問題児たちと憑依者たちが異世界から来るそうですよ? 《凍結中》   作:夜明けの月

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お久しぶりです、夜明けの月です。

この頃リアルが本格的に忙しくなってきました。テストが多かったり、追試だったり……。

ですが、更新の方は毎週頑張ります!暇があれば他の曜日も更新しようと思います。

それではどうぞ本編をお楽しみください。


ギフトゲーム開始!だそうですよ?

飛鳥、耀、司、ジン、それと黒ウサギと十六夜と三毛猫は『フォレス・ガロ』のコミュニティの居住区を訪れる道中、『六本傷』の旗が掲げられた昨日のカフェテラスで声をかけられた。

 

「あー!昨日のお客さん!もしや今から決闘ですか!?」

 

『お、鉤尻尾のねーちゃんか!そやそや今からお嬢達の討ち入りやで!』

 

ウェイトレスの猫娘が近寄ってきて、飛鳥は一礼する。

 

「ボスからもエールを頼まれました!ウチのコミュニティも連中の悪行にはアッタマきてたところです!

この二一〇五三八〇外門の自由区画・居住区・舞台区画の全てでアイツらやりたい放題したもの!二度と不条理な真似が出来ないようにしてやってください!」

 

ブンブンと両手を振り回しながら応援する鉤尻尾の猫娘。

 

飛鳥は苦笑しながらも強く頷いて返す。

 

「ええ、そのつもりよ」

「おお!心強い御返事だ!」

 

満面の笑みで返す猫娘。だが、急に声を潜めてヒソヒソと呟く。

 

「実は皆さんにお話があります。『フォレス・ガロ』の連中、領地の舞台区画ではなく、居住区画でゲームを行うらしいんですよ」

 

「居住区画で、ですか?」

 

答えたのは黒ウサギだった。初めて聞く言葉に飛鳥は小首を傾げる。

 

「黒ウサギ。舞台区画とはなにかしら?」

 

「ギフトゲームを行うための専用区画でございますよ」

 

舞台区画とは、コミュニティが保有するギフトゲームを行う為の土地だ。白夜叉のようにゲーム盤を用意できる者達は極めて少ない。他にも商業や娯楽施設を置く自由区画、寝食や菜園・飼育などをする居住区画など、一つの外門に莫大な数の区画がある。

 

「しかも!傘下に置いているコミュニティや同士を全員ほっぽり出してですよ!?」

 

「……それは確かにおかしな話ね」

 

飛鳥達は顔を合わせて、首を捻る。

 

「でしょでしょ!?何のゲームかは知りませんが、とにかこ気をつけてください!」

 

熱烈なエールを受け、ウェイトレスの猫娘と別れ、一同は『フォレス・ガロ』の居住区画を目指した。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

司side

 

少し歩くと、『フォレス・ガロ』の居住区に着いた。だがそこは、

 

「何だこれ?ジャングルか?」

 

仕方ないだろう。なぜなら居住区画が森へと豹変していたのだから。というより、これは居住区画としてはどうかと思うけど。

 

「虎の住むコミュニティだしな。おかしくはないだろ」

 

「いや、おかしいです。『フォレス・ガロ』のコミュニティの本拠は普通の居住区だったはず……それにこの木はまさか」

 

ジンはそっと木々に手を伸ばす。その木は生き物のように脈を打っていた。

 

「やっぱりーーーー『鬼化』している?いや。まさか」

 

ジンは何か心当たりがあるように呟いていた。すると横から飛鳥が、

 

「ジン君。ここに、『契約書類』が貼ってあるわよ」

 

門柱には確かに羊皮紙が貼ってあり、そこにはゲームの内容が記されていた。

 

『ギフトゲーム名 "ハンティング"

・プレイヤー一覧 久遠 飛鳥

春日部 耀

神野 司

ジン=ラッセル

 

・クリア条件 ホストの本拠内に潜むガルド=ガスパーの討伐。

・クリア方法 ホスト側が指定した特定の武具のみで討伐可能。指定武具以外は"契約(ギアス)"によってガルド=ガスパーを傷つけることは不可能。

・敗北条件 降参か。プレイヤーが上記の勝利条件を満たせなくなった場合。

・指定武具 ゲームテリトリーに配置。

 

宣誓 上記を尊重し。誇りと御旗の下、"ノーネーム"はギフトゲームに参加します。

 

"フォレス・ガロ"印』

 

「ガルドの身をクリア条件に……指定武具で打倒!?」

 

「こ、これはまずいです!」

 

ジンと黒ウサギが悲鳴のような声をあげている。そんなにまずいものなのか?

