アインズ様が「エボルトォオオオオ!」と叫ぶ話 作:月光舞詐称者姫
アンケートの結果、だいぶ集まってきましたね。酷い目も見せ場もまだまだ先の話ですが、今回で新しいアンケートに切り替えささていただきます。
アウラの票が1増えるたびにコキュートスの票が2増える謎事態でコキュートスがほぼずっとダブルスコア刻んでましたね……やべぇ。
一方でマーレに票が集まりませんね。なんでや男の娘やぞ。可愛いやろ。マーレに投票してくれた方には申し訳ありませんが彼には酷い目に遭ってもらうことが確定しました.
ちなみに作者はコキュートスは『ちょっと思い描く武人感が合わないなぁ』なんて考えたりします。いくら自分にある力があれとはいえ、一々すまないって誤ってると逆に相手に失礼なんじゃないかとか考えちゃうんですよね。あくまでそこが合わないってだけでキャラクターとしては好きです。
ちなみにこの世界のスタークは本編から300年後の成長したエボルトが変身するスタークなので、スタークの姿でもプレアデスとも互角以上に渡り合えます。
この世界のプレアデスの戦闘能力はスパークリングと同等あるいはそれ以上みたいな扱いです。
「ブラッド・スターク!?何故ここに!?」
「おいおい、"スタークさん"じゃないのかよ。いつもの態度はどうした?」
いきなり兜を弾き飛ばされ、魔法による幻影で取り繕うのも間に合わず骸骨の素顔を明らかにされてしまうモモン。当然、無礼を通り越して悪意すら感じる動きに、周囲に居たモモンに絶対の忠誠を誓う2人は激昂する
「貴様ァッ!」
「だれだか知らないけど……借りは返すよ!」
ナーベラルが片手剣を手に斬りかかり、アウラが腕に巻き付けていた愛用の鞭を振るい、その合間を縫うようにスタークに攻撃する。だがナーベラルの攻撃をあっさりと避けたスタークは、そのまま振るわれた鞭をトランスチームライフルでガード。しかし、
「うおっ!?」
その一撃は予想外に重かった。思わぬ威力に思わずよろめくスターク。
「そこだぁっ!」
「おっと危ない!」
怒りのままそこにナーベラルが剣を突き立てようとするがあえてそのまま倒れ込んで回避。舐め腐った動きに激昂したナーベラルはそのまま叩きつけるように剣を振り下ろすが、スタークは転がってそこから退避しながら起き上がる。
「やるねぇ、いい鞭だ。なかなかセンスあるな、お嬢ちゃん。」
「まだ76だからって舐めないでよね!」
「ん?76?っと危ねぇ!」
まだ、と言いながらとっくにおばあちゃんな年齢をカミングアウトするアウラに一瞬首を傾げるが、そこに真上から転移してきたナーベが剣を振り下ろしてくるのを慌てて側転で回避する。
「やれやれ、ナーベちゃんはともかく、アンタはこの姿じゃちょいと厳しそうだな……」
「舐めるなァッ!」
ナーベラルのレベルは、レベル100の階層守護者と呼ばれる、最高幹部の格に位置するアウラには遠く及ばない。だからといって弱い訳ではないのだ。むしろ直接の戦闘能力で言えば、ナザリックの戦闘部隊、戦闘メイドプレアデスの中では最高レベルであると自負している。そんな自分を『ともかく』だと?
激昂したナーベが両手に光らせるのは、この世界の最高レベルであり英雄の領域と言われ、アインズに使用を許可された最高位階、第五位界の魔法を裕に超える第七位階魔法、
「
バリバリと甲高い音を放ちながら突き進む二体の青白い雷で形成されたドラゴンが瞬く間にトブの大森林の一角を黒焦げにする。
「ここまでやれば……あの鬱陶しいガガンボも……」
「お、おいナーベ……」
冷静さを取り戻したアインズが、肩で息をするナーベに流石にやりすぎだと言おうとした時だった.
「確かに、食らえばヤバかったな。」
「なっ!?」
その背後に、スタークの姿が現れる。エボルトの能力である高速移動で、魔法の光量に視界が遮られた瞬間ナーベの後ろまで回り込んだのだ。
「隙ありィ!」
「ぐあっ!?」
「ナーベッ!?」
咄嗟の事態に転移も回避も間に合わず、トランスチームライフルの銃撃を至近距離で受けてしまいその美しい顔で大森林の土を舐めるハメになった。
「このぉっ!」
「そぉらよ!」
「そっちも鞭を!?」
風を切り、木々の間を抜けて飛来するアウラの鞭。それに対してスタークは、左腕に仕込まれた、先端が毒を撃ち込む機構になった蛇の尻尾のような武器、スティングヴァイパーで総裁する。衝撃の威力はやはり若干スタークが押し負けている.
