往風の羽ばたき──プラエシュケ
乾風とともにやって来たモンドの新しい住民
流れゆく風とあった者、この広い世界を旅する風を知る者、風の帰る場所に辿り着いた者。
「この五百年の間に、四風守護への信仰は失われてしまったけれど、海の底に消え去ったあの街は、今も多くの人々の記憶や知識の中にある。でも、彼は街を蘇らせるつもりは無いんだ。え?どうしてかって?フェネクスの民の子孫は今もこのモンドで暮らしているし、ヴェルンが無くてもこの国が彼の帰る場所だからだよ。形だけの『帰る場所』はもう必要ないと判断したみたいだね」
往風の羽ばたき
神の目 - 風
命ノ星座 - 風砂蝶座
プラエシュケ
誕生日 3月12日
所属 ミルハーヴェン
神の目 風
命ノ星座 風砂蝶座
ミルハーヴェンの新しい隣人。かつてモンドに生きていた魔神フェネクスであり、今はプラエシュケと名乗り、人間に扮している。
キャラクター詳細
かつてモンドにはフェネクスという名の魔神がいた。彼は風神バルバトスの眷属であり、友だったと言う。しかし、五百年前にモンドを襲った漆黒の災いで統治していた街ヴェルンを失い、そして命を落としたと伝わっている。
だが、ある年のブリーズブリュー祭で彼は風神と共に帰ってきたらしい。モンドの人々は風に乗って辿り着いた風神からの言葉によってそれを知り、風神がそう言うならと皆でその帰還を祝福した。
そうして再びモンドの大地を踏みしめた者こそ、魔神フェネクス、もといプラエシュケと名乗る青年である。
友人のように自らの正体を隠し、モンドにやって来た新たな住民を装う彼がフェネクスだと勘付く者はいない。五百年もこの地を離れていたにも関わらず、今のモンドに溶け込むのは早かった。
人々は魔神フェネクスについては詳しくない。ヴェルンという街があった事は四風守護が廃れてしまったことと比べればずっと残り続けていたが、フェネクスに関する話は多くが失われてしまった。ヴェルンの民の子孫も皆モンドの住民として暮らしているが、彼らが持っていた物語の多くは風にさらわれて消え去ってしまった。そんな中、唯一ハルトマイヤー家の者だけは敬愛する主人の記録を残し続けた。ヴェルンが陥落する前、何百何千年と繋いできた物語を死守し、何代にも渡って継いできた。それが大々的にフェネクスの帰還に役に立った訳では無いが、少なくとも何も無いよりはずっと効果があっただろう。
だが、実際にそれを目にしたフェネクスは声を上げて笑った。何故なら記録のほとんどが随分と脚色されており、それはそれは偉大なる存在として書かれていたからだ。命にかえてもという覚悟のもと守り続けた記録が正確なものではなかったと知った現当主のコンラートは焦り、顔を伏せて震えながら主の言葉を待つしかなかった。しかし、フェネクスはそれを良しとし、受け入れた。それに対し思わずと言った様子で理由を尋ねたコンラートに、フェネクスはこう答えた。
「確かにここに書いてることは大袈裟で正確性には欠けるが、だからって破り捨てるようなものじゃない。これに込められた物は、どんな事があっても偽れないお前たちの純粋な想いだからな。俺の可愛い民たちが俺に向けて抱き続けたそれを、俺が大切にしないでどうするんだ?俺はお前たちの主なんだから」