問題児たちと憑依者たちが異世界から来るそうですよ? 《凍結中》 作:夜明けの月
今回は書いてるところ以外は全て司視点です。
さて本格的に表現力などの力をつけないとまずいと思いました。
それでは本編をどうぞ!
あれから散々弄られた後客間に俺たちは集まった。もちろん三月やクーフーリン、クロウもだ。
「それでは三月さんに質問したいと思います!」
そんなにかしこまる必要あるのか?
「うんどうぞ」
しんと場が静まり返る。そーっとジンが手をあげる。
「三月さんは何故箱庭に?」
「簡単な質問だね。答えはそこの馬鹿が勝手に来たから。ただそれだけだよ?」
「……分かりました」
ジン、納得してないな。けどな、そいつはそういうやつだ。
そう思う俺は間違ってはいない。次は耀が手をあげる。
「司との関係」
「「ただの幼馴染み」」
俺と三月が声をそろえて言う。昔から一緒にいて、共有した時間は長いが幼馴染み以上の関係とかありえない。
「それじゃああなたは確かはぐれたとか言ってなかったかしら?」
「あれ?言ってたっけ?」
「……まあいいわ。それであなたは誰と箱庭に来たの?」
「ん?友達」
「それは誰なのかしら?」
「だから友達」
「い…いやそういうことではなくて……もういいわ……」
飛鳥は質問したが三月がそいつとの関係みたいな感じで聞き取ってしまい答えを一向に変えないため諦めたようだった。てか三月、呆れられてんぞ。
それからも質問は続いた。好物は?好きな事は?などと聞く必要あんのか?と思うものが大半だった。すると今まで黙り込んでいた十六夜と英太が手をあげる。
「ん?もしかして?」
「考えてることは同じみたいだな」
二人は顔を合わせてニヤリと笑っている。考えてること?
「ん?何かな?」
「お前の力はなんだ?」
「なんだってどういうこと?」
「ギフトってやつ。持ってるだろ?」
三月はどこか悲しげな顔をして答えた。
「本質というかだいたい一緒だよ」
「何とだ?」
「司のギフトとだよ」
その言葉を聞きその場の全員が驚く。
「へえ?面白そうだな」
「今はそれどころじゃないでしょ?」
「それじゃあ二つ目は英太よろしく」
「はいはい。それじゃあさ東雲さん。君の過去を聞かせてほしい」
三月の顔が強張り、何かに怯えているかのように小さく震える。
「え?ど、どういうこと?」
「君が体験した過去を教えて欲しいと言ってるんだけど?」
三月はうつむき震えている。それにも関わらず英太は続ける。
「?どうしたの?答えーーー」
「黙れ」
俺は耐えきれずにそう言った。
「俺は東雲さんに聞いてるんだけど?」
「それ以上言うなら殺す」
俺は立ち上がり英太に、
「いいよ司……。そんなことしなくても…」
「じゃあ泣いたまま何ができるっていうんだよ?」
うつむいていて分かりにくかったが、三月の目から小さな雫がポタポタとこぼれ落ちていた。
「クーフーリン、三月を別室に連れて行ってくれ。俺がみんなに話すから」
「分かりました。無理をしないように」
「何をだよ」
俺がクーフーリンと三月に微笑みかけるとクーフーリンが別室に連れて行こうとするが、
「いいよ」
「どうしたのですか主人殿?」
「私にも関係あるんだ。それにもう逃げたくない」
まだ震えていて手に力が込められている。俺は三月の横に座る。少しでも三月を安心させようしたのだ。
客間は異様な緊張感で包まれていた。それから俺は話し始めた。
「俺たちは昔、同じ村で住んでいたんだ。で、ある時事件が起きてその村は一、二時間で俺と三月だけになって、他の住民は殺された。黒月静流によって」
・・・・・・・・・・・・・・・・・
昔街の外れに村があった。住んでいる人が50人足らずだったがみんな楽しく暮らしていた。畑仕事をする者。会話している者。くつろいでいる者。走り回り遊んでいる者。今の俺が見たら全てが愛おしく感じるだろう。その時はこの時間がいつまでも続くと思っていた。
だけど、それは単なる俺たちの願いでしかなかった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・
「オラァッ!」
「いったぞ司!」
こっちにボールが飛んでくる。それを弾こうとするが、
「ギャ!」
顔面にぶつかる。勢いのあまり後ろに倒れた。
「だ、大丈夫!?」
赤髪でショートヘアの少女が俺の顔を覗き込む。
「大丈夫大丈夫……」
