問題児たちと憑依者たちが異世界から来るそうですよ? 《凍結中》 作:夜明けの月
また早く感覚を取り戻したいと思います。
それでは本編をどうぞお楽しみください。
司side
物凄い速度で迫ってくる謎の人物。フードを被っており口元までしか見えないが、その口はニヤリと不気味に笑い、背筋がゾッとする。
「俺が迎え撃つ。クロウは飛鳥を頼む!」
「え……!でも……」
返答を聞かず、レーヴァテインを右手に持ち炎を纏わせる。
「"炎剣:月火"!」
炎を纏った剣を振る。黒ローブは何事もなかったかのようにかわすが、
「ゴハッ………!?」
かわしたにも関わらず突然後ろの壁まで吹き飛ばされる。
「"インフェルノ"」
黒ローブのいたところに炎が吹き荒れる。俺は容赦なく攻撃し続ける。
「"
途端、部屋が冷気で満たされる。吹き荒れていた炎が凍り、飛鳥・クロウ・俺を除くものは例外なく凍りつく。
「"
次は部屋が燃える。凍っていたものは溶け、炎の勢いが増す。
「終わりだ、"
レーヴァテインを地面に突き刺し魔法陣を展開する。範囲は、この部屋全て。
「クロウ、飛鳥を守れるか?」
「問題ないよ。思いっきりやって!」
その言葉を聞き、ドォンと爆音が響く。今使える力を使っての連撃をくらわせた。おそらくもう黒ローブは動けないぐらいのダメージは負っただろう。だが想像とは裏腹に黒ローブは口元を歪ませ、不気味な笑みを浮かべている。
「は……はは……、言ってた通りだ……。黒月の言ってた通りだ」
ぶつぶつと何かをつぶやいているが声が小さいので何を言っているのか分からないが、
「どうする?このまま続けるのか?俺としては降参して欲しいんだけど」
「…………」
反応がない。というかさっきから動いてないんだけど………?
するとゆらりと立ち上がりこちらにも聞こえるような声で言ってきた。
「封印解除しないって決めてたけど、やっぱりやめた」
「は?」
「使わしてもらうよ、俺の本来の力」
すると自分の体に拳がめり込む。見ると一瞬の間に移動したのか、さっきまで壁のところにいた黒ローブが目の前にいた。
「ガハッ……!」
吹き飛ばされ、地面をゴロゴロと転がり数メートル行ったところで止まった。立とうとするが力が入らない。
「おしまいだ。楽しかったよ」
そう言って拳を振り下ろす。俺は目を瞑り衝撃が来るのを待つしかなかった。が、いつまでたっても衝撃が来ない。恐る恐る目を開けるとそこには俺と同じ黒のパーカー、水色のスカートに身を包んだ赤い髪ポニーテールの少女がいた。
「ま、間に合った………」
おかしい、おかしいぞ………。この黒のパーカーは俺があいつにあげたやつだ。なのになんでここにそれが……?ていうかまさかこいつは……!?
「何だ何だ?君は誰だ?ていうか邪魔しないでよ。今いいところなんだから」
「うるさい!これ以上傷つけるっていうなら………」
「いうなら?」
「容赦はしないよ」
少女の雰囲気が変わる。さっきはどこか抜けていた感じだったが、今は殺気が溢れている。
「……もういいや。なんか冷めちゃったし。それじゃあね」
そんな様子に呆れたのか踵を返し歩いていく。ふと足を止め振り返り言った。
「そういや言ってなかったね俺の名前。バアルっていうんだ。覚えといてね」
そう言うとバアルは姿を消した。
すると目の前の少女は安心したのか、ぺたんと床に座った。
「はぁ〜、緊張した〜。殺されるかと思った〜」
「僕としては君の方が怖いんだけど?」
クロウが少女に言った。
「どうしたの司君?さっきから何も喋らないけど?」
飛鳥が心配したのか俺にそう言ってくる。
「なんで……なんでお前がここにいる……。なんでだ三月」
「追ってきたんだよ。どっかの誰かさんが私を一人にしようとするから」
真剣な目で俺を見る三月。するとクロウが俺と三月に言った。
「えーと、君はマスターと知り合いなの?」
「うん。そうだよ」
「で、どうやってここに来たの?」
「さあ?分かんない。気づいたらここにいたし」
なるほど迷子か……。こいつ重度の方向音痴だからな………。
「ねえ司」
「ん、何だ?」
「私に何か言うことない?」
「へ?何を?」
そう言うと三月が黒いオーラを纏い場の空気が一変する。ってかこれやばいパターンだ!
