【新帝国暦十三年 新帝国軍・護衛艦内 フェリックス】
管制室のスクリーンは、まだ生きていた。
外へ出る術はない。隔壁は閉じ、通路は断たれている。
俺たちにできるのは、見ていることだけだった。
スクリーンの中で、味方は三方から食い破られようとしていた。
敵の数はこちらの倍近い。しかも味方は狭い回廊で細長く伸びたところを囲まれた。
戦の理屈をまだよく知らない俺の目にも、それがどれほど絶望的な形かは分かった。
「……終わりなのか」
二等兵の一人が呟いた。誰も答えなかった。
だが、スクリーンの中の帝国軍は、崩れなかった。
まず動いたのは、中央の一群だった。
三千隻が、みるみる形を変えていく。
細長く伸びていた隊列が畳まれ、厚みのある層に組み直されていく。
乱れがない。まるで一つの生き物のようだった。
「隊列を乱すな。守りを固くしろ。一歩も退くな」
通信の奥で、あの低い声がした。
鉄壁ミュラー。艦上で「盾になることです」と言った、あの人だ。
敵が、そこへ殺到した。
無数の砲火が壁に叩きつけられる。味方の艦が砕ける。
だが穴が開いたそばから、後ろの艦がそこを埋める。
砕けては埋め、砕けては埋め、壁はむしろ厚みを増していった。
よく見ると、壁は動いていた。
撃たれて傷んだ艦が層の奥へ下がり、無傷の艦が前へ出る。
通信には、あの低い声が絶え間なく流れている。
「第三層、前へ。第一層は下がって消火。慌てるな。順に、入れ替われ」
壁は、呼吸をしていた。
傷ついた鱗を裏へ返し、新しい鱗を表へ出す。巨大な生き物の、静かな呼吸だった。
一隻、被弾した艦があった。
機関をやられたのか、隊列の動きについていけない。
だがその艦は、持ち場を離れなかった。
傾いた姿勢のまま、砲だけは撃ち続けていた。
「一歩も退くな」という鉄壁の声を、艦そのものが体現するように。
「一歩も、退かない……」
俺は呻いた。
砕けた艦の分だけ、誰かが死んでいる。それでも壁は退かない。
退かないから、後ろの本隊が生きている。
あれが。
あれが、鉄壁ミュラー。
やがて、あの白い艦が動いた。
鉄壁の中枢から、鉄壁の旗艦パーツィバルが、前へせり出してくる。
ブリュンヒルトの血を引く、白い船体。
それが戦場の光を受けて、嫌でも目立つ位置へ、堂々と身を晒した。
「なんで、わざわざ……」
俺は、思わず呟いた。
目立てば、狙われる。そう教わったはずだ。
あの、皇帝を目立たぬ艦へ移した夜に。
なのに鉄壁は、いちばん目立つ艦を、いちばん前へ立てた。
後で知ったことだ。あれは、囮だった。
あの白い艦を沈めれば、鉄壁を崩せる。
皇帝も、あの奥にいるかもしれない。
討つ値打ちのある的を、わざと敵の目の前にぶら下げたのだ。
見え透いた罠だったかもしれない。
だが敵には、それを見逃す余裕がなかった。
無視すれば、千載一遇の首を、みすみす逃す。
だから敵は、罠と半ば知りながら、その一点へ吸い寄せられていった。
崩せそうで、崩れぬ一点へ。
あと一押し、あと一押しと、次々に兵を注ぎ込んで。
あとから思えば、それこそが罠だった。
鉄壁はただ耐えていたのではない。
敵を引き寄せていたのだ。磁石のように。
***
【新帝国暦十三年 新帝国軍・総旗艦
「頃合いだ」
盤面の上で、敵の群れは見事に偏っていた。
三方の包囲は、いまや鉄壁が誘った点への殺到に変わっている。
そして大軍が点に群がれば、必ず、別のどこかが薄くなる。
そこだ。
敵の右翼の群れと、後背の群れの継ぎ目。