そしてスタークに出来た隙に、すかさずアウラの第二の鞭が飛来した。
「うおっ!?」
全くの意識外から飛来したピンクの鞭、高速移動で咄嗟に回避しながらトランスチームライフルをブレードとトランスチームガンに分離。そのままスチームブレードの刃で、さらに迫り来る黒い影が振り翳した爪をガードした。
「フェン!クアドラシル!」
「なるほど、アンタ
現れたのは黒と金の優美な毛皮に身を包んだ赤目の巨大な狼、
「よぉし、これなら……」
「おっと待て待て、お遊びは、これくらいでいいだろ」
そんな言葉と共に両手を上げるスタークに、思わずガクッとなるアウラ。
「な、なんだよ……!」
「俺の目的は十分果たしたってことさ」
「だからって……」
飄々と言うスタークの態度に納得がいかないのか、鞭を握る右手に力を込めるアウラだったが、
「待て、アウラ」
「あ、アインズ様……」
肝心のアインズが制止すれば、相棒たちと一緒に"ステイ"する他なかった。スタークは強い.ここでさらにアウラの魔獣が暴れ回るなんてことになれば、違和感を感じた漆黒の剣の面々までこっちに来て正体がバレかねない。
「私を探っていた、と言いましたね……」
「あぁ、旅の戦士にしても無理があったからな」
「ならば……何故このような手荒な真似を?私たちが彼らから離れるタイミングを見計らうにしても、他に方法が……」
「じゃ、俺がいきなりアンタがアンデットだろって指摘しても、こうして話してくれんのか?」
「(いや答えるわけがないだろ……常識的に考えて。)」
スタークの問いにモモンガは心の中で突っ込んだ。旅の冒険者、人間モモンを演じてるのだ。正体を言い当てられたところで否定して誤魔化すに決まっている。何より
「まるで私がアンデットだと、最初から分かっていたような口ぶりですね……まさか
「まぁそんなところだな。俺には、触れた相手に対して、ある特定のアイテムに対する適性を測ることができるっつう力があるんだよ。
んで、ある程度人間の適正値の限界は決まってるし、そもそも生き物にしか反応しない」
既に死体であるスケルトンのモモンガにはスタークの持つ力が反応しなかった。その口ぶりからナーベが人間じゃないことも看破されていたのだろう。
しまった、そう言う
エボルトも言う必要がないので明かしていない。
「ま、だからずっと怪しんでたって訳さ.種族の詳細までは分からねぇがアンデットとこれまた別の人外が裏で組んで何やってんのかってな」
「…………なるほど、貴方の懸念は尤もだ」
パンパンと地面に転がったヘルムを叩いて埃を払い、魔法で破損を修復して被り直す。
「だが、私たちは悪人ではない。それは信じて貰いたい」
「どうかな?今までの行動が全部潜入のための嘘……ってのも、考えられないわけじゃないだろう?」
「私たちに人間と敵対する意思はない。これは本当だ」
これは間違いなく、モモンガの本心だ。彼が求めているのは、仲間たちとの冒険の日々。そのためにアインズ・ウール・ゴウンの名声を高めて、この世界のどこかにいるであろう仲間に自分はここにいると知らせたい。
彼の目的はそれだけだ。その前準備として世界を知りたいだけだ。
「……なるほど、ねぇ」
ちらりと見るのは、服の土汚れを払いこちらを睨みつけるナーベ。彼女に人間と仲良くするような意志があるとはぶっちゃけ思えない。むしほアインズ様が友好的に接してくださるのをありがたく思えと思っているはずだ。
「(上が理想を持ってても部下が悪意を持って好き勝手するのはある話だからなぁ。)」
というかかつて自分がやった。自分の力を取り戻すために、いろいろな組織を転々として、どの組織でも好き勝手に暗躍した。組織のボスの思惑を邪魔したのも一度や二度じゃない。
厄介なのは、別にナーベラルに自分の様に上に対する叛意がある訳じゃ無いことだ。忠誠を誓っていると言うのに、アインズの思惑に反し、ナーベラルは人間という種族を見下し、常日頃から態度が悪い。
個人の付き合いというなら仕方ないのだろうが、やれ口を開けばカスムシガガンボアブラムシでは人と仲良くもあったものじゃない。モモンガの理想の崩壊という未来の予想はつくが、それがどの様な形で起こるのか全く予想できない。
他のアインズの配下もこの様な調子なら『良かれと思って』で大惨事を引き起こしかねないのだ。
「……アンタの言いたいことはわかった」
だが、戦ってみて分かった。彼らの強さは魅力的だ。有効に使えれば仮面ライダー達の成長に使えるかもしれない。そこでエボルトが取った選択は……
「すまなかったな。あんなマネをして。そっちのお嬢ちゃんも、大切な人なんだろ?」
「えっ!?あ、うん、そう……だ、ね。そうそう、大切なお方!」
静観だ。とりあえず、この後どうなるかで敵対するのか協力するのか、考え込むことになるだろうと、モモンガに頭を下げた。
いきなり大切な人と言われて意味を勘違いしかけたのか、顔を赤らめそう言うアウラ。一方でナーベラルはまだ不満そう……というより、先ほどの戦いがあまりに屈辱だったのだろう。キッとスタークを睨みつけている。
