問題児たちと憑依者たちが異世界から来るそうですよ? 《凍結中》   作:夜明けの月

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今日二つ目です。今回新たなオリキャラ登場です!

………そろそろやばくなってきたなぁ。

それと今回少し短めです。そして全部司sideで進んでいきます。

それでは本編をお楽しみください。


番外編 魔王戦後の休息②

……昨日は酷い目にあった。

 

英太の魔法研究に付き合ったらボロボロになりその後O☆HA☆NA☆SHIときた。俺を殺す気か。

 

ちなみに魔法によってボロボロになった服はすぐさま修繕したから問題はないかは、まあ大丈夫だろう。見た目は。

 

「さてと………、早く起きすぎた」

 

現在の時刻、AM 5:00。はぁ、する事ないときに限ってこう早く起きちゃうんだよな……。

 

「散歩行ってこよう」

 

服装は昨日のままである。洗濯は済んでいるから汚くなどない。

 

そうして俺は誰もいない薄暗い街を歩く事にした。森とか歩く方が良かったんじゃ?と思うかもしれないが、ここは箱庭だ。幻獣と出くわしたりなんかしたらまたボロボロになり朝から説教を受ける羽目になる。そんなのはごめんだし、今は本気で戦えない。クロウ、フェニックス、レーヴァテインは熟睡しており起きる気配がない。

 

「なんかこういうのもいいな。誰もいない街を歩く、っていうの」

 

まるでいつも無人であるような街のように思えてくる。

 

と思ったら人がいた。道の中心で直立して空を見上げていた。黒髪で、目は青く、背丈は俺と同じぐらいかな?

 

「空に何かあるのか?」

 

「……まだ星座が見えるから」

 

「好きなのか?」

 

「うん。なんか落ち着くんだ」

 

まあ確かに微かだが見える。ペルセウス戦の後のパーティー以来空なんて見る暇がなかったから久しぶりに見たな。

 

ってかこいつ誰?

 

「……っていうかあんた誰?」

 

「えーと、僕?」

 

「お前以外に誰がいるんだよ?」

 

「だね。僕は零だよ。君は?」

 

へぇ、零ってのが名前なのか。箱庭に住んでるやつの名前は独特だな。

 

「あ、ちなみに零って名前、本名じゃないからね。あだ名みたいな感じ?」

 

「じゃあ本名を言え。そうしなければこっちは名乗らない」

 

「……今まで一人にしか知られてなかったんだけどね。狩谷 零翔(かりや れいと)だよ。君は?」

 

「神野 司だ。よろしく」

 

「かみ、の………!?」

 

零は突然ビクッと震える。

 

「も、もしかして(にい)を知ってる人!?」

 

「……へ?」

 

氷兄(ひょうにい)を知ってる人!?」

 

…………ちょっと待て。どういう事だ?

 

「すまない。落ち着いてちゃんと言ってくれ」

 

「ああ、ごめん…………。えーと、君は狩谷氷河って人知ってる?」

 

狩谷………?ああ、父さんの旧姓(・・・・・・)か。

 

「ああそれ俺の父さんだ」

 

「やっぱり、氷兄を知ってるんだ!」

 

零は嬉しそうな表情をしたかと思うと目に涙を浮かべている。

 

「で、父さんとどういう関係?」

 

「氷兄とは兄弟なんだ。三人兄弟でね、ちゃんと血も繋がってるよ。三人の中でも氷兄はすごくてね。知らない?箱庭で名を馳せた人物のうちの一人『氷帝のヒョウガ』って」

 

「まず俺は箱庭出身じゃないからわからん」

 

「そ、そうなんだ………」

 

なんなんだこいつは?父さんの兄弟と言い放ったと思ったら喜んで目に涙浮かべて俺の発言にガッカリして。忙しいやつだな。………でも面白そうだからいいか。

 

「一つ気になるんだけど、あんた何歳?」

 

「え?僕?僕は十九歳だけど?」

 

…………………一言言いたい。年の割にはあまり言動などが成長してませんよ貴方。

 

「……そうか」

 

「今なんか失礼な事思ったでしょ?」

 

「別に」

 

以前十六夜にも思った事だが、なんだ?箱庭にいるやつはみんなエスパーなのか?

