問題児たちと憑依者たちが異世界から来るそうですよ? 《凍結中》 作:夜明けの月
テストは終了したし、あと高1ももう少しで終了しちゃいます。いや〜、一年って早いですね。
そしてサブタイトルが本当に思いつかなくなってきて、ネタ切れが近くなってきました……。
ですがまだまだ頑張りますよー!
それでは本編をお楽しみください!
司side
さてと状況を整理しよう。ここは"ビッグラグーン"の本拠地だよな?うんまあそれはいい。いいんだけど…………、
「何で街があるんだよ…………」
俺が"ノーネーム"の本拠地も広いけど、これは想定外だ。おそらく、箱庭の東区画の半分以上はあるぞ。
「ねえ司君………。私は夢を見てるのかしら……………」
「飛鳥……現実を見ろ………。その気持ちは俺も痛いほど分かるから………」
「いつまでもそこでボーッとしてなくていいから早く来なさい」
シルビアに言われ意識を戻した俺たちはその後についていく。
「それで、そのクロウって奴はどこにいるんだ?」
「あそこ。あの一番大きな建物の最奥の部屋の玉座に座っているはずよ」
「じゃあそこまで何分かかるのかしら?」
「このまま歩けば15分。早く行きたいならすぐに着くわよ?」
「空間転移を使うのか?さっきみたいに」
さっきというのは、この本拠に来るために使ったあの時空を歪めて転移、他の場所に移動することだ。ん?なぜ元の世界では普通の高校生なのにこんなことを知っているかって?どこぞの魔法使いに暇なときに限って実験台にされてたからな!
「いやちょっと違う、が今はそういうことにしておこう」
おいおい違うなら言ってくれよ。めちゃくちゃ気になるじゃねえか!
「それで?私から質問があるのだけれど」
「ええ、何かしら?」
俺が頭を抱え、心の中で叫び声を上げている間に飛鳥がシルビアに質問しようとしていた。
「司君は憑依者ってあなたは言ったわよね?どういう意味かしら?」
そのことか。確かに憑依者なんて聞いたこともないんだが………?
そう思いながら飛鳥とシルビアの返答を待つ。
「ああ言ったわね。それはギフトではなく、憑依系のギフト保持者の上位個体のことを言うのよ」
「上位個体?」
「ええ。憑依系のギフトには様々な属性がある。そしてその全てが保持者の成長に応じてギフトが強力になっていくの。その上最大まで成長すれば、神格を得ることができるのよ。そして………」
そこで間を空けて俺たちに告げた。
「司はもうその上位個体になっている」
「………………は?」
「………司君が?」
なんだと………!?成長といってもそんな大層なことは…………!
「まさか……、ペルセウスとギフトゲームした時か!?」
「…………………!」
とっさに俺は思い出し、飛鳥もそれに納得というように頷いた。
「ふむ。おそらくそこで飛躍的な進化を遂げたのだな。その時は初期状態だったのだろう?」
「多分…………、というか見てなかったから分かんないよ」
「まあいい。話を戻すが憑依者になった者は憑依対象というものを特定条件をクリアすることで得ることができる」
「憑依対象って何かしら?」
「それも様々ね。今この世界を生きる人、動物、修羅神仏、架空の人物など色々あるの」
「なるほど………。じゃあその憑依対象って一人だけか?」
「憑依者の力量にもよる。強ければ強いほど、より強力な憑依対象を複数人得ることが可能よ」
なるほどね。ようはその人の力量次第と、そういうわけか。
「だいたい分かったわ、ありがとう。それでもう着くのかしら?」
なるほど飛鳥は時間つぶしのために俺のことを聞いたわけですか。って納得できねえ………。
「ええ、準備はいい?」
そう言われ前を向くとひときわ大きな建物が目の前にあった。
「飛鳥、お前はここにいろ」
「なんでかしら?」
なんでって、馬鹿かお前は。
「ここからは命の危険が伴う。お前がそこまで体を張る必要はない」
「あら、私はそこまで弱いと思われているのかしら?」
「いや、何もそこまでは………」
「私も行くわよ。異論は認めないつもり。もしこれ以上何か言うなら………」
「言うなら………?」
「耀さんのお話決定ね♪」
ゴクッと唾を飲み込みその光景を想像する。頬から冷や汗が流れるのを感じる。
「………はあ。分かったよ。その代わり、危険だと判断したら逃げること。いいな?」
「ふふふ、それでいいのよ」
くそッ、してやられた。絶対やり返すからな……!
