いざ書いてみると、原作通りなら端折るし、ヴェイガン側の掘り下げが最低限気味なのであんまり話数も盛れないです。
AGE創作難しいですね…
でも某ゼハートSSを読んで、AGEファンとしてどうにか書けないかと考えた結果がベターな選択肢、噛ませ犬なデシルです。
そしてガンダムAGEのパチモンに乗ってもらって、連邦兵からヘイトを買ってもらうぜ。
平凡以下の文才なので、駄文だとは思いますが原作再履修しながら、原作最終回まではある程度、大筋の原型を書いてあるので、仕事・学校帰りの楽しみにして頂ければ幸いです。
…とか言いながら、ミスやガバしてたらごめんなさい。
デシル・ガレット。
ガンダムAGE作中において、主人公フリットの初恋相手を殺し、幼少期から非常に高いXラウンダー能力から優良人種として甘やかされて傲慢に育ったクズであり、ヘイトキャラの一人である。
そんな奴に憑依転生してしまった僕は、主人公に機体の手足をもがれて絶賛宇宙を漂流中です。
しかも体の記憶から分かる限り、このデシルは精神崩壊起こして精神だけ死んでやがる。
そんなにも負けを認められないのかい、このクソガキ。
しかも後片付けを押し付ける形だし。
ぶざけるなぁ!とキレちらかしたいが、それはさておき。
「どうやって助けてもらおう…」
助けてもらっても周りからの冷たい視線は避けられないだろうが、少なくとも宇宙を漂流して餓死するのだけは御免だ。
というか、いくらガンダムのオタクでも、ガンダムAGEのストーリーは壮大でちょいダイジェスト気味に物語が進むから、記憶からかなり薄れていて、どんな物語だったか大まかにしか覚えていない。
弟のゼハートが非常にお辛いことになる上に、デシルはやらかしまくって見殺しにされておしまい、だったか?
少なくとも、アセム編までは生きれるようだが……いや考えるのはよそう。
今はまず助かることだけを考えなければならない。
いくら序盤は隠蔽工作の塊であるヴェイガンとて、非常時の食料がないわけがないだろう。
ただでさえ人材と物資が乏しい火星の懐事情を考えれば、不慮の事故に最低限の備えはある筈だ。
そう思ってコクピットシートをひっぺがしたり、シートの裏側を探してみれば、弾倉1個付きの拳銃と非常食料のパサパサしたカロリー○イトな奴が6本。
それと人間の生存に必要な水がチューブ式で二つ。
ペットボトルサイズだった。
非常食料1本をパクッと平らげ、水で渇いた口と喉を潤して僕は眠りにつく。
正直、夢であってほしいのだが、頬をつねれば痛みで現実だと否応に教えてくれる。
つまり、僕がやったことではないにしろ、僕は主人公フリットの初恋であるユリン・ルシェルを殺害しているわけで。
「……どう足掻いても赦してもらえないよな」
最後まで生き残れるという保証はない。
幸せな未来を掴む、という夢はデシル・ガレットの所業を考えればあり得ない。
少なくともフリットは地位等のしがらみがなければ、優先的に殺しに来るだろう。
つまり、アセム編に入るまでは俺は確実にフリット、しかも思い出した記憶的に、バリバリのモビルスーツパイロット現役時代の彼と出会えば確実に殺される。
ああ、段々と思い出してきたぞ。
もうね、振り返れば振り返るほどデシル・ガレットになった僕は悪役として散るしかないよね、という感想が出てくる。
だが、弟のゼハートの事を考えればこのまま何もしないで死ぬのは、あまりにも無関心過ぎやしないか。
仮にヴェイガンから脱走するにしても、ヴェイガンという環境的にも追い込まれ、立場的にも孤立した組織にいる。