互いに「あちらが受け持つ」と思い込んでいる、誰も見ていない縫い目。
包囲とは、囲んだ側が薄く伸びるということでもある。
六千五百を三方に割った時点で、この縫い目が生まれることは明らかだった。
(……ロイエンタール。お前なら、俺を笑うだろう)
ふと、亡き友の顔が脳裏をかすめた。
この程度の縫い目、ロイエンタールなら盤面を見た瞬間に、鉄壁との接敵など待たずに見抜いていたに違いない。
――腕がなまったんじゃないか、ミッターマイヤー。疾風ウォルフの名が泣くぞ。
そう言って、あの
疾風は小さく首を振り、その顔を盤面の底へ沈めた。
「中枢、抜錨。目標、敵右翼後方の結節点。……全艦、我に続け」
数百隻が、それに続く。
星々が、光の筋になって流れていく。
狙うのは艦の数ではない。
指揮系統の結び目。散らばる六千五百を辛うじて束ねている、幾つかの指揮艦。
頭を断つ。それで、この大軍は終わる。
「
閃光。
一つ目の結節が、砕けた。
「次」
艦隊は速度を落とさない。
敵の隊列の裏側を、風のように駆け抜けながら、結び目だけを正確に撃ち抜いていく。
二つ。三つ。
敵はまだ、自分たちの頭が消えていることに気づいていない。
気づいたときには、もう手遅れだった。
半刻の後、敵の大軍は、艦隊であることをやめていた。
「逃げる者は、追うな」
疾風は、追撃をはやる若い参謀を、短く制した。
「逃げ道は空けておけ。窮鼠は噛む。……もう勝敗は決した。ここから先で兵を死なせるのは、ただの浪費だ」
それがこの男の、二十年変わらぬ流儀だった。
そこへ、通信士が振り向いた。
「元帥!護衛艦より入電……陛下、御一行、ご無事とのことです!」
疾風は、ほんの一瞬、目を閉じた。
「……そうか」
それだけだった。
次の瞬間にはもう、その目は盤面に戻っていた。
***
【新帝国暦十三年 新帝国軍・護衛艦内 フェリックス】
俺たちは、その一部始終を、スクリーンで見ていた。
数百の光点が、夜の草原を走る風のように、敵の群れの裏を駆け抜けていく。
風が過ぎたところから、順に、敵の火が消えていく。
狙われているのは艦の数ではない。
敵の指揮艦。散らばる六千五百を束ねていた、幾つかの結節。
それだけが、正確に断ち切られていった。
管制室の空気が変わっていた。
さっきまで青ざめていた二等兵たちが、スクリーンに齧りついている。
「総旗艦だ」「あれが
誰かの声が震えていた。恐怖ではない、別のものでだ。
頭を失った大軍が、みるみる、ばらけていく。
号令の絶えた六千五百は、もう艦隊ではなかった。
ただ、逃げ惑うだけの、烏合だった。
そこからは、一方的だった。
鉄壁が正面から圧し、疾風が背後を刈る。
金床の上に置かれた鉄を、鎚が打つように。
逃げ場を失った敵艦が
倍の敵に囲まれながら、それを立て直し、呑み込んだ。
かかった時間は、一時間にも満たなかった。
「すげえ……」
それは子供の、ありふれた一言だった。
だが、それしか言葉がなかった。
あの数百の刃の先頭にいるのは、俺の父上だ。
家では母上の料理を褒め、俺の剣の癖を笑う、あの人だ。
その人がいま、たった数百隻で、六千五百の大軍を屠っている。
俺は初めて、父が怖いと思った。
そして同じくらい、誇らしかった。
ふと横を見ると、クラインが黙ってスクリーンを見上げていた。
いつも動かないその目が、このときだけは、わずかに見開かれていた。
***
【新帝国暦十三年 辺境宙域 エイジ・クルス】
盤面が、崩れていく。