 

すると、飛鳥が心配そうに問いかける。

 

「このゲームそんなに危険なの?」

 

「いえ、ゲーム自体は単純なのですが、問題はこのルールです。このルールでは飛鳥さんのギフトで彼を操ることも、耀さんや司さんのギフトで傷つけることも出来ないことになります………!」

 

「……どういうこと?」

 

「"恩恵(ギフト)"ではなく"契約(ギアス)"によってその身を守っているのです。これでは神格も手を出すことができず、自分の身をクリア条件に組み込むことで、御三人の力を克服したのです!」

 

「すみません、僕の落ち度でした。始めに"契約書類"を作った時にルールもその場で決めておけばよかったのに………!」

 

なるほどそういうパターンですか……。これは自分の出来る範囲で頑張るしかないな。とりあえず申し訳なさそうにしているジンに声をかける。

 

「まあ、仕方がないだろう。ジンはギフトゲームに参加するの初めてなんだろ?」

 

「いえ、ですが………」

 

「決まったものは仕方がないだろ。どっちにしろゲームには勝つしかないんだ。そうだろう?」

 

そう、俺はガルドにギフトゲームで勝つために、そして理不尽にも殺されてしまった子供達のためにも勝たなければならない。もうあんな悲劇を繰り返さないためにも。

 

「そう言うのはいいけれど………条件はかなり厳しいわよ。指定武具が何かも書かれてないし、このまま戦えば厳しいかもしれない」

 

そう呟く飛鳥は厳しい表情で"契約書類"を覗き込む。それに気づいた黒ウサギと耀は、飛鳥の手をギュッと握って励ます。

 

「だ、大丈夫ですよ!"契約書類"には『指定』武具と書いてありますし、もし最低限のヒントがないならばルール違反で"フォレス・ガロ"の敗北は決定!この黒ウサギがいる限り、反則はさせませんとも!」

 

「大丈夫。黒ウサギもこう言ってるし、私も頑張る」

 

「二人ともこう言ってるんだ。俺たちに勝ち以外はあり得ないだろ?」

 

そう言って俺は飛鳥を励ました。

 

「……ええ、そうね。むしろあの外道のプライドを粉砕するためにはこれぐらいのハンデは必要かもしれないわね」

 

俺たち三人に励まされ飛鳥も奮起する。陰で十六夜とジンがなんか話しているが……、まあ放っておいていいだろう。

 

「さて、ゲーム開始といきますか」

 

そう言って参加者の俺たちは門を開けて突入した。

 

司side out

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

耀side

 

門の開閉が、ゲーム開始の合図だったのか、生い茂る森が門を絡めるように退路を塞ぐ。

 

「(……こんなに木が生い茂ってるのに動物が一匹もいないなんて)」

 

私は居住区画の中を見て思った。普通ならば、このように木々が生い茂っている場所には何か動物がいてもおかしくはないと思う。ただ、それが普通の森(・・・・)だったらの話だけど………。この森の木脈打ってて気持ち悪いし。

 

「しかし、脈打ってる木以外は本当何もないよな。あの似非紳士、逃げたんじゃねぇのか?」

 

緊張した面持ちのジンと飛鳥を差し置いて、司が緊張感のない言葉をかける。

 

「近くには誰もいないけど、流石にそれは」

 

可能性はあるかもしれないけど……。

 

「まあ、逃げた場合は追い詰めて締め上げるけど」

 

………。今さらっと怖いこと言ったよね?…………まあいいや。気にしないでおこう。

 

「そういえば、耀さん。犬にもお友達がいるの?」

 

「うん。20匹ぐらい」

 

私のギフトは、獣の友達がいればいるほど強くなるという。嗅覚や聴覚などの五感ならば十六夜より優れている自信がある。

 

「ガルドの詳しい位置は分かりますか?」

 

「それは分からないけど、風下にいるのに匂いがしないから、何処かの家に潜んでる可能性は高いと思う」

 

「ではまず外から探してーーーーー」

 

「ガルドと指定武具の位置は大体分かってるから、闇雲に探さなくていいぞ。体力の無駄だからな」

 

「「「……………は?」」」

 

司の発言に私達三人が凍りつく。さっきギフトゲーム始まったばかりだよね?