「へぇ、無断でここに来たにも関わらず、人を孤独にさせようとした挙句、こんな危ないことまでやってるってどういうことなのかな?」
「え……えと………」
「あはっ♪どうしたの顔真っ青だよ?」
三月の笑顔に足がガクガク震える。
「反論がないってことは全面的に司に過失があるって受け取っていいんだよね?」
「ち、違う!!ここに来たのは黒ウサギのせいであって故意ではない!しかもこれはみんなを守るためであって……」
「私を孤独にしようとしたのはなんで?」
「伝えに行く暇がありませんでした……」
「うん、ちょっとじっくり話そうよ。拳でね♪」
「お、俺は悪くなゴハッ!」
今日は厄日だと思った俺は間違ってるのだろうか。否、間違っていないはずだ
司side out
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「さてと制裁が終わったので本題に入ります」
「ね、ねえ司君がそこでピクピクしてるんだけど……?」
「ほっとけばいいの。で君ら誰?」
ズゴッとこけるクロウと飛鳥。
「あ、私は東雲三月。そこのゴミの幼馴染みだよ」
「私は久遠飛鳥よ。よろしく」
「僕はクロウだ。よろしく東雲さん。でさっきの質問に答えるとここはコミュニティ"ビッグラグーン"の本拠にある建物の中だよ」
クロウは現在地を教え自分の主人の元へ向かう。
「いつまでそうしてるのマスター?」
「も、もうヤダ……」
魂が抜けかけている司を背負いながら三月に問う。
「で、ホントはどうやって入ってきたのかな?ここはシルビアと僕のどちらかの許可がないと入れないはずなんだけど……?」
「そう言われてもな〜。気づいたらここにいたし。なんでだろうね?」
まだシラを切るかとクロウが思っているとふいにどこかから声がした。
「主人殿、それでは説明になってませんよ」
「誰!?」
その言葉に反応し飛鳥が叫ぶ。すると風が吹き荒れ、三月の後ろから長髪を1本に結んだ長身の男が現れた。見た目は美男子といったところである。
「もー、出てこないでって言ったのにー!」
「主人殿がしっかりしていないからでしょう?」
呆れ顔で三月を見る男。飛鳥は警戒しつつ問う。
「あなたは誰かしら?見た所此処の人でもなさそうだし」
「申し遅れました。私は東雲三月様の従者をしております。クーフーリンと申します」
「く、クーフーリン!?あの神話とかに登場してるあの!?」
「はい。そうですが、それが何か?」
クーフーリンと名乗った男は何食わぬ顔で答える。すると三月はジャンプしてクーフーリンの頭を引っ叩く。
「イタッ!」
「だから説明めんどくさいから出てくんなって言ったのに、なんで守らないかなホント!」
「で、何で神話上の人物を従えているんだ?」
「「「うわっ!」」」
いつの間にか復活した司が問う。
「相変わらず復活早いなぁ。まとめて説明するからどっか座るとこ無い?」
「それならコミュニティに帰ってからでいいか?」
「別に構わないけど、そのさっきから言ってるコミュニティって?」
「ゲームでいうとギルド」
「なるほど」
「出口まで案内してくれるかクロウ?」
「了解だよマスター」
「ていうかその前に降ろして」
今度は迷わず出口にたどり着き城を出た。
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久しぶりに太陽の光に当たった気がすると司が思っていると目の前に立つ人物がいた。
「ずいぶんと早かったじゃない?」
シルビアが微笑みつつ言ってきた。
「お前、あの黒ローブにやられなかったのか?」
「何故私があの様な雑魚にやられなければならんのだ。死んだふりをしたのよ」
「その理由は?」
「あなた達に任せると面白いから」
「もうヤダこいつ……」
涙目で呟く司。それを無視して飛鳥はシルビアに言う。
「そろそろコミュニティに帰してくれる?もう依頼なら終わったし」
「そうね。クロウも隷属先を見つけたしこれで依頼は終了よ。報酬は後でシェイドにでも持って行かせるわ。であなた達のコミュニティまで転送すればいいのかしら?」
「ああ、できれば頼む」
「それじゃあここでお別れね」
そうシルビアが言うと、地面に魔法陣が現れる。
「また会いましょう司、飛鳥。それとクロウも。後そこの御二人もね」
「次の依頼はもう少し簡単なのを頼むよ」
「ええまた会いましょう」
「今までお世話になりました。またお会いしましょう」
