東方憑鴉録   作:きりがる

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ま、待たせたな(震え声)
もうここまで空くと待っている人いないかもだけど。テストも実習も終わり、ストレスで死にかけたけど戻ってきましたよ…。


第29話 カラス、愚痴を言い、愚痴を聞く

 

 

 さーて、今回もやって参りました第124回目フランの部屋! 今回お招きしたのは九尾の狐で有名な、あの物凄い美女で里で大人気、男どもは皆虜になったと言われているような言われていないような気のせいのような気のせいじゃないような………

 

『ややこしい』

 

 サーセン。

 

 主に振り回されて無茶振りとオーバーワークの毎日を送る、まるで上司に弄られる部下のような従者、八雲藍さんに来て頂いております。

 まるで先ほどのRPGの語り部さんのような方ですね。私と違って人間関係に悩まされているということはないようですが、それでも仕事詰めは辛い辛い。

 

 癒やしを求めてマキさんの所に行ったはいいが、そこであれがああしてああなるとは思わなかった。まぁ、世界の矢沢…じゃなくって、にこにこにこにこ言ってる子が面白かったです。歳考えて。

 皆俺が死んだのに悲しんでくれてたら嬉しいとです。

 

 おっと失礼、話が逸れた。

 

 今回やってきたスペシャルゲスト八雲藍さんには、地下室を魔改造して豪華にし、最高級のソファーに座ってもらって紅茶と数多のスイーツを出しております。

 このフランの部屋で寛いで貰えるといいですね。私としてはここでこの方と話し合えたら、物凄く仲良く慣れそうな気がします。

 

 人化して話すのもいいでしょう…しかし! この方の主はかの有名な胡散臭いバbゲフン!と咳き込んで仕切り直しの八雲紫さんです。あの人何歳なの?

 

 私がただのカラスじゃないと知られたら、きっとアリスの所に居られなくなってしまう……ちなみに、アリスはどうやら気配的に魔理沙とゆるゆりしながら図書館にいるようです。

 

 それでは八雲藍さんに一言挨拶を頂きましょう! どうぞ!

 

「八雲藍さん、一言挨拶をどうぞ!」

「え、あ、ああ…えっと…なんでここに呼ばれたかも知らないけど、凄く寛げるところなので時間の許す限り癒やされたいと思っている」

「はい、どうもありがとうございましたー。ちなみにこれ全部食べてもおかわりはあるから気にしないでくださいね」

「まだあるのか!? これ、誰が作ったんだ?」

「私とお兄ちゃんです。本当、お兄ちゃんには追いつけない…何色パティシエールなの?」

 

 七色に輝く毒色パティシエールかな。

 

「殺す気満々じゃんっ」

 

 フランのツッコミを受け、俺はフランの太ももの上でのんびりと八雲さんちの藍さんを眺める。大きなお胸に大きな尻尾、そして流石の九尾といった美貌。結婚を前提に結婚して下さい。

 

『ただのプロポーズだよ、それ』

 

 否定はしない。美味しそうに苺のショートケーキを食べる藍の顔は綻んでおり、尻尾はふりふりと振られている。その尻尾に俺もフランも頭ごとフラフラフラフラフラフラン……ハッ! 意識が持っていかれるところだった!

 

「くぅ…! これが傾国の美女と言われた所以なの…!!」

「クァ…!」

「…何を思っているかは知らないが、違うと思うとだけ言っておくわ」

 

 なんで分かったんでせう。

 

 この全身どこまでも魅力的な九尾さんにフランの部屋に来て貰ったのは、仲良くなっていつでもそのもふもふに飛びつこうと言う作戦を本音に、勢いと気合で連れて来ました。

 

 流石にフランのような小さな女の子に手を惹かれて連れてこられたら、無理矢理にも手を払って帰るということは出来なかったっぽい。

 そしてそのまま、あれよあれよという間にこの部屋に到着しておもてなし。この部屋は俺が人化して用意しておいたのだ! 仕事が速いと褒めてくれても構わないのよ?

 

『偉いね―、まさかちゃんとセッティングできるなんて』

 

 馬鹿にされているのは分かった。あとで屋上な。

 

 んなことより、フランの抜群のコミュニケーション能力によって、会って間もないのに藍と普通に喋れている。朝の幽香といい、フランは凄いね。いい子に育った。

 

「この間なんて、私が頑張って仕事して、フラフラで帰ってきた時に紫様は机に肘をついて煎餅を貪っていたんだ。これが一週間続くと本気で仕事をボイコットしようかと思っていた。その時にフランが来てここに招いてくれたのさ」

「これは私が藍の精神面を救ったと喜ぶべきか、もう少し遅めに行動して八雲紫に罰を与えるべきだったのか……」

「その手があったか! ボイコットしてからここに逃げ込めばよかった…」

 

 思うんだが、それってこれから帰ってボイコットしますって置き手紙を置いて、ここに戻ってくればいいんじゃね?