 

「そ、それはどういうこと司君。教えてくださる?」

 

飛鳥が恐る恐る司に尋ねる。

 

「簡潔にかつ分かりやすく言うなら、ガルドは本拠にいると思うな」

 

…………うん、簡潔すぎて訳がわからないや。

 

「分からないから詳しく言ってくれる?」

 

飛鳥が司に再度説明を求める。私とジンもその言葉に頷き、司の言葉を待つ。

 

「外にいないとすると、居住区画内の他の家に隠れるという手もあるが、その家はおそらく木に飲み込まれたに違いない。それならば、比較的安全な本拠を隠れ場所に選ぶと思うからだ。そして指定武具は、ガルドのいるところにある」

 

そう司は断定した。

 

「外道の居場所は分かったわ。だけど指定武具の場所らはなぜそう推定するのかしら?」

 

「簡単なことさ。ガルドはこのギフトゲームで自分の身をクリア条件にした。そして指定武具でしか殺せないという設定もつけてな。つまり、もうどういうことか分かるよな?」

 

ニヤリと笑い私達に問いかける。

 

「………もしかしてガルドのいるところ?」

 

「正解。自分を殺すための道具をそう簡単に手放すと思うか?」

 

確かにそうだ。危険なもの、それが自分が殺されてしまうならなおさらだ。

 

「なるほど……。ですが、本拠の位置が分からないんじゃ………」

 

「もう見つけた」

 

私は司の話が終わるとすぐに木の上に登り、本拠の位置を確認する。

 

「影が見えただけだけど、目で確認した」

 

「耀さんはいろんな友達がいるのね。けど突然異世界に呼び出されて、友達はみんな悲しんでるんじゃない?」

 

「そ、それを言われると………少し辛い」

 

確かにそれはそうなのだが……はっきり言われると心が痛くなる。

 

「でも、今は俺たちがいるだろ?耀は一人じゃない」

 

司が笑いながら慰めるために言ってくれた。そう言ってくれるだけでも嬉しい。

 

そんなやりとりを終え、警戒しつつ本拠の館を目指す。

 

「見て。館まで飲み込まれているわよ」

 

"フォレス・ガロ"の本拠は豪奢な外見は面影もなくツタに蝕まれていた。

 

「この奇妙な舞台は……本当に彼が作ったの?」

 

「分かりません。舞台を作るのは代理を頼めますから」

 

「だったら無用心すぎるな。罠の一つもない、奇襲をするためでもない。ましてや、本拠を壊す必要はない。ここから推測されるのは………、ガルドとは全く関係のない第三者ってことか?」

 

「うん、そうかもしれないね」

 

その疑問はここにいる四人ともが抱いたものだろう。

 

「ガルドは、二階にいる。さっき見えたから」

 

私がそう言うと司が飛鳥とジンに言う。

 

「飛鳥とジンはここでいてくれ」

 

「ど、どうしてですか!?僕だってギフトを持ってますし、足手まといには」

 

「そうよ。なんでそんなことを言うのかしら?」

 

「違うよ。上で何が起こるか分からない。だからお前らに退路を確保してて欲しいんだ」

 

理に適っていると思い、ジンと飛鳥は階下で待つことにした。

 

私達二人は階段を登った先にあった最後の扉の両脇に立って機会を窺う。すると、司が、

 

「おい耀、危険だと思ったら一旦退避しろ。やられたら元も子もないからな」

 

「うん、分かった」

 

そう言葉を交わした後、意を決して勢いよく飛び込むと中から、

 

「ギ……………………」

 

「ーーーー………GEEEEEYAAAAAAAAaaaaaaaaa!!」

 

言葉を失った虎の怪物が、白銀の十字剣を背に守って立ち塞がった。

 

耀side out

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

同時刻、門前で待っていた黒ウサギと十六夜の元に獣の咆哮が届く。

 

「い、今の凶暴な叫びは………?」

 

「ああ、間違いない。虎のギフトを使った春日部だ」

 

「あ、なるほど。ってそんなわけないでしょう!?幾ら何でも失礼でございますよ!」

 