そう言う態度を面白がったのか、ナーベラルの方はチラリと一瞥しただけだった。
「(え……何もナシ?)」
露骨にナーベラルにだけ何も言わない姿に、思わずモモンも突っ込む。だが、思えばナーベとして接していた頃、スタークへの彼女の態度は目に余るものだった。
「(いやでも……それはそれ、これはこれだよな?)」
こっちはちゃんとそうした非礼は謝罪したし、何よりナーベラルは彼の仲間、弐式炎雷が自分の戦闘スタイルに似せて作り上げた
「あの……ナーベにも何か……」
「あぁ、そうだったな」
モモンガがそういえば、スタークは思い出した様にナーベラルに近づいて、肩にポンと手を当てて
「そのカッとなる癖はなんとかしないとな。俺だったから良かったが、他のやつなら死んでたぞ?」
「は?」
飛んできたのは謝罪ではなくアドバイスだった。それも割と舐めた感じの。
「俺は加減してやったが、アンタは俺のことを殺しかけたからな。コイツでおあいこってことにしてやるよ。」
その言葉を聞いてナーベラルは表情を怒りに染め、ギリィ……と奥歯を噛み締める。一方のモモンガも、不満は隠せなかった。
「(なんだよそれ……こっちはきっちり謝罪してるのに……!)」
ナーベラルだけ明らかに軽んじている様な態度。さらに、そのままスタークは背を向けて去っていく。まるで喧嘩の場でお互い謝ろう、と言ったら『でも君が一番悪いよね?』と1人だけ吊し上げられた様な気分だ。
「……どこへ行く?」
「そろそろ戻らないと怪しまれるからな。森の賢王を撃退するんだろ?早めにやれよ。それっぽい言い訳は考えておいてやるからさ。」
チャオ♪と言って笑いながら去っていくスターク。その姿は、そのまま森の木々に隠れて見えなくなっていってしまった。
「(そもそも、腹を割って話すとか言ってたのに、そっちのことは何一つ明かしていないじゃないか……!)」
人を食った蛇の様なスタークのその態度に、モモンガは怒りを隠しきれなかった。アンデット故、あまり強い感情を抱くと鎮静化されてしまうのだが、その機能が働くまで、沸々と煮えたぎる怒りは続いていった。
その後、森の賢王ーーー以外にも、その正体は超巨大なジャンガリアンハムスター型の魔物だったーーーを調伏して、それに騎乗してやってきたモモンを見てスタークがゲラゲラと大笑いしたりと一悶着はあったが、一行は無事に薬草を採取し、リ・エスティーゼ王国の都まで戻って来ることになった。
途中で調伏したモンスターである森の賢王ーーーモモンは"ハムスケ"と命名ーーーをギルドに登録しにいくためモモンと分かれ、スタークと漆黒の剣の面々は、ンフィーレアの家へと向かっていった。だが、その家の中でンフィーレアを出迎えたのは、彼の祖母ではなく……
「ハァイ、おかえりなさい♡」
フード付きのマントで体を隠した、怪しげな女だった。
「いやぁ心配しちゃったよ。何日も帰ってこないんだもの。」
「え……あの……どなたですか?おばあちゃんは……」
そんなンフィーレアの言葉に、漆黒の剣の面々の警戒度が跳ね上がる
「え?アタシ?アタシはねぇ……君を攫いに来たんだ。」
そんな言葉に、ペテル達は飛び出す。
「ンフィーレアさん、下がって!」
「止めろ!お前らの敵う相手じゃねぇ!」
「「「ッ!?」」」
だがスタークがそれを慌てて止める。目の前の女は明らかにペテル達より数段上の強者だ。気配でなんとなくだがわかる。だが遅かった。すでに、ペテル、ダイン、ルクルットはンフィーレアを庇う様に前に出てきている。
そして、狭い家の中故に、スタークが前に出る隙間がない。さらに
「遊びすぎだ、クレマンティーヌ。」
背後からはこれまた赤いローブを見に纏ったスキンヘッドの老人がドアを塞いでいた。この老人もまた冒険者ナーベが扱っていた第3位界の魔法なら容易くこなせそうな魔法詠唱者。
「ごめんごめん、でも悲鳴は漏れない様にしてくれてるんでしょ?」
クレマンティーヌと呼ばれた女は、狂気的な笑みを浮かべながら獲物を抜く。短剣……否、エストック。細剣とよばれる刺突に特化した武器だ。軽装姿にエストック、まず間違いなくスピードタイプ。
老人の方も、魔法詠唱者がこの至近距離で無防備というのはまずあり得ない。
「1人くらいなら遊んでも……いいよね?」
じゅるり、と舌なめずりをして獲物を吟味する様にこちらを眺めて来る。最悪だ、詰んだ。とスタークは焦る。どちらも一級の敵である以上、どちらかを己が惹きつけて突破しようにも妨害されることは間違いない。
そして、ペテル達はその妨害を抜けられない。最悪そのまま殺されてしまうだろう。トランスチームガンには味方を転移させる撤退機能がある。だが、それには対象を煙に包み込む必要がある。
煙に全員を包み込む前にクレマンティーヌが1人、2人仕留める……あり得なくはない。もし彼女までまとめてワープされたら最悪だ。どうするか、必死に頭を回すスタークに、ペテルが声を上げた.