飛鳥へのやり返しの実行を決意して 、建物の扉の前に立つ。
「さあ、開けなさい。あなたに覚悟があるのなら」
俺は扉に手をかけ、力を込め押し開けた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・
俺たちが中に入ると扉は固く閉じ、閉じ込められた。
「へえ、中は意外と豪勢ね」
「行こう飛鳥。早く終わらせないと」
「何よ。少しぐらいいいじゃない」
俺は飛鳥を連れて、シルビアの言っていた最奥の部屋を目指して進むこと数十分。
「どこだここ?」
「なぜ迷うのよ」
飛鳥に呆れられた。とか思っている場合ではなくて、本格的にまずいな………。
「とりあえず進もう。止まってるより動いたほうがいいと俺は思う」
そんなやりとりをしつつ、また歩くこと10分。
「ここだな」
「ええ、ここね」
辿り着いたのは、この建物の入口の扉よりもひと回り大きな扉があった。
「覚悟はいいか?」
「そちらこそ大丈夫?」
俺は覚悟を決め扉を開けるとそこには豪勢な装飾と玉座に座る18歳ぐらいの青年が深々と座っていた。
「やあ、僕の城へようこそ。僕はってもう知ってるよね」
「お前がクロウか?」
「うん、そうだよ。それで突然で悪いんだけど……」
すると俺の頰に何かが擦り、後ろから爆音が響く。
「死んでくれるかな?」
笑顔で言ってきた。俺はギフトカードからレーヴァテインを取り出し構える。
「飛鳥下がってろ!お前は手を出すな!」
「……!わ、分かったわ。無茶はしないようにね!」
その言葉を聞き、俺は地面を蹴りクロウに向かい走り出すが、
「…………………!」
とっさに後ろに下がると、さっきいた場所の地面から黒い何かが突き上げた。
「なんで避けるかなぁ〜。素直にあたってくれればいいのに」
「んな分かりきった攻撃が当たるかよ!」
右手に炎を灯し命じる。
「"炎よ、我が名において命ずる。この地を焼き払え"!」
言葉の通りに炎が部屋を包む。もちろん飛鳥は対象外だが。
「ぐッ!やってくれるね!!」
黒い何かが今度は炎をかき消した。
炎が消え、クロウを見ると、
「…………!」
俺の頰を擦り、炎をかき消したものがクロウの周りにあった。
「それなら、"氷よ、我が名において命ずる。刃となり敵を切り刻め"!」
今度は氷の刃を3つ具現し、クロウをめがけて飛ぶが、
「甘い甘い!」
それも当たることはなく、切り刻まれた。だいたいあいつのギフトの予想はついてきたけど………、
「まだ確証が持てないな………。やるしかない……か」
俺はレーヴァテインを構え、詠唱を開始する。
「"燃え盛りし炎の剣よ。我が力となり、敵を討ち滅ぼす力となれ。今その力よ、解き放て"!」
その言葉に応じたレーヴァテインはいつもとは違うが、静かに燃え始めた。それは俺を包み、俺の髪を赤く染め、目の色も赤くなる。
これは前に試したことがあり、この詠唱は自分の身体能力、ギフトの力を底上げし、レーヴァテインを使いこなすためには欠かせないものだ。
その姿に驚いたのか、クロウが声を上げる。
「うわぁ、結構ヤバイなあれは。こっちもそろそろやりますかね」
クロウは右手を前にかざし黒い刃を俺に向けて放つが、
「遅い……」
そういって俺はその刃を斬った。
「な、馬鹿な!」
クロウが驚くのも無理はない。相手が音速で放った刃を軽々と斬ったのだから。
「"止まりなさい"!」
不意にそんな言葉が響いた。この声は、
「馬鹿!手を出すなって言っただろうが!」
「ふふ、こんな拘束が聞くと思う?」
クロウは飛鳥に向かい、黒い刃を3つ放つ。
「ぐッ!!!」
とっさの判断で2つは切れたが残りの1つは切れず、腹に突き刺さる。
「司君!」
「だから言っただろうが……。手を出すなって……ガハッ!」
吐血し、腹からは血が流れ出ていた。腹には黒い刃が深々と刺さっているを
やっぱりこの黒いものは……、
「お前のギフトは………もしかして……」
「そうだよ。僕のギフトは
クロウはニヤリと笑い告げる。だがすぐにその笑いを無表情に変える。
「でもおかしいねえ。このようなギフトは僕しか持っていないはずなのになんで知ってるのかな?参考までに聞かせてもらえるかな?」
「そんな感じがしただけさ。いわゆる勘ってやつ」
その瞬間、刺さっていた影を斬り、また地面を蹴り走る。
「ちっ!」
盛大に舌打ちしてクロウは影で形成された剣を取りそれをレーヴァテインに斬りつける。
キィンというか金属音が鳴り響く。そこでクロウはとち狂ったのか、なぜか笑い出した。