「ダッセェ!」
「うるせぇ!ならお前もくらえ!」
「フギャ!」
そうやって俺と三月と他五人は朝から夕方まで毎日遊んでいた。学校?その時の年齢は5歳だぞ?まず村には学校とかないし行く必要がなかった。
「次何するー?」
「何でもいいですよ〜。私は皆さんといるだけで楽しいですから〜♪」
「相変わらずだねユズハちゃんは」
みんなが笑い声をあげているときに俺は村の入口の方を見ていた。
「どうした司?村の入口の方ばっか見て」
「いや誰か来てるんだけど……?」
村の入口には三人の男がいた。一人目は黒髪ロングで身長は高い方だと思う。二人目は黒のローブを被っており全く顔がわからない。三人目は子供だった。性別は女で、身長は俺たちと同じくらいだろうか?村長が入口の方まで行って話していた。
「ん?おかしいな」
「何がおかしいの?」
「いや、何で村長がわざわざ出迎えに行ってるのか気になって」
「そういえばそうだね」
「ふゃんふぇふぁろふふぁ?」
「何言ってるのかわからないよっていうかしゃべる時ぐらい食べるのやめなよ!」
「ケント流石に行儀が悪いぞ」
俺たちは結局その人達のことを無視していた。この時無視せず行動していればあの惨劇は回避できたかもしれないのに。
****
あれから数時間たちあたりはオレンジ色に染まっていた。家に帰る時間となり話しながらまた笑いながら帰っていた。
不意にどこかから怒鳴り声が聞こえてくる。
「おま………もく……だ!?」
「ん?」
「なんか聞こえるな」
「これユウトの父さんの声じゃない?」
「うん。親父の声だ」
何があったのだろうかと思い声がする方へと向かい物陰から様子を伺う。するとそこには、
「…………え?」
そこにいた七人のうち誰が声を出したのかわからない。というよりそんなものを気にしている場合ではなかった。ユウトの父親が血を流して倒れていた。
「親父!?」
顔面蒼白でユウトは走っていく。俺はそれを止められなかった。止められれば助けられたかもしれない。
「親父、親父!!……おいお前、親父に何を……!」
「…………に……げろ……ユウト」
「え?何親父?」
ユウトが父親に気を取られているときに黒髪ロングの男が不気味な笑いを浮かべ、手に持った剣を振り上げる。未だ気づいていないユウトに躊躇なく振り下ろした。それが地面近くにいくと鮮血がそこから吹き上がる。
「…………ひっ!」
「………バカ!声を出すな!」
一度目をそらしもう一度その場所へ向くと黒髪ロングの男はこちらを見てニヤリと笑った。ゾクッ!と背筋が凍りつくような感じがした。
「逃げるぞ!」
「…で…でもユウト君は!?」
「…………行きましょう三月ちゃん」
三月以外の他のみんなも同じ考えだった。
「ユウトを助けることはできない……」
「なんで……なんで見捨てられるの!?」
「…………!」
気づいたら三月の肩を掴んでいた。
「無理なんだよ……俺たちには……」
「…………うんわかった…」
そうして俺たちは走った。その場から離れるために今までにないほど走った。その途中で誰かにぶつかった。尻餅をついて見上げてみると俺の父さんだった。
「父さん!!」
「無事だったか司!」
「うん……でも………」
「分かっている。お前たちは村の離れに逃げろ」
「父さんは!?」
「大丈夫、必ず帰る」
微笑みながら頭を撫でてきた。そのあと父さんは何人かを引き連れて黒髪ロングの男がいる方向に行った。俺たちはまた走って離れに向かった。そこには女性や子供、老人がいた。
「これで安心だな」
「そう上手くいくもんでもないゼェ〜。人生ってもんはヨォ!!」
今度は安堵した途端に襲いかかられ、目の前にいたケントが斬られる。そのあともユズハ、カズ、シノまでもが殺された。俺はその様子を静かに見守ることしかできなかった。
「次はお前らの場だゼェ」
全てが絶望に染まる。目の前の男のせいで。だけどそれは驚きに変わる。
「死ねぇ!」
「……ぐぅ!!」
目の前に母さんがいた。俺をかばうように黒髪ロングにを向け俺を抱くような体制になっていた。
「……!?母さん!?」
「………大丈夫よ司。母さんはこんなのじゃ死なないから………」
「なんだよ、邪魔してんじゃねえ!」
そのあとは苦痛の声しか聞こえてこなかった。俺と三月は離れにいた人達に守られ目の前が所々赤くなった死体が山になって俺たちを守っていた。