「第二群、通信途絶!」
「右翼二時の集団、崩壊!各艦、勝手に離脱をはじめています!」
「後背の第五群、応答ありません!指揮艦が……指揮艦が、沈められました!」
「敵、中枢艦隊、なおも後背を移動中!速い……追えません!」
悲鳴のような報告が、艦橋に降り続けた。
クルスは椅子から動かず、それを聞いていた。
包囲は完成していた。数はこちらが倍だった。
初撃は理想通りに決まり、敵は確かに浮き足立った。
そこまでは、何もかも読み通りだった。
だが、あの鉄壁が凌いだ。
崩れかけた隊列をたった一声で束ね直し、こちらの猛攻を一手に吸い取った。
気づいたときには、全軍があの壁が用意した一点に群がっていた。
群がらされて、いたのだ。
そして群がった背中を、疾風が刈った。
指揮艦だけを、狙い澄まして。
頭を失った各群は、いま、統制を失って散り散りに潰されていく。
倍の兵力が、包囲の利が、初撃の成功が、何一つ意味をなさなかった。
「化け物か……」
若い士官が青ざめた顔で呟いた。
「包囲して、数も倍で、先に殴ったのは我々だ。それが、なぜ……これほどまでか……」
誰も、答えられなかった。
艦橋の隅で、若い通信士が声を殺して泣いていた。
古株の一人は、目を閉じ、唇だけで何かを唱えていた。祈りの言葉のようだった。
歴戦のはずの男たちが、声もなく盤面を見つめている。
恐怖というものが、音もなく艦橋を満たしていくのが分かった。
敵の砲火への恐怖ではない。
理解の及ばぬものへの、もっと根の深い恐怖だった。
クルスは答えなかった。
ただ、古い記憶が胸の底から浮かび上がってくるのを感じていた。
アムリッツァ。
あの日も、こうだった。
補給を断たれ、飢えながら、それでも同盟軍は整然と戦列を組んでいた。
押している、と誰もが思った瞬間、戦線が裏返った。
通信は悲鳴で埋まり、隊列は溶け、気づけば周りに味方はいなかった。
ウランフ提督の声が、通信の奥で途切れた。
あれが、名将と謳われた人の最期だった。
私は生き延びた。提督に逃がされて、生き延びた。
あれから十余年。
艦を拾い、兵を集め、この一戦に全てを賭けた。
帝国の虚を突き、幼帝を討ち、あの日の借りを返すはずだった。
その果てに待っていたのが、あの日と寸分違わぬ光景だとは。
疾風と、鉄壁。
先帝が遺した英雄たちは、十余年の歳月を経てなお、これほどか。
「……さすがだ。
呟きに、怒りはなかった。
戦った者にだけ分かる、乾いた敬意だけがあった。
「提督!中央突破で離脱を!まだ旗艦の周りには三百隻が残っています!」
「いや」
クルスは立ち上がった。
「全艦に告ぐ。散開し、各自、暗礁へ逃れよ。追撃は私が引き受ける。……一隻でも多く、生き延びろ」
艦橋が凍りついた。
「提督!それでは、旗艦が!」
「疾風は深追いをせん。獲物を全部は追わん男だ。私がここで足を止めれば、お前たちは逃げ切れる」
「なら、せめて提督も僚艦にお移りを!旗艦が残る意味はありません!」
「意味は、ある」
クルスは静かに言った。
「殿というのはな、旗艦が務めるから、殿になるのだ。頭がここに残るから、敵の目はここに向く。……それに」
老提督は、少しだけ笑った。
「年寄りには、年寄りの、締めくくりの流儀というものがある」
クルスは、あの若い士官を見た。
軍隊なのか海賊なのかと問うた、あの若者を。
「行け。生き延びて、見ろ。我々が見られなかったものを」
「……私には、他に行き場所がありません」
若者の声は、震えていた。