「スタークさん!ニニャとンフィーレアを連れて逃げてください」
「はぁ!?お前らはどうするんだよ!?」
「いいからガキ連れて逃げろや!アンタなら2人抱えてくくらい余裕だろ!」
ルクルットも短剣を構えてたままそれに続く。
「ニニャには、成さねばならぬことがあるのである!」
「そうです、俺たちの代わりに、その手助けを……!」
「貴族に攫われたっつう、アイツの姉を助けてやってくれ!」
背中越しで表情は分からないが、何としてでも仲間のために時間を稼ぐという決死の意思を感じる。
「いやぁ、お涙頂戴の展開。でも逃げられると面倒だから……」
一方のクレマンティーヌも構えを取る。選択の時間はない。この世界の悪意と陰謀が、そして、それに乗ずるエボルトの計画が始まる時は、唐突に訪れたのだ。
よぅお前ら、後書きに失礼するぞ、俺はエボルト。地球外生命体のエボルトだ。以後、お見知り置きをってな。
さて、今回の第6話はどうだったかな?ちょいと飛ばし過ぎ?そうかもな……ま、そこは作者も色々事情があるんだよ。今回俺が出てきたのは、下のアンケートの告知の為だ。今日のエピソード、最初に変なマークが付いてなかったか?
簡単に言えば、それがあるのは所謂『ルート分岐』のあるエピソードの特徴だ。今後もちょくちょく出て来るから忘れんなよ?
俺としては、仮面ライダーをこの世界で育成する為にニニャに目をつけてたわけだが、困ったことに憎しみに囚われてるニニャじゃ、ハザードレベルは挙げられない。そうやって困ってたところに唐突に沸いた転換期、ここでの俺の選択が、他の奴らの運命を決めることになる。
俺が今とれる選択肢は二つ。一つは、近くのンフィーレアとニニャだけ確実に逃すこと。つまりペテル達は見捨てるルートってことになるな。
もう一つは、多少無茶してでもペテル達まで逃すこと。こっちはまぁ、難しいな。クレマンティーヌ達が近すぎる。
そこで俺は、今回の選択をお前達読者に委ねることにした。この選択でルートがでっかく変化するから、気をつけろよ。ちなみにアンケートのルートの中にはバッドエンドルートも含まれてて、それの結果次第で俺がアインズに負けるか、勝つのか、それとも引き分けで対消滅かと、場合によっては結末がかわっちまうらしい。責任重大だな!
てな訳で、せっかくだし初回サービスってことでここでヒントをやろう。ニニャは今、モモンや俺といった力のある連中を見過ぎてる。このままじゃ『"自分達"に出来ることは何もない』って挫折と無力感で折れちまうかもなぁ。
そうさせない為には、心にガツンと来るエピソードが欲しい、そうは思わないか?
俺から言えるのはここまでだ.それじゃ、せいぜい気をつけて投票しろよ、期限は一週間だ.これから作者が暫く投稿を休みに入るからそのタイミングで考えた計画らしいぞ。それじゃあ、お前達の選択を楽しみにしてるぜ。チャオ♪
スタークはどうする?※注意!このアンケートの結果でストーリーが分岐します 分岐によっては取り返しのつかない結末に至るのでご注意くだ
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ニニャとンフィーレアだけを確実に逃す
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一か八か、全員を逃す