「クク、あははははははは!!面白いね君!決めた、君に決めたよ!」
心底面白そうに笑うクロウを見て俺は尋ねた。
「何を決めたって?」
「僕の隷属先さ。君が僕を隷属してくれ。じゃなきゃ、力を解放しなきゃならなくなるから」
「まだそんなに戦ってすらいないのに?」
「僕がいいって決めたんだ。だから終了。よろしくお願いできるかな?」
おいおい、俺はてっきりどちらかが降参するまで戦うのかと思って覚悟決めてきたのに、なんだこれは。まあ平和的に終われるに越したことはないが……。なんか納得がいかないな………。
「まあ別にいいけどさ。改めて自己紹介しておくよ。俺は神野司だ。よろしく」
「僕はクロウ。よろしくねマスター」
ギフトカードを確認するとそこには、
【隷属】クロウ
と記されていた。
「これで契約成立だね」
「そうだな」
「ええ、そうね」
「「うわっ!ビックリした!」」
声がした方を見ると飛鳥が何か不満そうな顔でこちらを見ていた。
「まったく終わったなら早く言いなさいよ。待ちくたびれたわ」
「あ、ごめん。忘れてた」
飛鳥に謝り、クロウに向き直る。
「聞きたいことがある。お前には箱庭を壊す力があるのか?」
「ん?あるよ?解放すればだけど。それがどうかしたの?」
「それはお前自身の力か?」
俺の言葉に驚きを隠せないクロウ。飛鳥は話がわかってないようだけど。
「どこから話そうかな。100年ぐらい前だったっけ。僕がこの力に目覚めて、一族が僕を残して死んだのは」
クロウは話し始めた。自分が背負った過去を。
司side out
・・・・・・・・・・・・・・・・・
クロウside
僕は200年ぐらい前に生まれ、僕の一族は何不自由ない生活をしていた。僕も本来の力が目覚めることもなく。だけどある日、50年ぐらいたったとき見た目でいうと12歳ぐらいかな。その時に来たんだ。僕らの住んでるところに一族を滅ぼしたある人物が。
その人は僕たちが住んでいた村にその事件の三日前に来た。着くや否や倒れて、気を失ったから母さんたちは急いで介護したんだ。そしたらさ、三日経ったら起きてみんなとワイワイ楽しく喋ってたよ。でも、そいつは夕方あたりに人が変わったかのように黙ってさ。いきなり無表情になったから母さんが心配して近寄ったら、どこから出してきたのか刀で母さんを斬ったんだ。突然の事にさみんな反応が遅れて、そいつが次の人を斬ったあたりで逃げたりする者、そいつを殺そうともした者もいた。だけど、行動に移すのが遅すぎた。およそ一時間で僕以外の人はすべて死んだ。その時に言われたんだ。
『お前は俺を恨むか?』
ニヤリと笑うのを見て僕は耐えられなくなってさ。掴みかかって殺そうとした、だけど敵わなかった。
『だが、お前は手に入れる。いや俺がお前に授けてやる。破壊するための
その言葉を聞くとなんだか眠くなってね。薄れゆく意識の中でそいつは自分の名を言ったんだ。
『俺は黒月静流だ。まあせいぜい抗えよ。お前の運命にな』
クロウside out
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「それからは記憶も曖昧なんだ。数年前にこのコミュニティに拾われたぐらいしかあんまり覚えてない」
「それじゃあこの頃の記憶はどうなのかしら?」
「分からない。君たちが来る前は無意識に力解放してたからね」
飛鳥とクロウがそんなことを話してる時に司は下を向いて驚き、怯え、震えていた。自意識を保つために。
「何で………何でいるんだよ………」
司は掠れた小さな声で呟く。
「?どうかしたのマスター?」
「司君顔色悪いわよ?」
心配したのか飛鳥とクロウが声をかける。
「い、いやなんでもない………なんでもないよ………」
「「嘘」」
2人が口を揃えて司の言葉に反論する。
「なんでもないならどうしてそこまで震えてるのかしら?教えてくれる?」
「我慢するのはよくないことだよ。何かあるなら言ったほうがいい」
「………………………でも、」
「「でもじゃない」」
また口を揃えて言われ、しぶしぶ司が折れた。
「わかった……分かったよ……。実は、俺も会ったことがある。黒月静流に」
「!?」
「ど、どこで!?どこで会ったのマスター!」
哀しげな表情を浮かべ司は言う。
「12年前、俺が5歳の時に。黒月は俺の家族を殺した張本人だ」
その発言に飛鳥とクロウは息を呑む。
「俺の家族だけじゃない、村に住んでいた人を殺したんだ。2人を除いて」
「2人を除いて?」
「ああ、あいつは俺たち2人だけを殺さなかった。理由は知らないけど」