 

「それで、君は何歳?」

 

「十七だ」

 

「………あれ?おかしくない?」

 

「何がおかーーーーーーーあ」

 

あれ?確か俺は外界で生まれたはずだよな。父さんは母さんからの話では箱庭出身らしい。でも、何故だ?俺が十七。零が十九。足し引きすると二。父さんと兄弟ならもっと歳が離れててもいいはずだ。

 

「………零。父さんと最後にあった時の年齢覚えてる?」

 

「確か三年前で、僕とは二つ離れてるから十八だと思うよ」

 

という事は何か?母さんと父さんの年齢は同じだったから俺を十八の時に産んで育てたって事か?でも、それでも辻褄が合わないーーーーいやそういえばそうだった。

 

以前黒ウサギに聞いた事。箱庭と外界では時間の流れ方が違うという事。たしか、立体平行……なんとかだったはず。

 

それなら、年がおかしくなっているということにも頷ける。

 

「とりあえずよろしく零」

 

「よろしく司!」

 

俺たちは握手を交わす。そして零がこんな提案をしてきた。

 

「ねえ、いきなりで悪いけど、僕と手合わせしてくれるかな?」

 

「本当にいきなりだな。それで、どうしてだ?」

 

「氷兄の息子さんがどれだけの力を持ってるのか知りたいんだ。構わないかい?」

 

えー……、今結構ラフな格好なんだけど。てか今気づいたけどお前ジャージなのな。意外と灰色と橙のラインが入ったジャージが似合っている。

 

「んー……どうしよう?」

 

「な、ならこれならどう!?武器の使用は禁止、使えるのは一つのギフトだけっていうのは!?」

 

「い、いいけど…………」

 

なんでそんなに必死なんだよ……?

 

「よし!それじゃあ交渉成立ということで」

 

すると突如、目の前に"契約書類"が現れる。

 

『ギフトゲーム名 氷帝の申し子

 

・プレイヤー一覧 神野 司

狩谷 零翔

 

・勝利条件 相手に一撃与える。

 

・ゲームルール ギフトは一つのみ使用可能(ただし、武器に関連するギフトは使用不可)

 

宣誓、上記を尊重し、誇りと御旗の下、ギフトゲームを開始します。

"ビッグラグーン"印』

 

「って、"ビッグラグーン"!?」

 

「ん?どうしたの?」

 

「"ビッグラグーン"ってあの、鬼畜外道のシルビアが率いてるコミュニティか!?」

 

「……否定はしないけど、うんそうだよ。と言っても僕は師匠についてるだけだよ」

 

師匠……?

 

「シェイドって人知ってるでしょ?あの人が師匠」

 

それを聞いた途端俺は吹き出した。

 

「ぶっ!!アハハハハハハハハ!!あいつが師匠だと!?笑わせんなよハハハ!あいつが師匠なんて柄じゃねえだろ!?ハハヒヒヒヒ、ヤベェ腹痛ぇ………!!」

 

「まあそうだけど……でも師匠は強い人なんだよ」

 

それは分かってるが師匠ってのはさすがに………なぁ?

 

「それじゃあ準備はいい?」

 

「ふぅ……ああOKだ」

 

さてと、気持ちを入れ替えてと……。

 

「それじゃあ、スタート!!」

 

バトル開始だ!!

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

俺は自分の中のギフトで"憑依者"を選択した。だってあれ、使い勝手いいし。

 

「"影の皇帝"。食らいやがれ!!」

 

俺は"影の皇帝"を使用し影の刃で零を襲う。

 

ーーーーーーはずだった。

 

「こ、の程度!!」

 

零は腕に何かを纏う。そしてそれを剣の形に練り上げていった。それで影を斬りつける。

 

すると斬れないはずの影はあっさり斬れてしまい、霧散する。

 

「おいおい、武器禁止だろ?」

 

「これは武器じゃないよ。霊気を練り上げて作ったものだよ。大丈夫、君の影を斬るために使っただけだからッ!!」

 

すると次は足に纏わせていた。っておいおい、速度おかしいだろ!?十六夜より早くないか!?

