
「そして!! 此処で終わり!! もう面倒臭くなってきた!! つまりはお姉様大好き、愛してる!! これからは仲良くしようね!! それと!!!」←注・これがコウヤの影響です。
「………へ?」←注・何言ってるのか分からず呆けてます。
男には、やらねばならない時がある! それが今だ! 紳士諸君!!
「私には、やらねばならない時がある! それが今だよ! 恋する乙女諸君!!」←注・一瞬でコウヤの前まで行きました。
勢い良く、顔を上げた瞬間……フランが目の前に来た。後ろには泣いているレミリア。
…………あれ? 話は?
そんなことを考えていたら、いきなりこぁから俺を奪い返して、こぁを椅子ごと押し倒した。
「うきゃんっ!?」
「私が話してる最中に何言ってるの!? 凄くイライラしたよ! この大きな胸が悪いんだね! この! この!」
「ひぁぁぁぁぁっっ!!? ちょ、なにを……ぁんっ!!」
なんかすごい勢いでこぁの胸揉み出したんだが………どうしたよ。
見てみろ、もれなく周りが固まってるぞ。パチュリーもな。
『あのね、コウヤ。君の声はフランにも聞こえてるんだよ?』
それがどうしたんだ?
『だからさ、今までの叫びも聞こえてるわけ』
…………あ!? しまった! 忘れてた!
「フー…フー…お兄ちゃん!」
「カア!?」
「私も魔法で大人になれば大きくなるんだよ!? その時思う存分味わわせてあげるから!」
いや、あのなフラン……別に俺はそこまで変態じゃないぞ? カラスの時は性欲とか無いし……
「嘘だね」
嘘じゃないんだが……お前、ホント、キャラ崩壊が凄いよな。もう誰だよ、ッて感じだ。
だから……今日は帰らせてもらう! また明日とか!
「あ!? 待ってよ! ジョニー!」
誰がジョニーだ!
大丈夫、明日来るからそれまで存分にレミリアと愛し合いなさい! これは命令! じゃあな!
俺は窓を突き破り、大空へと羽ばたいた。俺も重くてあまり速く飛べないが、フランは俺より今は遅いだろうから大丈夫。
さて、十年ぶりにアリスに会うか!
フランはこんな感じでいきます。
フラン「解せぬ」
これで暁様の方で投稿していたのは全て此方に出しました。これからは暁様で見てくださっていた方も知らない話となりますが、よろしくお願いします。