「そうだったのか………。その時の話聞かせてもらえる?」
「どこから話せばいいのかな。あれはーーーーーーーー」
「お話の途中悪いね」
バッ!とレーヴァテインを構え声の主の方を向いた。
「誰だお前は?」
「きひゃ、誰だと思う?」
軽薄そうな笑みを浮かべ聞いてくる。
「ここは僕の城だ。なぜ貴様のような奴が入り込んできた?」
「そんなの簡単じゃん。入口から入ってきたんだよ〜」
「入口にはシルビアさんがいたはずだけど……?」
「ああ、あのおチビさん?殺そうと思ったけどやめたんだ。まあ気を失ってもらってるけどね。それに、
君らの方が美味そうなんだもん」
狂気に満ちた目で司たちに向かい走り出した。
・・・・・・・・・・・・・・・・・
???side
「やっと着いた………!」
「ホント、三月が迷わなければもっと早くつけたのにね」
「それ言わないでよ〜〜!」
三月と呼ばれたポニーテールの女の子は涙目で言う。
「でも、浩也だって………」
「僕は迷ってもいないし、ちゃんと道案内もしたつもりだよ。それなのにさ、こっちが早そうだ!とかそこが抜け道になっている!だとか馬鹿みたいなこと言ってさ」
「む〜〜〜!」
頬を膨らませ顔を赤くして怒る三月。
「司はもっと優しかったのに……」
「僕まで優しくなる理由にはならないね」
「もういいもん!」
三月はプイッとそっぽを向く。僕は表情を変えず言う。
「そろそろ行こうよ。その司って人に会いにさ」
「……場所わかるの?」
「住んでる場所なら」
「よしじゃあレッツゴー!」
さっきの怒りはどこに行ったんだ?まったく…………。
「次は付いて来なよ?」
「分かってるって!」
「はぁ…………」
こんな風に育てた司って人には一言文句言わなきゃなと思いつつ足を進めた。
???side out
・・・・・・・・・・・・・・・・・
何もない黒い空間で一人たたずむ人物がいた。
「役者は揃った」
両手を大きく広げ、心底面白そうに顔を歪めて笑い宣言する。
「さあ、舞台の幕開けだ。楽しい楽しい
狂ったように笑い声をあげる。運命の歯車はもう回り始めていた。
あとがきのコーナー!
司「はい、今回のゲストは」
あ、それ僕の仕事なんですけど!?
司「良いじゃないか。減るものじゃないし」
いや、別にいいですけど……。
司「それでは張り切っていきましょう、この方です!どうぞ!」
三月「ヤッホー!来たよ〜!」
はい東雲三月さんです。
司「おいこら何でこいつなんだよ!?」
だって会ってますし。ていうか幼馴染みでしょ?
司「確かにそうだけど……って違う!だからってーーー」
三月「司久しぶり♪」
司「え、ああうん………」
三月「それで、何で急にいなくなったのかな?言い訳だけは聞いてあげる」
司「え、え?あの、その……ごめんなさい………」
三月「あはっ♪主、ちょっと司借りるね♪」
ご自由に、そしてごゆっくり〜。
司「助けてくれーーー!」
しばらくお待ちくださいm(_ _)m
おかえりなさい。何してたの?
三月「ちょっと締め上げただけだよ?」
その割には司君が血だらけなんですけど………。
三月「だって縛ったらぴょんぴょん跳ねて逃げようとするんだもん。少し強めにやりすぎたかな?」
やりすぎだと思いますけど……?
三月「まあ刑は軽い方にしたから気にしない気にしない!」
これが重くなるとどうなるのか気になりますが、触らぬ神になんとやらです。
三月「それで今回は司の新しい力だね」
新しいというよりは進化した、と言うべきですよ。
三月「どっちでも一緒じゃない?」
違います。
三月「むー。まあいいや。でもレーヴァテインの力の解放までできるようになったんだね」
進化したからこそできるものですしね。そして案外平和に終わるクロウとの戦い。
三月「もっとボコボコにしてほしかったな〜」
ちなみに誰をですか?
三月「そんなの決まってるじゃん。司だよ」
物語が成り立たなくなるからやめて!
三月「大丈夫でしょ?主人公補正で」
メタいこと言わない!そして最後に黒幕登場。
三月「あいつだけは私も許さない。司も一緒にボコる!」
危ないからやめましょうね〜。というか本当にやめてくださいね?
三月「大丈夫だよ。しないから」
それは良かった。それでは、
三月「お気に入りしてくれたみんな、ありがとう!これからもよろしく!」
もっと礼儀正しくしてくださいよ………。それと感想、アドバイス、評価、誤字脱字の注意、お気に入り登録なども気軽にお願いします。
『今回も読んでいただきありがとうございました!次回もお楽しみに!』