 

「く、"憑依:解除(ロスト)"。"不死鳥"!!」

 

俺はすぐさま"影の皇帝"から"不死鳥"へと憑依対象を変更する。背中に炎の翼を生み出し、飛んでかわそうとするが、

 

「甘いッ!」

 

零はそのままの速度で跳び上がり、俺の目の前まで来る。その勢いのまま回し蹴りを繰り出す。

 

「ま、守れ!」

 

俺は前方に炎を展開して身を守る。零の蹴りは炎に遮られて俺には届かなかった。

 

「………ッ!!やるね君」

 

「ハッ、そっちこそ」

 

とは言ってもあの霊気を纏うやつは厄介だな……。どうするか………。

 

『ふあ〜……なにやってるんですか神野様?』

 

「おお、ナイスフェニックス!力貸せ!」

 

『構いませんけど……』

 

"憑依者"とは実に使いやすいギフトだが、同時に使いづらいものでもある。

 

憑依対象のギフトを得ることは可能なのだが、そのギフトを所持している本人から了承を得なければいつものまた本気の力は出せない。

 

「さてと、"憑依:解放(パージ)"!いくぞオラァ!!」

 

背中の炎の翼が勢いよく燃え上がり、握った拳には不死の炎が宿っている。俺は地面を勢いよく蹴り、零に突っ込んでいく。

 

「本気で、参りますッ!!」

零は握った拳と足に霊気を纏わせて向かってくる。

 

そしてその拳はーーーーぶつかり合った。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

「いやー負けた負けた!」

 

「勝てた………」

 

結果はギリギリで俺が勝った。それに外傷はないし、これで説教も受ける心配はない。

 

「強いね……。さすがは氷兄の子供だ」

 

「といっても、そっちも強いじゃねえか。さすがは父さんの兄弟だ」

 

「ふふ、僕らなんとなく似た者同士かも」

 

「そうかあ?」

 

仰向けに倒れていた零は起き上がって言う。

 

「手合わせありがとう。またお願いできるかな?」

 

「……暇だったらな」

 

「ふふ、ありがとうね。それじゃあ、僕はそろそろコミュニティに戻るよ。じゃあね」

 

そう言って零は消えた。次元の狭間からコミュニティの本拠に戻ったのだろう。なにせあのコミュニティの本拠がある場所は異次元だからな。てか今更だが、あそこは異次元で箱庭の星座なんて見れないからここで見てたんだな。

 

「……俺も戻るか」

 

俺は来た道を戻っていく。

 

それにしても、ああいうギフトゲームもいいな。

 

と思いながら俺は満足気に笑いながら朝日に照らされる街並みを歩いて帰った。

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

「おかえり司。どこ行ってたの……?」

 

コミュニティの本拠に帰ると主力のみんなが食事を摂っていた。

 

「早起きしたから散歩」

 

「散歩ねえ……何かあったか?」

 

十六夜が口角を上げて面白そうなものが聞けるかもしれないと期待して聞いてくる。

 

「新たな出会いと楽しいこと」

 

「どういうこと?」

 

「別にそんなことどうだっていいだろ?それより今日の朝飯ってなんなんだ?」

 

さて、今日はどんな面白いことがあるのか楽しみだ。

 

そう俺は思いながらみんなの元へと駆け寄っていった。




ここまで読んでいただきありがとうございます!新たなオリキャラは、狩谷 零翔君です!

零「よろしくお願いします!」

司「今回秘密が一つ明かされたな」

狩谷が司君のお父さんの旧姓だということですね。

零「まさか氷兄のお子さんに会えるなんて思わなかったよ」

司「てかなんで俺のこと知ってんだこいつ?」

それはおいおいやると思います。

司「それにしてもお前この頃更新速度が速いな」

暇さえあれば書いてますから!

零「そうしてその反動でいつか更新速度が落ちるんだよね?」

そうなりたくはないですね………。ではそろそろ締めましょう。
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