「……嫌だよ……嫌だよこんなの……」
ふと俺の頬に誰かの手が触れた。目の前の母さんだった。
「……司よく聞きなさい……。あなたにはこれから困難が色々降りかかるわ。だけど……あなたなら乗り越えられる……。だから約束して…」
「…………」
「強くなって、誰かを、あなたの大切な全てを守るって誓って。約束して……」
「………わかっ……た……。グスッ……約束する……」
「……強くなってね。つか………さ…………………」
俺の頬から手が滑り落ちる。それは何故だかすぐにわかった。
「あああああああああああああああ!!」
俺は叫んだ。悲しみを紛らわせるように。怒りを抑えるために。
そして気づいたら朝だった。三月は気を失い、俺はボロボロだった。目の前には赤く染まった死体が転がっていた。俺は泣くことすらできなかった。その光景に絶望し生きるのが辛くなった。
遠くから足音が聞こえ、そっちを見ると警察がいた。俺たちは警察に保護され、その後村は封鎖された。そしてそれから村に近ずくことはなくなった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・
「それが俺たちの過去さ」
「そのあとは?」
「警察に保護されて孤児院に入れられた。その後は普通の生活を送ってたよ」
場がまた静まり返り聞こえてくるのは三月の嗚咽だけだった。
「ちょっと席を外してくれないか?」
「……分かったのですよ」
そう言って俺と三月を残して全員が出て行った。俺たち二人だけになった途端三月が抱きついてきた。
「………」
「よく頑張って堪えたな。もういいよ我慢しなくても」
そう俺が言うと糸が切れたかのように三月の目から涙がこぼれた。
「うぅ…ひぐっ……あああああああああああああ!」
「辛いこと思い出せて悪かったな。大丈夫、大丈夫だから」
「……司は」
「ん?」
「……司はどこにも行ったりしないよね?私を一人にしないよね?」
涙を流しつつ俺に聞いてくる。三月の腕は震え、何かに怯えていた。
三月の怯えているものはわかる。独りになることだ。俺がもしそうなっていたならすぐに狂っていると思う。それぐらい俺たちはあの事件によって傷つき狂わされたのだ。
「しないよ。そのためにもこの因縁に終止符を打たないといけない」
「…………」
「だからもうちょっとだけ頑張ろう。な?」
「……うん、頑張る……」
三月は俺の言葉に納得したように頷く。
終わらせるんだ。死んだみんなのためにも。
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バアルside
「いやー面白かったなぁあの子。それにあの目!堪んないねぇ!!そう思うだろ?黒月」
「お前と同じにするなバアル」
「黒月がノリ悪いぞ。こっちで何かあったのかアスタロト?」
ソファに寝転がりくつろいでいる少年、悪魔アスタロトに向かって言う。
「何もないよ。ただ……」
「ただ?」
「面白いものを見つけたってさ」
「なんだよ面白いものって!?」
「黙れないのかお前らは」
黒月に注意されたからやめるが本当ならば最後まで聞きたいものだ。
「てか何見つけたんだよ黒月?」
「喜べ。この箱庭に懐かしいやつがいたぞ」
「てことは……くくく、面白くなってきたねぇ!!」
「ああ、やっと見つけたぞフィーナ」
さてあとがきのコーナーですが、今回司君がいません。さてどうしたものか……。
???「私がやる」
おお、あなたは耀さんではないですか!それでは今日はよろしくお願いします。今回のゲストはなしでやっていきたいと思います。
耀「三月が司に甘えてる……」
え?いきなり何言ってるんですか?
耀「私あんなことしたことない……」
いやありますよね?挙げ句の果てにキスしようとしてましたよね?
耀「でも……でも……!」
もしかしてヤキモチですか?
耀「違う」
顔赤くなって言っても説得力ないですよ。
耀「でも……、浮気は許さない」
ちょ、耀さん!?黒いオーラ出てますって!!てか黒通り越して漆黒になってません!?なんか髪が浮き上がってますよ!?
耀「浮気=死」
変な方程式成り立った!?てか本当にヤバイですって!!
耀「お話しないと」
司君超逃げて!!本気でマジで逃げて!
耀「それでは」
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