ウサ耳を逆立て怒る黒ウサギに十六夜は訂正して言った。

 

「じゃあジン坊ちゃんだな」

 

「ボケ倒すのも大概になさい!!!」

 

だが、黒ウサギは内心はハラハラして四人の無事を祈っていた。

 

「(この鬼化植物………必ず彼女が関わっているはず。ならゲームは公平なルールで提示されているはずです。四人ともどうかご無事で)」

 

その時、相当暇を持て余していた十六夜が呟く。

 

「にしても暇だな。暇過ぎて死んでしまうぜ。だからさ、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そこに隠れてるオマエが楽しませてくれよ(・・・・・・・・・・・・・・)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

え?と黒ウサギは首を傾げる。

 

「分かってるんだろ。さっさと出てこいよ」

 

十六夜は後ろの茂みを睨みながら言う。

 

すると、黒のズボンに赤と黒のストライプが入った上着を着ている茶髪の男が出てきた。背は十六夜と一緒ぐらいであった。

 

「バレてたか………」

 

「当たり前だ。あんなに見られたら嫌という程でも分かる。そうだよな、黒ウサギ?」

 

といきなり話を黒ウサギに振る。

 

「そ、そうでございますねー……」

 

と歯切れの悪い返事をする。十六夜は黒ウサギを睨むが、謎の男に向きかえり本題に入る。

 

「で、なんでオマエはそんなとこに隠れてやがった?」

 

単刀直入に問いかけると、

 

「君たちの中に知り合いがいたからだよ。たまたま見つけたからついてきただけ」

 

そう笑いながら言う男に十六夜が再度問いかける。

 

「じゃあ、オマエの知り合いって誰だ?そしてオマエは何者だ?」

 

 

「ん?ああ、知り合いっていうのは、司だよ。神野司。今ゲームに参加してるあいつのことだよ」

 

 

その事実に十六夜と黒ウサギは少し驚く。そしてニヤリと笑いながら十六夜が呟く。

 

「あいつの知り合いってことは、少しは楽しめそうだな」

 

その謎の発言に黒ウサギも男も黙って首を傾げる。

 

「オマエ、俺とギフトゲームしようぜ。こっちは暇なんだ。それに、司の知り合いって言ってんだ。面白い奴に決まってる」

 

なっ……!と黒ウサギは言葉を失う。

 

「いいよ。俺も暇だったし、君となら楽しめそうだ」

 

そう男は返し開けた場所へと移動する。ふと、十六夜が思い出した。

 

「そういや言ってなかったな。俺は逆廻十六夜だ。そして横にいるのが黒ウサギ。で、オマエの名前は?」

 

そう男に尋ねる。

 

「ああ、そういや言ってなかったな」

 

 

 

 

「俺は篠宮 英太(しのみや えいた)だ。よろしく、十六夜」

 

 

これが司の友人、篠宮英太との初めての邂逅だった。




5000字初めていった((((;゚Д゚)))))))

司「主、頑張ればまだ書けたんじゃないのか?」

そ、それでは今回のゲストに登場していただきましょう!

司「また無視すんな!!」

ゲストは今回初登場の篠宮英太君です!

英「やっほ〜」

司「ついに出てきたか」

ええ、最初から出す予定でしたし。

英「といっても、今回最後に少し出たぐらいだけどね」

司「まあいいんじゃねーの。それでこいつのギフトは?」

次回十六夜とバトルさせるのでその時にわかるかと。

英「まあ簡単に言えば」

司「はいストップ!!」

これ以上はネタバレになるからやめて!

英「いいじゃん別に。減るもんじゃないし」

次回書く内容バラしてどうするんですか!?

英「楽しむ」

それは次回戦う時に楽しんでください。こっちは貴方の設定考えるだけで苦労したんですから。

司「これ以上言ってるとメタい発言に繋がるからやめておこうな」

英「なんか物足りないけど、今回はここで締めようか」

はい、そうしましょうか。今更なんですがお気に入りしてくださった皆様方。本当にありがとうございます。

英「された時に主、声あげて喜んでたからな。よければお気に入りお願いします」

司「誤字脱字の注意、評価などもよろしくお願いします。それでは」


「「「今回も読んでいただきありがとうございました!次回も楽しみしててください!」」」
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