ケロロ軍曹  来訪! 伝説の兵士ギャララ 、であります   作:ケツアゴ

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時系列は置いて来た サザエさん時空について来れそうにない


第三話

この馬っ鹿もん!!

 

 通信が繋がるやいなや響いた怒声。ケロン軍元帥にて私が尻尾を生やしていた頃に所属した小隊の隊長だった相手だ。

 その縁で未だ隊長と呼んでいる。

 

「これは異な事を仰るな、隊長。私は引退した身だ。多少暴れても問題は無いだろうに」

 

 予想していたので身構えていたが相変わらず声が大きい。私より年上で事務仕事ばかりなせいで鈍っているだろうに相変わらずだけれども、流石に息が上がってしまっている。

 

 はっはっはっ! 無理をするからだよ、隊長。年寄りの冷や水だったかな? 

 

「一軍人でありながら兵器だと認定されたお前が引退した程度で軍と無関係な訳がないだろう」

 

「確かに! 言われてみれば至極当然の帰結であったか。折角引退したのに敵性異星人は襲って来るし悲しい事だ」

 

「死体と戦闘痕の処理は問題無いだろうな?」

 

「痕跡は共鳴で修復し、死体は我が親友であるネブラと娘さん任せたし、問題は無いよ」

 

「……まあ、良い。宇宙警察がお前のクローンを禁止兵器指定さえしなければ話は簡単だったが、自分で後始末を付けるなら問題無いが……何度も言うが目立つな。自分の立場を考えんか、大馬鹿者が!」

 

「そんなに大声出すと血圧上がって危ないよ? お互い若くは無いんだからさあ」

 

「誰のせいだ、誰の!」

 

 スイッチに拳を叩き付けて通信が切られる。相変わらず口煩く、小隊時代を思い起こさせられる。

 

 さてと、それはそうと再び敵性異星人の反応があったのだがどうすべきかな?

 

「ケロロ君達の反応もあるし、ちょっとだけ観戦させてもらおう。最後に見た時よりどれだけ成長したのやら」

 

 

 

 

 

 そう思って邪魔にならない位置から見張ってたけれど……何か予想外のが居たなあ。

 

 

「残念だったわね、ケロン人! このヴァイパーモモが相手よ!」

 

 ケロロ君達の邪魔をする為と言って現れたのはヴァイパーの力を発している地球人(ペコポン人)の女の子。

 

 ハーフ? いや、改造かな? ヴァイパーの力で肉体が活性化され、特に目の辺りに力が集まっている。

 

「まあ、良いだろう。純正のヴァイパーでないのなら現地民の反抗勢力でしかない」

 

「新手!?」

 

「元中将殿ぉ!?」

 

 双方の間に降り立てばケロロ君達は動きを止め、改造少女は警戒しながらも構える。

 脳改造や洗脳の兆候は見られない。多少価値観や性格に影響が出ているとして自己の意思による行動らしい。

 

「近くに居たら騒ぎに気が付いたもので様子見に寄らせてもらったよ。ケロン君、あのお嬢さんはヴァイパーの力を譲渡されているらしいが、量産型の新兵器なのかい?」

 

「い、いえ。あくまで個人の判断らしいであります」

 

 ケロロ君は慌てて訂正するが、それは良かった。昔から結構な数が狩られた天敵だからね、ケロン人にとってのヴァイパーは。

 

 それが変身でヴァイパーの力を扱う現地民の兵器なんて量産されたら本当に厄介だ。何せ僅か前まで普通の現地民にしか見えないんだから。

 

 うんうんと満足を示す様に頷くけれど、力を得て万能感に酔った少女には気に入らない様子だ。若い子は短気だよね。

 

「さっきからこのヴァイパー・モモを無視しちゃって! 先ずは貴方から倒しちゃうんだから!」

 

「君が? 私を? うーん、せめて訓練を受けて兵士になってから来なさいね。今の君じゃ力が本来で君自身はオマケ。兵士じゃなくって兵器という名の道具だからさ」

 