立地的にも火星と地球だ。
遠すぎて脱走するにはあまりにも距離が離れすぎている。
かといって、ヴェイガンで成り上がるにしてもヴェイガンは狂人イゼルカントによって支配・管理されている。
人望はなく、精神的ショックでXラウンダーとしての能力も劣化したクソガキのデシル・ガレットに付いていこうという人間はいないだろうし、反乱を起こそうものなら即座に処刑されるだろう。
「つ、詰んでる…」
フリットにトラウマを与える役割しかなかったデシルに、できることはない。
時間をかけても、デシルの引き出せるスペック次第で無駄死にとなる可能性が高い。
ネガティブ要素しかない未来に、僕はいっそこのまま死んでしまおうかと拳銃を手に取るが、それはまだ早いと手を放す。
どうすれば良いのか。
終わらない、纏まらない未来図に次第に眠気が僕を襲う。
今は色々ありすぎて疲れているし、休もう。
そう考えた僕は、眠気に抗うことなく眠りについた。
それから数ヵ月後。
僕は約二週間、精神と肉体がギリギリの状態になりながらも、なんとかヴェイガンの母艦に回収され、ヴェイガンの故郷たるセカンド・ムーンに帰還する直前だった。
いやまあ、こんな目に遭えばやつれたチンピラみたいな顔になるわな。
実際、既にまだクソガキなのにやつれてるし、そうなるくらいにガリガリになってたし。
僕が入れ替わった事で精神病んでないだけマシだろう。
まあ、ギリギリだったけどね!
拳銃を自分の頭につけかけてたよ!
「まずはイゼルカント様にご報告しなければ」
と、保護してくれた艦の艦長はそういって退室した。
周りからは白い目で見られて非常に居心地が悪いが、復讐とばかりに殺しに来られないだけマシだ。
本当に、そうならないだけマシな事が多すぎる。
それだけデシル・ガレットって人間はドブカスって事なんだ。
人の心とかないんすよね。
今は悲しいことにあるけど。
閑話休題。
個人部屋な士官室で、一人置いていかれた僕はベッドに横になる。
ようやく腰を落ち着けれた事でこれからの事を考えていける。
といっても、宇宙で漂流していたから考える時間だけは沢山あった。
チビチビと非常食を齧りながら、約百年に渡るガンダムAGEという作品内の時間とその渦中にいたアスノ家の物語を参考に、大きな史実改変せずに原作より良いエンドを考えた。
色々選択肢はあったが、まず【史実改変】という選択肢は、ハイリスクでどこで詰むか分からない。
仮にこのまま一兵士のままで事が進むようなら、改変後の予測も対応もできないから初っ端から外した。
不確定要素のシドやイゼルカント、プロジェクト・エデンを推進する奴らとか、アセムやウルフ隊長の生死とかでフリットの行動が大きく変わる可能性があるのだから、概ねは原作通りにしないと、アドリブじゃ越えられない場面が起きるかもしれないし。
そもそもそこまでの覚悟が僕にない、
「はー…結局、僕自身にできることはないみたいなもんだよね」
一つ目の選択肢の吟味を終え、ベットから起き上がる。
机に向かえば、ヴェイガンの子供用の学習用タブレットがあり、今の僕となっては簡単な数学の答えを書き込みつつ、僕は他の選択肢も吟味する。
【原作通りの末路】は、ほぼ原作通りに進むからある意味、最善の選択肢。
でも、今の僕は純粋たるデシル・ガレットではない。
どこかでガバによるミスが起きて予測不可能な事態、もしくは最悪の未来になれば、僕はやらかして死ぬだけの害悪になる。
流石にそれは嫌だ。
故に【大筋を変えずに死亡ポイントを越える】。
まずはこれを目標にした。
では死亡ポイントを越えたら?