「じゃあね〜♪」
「………」
地面から眩い光が放たれ視界が白で染まる。あまりの眩しさに目を瞑る。そして目を開けると、
「は?」
なんと4000メートルの上空でした。
「あのヤロウやりやがったなぁぁぁぁぁぁぁ!」
少し間を空けてきゃあぁぁぁぁぁぁぁ!という飛鳥の可愛らしい悲鳴とうわっ!とクロウの驚きの声。三月は笑ってるし、クーフーリンは以前無表情だ。
「あーもう!全員衝撃に備えろ!」
司の声を聞き全員が覚悟を決める。
「頼むぜ、"
司はそう言うと火球を下方に打ち出す。そして空中で止まったかと思うとそれが爆発し炎が吹き荒れ鳥の形を成していく。全員がその上に落ち地面への衝突を免れる。
「た、助かった……」
「シルビア、何てことを………」
「あー楽しかった!」
「主人殿、今のは楽しむところなのですか?」
全員が安堵?の声を上げる。司は不死鳥の頭を撫でて言う。
「ありがと。助かったよ」
『いえ、我が主のためであればこれしきのこと』
司の持つギフト『獣使い』は心を通わせた獣や神獣たちを召喚し使役するというものであり、ある程度の獣であれば会話も可能である。
「地上まで頼むよ」
『承りました』
以前、司は森で散歩をしているときに、鳥の子供が他の種族の獣に襲われているのを助け届けた時にこの不死鳥にあっており、それ以来召喚できるようになったということがあった。
地上に着き全員降りると不死鳥は姿を消した。
それから少し歩き、本拠の目の前に着く。
「やっと帰ってきた……。もう寝たい……」
「ええ、何かと疲れたわ……」
ガチャとドアを開けると、
「つ、司さんと飛鳥さん!?どこに行っていたのですか!?」
黒ウサギが飛んできた。その声を聞いたのか十六夜と英太もきた。
「ヤハハ、どこに行ってたのか知らないが、てかなんかボロボロだな司」
「お前は何をしてきたのさ」
続いてフィーナ、ジン、レティシア、リリがきた。
「おかえりなさい飛鳥さん、司お兄ちゃん」
「おかえりなさい」
「まったく主人殿はどこに行っていたのだ?」
「わわっ!司様怪我してるじゃないですか!?」
こんなに出迎えてくれたことあったけなどと思っていると耀がきた。
「おかえり」
だが耀はいつもとは違った。黒を超え、漆黒のオーラを纏っていたのだ。
「(……あ、ヤバイ俺死んだわ……)」
心の中で覚悟を決め、耀の元へ向かう。
「私が言いたいことわかるよね?」
「……すみませんでした」
「ついてきて」
「………はい」
耀は表情を変えずスタスタと歩いていく。司はその後にトボトボと歩いてついていった。
「さて、今回はどれぐらい長いんだろうな?」
「さあ?でもあれは尋常じゃなかったよ?」
「耀さんがあそこまで怒ってたの初めて見た気がするわ……」
「今回ばかりは司さんの味方はできません」
4人は合掌し、司の冥福を祈る。
「それでこの方達は?」
ジンがクロウ達を指して言う。
「え?ああ紹介するわ。この方はクロウさん。司君に隷属してる人よ」
「どうも。というか飛鳥さん?人じゃなくて魔王だからね一応」
その言葉に場の空気が凍りつく。
「な、なぜ魔王が司さんに……?………っは!何か目的があるのでは!?」
「ないよ。僕は司をマスターに自分で選んだんだ」
飛鳥は紹介を続ける
「それでこちらは東雲三月さんとクーフーリンさん。東雲さんは司君の幼馴染みでクーフーリンさんは東雲さんに隷属しているらしいわ」
「東雲さんって呼び方禁止だよ飛鳥ちゃん。三月って呼んで!」
「ええ分かったわ三月さん」
「えへへ〜♪」
「主人殿、顔が緩んでますよ」
また場の空気が凍りつく。
「ちょっと待て。そこの女は別にいいが、なぜ神話上の人物がここにいる?」
十六夜が顔をしかめ問う。
「その話は全員が揃ってからするから。で、司ってどれぐらいしたら帰ってくる?」
「「「「さあ?」」」」
「耀さんの機嫌次第ですかね」
ジンだけがまともに答える。
「そっか〜。ってか何か忘れてるような……」
「浩也様の事ですか?」
「あ!忘れてた!」
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一方浩也は三月がはぐれたため、探すのも面倒くさくなり一人で目的地へと向かっていた。その目的地とは、
「ここだな」
コミュニティ"サウザンドアイズ"の支店だった。店の前には割烹着の店員がおり入ろうとすると箒で足止めされた。
「この中に入りたいんだが」