「あわわわわ!? 元中将さん煽りまくっているです〜」

 

「クーックックック。あの爺さんにそんな気はねえよ。現実教えて諦めさせようって軽く見てるのさ」

 

「このっ!」

 

 大振りの拳で殴り掛かって来る彼女の動きはスペック任せの物。まあ、無茶も無謀も若者の特権だ。

 

 

 

止まりなさい

 

 ただ静かに私は呟く。それだけでヴァイパー・モモを名乗る少女はその場にヘナヘナと座り込んだ。

 

 

 

「超⭐︎隊長命令……。隊長の素質を持つ限られたケロン軍人だけが使えるとは聞いていたが、まさかヴァイパー・モモにさえも有効とはな」

 

 ギロロ君の様子からしてケロロ君は未だ使った事が無いんだね。うーん、武力による侵略行為が時代後れ扱いされる影響だろうね。

 地球に来る前のあの頃の彼ならもう少しマシだったんだけれども。

 

 もう引退して口出しすらしないって方針だったのに実際目にすると色々と気になり始めるものだ。

 

 さて、今は彼女の方だね。

 

 

「ああ、安心して良いよ。私は退役軍人だから君と敵対する気は無い。ただ、君から私に手を出すのなら……君の家の近所一帯が綺麗な花火になるだけだ

 

「ひぇ!?」

 

「気絶するとは矢張り子供だね。それでも力だけなら大した物だが……クルル、解剖してみるかい?」

 

「そういったのには興味ねーな。隊長も放置する気みたいだしよ」

 

「そうなのかい? まあ、邪魔な敵の扱いも君達の裁量権の範囲内だ。今回はちょっと好奇心から余計な手出しをしてしまったね」

 

 随分と甘い事だがこれも時代の流れなのだろう。敵を倒していれば良かった(細かい事は部下が調整してくれるし)頃からは考えられ無いが……未だ現役の年寄り連中は大変そうだね。

 

 隠居の身には全然関係無いが、今度元帥を飲みに誘ってみようかな。

 

 

 

 

「もし。ケロロ君達がお世話になっているご姉弟の御母君と御見受けするが間違い無いかな?」

 

「あら? 貴方がケロちゃん達が言っていた元上官さん?」

 

 アホトロンフォームを使用中、データにあった女性が公園のベンチで休んでいたので声を掛ける。

 この姿では一瞬誰か分からなかった様だが、ケロロ君の名を出したからか直ぐに思い当たったらしい。

 

「何でも凄い軍人さんだったんでしょう? 今度お話を聞かせて聞かせてくれないかしら?」

 

「元部下の息子が世話になっているのだから構わないが、こんな老人の話が聞きたいとは奇特な事だ。大抵がビームを撃って敵を殲滅したの繰り返しだよ?」

 

 確か彼女は漫画の編集者だとか。この星の住人から知れば他の星の住人の話は面白い物なのかね?

 

 

 

 

 

「そんな訳で連絡先を教えたら誘われてね。離れた所で釣りでもしているから気にしないでくれたまえ」

 

「りょ、了解であります……」

 

 押し寄せる波、照り付ける太陽。この日、私は日向家の御母君に誘われて海にまでやって来ていた。

 乾燥はケロン人の弱点だから日差し予防の保湿クリームを塗って来ているが、ケロン君達はしていないのか。

 

 まあ、失敗も経験だ。余計な助言はしないでおこうか。

 

 

 

 釣り糸を垂らし、暫く経っていると思わぬ客人が釣れた。海の中から感じる視線。

 顔を出したのは一見すれば普通の少女ではあるが……。

 

 

 

 

「初めまして、だね。ノントルマの少女よ。若しくは私よりも年上だったりするのかな?」

 

 警戒の眼差しを私に向け。少女は海に潜って行く。いやはや、話には聞いていたが海底に住む知的生命体の現地民か。

 ケロロ君達の世代は知らないだろうが変な事にならなければ良いのだけれどね。

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