「家族も、友も、あの戦役で皆、焼かれました。お供させてください」
「馬鹿を言うな」
一喝だった。
「行き場所がないなら、なおのこと生きろ。……それが、命令だ」
若者は、何か言いかけて、言えず、深く敬礼した。
旧自由惑星同盟軍式の敬礼だ。
クルスは、ふと胸を突かれた。
――この若者は、同盟が滅んだ後に育った世代だ。
議会も、選挙も、自由の下で暮らす日々も、物心がついた頃にはなかったはずだ。
教科書と、我々老兵の昔語りの中にしか、その国はない。
なのに、この敬礼は、どうだ。
我々よりも、深い。
クルスは、背筋を伸ばして、敬礼を返した。
一隻、また一隻と、味方が暗礁の闇へ散っていく。
クルスはそれを目を細めて見送った。
かつて、私もこうして逃がされた。
ウランフ提督がたった一人で殿に立ち、我々を逃がしてくれた、あの日。
あれから十余年、私はただ生き延びることだけを考えて逃げ続け、ただ生きてきた。
誇りを捨て、海賊と呼ばれ、飢えながら。
その男が、最期の最期に選んだのが、逃げぬことか。
「……妙なものだ」
クルスは薄く笑った。
――提督。いま、ようやく、あなたと同じ場所に立てました。
***
【新帝国暦十三年 新帝国軍・護衛艦内 アレク】
その声は、突然、管制室の通信機から流れ出した。
暗号ではない。全周波数の、平文。
戦場のあらゆる艦に等しく届く声だった。
「帝国の、幼き皇帝に告ぐ」
静かで乾いた、老いた男の声だった。
「私は自由惑星同盟軍中将、エイジ・クルス。……お前の父が滅ぼした国の、亡霊だ」
「お前を討とうとして、討てなかった。私の負けだ。それは認めよう」
「だが、一つだけ、言い残しておく」
僕はスクリーンの前で動けなかった。
この声の主が、この戦を仕掛けた敵将だ。
あの無数の光点を消し、そしていま、消されようとしている男だ。
「いつか、問うてみるがいい」
「善き皇帝の、次に来るものは、何か、とな」
それきり、声は途絶えた。
意味は分からなかった。
善き皇帝の、次に来るもの。
なぜ敵将が、討ち損ねた僕に、そんな言葉を残すのか。
十歳の僕には、何一つ分からなかった。
ただその言葉は、意味の分からないまま、胸の底に小さな棘のように沈んだ。
そしてこの棘は、この先ずっと、抜けることがなかった。
***
【新帝国暦十三年 辺境宙域 エイジ・クルス】
通信を切ると、艦橋は静かだった。
残った乗員には退艦を命じてある。
だが、従わなかった者たちがいた。
古株ばかり、十数人。
同盟の軍服を、いまも捨てずに着ている男たちだった。
機関長は機関室に、砲術長は砲座に、それぞれ黙って持ち場についた。
機関長は、アムリッツァからの生き残りだった。
あの日、共にウランフ提督に逃がされ、共に十余年を生き延びてきた男だった。
退艦命令を聞いたとき、彼はただ一言「聞こえませんな」と答えて、機関室へ降りていった。
誰も、何も言わなかった。
言葉はもう、要らなかった。
旗艦は、まだ戦っていた。
老いた戦艦の古い主砲が、追撃の先鋒へ向けて、砲火を吐き続ける。
追撃の一隊が、面倒な獲物と見て群がってくる。
旗艦を囲んでいた最後の盾が、一隻、また一隻と、光になって散っていく。
それでも旗艦は、砲を止めなかった。
砲身が焼け、装甲が剥がれ、艦体のあちこちから火を噴きながら、なお撃ち続けた。
一秒でも長くここで暴れれば、その分だけ、逃げる仲間が遠くへ行ける。
それだけのための、最後の戦いだった。