 

「さ、流石お兄ちゃん…ゲスいこと考えるなら天下一品だね…」

 

 顎の汗を拭くような真似をしてごくりと喉を鳴らす。なんだろうな、この敗北感…! 

 

「なぁ、何故フランはコウヤと話すことができるんだ?」

 

 そう聞いてきた藍の疑問は、幽香も思っていたことだ。確かに初めて俺とフランの会話を見れば、誰でも疑問に思うことだ。まあ俺達自身なんで話せるのか知らないけどなー。

 

「うん? お兄ちゃんと話せるのは…幽香が花に話しかけるみたいな感じ?」

「動物と話せる能力があるのか?」

「いや、無いけど?」

「は?」

 

 フランの否定に藍が口を開けて呆ける。いや、まあそんな感じにはなるだろうけどさ。

 

「私が話せるのはお兄ちゃんだけなんだよねー。ちなみに、この原因は全く分かっておりません」

「カア」

 

 うんうん、と頷く一人と一匹に不思議そうな表情を浮かべて眺める藍。こればっかりはどうしようもないんだよ。気づけば話せていたし、それが当たり前のようになってしまっているからな。

 

「そんなことはどうでもいいとして、藍さんにちょっとお願いがありましてですね…」

「なによ…って、なんでそんな悪巧みしてそうな顔してるの」

「グヘヘ、旦那にちょっとお願いが有りやして……ちょっとその尻尾に埋もれさせて頂きたいんですが…勿論、代価は払いやす。幻想郷では食べれないだろうスイーツと、なんとなんとの特別大サービス! 今ならなんとお兄ちゃんを愛でる権利を与えましょう!」

 

 なんで最初は悪代官みたいな感じだったのに、最後はネットショップで広告している感じの人になってるんだよ。 

 だが、ここはフランに乗るしか無い! 俺だってあのもふもふの塊に突っ込んで癒やされたい!

 

 フランの柔らかい太ももから跳ね起きて、そのままスイーツが乗っているテーブルにジャンプし、更にテーブルから藍の太ももの上にダイブして精一杯のアピールをする。

 行くぞ、これがカラスというカラスを全部使ったアピールだ!

 

『カラスというカラスって何?』

 

 カラスだ!

 

 まずは体を小さく丸めてからの首を傾げながらの上目遣いッ、反応を確認してから追い打ちをかけるように軽く片翼だけの羽繕いッ、お次に嘴で指を撫で付け顔を擦り付けるッ、最後に素晴らしく柔らかい太ももに体を埋めて腹を見せ、翼を半分ほど広げて撫でて良しのアピールだ!

 

 恐らく、これで堕ちない鴉好きはいないはず……あ、藍がカラスが好きなのかは分かんねえや。

   

 だが、これでハートを撃ち抜かれたのだろう、藍はゆっくりと恐る恐る手を伸ばして、我が自慢の羽毛にぽふり……

 

 それからは細い指先で撫でてから全体を撫でだした。

 

 こ、こりは…ッ!? こいつ、撫で慣れていやがる…!!! どういうことだ、ここまで気持ちいいのは味わったことが……

 

「クァ……」

 

 す、すまねぇフラン…俺はここで離脱することに……今まで、楽しかったぜ……今も昔もこれからも、お前をどこまでも愛してい、る……ゲフッ!

 

「お兄ちゃーーーんッ!」

『な、なんてこと…ここまで蕩けているコウヤは見たことないよ!』

「くっ、まさか藍がナデポ使いだったとは…」

「あ、そうだった、尻尾だが別にいいぞ。ただ、痛くしてくれるなよ?」

「了解しました! イヤッフーーッ!」

 

 あ、あのやろう…俺も尻尾に…耳に…どさくさに、紛れて、巨乳に……やっぱり尻尾に飛び込みたい……!! あ、そこ…っ

 

 現在進行形で尻尾にダイブしているだろうフランと、いい笑顔で俺を撫でている藍の通称、フランの部屋は数時間にも及んだ。

 

 ただ、言っておけば数時間仕事をサボっていたのでこれも立派なサボりというやつじゃないだろうか。あと、撫でられすぎて体が震え、立てなかった。

 

 なにこれ、気持ち良すぎて死ぬかと思った! ちなみに、藍は一週間仕事をボイコットして紅魔館でのんびり過ごし、皆と仲良くなったし、俺も撫でられまくってすっかり藍が好きになり、藍の尻尾に埋もれて更に物理的にも溺れていった。

 

 やっぱり狐って最高なんだな! 更に追加でサーチされないような隠蔽術式で紫から逃れて二週間目に突入してたけど、構いませんねッ。

 

 ニ週間、泣く泣く仕事をして、全然出来ない家事の類やご飯を自分で作るというダメダメな妖怪が居たらしいが、俺もフランも藍も紅魔館組も知らない。

 

 

 

 

 




書くことなさすぎて何書いてるのかわからなくなってきたからこうなった。反省はしてないけど後悔はしている!

次は(いつかはわからないけど)問題児の続きでも書いてみようと思ってます。
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