「ならコミュニティを名乗ってください」
「話は通っていないのか?」
「ならばお名前を」
「霧崎浩也だ」
途端店員は表情を変え、一礼して詫びる。
「すみません、お客様にこんな事を」
「いいよ。僕も名乗らなかったのが悪かった」
店へと入り、その奥へと進み障子が閉まっている部屋の前に来た。それを思いっきり開ける。中には白髪で和服に身を包んだ少女がいた。
「おお、よく来たな」
「すまないな少し遅れた」
「なあに。そんなに謝ることではない。まあ座ると良い」
「で話とはなんだ白夜叉」
「うむ。まずおんしは知っておるかの?黒月静流という存在を」
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司side
場所は変わって耀の部屋。
「言いたいことわかるよね?」
「……は、はい…………」
「なんでそんなに無茶するの?」
耀は振り返り司に問う。耀の目は涙がたまっており今にも泣き出しそうだった。
その様子に俺は焦り、慰めようと言葉を模索する。
「あ、いや、これはーーー」
「これは何!?みんなのためだって言いたいの!?」
耀は泣きながら叫ぶ。
「いつもそう言ってるじゃん!何なの。じゃあ司は誰かのためなら自分を自分の命も捨てるの!?」
「………」
「答えて、答えてよ!!」
答えられない。答えることができない。おそらく言われた通りだから。
「答えてよ……司ぁ……」
そう言って耀は俺を叩く。それには力が入ってはおらず、耀の嗚咽だけが聞こえる。
「怖いよ……このままじゃ、司がどこか遠いところに行っちゃいそうで……」
俺には泣く耀を抱きとめることしかできなかった。
「ごめん……泣かせちゃったな……」
抱く力を強め、耀を安心させるため言葉を続ける。
「でもさ俺にはそんなことしかできないんだ。俺まだ弱いからさ。今は心配をかけてばっかかもしれない。でも、強くなるから。誰かを守れるように、自分も守れるように強くなるから。きっとなるから」
「ホントに?」
「ああ、だからそれまでは心配かける」
「うん……、分かった……」
俺は耀に微笑み、耀も微笑み返す。
「俺はここにいるから。耀の隣で居続けるから」
「うん……」
いい感じの空気が流れているがそれが続くわけもなく、ある侵入者によってその空気は粉々に壊される。
「ヤッホー、話し終わった?」
バタンッとドアが開けられ三月が入ってきた。
俺たちはビクッと飛び上がりその方向を見る。
「おや〜?お楽しみ中でしたか〜?これは失礼しましたね〜」
ニヤニヤと笑い言ってくる三月。
その後ろを見るとその他のメンバーもいて、その一部は顔を赤くしており、また他はニヤニヤと笑っている。
自分でも顔が赤くなるのがわかり、耀も赤くなる。
こうして俺の弄るネタがまた一つ増えたのだった。
さて始まりましたあとがきのコーナーですが、今回は司君弄りのコーナーにでもしましょうか?
司「ぶっ殺すぞコラ!」
まあまあ落ち着いてくださいよ。ゲストも来てるんですから。
司「なんで今回いろいろ出てきたのにこいつなんだよ!?」
十六夜「他にもいるぞ〜」
英太「イエイ!」
飛鳥「来たわよ」
耀「……////」
司「……////」
それにしても今回はいろいろ出てきましたね。
十六夜「確かにな。バアルだとかクーフーリンだとか」
英太「なあ主。収集つかなくなってきてないか?」
今のところは問題なしです。
飛鳥「ならいいのだけれど……」
十六夜「というか司強くなりすぎだろ」
それが司君なんです。というかまだ強くなりますよ?
英太「あの貧弱だった司がねぇ」
飛鳥「今ではあんな風に成長して。昔の彼が見たらどうなるのかしら?」
十六夜「卒倒するんじゃないか?今回のあのシーンは絶妙にタイミングが良かったしな」
司「その話はやめて!」
耀「………///」
でも事実ですし。
飛鳥「あんなところでするのが悪いわ」
十六夜「ヤハハ、これもお前の運が悪いからだな」
英太「まあこればかりは仕方ないね」
耀「………///」
司「も、もう締めるぞ!」
えー、もうですか?
司「あんた仮にも主だろうが!」
分かりましたよ。えー、お気に入り登録してくださった皆様方、本当にありがとうございました!
英太「まあこの後も弄るしいいか。感想、評価、アドバイス、誤字脱字の注意などもよろしく!」
それでは、
『今回も読んでくださりありがとうございました。次回もお楽しみに!』