正面のスクリーンに、疾風の刃が迫っていた。
クルスは目を閉じた。
そして、歌いはじめた。
鼻歌ではなかった。低いが、はっきりとした声だった。
艦内放送の回線は、全周波で開いたままにしてあった。
『友よ、いつの日か、圧政者を打倒し
解放された惑星の上に
自由の旗を
吾ら、
吾ら、今日を戦う、実りある明日のために
友よ、謳おう、自由の魂を
友よ、示そう、自由の魂を』(*)
圧政者を打倒せよと、歌は言う。
その圧政者の刃が、いま、私を討とうとしている。
若い頃は信じていた。
歌えば、いつか本当にその日が来るのだと。
ふと、放送の向こうから、低い声が重なった。
機関室の機関長だった。
続いて砲座から、もう一つ。また一つ。
残った古株たちが、持ち場で、唱和しはじめていた。
『専制政治の闇の彼方から
自由の暁を吾らの手で呼び込もう』(*)
専制の闇の彼方から自由の暁を呼び込もうと、歌は言う。
その暁を、ついに我々は見なかった。
見ぬまま、闇の中で死んでいく。
歌はいつも、成らなかった夢ばかりを美しく歌う。
だが不思議と、虚しくはなかった。
砲声の合間に、しわがれた合唱が続く。
飢えて、老いて、地図から消えた国の軍服を着た男たちが、歌いながら砲を撃っていた。
『おお、吾ら自由の民……』(*)
吾ら永遠に征服されず、と歌は結ぶ。
だが、国は征服された。
議会は散り、憲章は灰になり、地図から名も消えた。
それでも、この歌を最後まで憶えていた者たちが、ここにいた。
歌が歌われるかぎり、あの国は完全には死んでいない。
光が、艦橋を満たした。
結局合唱は、最後の一節にはたどりつけなかった。
存在しないはずの艦隊を率いた、地図にない国の最後の提督は。
恩人と同じ死に方で、宇宙の塵に還った。
看取る者はいなかった。
ただ、途切れた歌だけが、そこにあった。
***
【新帝国暦十三年 新帝国軍・護衛艦内 アレク】
戦いが終わった。
スクリーンの中の敵影は、もうまばらだった。
散り散りに暗礁へ逃れ、あるいは砕けて消えた。
追撃の命令は、ついに出なかったという。
救助隊が僕たちの区画にたどり着いたのは、それからしばらく後のことだった。
隔壁がこじ開けられ、光が差し込んだ。
「陛下!ご無事でしたか!」
駆け込んできた兵たちが、僕を見て床に膝をついた。
僕は無事だった。フェリックスも、クラインも。
区画の二等兵たちも皆生きていた。マインホフの脚も、すぐに手当てされた。
助かったのだ。
だが、助け出される道すがら、僕は見てしまった。
通路を、担架がいくつも運ばれていくのを。
その上に横たわる、布をかけられた、動かない者たちを。
一つ、二つ、三つ。
数えかけて、やめた。
数えきれる数では、なかったからだ。
僕を守るために、戦った人たちだった。
去り際、ノルデンが僕の前に立った。
あの暗闇で、僕が最初に名を呼んだ、若い二等兵。
彼は背筋を伸ばし、震える手で、敬礼をした。
何かを言おうとして、言葉にならず、ただ深く頭を下げた。
僕も、何も言えなかった。
言える言葉を、僕はまだ、持っていなかった。
フェリックスは、担架の列を、唇を結んで見ていた。
クラインは、いつもの乾いた目で見ていた。
僕は、目を逸らすことが、できなかった。
僕は生きている。
僕を守った人たちは、死んでいる。
そのあまりに単純な事実が、初陣の勝利の、僕にとっての全てだった。
(*)自由惑星同盟国歌。引用:田中芳樹「銀河英雄伝説〈1〉黎明篇」(2007年、東京創元社)