そこまでは現状、この後の僕の処遇によって変わるからなんとも言えないが……
理想で言うなら、僕がゼハートの代わりに総司令になりガンダムレギルスと共に退場する。
これが一番だと思う。
死ぬのを引き伸ばしただけだが、僕のやらかしたことを考えれば普通の戦争なら処刑モンだ。
フリットにとっても、ある程度は溜飲が下がる……下がると良いな…
とにかく、今の僕にはこれしかあるまい。
大半がアドリブでどうにかするしかないのが、頭の痛いところだけど。
でも悪役、しかもラスボスとして散る人生も悪くないだろう。
折角の二度目の人生。
前世は平凡…とは少し言えない程度には運の悪い人間だったが、二度目も同じ平凡的な人生というのは嫌なものらしい。
少なくとも、僕はそれを想像して拒否したのだから。
ーーーーー
改めて指針を決めて、それから十数分後。
艦長は僕に、イゼルカントからの指示を伝えに来た。
僕はこのまま、セカンドムーンに帰還して勉学に集中しろとの事。
正直、勉学なんて面倒だし、七歳レベルなら中身は大人な僕には簡単すぎる。
とはいえ、いざ蓋を開けると軍人が習うような戦術や戦略の勉強もするみたいなので、これは受けておきたい。
けれども、その前に僕はやっておきたいことがあった。
なので、クビが飛ぶ覚悟で僕はイゼルカントに会いに行くことにした。
既に身体検査で、僕にXラウンダーとしての能力はほぼ皆無なのは知られているだろう。
僕自身がXラウンダーの感覚が分からないからのもあるだろうけど。
けれど、今のタイミングしか今後の運命を変えるチャンスはないだろう。
新たな僕のモビルスーツ。
それをねだりに。
はたして、僕の懇願は叶った。
もしかしたら、僕の要望が比較的簡単だったからかもしれない。
ただ、彼にはガンダムAGEのコピーをくれとだけ。
ヴェイガンのモビルスーツに搭載されている電磁装甲はいらないし、本家のような高性能も求めない。
ただ、見た目がガンダムAGEな機体を要求した。
これが叶った。
お出しされたのは、白と青を黒と紫で塗り変えられたガンダムAGE。
しかし細部はヴェイガンを感じさせる曲線デザインになっており、メインカメラなんかガフランのアイラインをそのまま張り付けたようなものだ。
余裕でピロロロって鳴るね。
地味にレギルスを想起させる顔だった。
でもコクピットはAGEと同じ胸部。
…何故、そんな真向勝負ではガフランにも及ばないような機体を求めたのか。
そう問いかけられれば、答えは単純で自分を追い込んでいく為だ。
追い込んで必死になって無理矢理にでも強くなる。
そうじゃなきゃ、この先を生き残ることはできないだろうから。
【ヴェイ・ガンダム】と名付けたガンダムAGEのパチモン。
この機体は成り代わった僕の覚悟の現れ、のつもりだ。
性能はゼダスと比べれば低いガフラン程度。
まあ、代わりにガフランとパーツが共有されてるから、整備のしやすさや互換性は高いけど。
70年現役だったガフランは伊達じゃない。
「ハッピーエンドで死ぬための戦い、ね。気が遠くなりそうだなぁ」
教本を片手に、装甲を取り付け中のヴェイ・ガンダムの姿を眺めていた僕は、教官役のメデル・ザントに呼ばれて勉強を再開するのだった。
これは、二度目の人生を悪役として華々しく散る為に、そして弟ゼハートを未来に生かす為の自己満足によるデシルに成り代わってしまった僕のお話だ。
次回、アーシュランス戦役。
と言ってもレイザーIn全盛期フリットに勝てるわけがないので、雑になんとか生き残る為の短い戦闘のやり取りしか見所がない。
憑依デシルがラスボスとして散るところまでは書き上げて、他視点から見るデシルのお話を挿入する所まではやりたい、なぁ。
ちなみに憑依デシルはラスボスとして散って平和の礎になるのも良いよね、と自分の生存は全く考えてない。
ユリンが死んでる時点で特に考えることなく、諦めております。